田んぼに、コウノトリが舞い、小魚が泳ぎ、トンボの群れが戻った。いのちに満ちた水田を再生しようと、歩み始めた人々のメッセージ。
人々の関係性や行動の場となる都市・農村空間のあり方を構想する都市計画学と、空間的な世界の背景にある社会の仕組みを探る都市社会学の融合を図る、実践的な教科書。都市の成り立ちや地域社会の歴史、地縁組織・NPO等の担い手をめぐる課題、公共性の概念や公民連携の諸制度、交通政策や公共施設再編等の事例について解説する。
■1. 住み続けられるまちを目指す社会の指針
1.1 世界共通の3つの目標
1.2 温暖化を抑制する〜1つめの目標:パリ協定〜
1.3 持続可能な社会をつくる〜2つめの目標:SDGs〜
1.4 災害に強い社会を実現する〜3つめの目標:仙台防災枠組〜
■2. 都市の成り立ち
2.1 都市の誕生
2.2 コミュニティの定義
2.3 コミュニティの同一化・同質化
2.4 共有する生活
2.5 思想とコミュニティ
■3. コミュニティの単位
3.1 統治のための「閉じた社会」
3.2 町内会の登場:
3.3 郊外に広がる社会
3.4 防犯のための「閉じた社会」
■4. 閉じた社会から開いた社会へ
4.1 NPOの登場
4.2 強いつながりよりも弱いつながりを
4.3 人と人の間にある見えない力
4.4 外へとほとばしる課題解決の力
■5. 現代の都市政策の視点
5.1 都市のビジョンを定める
5.2 適正な都市の規模を定める
5.3 移動手段を確保する
5.4 公共施設を持続可能にする
■6. コミュニティ目線での都市政策の解法
6.1 コミュニティのビジョンも定める
6.2 生活機能の中心を定める
6.3 地域の隅々まで移動手段を確保する
6.4 公共施設をリニューアルする
■7. コミュニティの主体性
7.1 旧来的な集落組織
7.2 さまざまな主体の連帯
7.3 まちなかの活性化
7.4 エリアマネジメント
■8. 郊外住宅地の再生
8.1 都市は中心から外側へ
8.2 ロードサイド化する社会
8.3 大量生産から価値の創造へ
8.4 過疎化する郊外
■9. 多様な生活と安全安心
9.1 住民運動から市民活動へ
9.2 災害とコミュニティ
9.3 犯罪とコミュニティ
■10. 成熟社会の公共意識
10.1 下請け型のコミュニティからの脱却
10.2 住み慣れた地域で迎える高齢期
10.3 公民連携の時代
10.4 市民が支える公共
■11. 移りゆくコミュニティの中心
11.1 コミュニティの中心はどこか
11.2 学校
11.3 商店街
11.4 コミュニティ施設
11.5 街路と公園
■12. 住み続けられるまちの創造へ
12.1 基本ルールは「誰ひとり取り残さない」こと
12.2 地勢に逆らわない都市づくり
12.3 参加や意思決定のバージョンアップ
12.4 政策づくりのバージョンアップ
微細藻類の一種である珪藻〈ケイソウ〉は、淡水から海水まで広く分布し、世界中に約10万種が生息すると言われる。ガラス質の体を持ち、その幾何学的ともいえる形状は種類によってさまざまで、さらに細部をみると規則正しく整列した穴や突起などにより繊細な装飾もほどこされている。
珪藻はどこにでもいる普通の生き物でその量も多く、実は地球上の酸素の5分の1を光合成で生み出すほど重要な役割を果たしているが、その小ささ故に見過ごされがちである。だが、ひとたび顕微鏡で観察すると驚異のミクロの世界が広がっており、その美しくも摩訶不思議な姿に息を呑むこと間違いなしである。
謎多きミクロ生物の知られざる「微」と「美」の世界に迫る、かつてないビジュアルブック。
【日本語/英語併記】
Fascinating micro-beauty of nature
Diatoms are microscopic algae widely distributed in marine and freshwater environment, with an estimated species number of about 100,000. Their cell wall is made of silica, with various species-specific, almost geometrical shapes, and close-ups show their fabulous decoration with finely sculptured ornaments and regularly arranged pores and projections.
Diatoms are everywhere around us and easily ignored, even though they give us the oxygen in every fifth breath we take, but once you look at them under a microscope, an extraordinary and mysterious world is revealed ? one whose beauty will undoubtfully make you hold your breath.
This is a unique photobook revealing the amazing micro-world of diatoms as never before.
【Japanese/English bilingual book】
はじめに Preface
◆序章 珪藻について
Introduction to diatoms
01 珪藻とは Where are diatoms found?
02 生態 Life form
03 被殻の構造 Frustule structure
04 顕微鏡 Microscopy
05 細胞分裂 Cell division
06 生活史と有性生殖 Life cycle and sexual reproduction
07 相手を見つける Finding partners
08 学名 Scientific name
◆1章 形 - 被殻・殻の多様性
Part I: Shape - Diversity of frustules and valves
◆2章 模様 - 胞紋を拡大すると
Part II: Pattern - Detail within detail
◆3章 結合 - 細胞同士がつながる仕組み
Part III: Connection - How to be together?
◆4章 突起 - 複雑怪奇なパーツ
Part IV: Processes - Mysterious structures
◆コラム Columns
01 珪藻から形づくりを学ぶ Biomimetics: lessons from nature
02 敵の存在 Foes
03 大増殖 Blooms
04 珪藻土 Diatomite
05 新種 New species
06 生きている細胞:葉緑体 Living cells: chloroplast
07 生きている細胞:ピレノイド Living cells: pyrenoid
08 生きている細胞:核 Living cells: nucleus
09 珪藻の利用 Applications
10 生態的な役割 Roles in the global ecosystem
11 動く珪藻 Motility
12 細胞壁をどうやって作るか Morphogenesis
13 珪藻の毒による記憶喪失 Memory loss by diatom toxin
14 群れをつくる Forming colonies
15 海藻に付着する珪藻 Attaching to seaweed
おわりに Epilogue
付録 Appendix
謝辞 Acknowledgements
著者略歴 Biographies
最低音域を担当することからアンサンブルの「縁の下の力持ち」ともいわれるコントラバスを深く理解して、「アドリブソロを弾きこなす」「セッションに参加して音楽で人と会話する」ために必要な知識を凝縮した初級者から中・上級者まで使える一冊。
はじめに
第1章 コントラバスの魅力ーー一生の趣味として
1 なんといっても、そのサウンド(ルビ:音)
2 音楽での役割
3 楽器本体の形の多様性
4 演奏人口の少なさ
コラム 一般の方からの質問にお答えします1
第2章 コントラバスの基礎知識
1 コントラバスの歴史
2 コントラバスの名称の多さ
3 エレキベースとの相違点と共通点
4 クラシック用とジャズ(ポピュラー音楽)用の違いはあるのか
5 コントラバスの各部の名称と役割
6 弦について
7 調整の重要性
コラム 一般の方からの質問にお答えします2
第3章 コントラバスを手に入れよう
1 コントラバスの価格帯
2 メーカーよりもリペアマン
3 楽器本体以外に必要なものとあると便利なグッズ
コラム 一般の方からの質問にお答えします3
第4章 練習をしよう
1 伝統的な教材や練習との向き合い方
2 TAB譜というものの存在
3 本質的にうまくなっていくための練習手順
コラム 一般の方からの質問にお答えします4
第5章 セッションに繰り出そう
1 セッションについて
2 ベーシストとしてセッションに必要なスキルとは
3 よくあるセッションのルール
コラム 一般の方からの質問にお答えします5
第6章 コントラバスを一生の趣味にするために
1 曲の成り立ちと曲を覚える重要性
2 メロディーに挑戦しよう
3 音源を聴く意義と楽しさ
4 いい仲間を見つけてやりたいこと
おわりに
黒潮と日本の魚類相。黒潮が南から北へベルトコンベヤーのように魚類を運搬すると同時に、魚類の分布を分断する障壁にもなっているという仮説を探る。
サハリン島で見られる維管束植物の最新「国勢調査」のモノグラフ。ロシアと日本の間での学名見解の違いも明らかにした。自生植物1,186種,分類に課題がある18種を「検討種」として解説し、保全生物学につながる絶滅危惧種・外来種の現状も取り上げた。「調査」は,日本側に残されている戦前の樺太(主に南サハリン)標本,2000〜2007年におこなった北サハリンを含む日ロ共同サハリン島調査での採集標本,そしてロシア側に保管されている標本や,これまでの日本・ロシアから出されたフロラ・レヴィジョン・図鑑・論文などに基づいておこなった。採集年・採集者名、採集地の和名・ロシア名・場所、サハリン州の絶滅危惧種のリストも追加した。北方地域に興味を持つ植物のみならず動物や昆虫の研究者必携の書。大学図書館や地域の博物館・標本庫、天然記念物保存・調査に関わる文部行政「機関」や教育委員会にも必要不可欠な書。
Plate
要約
Summary
はじめに
第1章 サハリン島の自然環境
1.地理・地形と地質・地史
2.気候環境
第2章 サハリン島の植物
1.植物研究史
2.地域フロラ
3.種数と多様性
4.島内の植物地理区
5.植生・植生史
第3章 サハリン島の維管束植物リスト
凡例
シダ植物
裸子植物
被子植物・基底群
被子植物・単子葉類
被子植物・真正双子葉類
第4章 サハリン島の植物分類地理
1.植物調査の量,密度と範囲
2.地理分布
3.染色体数と分子系統地理
4.保全生物学:「絶滅危惧種」と「外来種」
Appendix
Appendix1 サハリン島の維管束植物標本採集者記録
Appendix2 サハリン島の植物標本採集地名索引
Appendix3 サハリン州(サハリン・千島)の絶滅危惧植物リスト
Appendix4 Plateデータ一覧
引用・参考文献
おわりに
事項索引
和名索引
学名索引
食料生産の持続可能なシステムへの変換を考えるうえで基本となる概念「アグロエコロジー」。その実践的理論の確立と普及に携わってきた著者が初学者向けに概要をまとめた格好の入門書。私たちを取り巻く環境や食の問題を見直す様々なヒントを与えてくれる。
「グローバル時代の食と農」シリーズの刊行にあたって
シリーズ編者による序文
謝辞
日本語版序文
序章 岐路に立つアグロエコロジー
第1章 アグロエコロジーの原理
1 伝統的ファーミングシステムのアグロエコロジー的な特徴
2 農業生態系における生物多様性の生態学的な役割
3 生態系のマトリクス
4 多様化したファーミングシステムデザインのための原則
5 農場のアグロエコロジーへの転換
第2章 アグロエコロジー思想の歴史と潮流
1 歴史的基盤
2 農村開発
3 小農研究と再小農化
4 オルタナティブな農業の他の潮流
5 自然のマトリクス
6 エコフェミニズム
第3章 アグロエコロジーを支持するエビデンス
1 小農による農業の広がりと重要性
2 アグロエコロジー的な介入の影響評価
3 多様化されたファーミングシステムのパフォーマンスの測定
4 気候の変動性に対するレジリエンス
第4章 アグロエコロジーの普及に向けて
1 アグロエコロジーの拡充と拡散
2 アグロエコロジーの拡散を阻む障害
3 組織が鍵
4 キューバのカンペシーノ運動
5 インドの「ゼロ予算自然農法運動」
6 社会運動と小農アグロエコロジー学校
7 拡散を達成するための要因
8 社会組織、社会的プロセスの手法および社会運動
第5章 アグロエコロジーの政治学
1 アグロエコロジーとテリトリーをめぐる争い
2 アグロエコロジーをめぐる論争
3 アグロエコロジーの流用
4 政治的アグロエコロジーと社会運動
訳者解説
本書は、ニューロマスキュラー・テクニック(NMT)の歴史と発展について解説し、線維筋痛症に見られる症状の多くを含むよくある筋骨格系の機能障害に関して、治療オプションを分かりやすく紹介する。また、腹部、リンパ系、過呼吸などの呼吸パターンといった、筋骨格系以外の部位で生じた機能障害を治療するにあたり、NMTをどのように使えばよいかといった点にも触れている。
人々の絆は消え去るのか!協同組合の理論と実践をとおして、「自己利益優先」の社会から「助け合い」の社会を展望する。
タイ・カオヤイの森での1000日間の記録。熱帯の森での動物による果実食と種子散布の謎を解き明かす。
朝鮮籍とは、植民地期朝鮮から日本に「移住した」朝鮮人とその子孫を分類するために、戦後の日本で創り出されたカテゴリーである。本書は、朝鮮籍をめぐる歴史的変遷をたどりながら、朝鮮籍の人が直面したリアリティにも焦点を当てることで、その実像に迫ろうとするものである。
序文 なぜ朝鮮籍なのか[李里花]
第1章 朝鮮籍在日朝鮮人の「国籍」とは?--法学の観点から[高希麗]
1 はじめに
2 日本における外国人としての在日朝鮮人ーー朝鮮籍のはじまり
3 朝鮮半島における在外(海外)同胞としての在日朝鮮人ーー国民の範囲
4 国籍未確認としての朝鮮籍者ーー国民国家の狭間で
5 おわりにーーこぼれ落ちる存在への並走
コラム1 分断と統一ーー朝鮮籍から見えるもの[郭辰雄]
第2章 朝鮮籍の制度的存続と処遇問題ーー日本政府による韓国の限定承認と在日朝鮮人問題への適用[崔紗華]
1 はじめに
2 前史ーー朝鮮籍の誕生と日本国籍の喪失
3 日本政府の限定承認論と朝鮮籍の制度的存続
4 日本政府の限定承認論と在日朝鮮人の処遇問題
6 おわりに
コラム2 元プロサッカー選手・安英学氏インタビュー[李晋煥]
第3章 日本政府による「朝鮮」籍コリアンの排除ーー2000年代のバックラッシュのなかで[ハン・トンヒョン]
1 はじめに
2 在留外国人統計における「朝鮮・韓国」の分離
3 海外渡航に際して「誓約書」を強要
4 韓国渡航をめぐる「みなし再入国」運用の混乱
5 分離集計のその先と朝鮮学校の処遇
6 おわりに
コラム3 「思想としての朝鮮籍」を追って[中村一成]
第4章 韓国入国問題を通して見る朝鮮籍者の政治的多様性の看過[金雄基]
1 はじめに
2 日本における朝鮮籍者をめぐる処遇の歴史的変遷
3 南北朝鮮との関係性によって明らかになる朝鮮籍者の政治的多様性
4 韓国は朝鮮籍者をどのように処遇してきたのか?
5 「非北」朝鮮籍者による韓国社会に対する政治的主張
6 結論
コラム4 海外の「無国籍」コリアン[李里花]
第5章 済州島、三河島、そして朝鮮籍[文京洙]
1 一世と二世
2 三河島の済州人ーー泉靖一の調査から
3 「朝鮮籍」を生きて
4 「韓国籍」へ
コラム5 国連と無国籍の解消ーー# I Belong キャンペーンを通して[秋山肇]
第6章 なぜ無国籍の「朝鮮」籍を生きるのか?[丁章]
コラム6 国籍の無い、国籍を超えた社会へ[陳天璽]
第7章 グローバル時代の朝鮮籍ーーインタビューからみるアイデンティティ諸相[李里花]
1 はじめに
2 グローバル化、ヘイト、そして韓流
3 インタビューからみる朝鮮籍のアイデンティティ諸相
4 おわりに
あとがき[李里花]
執筆者紹介
世界は原発危機から何を学ぶべきか。
地球で何が起きているのか。いかなる危機が迫っているのか。それらは何に起因し、どうすれば克服できるのかー客観的データと種々の事例から新しい社会のあり方を提示する。30年以上にわたって読み継がれてきた基本図書の最新版。
実現のための実践的ステップがわかる!中小企業で推進するメリットがわかる!SX人材育成のための方法がわかる!SDGs・ESG経営との関係がわかる!環境・社会・経済が調和した持続的成長を実現!
日本の自然・生態系と人との関わりを農地と草地から見る。歴史的な記述と将来的な課題解決の提言を含む,ナチュラリスト・実務家必携の一冊。〔内容〕日本の自然の成り立ちと変遷/農地生態系の特徴と機能/課題解決へのとりくみ
1. 日本の自然の成り立ちと変遷ー人との相互作用を中心にー
1.1 日本の自然の特徴
1.2 最終氷期から縄文時代の人と自然
1.3 水田稲作と文明の画期
1.4 古代から中世:自然と社会の基盤の形成
1.5 近世:農業社会の発展と限界
1.6 近代日本の発展:工業化の画期
1.7 戦後から現代:過剰利用と過小利用のはざま
1.8 むすび
2. 農地・草地生態系の特徴と機能
2.1 水田稲作の特徴:畑作との対比
2.2 農地景観の生物多様性
2.3 草地生態系
2.4 農地と草地の多面的機能
3. 課題解決への取り組み
3.1 農地の課題と取り組み
3.2 生産と保全の両立1:環境保全型農業の展開
3.3 生産と保全の両立2:日本型直接支払制度
3.4 生産と保全の両立3エコマークと持続性
3.5 草地の保全
3.6 耕作放棄地の活用
3.7 グリーンインフラとしての農地の維持
3.8 むすび
「朝倉復刊セレクション」として好評書を復刊します! 微分幾何を数理科学の諸分野に応用し,あるいは応用する中から新しい数理の発見を志す初学者を対象に,例題と演習・解答を添えて理論構築の過程を丁寧に解説した。〔内容〕曲線・曲面の幾何学/曲面のリーマン幾何学/多様体上の微分積分
1. 曲線・曲面の幾何学
1.1 ベクトルの内積と外積
1.2 平面および空間の曲線
1.3 空間の曲面
2. 曲面のリーマン幾何学
2.1 一般曲面
2.2 リーマン幾何学
2.3 テンソル場
2.4 接続と曲率
2.5 平行移動と測地線
2.6 ガウス・ボンネの定理
3. 多様体上の微分積分
3.1 ベクトル場と諸演算
3.2 微分形式とその諸演算
3.3 複体とド・ラームの定理
4. 付 録
4.1 陰関数定理
4.2 解の存在と一意性に関する定理
4.3 1の分割の存在について
5. 問題・章末問題の解答
6. あとがき
7. 索 引