『和菓子のアン』の著者の初エッセイ集は、やっぱりお菓子!ああもう、全部食べたい。銀座の名店から市販のお菓子まで。単行本未収録の小説も併録。
「どうあったって、成就することのない恋だ。さっさと諦めて、楽になってしまいたかった」-身分違いゆえに深く秘めた想い、愛する人の窮地を救うための切ない嘘、自らの命をかけた覚悟の恋が、異世界「山内」の歴史の流れの中で宝石のように煌めく。大ヒットファンタジー「八咫烏シリーズ」本編では語られなかった、あの人の物語。
2浪、3浪は当たり前、時には10浪以上の学生も…パンダと桜で賑わう上野公園に隣接する東京藝術大学。通っている学生も教授も少し変わった人ばかり。そんな東京藝大で、仏像の保存について研究する通称「仏さま研究室」の修了課題は、なかなか過酷で学生泣かせだ。様々な思いを抱え、真心を込めながらも、「模刻」に悪戦苦闘する学生たちを描く、クスっと笑えてグっとくる青春ストーリー。
本書は最終章で始まる。娘を誘拐され、秘密リストの引き渡しを要求されたガブリエラ。隠れ家で仲間を待つ彼女がドアを開けたとき、そこにいたのは銃を手にした誘拐犯だった。だがご用心、全ては見かけ通りではない。章ごとに時間は逆行、真相が明かされるのはラスト2章!前人未踏の超絶技巧サスペンス。
今もっとも新作が待たれるミステリー作家の頭の中とは?書き下ろし120枚!&オリジナルコメンタリー180枚収録。デビュー20周年記念読書エッセイ。
芸術という名のタイムカプセルが、いま開かれるー。京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、レイモンドと名乗るマカオ博物館の学芸員が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてそこに記された「俵…屋…宗…達」の四文字だったー。天才絵師・宗達の名画“風神雷神図屏風”を軸に描く冒険譚。
アパートで母親と暮らす亜沙。友だちも、金魚も、家族でさえも彼女の手からものを食べようとしない。「食べて、お願い」切なる願いから杉の木に転生した亜沙は、わりばしとなり、ある若者と出会ったー(表題作)。他者との繋がりを希求する魂を描く、歪で不穏で美しい作品集。単行本未収録エッセイを増補。
アフワールーそこは馬もラクダも戦車も使えず、巨大な軍勢は入れず、境界線もなく、迷路のように水路が入り組み、方角すらわからない地。権力に抗うアウトローや迫害されたマイノリティが逃げ込む、謎の巨大湿地帯。中東情勢の裏側と第一級の民族誌的記録ー“現代最後のカオス”に挑んだ圧巻のノンフィクション大作!
巨大な隣国・ロシアを、いかに理解するか。歴史をつぶさに検証してロシアの本質に迫り、両国の未来を模索した評論集。読売文学賞受賞。
新設間もない秋田大学医学部に、挫折と不安を抱えながら集まった医学生たち、和丸、京子、雄二、修三の四人は、解剖に外来実習に、失恋に妊娠に患者の死に悩み、あたふたしながらも、自分の生き方を探っていく。そして、彼らの十五年後ー。自らの体験を振りかえりつつ、人生の実感を軽やかに爽やかに綴る永遠の青春小説。
四季おりおりの江戸の風物を背景に、喜びや悲しみを秘めた江戸の人間が生きている。そこに生まれる事件のサスペスンが、こころよい人情と溶けあう独自の境地。ご存じ鬼平シリーズの第二巻は、「蛇の眼」「谷中・いろは茶屋」「女掏摸お富」「妖盗葵小僧」「密偵」「お雪の乳房」「埋蔵金千両」の七篇を収めている。
吉村貫一郎が生涯かけて貫き通した「義」とはいったい何なのか。切腹を命じた大野次郎右衛門の真意とは…。感動の結末へと物語は進む。非業の死を遂げた男たちの祈りはかなえられるか。日本人の「義」を問う感動巨篇!
明治十年二月十七日、薩軍は鹿児島を出発、熊本城めざして進軍する。西郷隆盛にとって妻子との永別の日であった。迎える熊本鎮台司令長官谷干城は篭城を決意、援軍到着を待った。戦闘は開始された。「熊本城など青竹一本でたたき割る」勢いの薩軍に、綿密な作戦など存在しなかった。圧倒的な士気で城を攻めたてた。
熊本をめざして進軍する政府軍を薩軍は田原坂で迎えた。ここで十数日間の激しい攻防戦が続くのである。薩軍は強かった。すさまじい士気に圧倒される政府軍は惨敗を続けた。しかし陸続と大軍を繰り出す政府軍に対し、篠原国幹以下多数の兵を失った薩軍は、銃弾の不足にも悩まされる。薩軍はついに田原坂から後退した…。
九月十八日の雨の夜、何が起こったのか。罪と闇が溶ける、男と女の匂い。暗い闇にただよう死の静けさ。浅田版新選組。
清廉・異能・決断力…四千億円の不良資産を一括処理、翌年には伊藤忠史上の最高益を計上して世間を瞠目させた男・丹羽宇一郎が、生い立ち、疾風怒濤の青春、ビジネス現場の緊張、倫理観、経営理念のすべてをここに明かした。
日本でKGBの諜報活動をしていたヴィクトルは、ソ連崩壊後に解雇され、失意のどん底にあった。そこへヤクザ組長を殺す仕事が舞い込んだ。再び日本に潜入した彼を待ち受けていたものはー。警視庁外事課とヤクザを相手にスリリングな戦いを展開するうちに、やがて明らかになる日ソ時代の驚くべき秘密。
カクテルをさらにおいしく、深く味わう一冊。カクテルの魅力には、“飲む楽しみ”と“作る楽しみ”があります。本書は、ビギナーから極めたい人にまでこの楽しさがひとめで伝わるように「テイスト」、「作り方」、「度数」、「飲むタイミング」をマークで表示しました。一流バーの味とレシピを存分にご堪能ください。
世界を席巻するやみつきパズル「数独」。パズル制作集団ニコリの擁する精鋭作者56名が各々自選したオールタイム・ベスト100問を集結。初心者向け問題から芸術的難問まで、数独の真髄ここにあり。