黄金の眠る陸奥が政争の道具として朝廷に搾取されることを避けるため、近衛府員外中将として都に仕える蝦夷・道嶋嶋足と、その嶋足を陰に陽に支える策士・物部天鈴は、朝廷を取り巻く権力抗争に巧みに入り込み、知略を尽くして蝦夷のために戦ってきた。しかし、自らが担ぎ上げた怪僧・弓削道鏡が称徳女帝を誑かし、予想外にも法王として朝廷の頂点を極めることに。▼だが、神護景雲四年(七七〇)四月に女帝が篤い病に臥したことで、道鏡の悪運にも翳りが生じ始めた。これを好機と捉えた天鈴は、左大臣・藤原永手、右大臣・吉備真備らを巻き込み、道鏡に反旗を翻そうと画策するのだが…。▼一方、陸奥では、専横を極める陸奥守と蝦夷の関係が悪化し、一触即発の状態になっていた。蝦夷を人とも思わない朝廷の扱いに憤る若き伊治鮮麻呂ら蝦夷たち。道鏡の栄華が夢と消え、新たな勢力が台頭する時代の大きなうねりの中で活躍する蝦夷の勇姿を描く歴史ロマン第四弾。
20世紀文学の金字塔である、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』。
ところが、その難解さと長大さゆえに、最後まで読むのは至難の業。途中で挫折した人は数知れず。そんな難攻不落の大傑作を制覇する道しるべとなるのが本書です。
全7篇のうち、第1篇「スワン家の方へ」を丹念にひもときながら、全篇を読み通すヒントを紹介します。
『失われた時を求めて』は当初「スワン家の方へ」のみで構成しようとプルーストは考えていました。そのため、この本を読めば、プルーストの狙いや読みどころなど、完読のために必要なポイントを知ることができます。
「このくだりは退屈に感じてOK」「この描写には実はこんな意図がある」「こういう表現が出てきたら、注意深く読む」「これは伏線となる大事な箇所」など、大長編を読み通せる勘と基礎体力が身につくはず。
また、有名な「紅茶とマドレーヌ」をはじめ、『失われた時を求めて』のハイライト・シーンが多数登場する「スワン家の方へ」によって、最終篇まで到達する弾みがつくのです。
著者自身が大長編マニアにもかかわらず読み通せなかった経験を持つため、つまずきやすいポイントをおさえながら、完読へと導きます。
原典からの引用は、すべて著者訳。「鹿島版プルースト」が楽しめる一冊でもあります。母親に「おやすみのキス」をねだる少年の苦悩、紅茶にひたしたマドレーヌがよみがえらせる記憶、19世紀末パリの華麗な社交界で繰り広げられる猜疑と嫉妬に満ちた恋ーー。
挫折した人も、ゼロからの人も楽しめる、エキサイティングな読書体験! 世界的名著のエッセンスを味わえます。
光の届かない「地球最後のフロンティア」といわれる深海の調査・研究の最前線と最新の調査船・探査機などを写真やイラストで紹介。
なぜか人を惹きつける女性の違いーーそれは、ちょっとした習慣です。▼本書では、真実の愛を唱えるカリスマ・セラピストが、多くの男女を幸せへ導く中で知った、魅力的な女性の心がけを余すところなく紹介。▼「悪口は絶対に言わない」「鏡で笑顔のトレーニングをする」など、具体的な方法を教えます。▼ぐっときれいな自分に変わる一冊。▼『「きれい」だと言われる女性が気をつけていること』を改題
本書は松下幸之助「心得帖シリーズ」の五作目である。本書では松下がささやかな形で始めた事業を、一代にして世界的企業に育て上げた要因を自ら分析して、二十項目にまとめたものである。▼自身の言葉を借りれば「六十年の事業体験を通じて培い、実践してきた経営についての基本の考え方、いわゆる経営理念、経営哲学をまとめた」ものという。▼具体的な項目には、「人間観をもつこと」「使命を正しく認識すること」「素直な心になること」など、字面だけでは松下が説こうとすることは掴み難いだろう。しかし、経営に当たる者が、人間とはどういう特質をもった存在であるかを知らずに、正しい経営を行うことができるだろうか。使命感無きところには、為すべきを為す勇気も生まれてはこないだろう。そこに経営の失敗に通じる道を歩んでしまう危険性が生じてくるというわけだ。▼経営者はいうまでもなく、課の経営、部の経営に当たる人達にも是非一読を薦めたい一冊だ。
●まず経営理念を確立すること ●ことごとく生成発展と考えること ●人間観をもつこと ●使命を正しく認識すること ●自然の理法に従うこと ●利益は報酬であること ●共存共栄に徹すること ●世間は正しいと考えること ●必ず成功すると考えること ●自主経営を心がけること
病気の元凶は、お米やパンなどの「糖質」だった!▼本書では、糖質制限食による糖尿病治療の第一人者が、誰でも簡単にできて即効果があがる魔法の健康法を大公開。著者が理事長を務める京都の高雄病院で、効果が実証されてきた食事療法を一挙紹介します。▼「いっぱい食べて運動しなくても体脂肪は減る!」「血管ダメージを軽減し、血液がサラサラになる!」「寝つきがよくなり、安眠できて、目覚めも爽快!」「マヨネーズやバターも気にせず使ってヨシ」「ウィスキーや焼酎なら気兼ねなく飲める!」など、糖質制限食の理論、活用法から外食術、小ワザまで、幅広く解説。糖質の多いNG食品を控えて生活習慣病を防ぐ、具体的なノウハウが満載です。▼糖質オフの生活をはじめるだけで、あなたのからだはミルミル若返る! 美味しく食べて健康になりたい人、必読の1冊。▼著者初の文庫書き下ろし。
禍を招くか福を招くかーーそれはものの見方如何である。「会社経営のカンどころ」「責任の持ち方」など、自らのものの見方・考え方を紹介しつつ、経営と人生の妙味を綴る。
いま、「徳川家康」像が大きく揺れ動いている!
徳川家康といえば、武田信玄に三方原の戦いで完敗した際、自画像を描かせ、慢心したときの戒めにしたとされる。「顰(しかみ)像」として知られる絵だが、近年、それは後世の作り話との説が出されている。それだけでなく、家康に関する研究は急速に進み、通説が見直されるようになっているのだ。
一例を挙げれば、家康の嫡男・松平信康が自害に追い込まれた事件は、織田信長の命令によるものとされてきた。しかし近年では、その事件の背景に、徳川家内部における家臣団の対立があったことが指摘されているのだ。
本書はそうした最新の研究動向を交えつつ、桶狭間の戦い、長篠の戦い、伊賀越え、関東移封、関ヶ原合戦など、家康の人生における9つの危機を取り上げ、それらの実相に迫りつつ、家康がそれをいかに乗り越えたかを解説する。そこから浮かび上がる、意外かつ新たな家康像とはーー。
目次
●第一章 桶狭間の戦いー大混乱の中で下した決断
●第二章 三河一向一揆勃発ー国内争乱、家臣の離反
●第三章 三方原の戦いー家の存亡と意地をかけた出撃
●第四章 長篠の戦いー信長の援軍で勝利
●第五章 松平信康殺害事件ー原因は家臣団の対立か
●第六章 伊賀越えー最大の窮地を突破
●第七章 石川数正出奔騒動ー秀吉への臣従を決断した背景
●第八章 関東移封ー小田原征伐を惹起させた処罰か
●第九章 関ヶ原合戦ー危機をチャンスに変えた戦略
いま、この瞬間の“呼吸”に意識を置くだけで、煩悩から自由になれる!▼本書は、著者がおこなう大人気の坐禅セッションを完全書籍化しました。坐り方、手の組み方といった「型」から始めて、呼吸法、平常心の高め方、雑念との付き合い方、自分の身体感覚や心を観察するお稽古まで、初心者でも今日から一人で始められる坐禅瞑想のやり方を紹介します。▼「仏道とは本来、宗教でも儀式でもなく、お稽古をして歩むべき『道』でした。あたかも茶道や弓道のお稽古をするかのごとく、心のお稽古を始めることといたしましょう。お稽古のプログラムは、10の段階を順々にステップアップできるように作成いたしました。1つのステップを十分に習熟されてから、次のステップへと歩まれてください」(本書「はじめに」より抜粋)▼「欲望・怒り・迷い」が、スーッと消える1冊。
迷路をぬけ、かくし絵を見つけて、進化の島の謎を解き明かそう! 240万部突破のベストセラー「迷路絵本」のポケットサイズ版。
【特集】『月と日の后』刊行記念●冲方丁25年の歩み インタビュー冲方丁
歴史の「なぜ」に対する最適解を求める
【ブックガイド】ライトノベル、SFから歴史小説、国際サスペンスまで
多ジャンルを横断する不世出の作家の軌跡…友清 哲
後のSF作品にも通底する初期タイトル
『マルドゥック・スクランブル』の衝撃
『天地明察』で歴史小説の分野に進出
冲方丁最新刊『月と日の后』の世界
【連作短編】東川篤哉 大山鳴動して跳ね馬一頭
ある家から跳ね馬の形のオブジェが盗まれ、陽子たちは犯人を捜す。
【連載小説】●あさのあつこ おいち不思議がたり 【夢路篇】5 浦之屋の主人が怪我をする。応急手当を施すおいちに対し、番頭は……。●諸田玲子 麻阿と豪6 醍醐の花見以降、体調を崩した秀吉は、麻阿を離縁すると言い出した。●下村敦史 ガウディの遺言6 志穂は、「ガウディの幻の設計図」の在りかを示す暗号を解こうとする。●村山早紀 灯台守(前編) 桜風堂夢ものがたり9 「会いたい人に会える」奇跡の噂がある峠。一整が思い浮かべるのは。●中山七里 越境刑事10 中国公安に襲撃・拘束された冴子を救出するため、郡山が奔走する。●朝井まかて 朝星夜星20 家出していた娘のきんが腹を括り、料理人・米三郎との結婚を承諾する。【話題の著者に聞く】●大山淳子『猫弁と鉄の女』 日常を誠実に生きている人々の姿を描いていきたい●波木 銅『万事快調〈オール・グリーンズ〉』 誰かに“きっかけ”をあたえる作家になりたい●岩井圭也『水よ踊れ』 香港という“場所”に書かせてもらった
いかにすれば歴史の真実に辿りつき、いかにすれば真実を伝えることができるのか……。本書はヘロドトス、司馬遷、吉田松陰、福沢諭吉ら、古今東西の歴史を紡いできた人々を取り上げ、彼らがいかに時代と向き合い、そしていかに歴史をとらえたかを、イスラム史の第一人者が解き明かしたものである。▼外交評論家の岡崎久彦氏は、本書解説でこう評す。「歴史哲学に関する古典を全て渉猟され、それの読み方を指導していただける本である。まさに表題通り、『歴史とは何か』を共に思索出来る本である」▼読者は、歴史学の使命と意味を知るとともに、世界といかに向き合うべきか、そのヒントを得られるに違いない。▼『歴史の作法』を改題。▼◎目次より◎▼『史記』から学ぶ四つの教訓▼『ローマ帝国衰亡史』の運命的瞬間▼『平家物語』とカフカの世界▼クレオパトラの鼻・ルイ十四世の痔瘻・バヤズィトの痛風▼海舟・松陰・晋作、危機に思う▼孔子とアリストテレスの歴史観▼トインビーが「指導的歴史家」と評価したエジプト人
メールやラインのやりとりで、相手に伝えたいことや、たいがいの用は済むようになりました。そんな中、「手書き文字で書かれた手紙」はますます特別感のある、相手の心に深い印象を残すものとなっています。
「でも、手紙を書くのは苦手!」「おっくう!」と思っていませんか?
この本でお伝えしたいのは「手紙を書くのは、そんなに大変ではない」ということ。本文中やコラムでも書き方についていろいろお伝えしていますが、基本的には次の2つのことを大事にして書けば大丈夫です。
ひとつは、相手にとって「心の温もり」となるような楽しい、前向きな言葉を選んで伝えること。暗い気持ち、ネガティブな言葉は書きません。言葉は相手のために贈るギフトです。お互いの気持ちが引き立つポジティブな言葉遣いだけで書いてみてください。
もうひとつは、素直で易しい言葉を使うこと。手紙だからといって格式ばらなくていいし、飾ることもありません。「普段遣いの言葉のほうが、思いは伝わる」ことを知ってください。
好印象を与える手紙には、「相手のことを思いやり、幸せな気持ちにする言葉」が書かれているもの。そんな言葉をたった一言入れるだけでも、読む人に素敵な思いを残す手紙となります。
この本では一章から八章まで、いろいろなシーンで実際に使える文例や言葉をこの本のために新たに考えて、盛りだくさんにご紹介しています。そのまま引用したり、自分の言葉に置き換えたりして使っていただければと思います。
目次
◆第一章 春夏秋冬にふさわしい言葉
◆第二章 贈り物に添える言葉
◆第三章 お祝いの言葉
◆第四章 お見舞いの言葉
◆第五章 ご冥福を祈る言葉
◆第六章 謝りたいときの言葉
◆第七章 意見や気持ちを伝える言葉
◆第八章 その他──挨拶や感謝の言葉
AI婚活×元占い師の女将!?
おでん屋の恵が常連客の幸せを応援!
心とお腹がホッとする大人気シリーズ
トマトの冷やしおでん、エビ雲吞、ピーマンの焼売、ナスと卵のよだれ鶏風ーー暑い夏でもさっぱり美味しい料理とお酒で、「めぐみ食堂」は大賑わい。
常連客のIT実業家・藤原海斗がAI婚活事業に乗り出したと聞き、興味を持った女将の恵は、食の好みも趣味も正反対の男女に利用を勧めるが……。
元占い師の女将の絶品料理とふしぎな力で、訪れる人がそれぞれの幸せを見つけていく人気シリーズ第5弾!
文庫書き下ろし。
「きちんと考える」つまり「考え抜く」とは、どうすればいいのだろうかーー。本書では、考えること、話すことに独自のノウハウを持つ著者が、ハーバード大学の提唱するメソッドや、クリティカル・シンキングをもとに、世界で通用する「考え抜く力」をやさしく伝授。
◎「上司に言われたくない言葉」の1位は?◎「モリさん、結婚でやめちゃうんだって」は、意見なのか、事実なのか◎「1人ブレスト」で、台風の中お客様をアテンドするアイデアを出し切る◎反論への言い返し方のルール◎「何か気になる」という気持ちの中にあるもの など、思わず自分なりの考えを探さずにはいられないトピックが満載。
文庫版だけの特典として、自分が読むべきページがわかる「Pre-Lesson」を特別収録。
会議や打ち合わせで自分なりの提案をしたい方、人と差別化できる意見を持ちたい方、決断に後悔したくない方は、必読の一冊。思考法の決定版、待望の文庫化!
小説投稿サイト「エブリスタ」で現代ファンタジー部門総合1位を獲得した話題作が、待望の書籍化!
幼い頃の記憶を失っていることから、家族や友人たちと馴染めないでいた紗栄は、大学進学を機に、母方の実家の今は誰も住んでいない神社で一人暮らしを始めることに。そこで出会ったのは美しいが不愛想な妖狐の青年と、なぜか自分のことを知っている狛犬の少年だった。狛犬が言うには、この神社から神様が行方不明になっているらしく、そのせいでよからぬあやかしたちが神社の近くをうろついて困っているという。そのため、紗栄も神様捜しを手伝うことになるのだが……。
妖狐と狛犬と女子大生の三人が織りなす、感動の青春あやかし物語。
まずは問題。次の単語の「複数形のs」の発音は「ス」と「ズ」のどちら?▼1.bags(かばん) 2.books(本) 3.girls(女の子) 4.eggs(卵) 5.albums(アルバム) 6.bikes(自転車)▼答えは、1.ズ 2.ス 3.ズ 4.ズ 5.ズ 6.ス。▼就職や昇進など様々な場面で英語力が問われる時代。日夜、英語の学習にはげんでいるはずなのに、中学校1年生レベルのこんな問題を間違える人が相当多いのだ。しかし基礎がなければ、高いレベルの英語力なんて望めない!▼本書は英語の「基礎の基礎」である中学1〜2年生レベルを5日間でスピード復習! いかりや先生とジャリ子の凸凹コンビがやさしくナビゲートするから、アルファベットの読み方・書き方から疑問詞の文法まで楽しく学習できる。▼中学英語を忘れてしまった大人から、これから学ぶ子どもまで全ての人にオススメの「使える基礎」が身に付く一冊!
●第1日 「AはBです」 ●第2日 「Aは〜する」 ●第3日 「〜した」「〜だろう」など ●第4日 動詞の意味の広がり ●第5日 数量の表現といろいろな質問