古本屋の店番をしながら本を読んで生活するヘンな小学生・虹北恭助。幼なじみの野村響子といっしょに、虹北商店街でおこるさまざまな事件にいどむ!“毒入りお菓子事件”に“心霊写真”。“透明人間”の怪から“お願いビルディング”の謎まで!そして“卒業記念”にひそむ秘密とはいったい!?細い目をルビーのように見ひらいて、魔法使いのように謎解きする恭助から目がはなせない!小学上級から。
本書は、世界のスター女優を通して女性の本質を追求した、いや、時代のなかに典型としてのヒロインたちを位置づけた、いやいや、それだけではない。…13人の女優(ヒロイン)の肖像を描ききることで女性の魅力についてあらゆる角度から論じた快著である。
戦後プロ野球50年。その間、幾多のスター選手が活躍した。終戦直後に彗星のごとく登場し、廃墟の空に虹のようなアーチを架けつづけた大下弘。まさに彼こそが、プロ野球隆盛の礎を造る旗手だった。知将・三原監督の指揮のもと、西武ライオンズの野武士軍団の中核となった大下の“青バット”がうなるたび、大衆はその快音と打球の軌跡に夢を重ねた。華麗な天才打者の数奇な生涯を追う。
恋におちるときはいつも少女。しなやかな感性の言葉にくっきりとうかぶ心の軌跡ー。山口エリ最新詩集。
彼らの“音の世界”を愛するファンのために…。
「愛と夢と知恵さえあれば…」16歳から今日まで、スラムの子供たちの教育に情熱を注ぎ、マグサイサイ賞受賞に輝くタイの女性プラティープさんの物語。
園田軍曹は大陸で終戦を迎えた。彼を生かした金色の虹とは…。
梅雨のある日。雨上がりの晴れた空に虹が霞んで見える。古い記憶を呼び起こす主人公“私”長年勤務した食品加工会社はBSE騒動の打撃を受け不況となり“私”の部署にも効率化の波が押し寄せた。リストラが宣告されるが、圧力に抗い会社に残り続けた。定年後、職探しを始めた“私”は高齢者に対する社会の厳しさに直面する。図書館へ出かけるような気楽さで、近所の郵便局へ強盗に入った“私”の心境から人間心理をえぐりとるブラックユーモア小説。短編『煙草について』も収録。
僕の今までの人生は、冬の虹のようだーその掛け橋は、辛く苦しい道のりの中で、消え入りそうな愛だった。でも決して消えない夢だった。息子の「いじめ」体験をもとに描かれたリアル小説。
薩摩半島の西、約50キロの東シナ海に浮かぶ甑島列島に、若くして嫁いだ著者の、四季折々の詩情あふれるエッセイ。それは笑いを誘い、時に慰め、そっと背中を押し出してくれる著者への、そして多くの読者への心温まるメッセージでもある。
14歳の少女が刻明に織りなす昭和23年東京山の手、かけがえのない時間のなかに夢と愁いがあった。日記文学の秀作。
シンと菜緒は、お隣の家に住む幼なじみ。2人は、ずーっと一緒で、16年分の「好き」は私の宝物。そんな16年目の夏、事件は起こって?切なく息苦しい青春の記憶。女の子のあなたと、女の子の心を忘れていない大人のあなたへ。俺様なシンと私、16歳の夏ー。近くて遠い幼なじみラブ。
トンネルを抜けたら、ガードレールの切れ目をすぐ左折。雑草の生える荒地を進むと、小さな岬の先端に、ふいに喫茶店が現れる。そこには、とびきりおいしいコーヒーとお客さんの人生にそっと寄り添うような音楽を選曲してくれるおばあさんがいた。彼女は一人で喫茶店を切り盛りしながら、ときおり窓から海を眺め、何かを待ち続けていた。その喫茶店に引き寄せられるように集まる人々-妻をなくしたばかりの夫と幼い娘、卒業後の進路に悩む男子大学生、やむにやまれぬ事情で喫茶店へ盗みに入った泥棒などー心に傷を抱えた彼らの人生は、その喫茶店とおばあさんとの出逢いで、変化し始める。心がやわらかさを取り戻す、感涙の長編小説。