翡翠牌の持ち主である皇族の末裔を追う中で、猫猫たちは禁書でありながら優れた医学書でもある『華佗の書』を手に入れた。傷んだその書が復元されるのを待つうち、医官たちは抜き打ち試験を受けさせられる。猫猫は試験に合格して養父である羅門の下で投薬実験を行うことになり、羅門から医術について学べることを喜ぶが、その実験は大掛かりであり、市井の病人たちを使うというものだった。薬が効かぬ者は、場所を移されて外科手術が行われるというのだがー。
時には、つれない恋人や自分勝手な友人よりも、一ぴきの犬のほうがずっと理解しあえる味方に思えたりもするのでしょう。けれどももちろん、犬は、恋人や友人の身がわりではありませんし、動くぬいぐるみでもありません。感情豊かな、独立した生き物なのです。古き良き友、犬と、これからもうまく、ずっとずっとつきあっていきたいものです。
妊娠から出生までを胎児が語るアンデルセンの国からやってきたユニークな物語!欧米の数100万カップルに愛読された世界的ベストセラーの邦訳!
うつ病ーそれは「こころの骨折」。「うつ」という病気と真正面から向き合い、自分について、人生について、世の中について、赤裸々につづった魂の詩集。
古いノートから現れた30数年昔のいとおしい日々。身の周りのいろいろなものが独り言をつぶやいている。私は耳を澄ましてそれらの言葉を聴き、自らを癒していた。俳句詠みのエッセーのような詩集。
「生きる希望・夢・勇気をあなたに届けたい!」17歳で統合失調症を患い、さまざまな経験を経て、現在、大阪精神障害者連絡会事務局役員を務めるほか、「ひとりぼっちをなくそう!」を合言葉に活動中。「文芸社出版文化賞2006」社長賞受賞作品。
五十六歳の終わりの秋 母を卒業して 今は一人の女。今年の七夕 曇り空を見上げて 私の明日を探します。晴、時々雨、のち曇…。ただいま、三行日記続行中。
明るく生きていきたいと願う一人の婆さんの願望を夢をみているような…エッセイ。
「私は森茉莉から沢山のものを学んだ。幸わせで美しい世界は存在するものではなく、自分で勝手に創り出すものである、もうそれは、事実がどうであれ強引に創り出すものであって、それが出来る魂を大切に大切に手入れをしなくてはいけないという事であった」(佐野洋子)。茉莉の作品に触発されエッチングに取り組んだ佐野、二人の豪華な紙上コラボ全開。全集未収録作品初の文庫化。カラー多数。
西都に残る人たちと別れ、一年ぶりに中央に帰ってきた猫猫たちは、また以前の仕事に戻る。蝗害、西都のお家騒動からようやく離れることができて、平穏な日々が戻ってくるかに思えたがー。猫猫が帰って来てもまだその友人たちに居候されて困る羅半。上司のげんこつを食らいながら、毎日おもしろそうなものを探す天祐。面倒くさい客の相手をしながら、どのように技女を引退するかを考える女華。弟の恋についてあれこれ画策する麻美。お嬢さまの心境に不安しかない燕燕。言動と心境にずれが生じ、ちぐはぐな行動ばかりしてしまう姚。蝗害の災禍にたった一人立ち向かい、生きて西都に戻った羅半兄。西都でも中央でもそれぞれ違う人生があり、皆が皆、自分なりの悩みを抱えて生きていた。