1990年の南アフリカ。悪名高いアパルトヘイトは崩壊したが、来るべき秩序はまだ不透明。不安、希望、混乱の渦。そんな状況下では「私と娘」の関係も「私と彼」の関係も、曖昧さをはぎ取られる。さらなる自由と、真の人生の同志を求め、傷つきながら、新しい出会いに心を震わせて生きる女性、ヴェラの物語。南アのノーベル賞作家が、主著といわれる『バーガーの娘』を凌駕する感動的な作品を書いた。題は芭蕉の句から。
「ニヤリ」「ドッキリ」「グサリ」ときたら、自己革新に取り組め!これが「落第上司」44タイプの生態だ。
パレスティナ、アフガニスタン、コソヴォ、チェチェン、東ティモール…、世界を揺るがす57の地域紛争。
二十四節気・正月・春・夏・秋・冬・花・桜・草・香り・景色・太陽・光・空・月・異名-悠久な自然の美しさと雄大な姿を巧みに表現した言葉の辞典。
美少年が好き。江戸時代、女たちが溺れた奔放な性の世界を読み解く。
やがてハイパー・インフレが襲う。株、債券、預金を信用してはいけない。いまこそ、資産防御として金(ゴールド)、そして、商品市場に注目せよ。
遺伝子は、知能や性格、感情、行動をどこまで決めているのか。ヒトの遺伝情報がぜんぶ解読された。
高橋亀吉は、我が国で最高に活躍した経済評論家である。半世紀に及ぶ彼の業績を、凌駕しえた者はまだいない。定職を持たず組織の助けなく、現役第一線の経済評論家として、素志を貫いて、一生の主題を記述し終わった。著者は独立独歩の高橋亀吉を敬愛する。
身の回りにある漢字の「形」を徹底調査。異体字の使用実態を新聞・百科事典・地名から空前の規模で調査・分析。「好み」の字体、「なじみ」のある字体を認知心理学の手法で解明した初の試み。「字体・字形・書体」「正字・俗字・誤字」「人名漢字・表外漢字・JIS漢字」などの用語も詳説。
貧しさとたたかいながらも、ぬくもりにあふれ、希望を失わないメキシコ人一家。ボストン・グローブ・ブック賞、ジェイソン・アダムズ・オナー・ブックをはじめ、数々の賞を受賞した珠玉の連作短編集。
「長期停滞」にあえぎ、いまだ先行きが不透明な日本経済。その分、豊富な知識と冷静な分析に裏打ちされた予測が求められ、いまや新聞やテレビに「エコノミスト」と呼ばれる人々が登場しない日はない。だが十人いれば発言も十通りで、何が正しいのか、誰の主張を信用すればいいのか、訳が分からなくなっているのが現状だ。結局、景気がよかったのはエコノミストの市場だけではないかー。「失われた十年」における彼らの発言を追い、多角的に検討する。
発表、2003年のミステリー&エンターテイメントベスト10。