童謡を中心に唱歌、歌謡曲を小沢昭一が歌うとき、歌が“老謡”として生き生きとしてくる。ここでは声楽的な歌とは反対に、下手でも楽しく、時には哀しく、人それぞれにあの頃の想い出いっぱいに歌われるものだと実感させる。老人力のなせる技の歌である。
新宿駅前に“空飛ぶメリーゴーラウンド”が現れた。回転する木馬から舞い降りた少女・紅天蛾は七人の忠実な下僕を操り、超常なる力によって破壊と略奪を繰り返す。警察なんて当てにはできない。新宿少年探偵団が無垢なる悪意に闘いを挑む。江戸川乱歩の世界を現代によみがえらせる長編冒険ファンタジー。
童謡調にのんびりとしたテンポで歌われる「あぁ永田町!」は、誰のこと指しているのか分かるように、永田町政治への皮肉を込めた歌詞を子供風に歌っていく。「ぼくたちの国」は昔話風の語りから始まり、“どうしちゃったの?”と歌い、問いかけていく。
密教占星法『宿曜経』と『竹取』『源氏』の密接な関連を明らかにし、物語文学誕生の秘密を探る注目の労作。
モズ、カラス、スズメ、フクロウ、ウ、オオタカ、ヤマシギ、オオミズナギドリ…さまざまな環境に適応して高度に進化した鳥たちは、苛酷な状況を生き抜くためにみごとな知恵を発揮する。感情表現豊かなその生態は、知れば知るほど、人の姿を連想させる。文化人類学ならぬ、「文化鳥類学」の視点から、鳥たちの社会を、いきいきと描くネイチャー・エッセイ。
博奕打ちの矜持。“麻雀バカ一代”小島武夫の青春闘牌記。
幸せはちゃんと住んでいました。山のあなたの空遠く、軽井沢の森の中に。愛らしい野鳥たち、リスやタヌキやキツネ、そして夜空の月や星とともにー。軽井沢の別荘族に大人気の名物新聞がついに本になりました。
3人の気鋭プロが伝授する本格的戦術論。優良フリー雀荘紹介。省エネ点数計算講習会etc。
夏でも雪をかぶった穂高岳の眺める信州の一地方を舞台に、偏屈だが心優しい孤独な中年男と、親に捨てられた少女とのピュアな交流を叙情豊かに描く珠玉の一篇。
編者は、永年にわたって日本全国の村々を歩き、民衆のあいだに古くから語り伝えられてきた昔ばなしの採集につとめてきた。その昔ばなしの中から、「桃太郎」「舌きり雀」「花さか爺」「三年寝太郎」「文福茶釜」「百合若大臣」「雪女房」等70数篇を収録。