アニメ『千と千尋の神隠し』の主題歌「いつも何度でも」の作者、詩人の覚和歌子が、新垣の思いを詩にした「うたになりたい」と「今日しか知らない」が、やっぱり聴きどころでしょうね。新垣もいくぶん抑え気味にうたっているのが、いい効果を出している。また新たな感動を得られる歌が加わった。
ニーチェは単なる理念や論理ではない。また体系的な理性ではない。感覚、本能、生命の肯定、いってみれば健康な生命の表層を貧欲にくりかえし擁護しているが、それでも擁護が沸き出てくるところは、けっして表層ではなくて、深い無意識の地層からのようにおもえる。
冷戦型・勢力均衡型の枠組みを超える政治学、国際関係論は何か。古典的自由主義を前提する現代経済学の突破口はどこか。社会・人文科学の痛念、経済発展論の常識への根本批判。
『椿姫』を生んだイタリアの大オペラ作曲家ヴェルディは、自分の個人的生活をほとんど語らなかった。ワーグナーと同年に生まれ、厳しくて頑固一徹。その劇的生涯を、しだいに円熟していく作品群とともに追う。
ダイイングメッセージ、クローズドサークル、犯人特定の論理、読者への挑戦ー。第1部では探偵小説を語る上で不可避の論点に、エラリー・クイーン初期の傑作『ギリシア棺の謎』『シャム双子の謎』などを引きながら挑む。第2部では“第三の波”とポストモダニズムの照合によって浮かび上がる、探偵小説の歴史的位相を鮮やかに解明する。法月綸太郎氏との対談も収録。話題を呼んだ『ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか?』に続く鮮烈な評論集。
2006年1月より日本公開の映画サウンドトラック。エクアドル出身のセバスチャン・コレデロ監督による衝撃のサスペンス映画で、音楽はアントニオ・ピントが担当している。