超高齢社会にあって単身者が急増する中、血縁関係のない人たちが暮らすスウェーデン発の「コレクティブハウス」が注目されている。
居住者は月一回担当する食事づくりなどの役割を担い、共用・共有の暮らし方のポリシーに賛同した多世代が集う。
個人のプライバシーは確保しながらも、一緒に食事を楽しみ、育児や病気などで困った時は助け合うコミュニティでもある。
本書は日本初のコレクティブハウス創設に参加、現在も居住し運営に携わる著者が豊富なエピソードを紹介しながら、「終の棲家」としての可能性を考察する。
上野千鶴子氏との特別対談も収録!
◆目次◆
第1章 独立しながら多世代と暮らすーーコレクティブハウスという住まい
第2章 ジェンダー平等、子ども天国、共同の食事ーーコレクティブハウスの魅力
第3章 多世代の住まいを維持するためにーー試行錯誤のコレクティブハウス運営
第4章 コレクティブハウスで「老いる」ということ
第5章 私の終の棲家はコレクティブハウス
特別対談 上野千鶴子×坂元良江「かんかん森は本当に終の棲家になり得ますか?」
◆著者略歴◆
坂元良江 (さかもと よしえ)
1938年東京生まれ。テレビプロデューサー。早稲田大学卒業後、TBS入社。1970年にテレビマンユニオン創立に参加し、NHK「課外授業 ようこそ先輩」などのドキュメンタリー番組の制作に携わる。
日本初のコレクティブハウスの創設に参加し、2026年9月現在も居住し運営に携わる。
著書に『世界でいちばん自由な学校』『結婚よりもいい関係』、編著に『となりに脱走兵がいた時代』がある。
認知科学の概念「プロジェクション」とは、自分の内的世界を外部の事物に重ね合わせるこころの働きのことである。
プロジェクションには “推し”の存在に生きる意味を見出すようなポジティブな面がある一方で、霊感商法、オレオレ詐欺、陰謀論、ジェンダー規範など、他者によってこころを操られたり自分自身を無意識のうちに縛ったりすることでネガティブな問題を生じさせる面もある。
実際には起きていないことや存在しないものを想像して現実に投射できるがゆえに生まれる「イマジナリー・ネガティブ」を認知科学の視点で考察する一冊。
久保(川合) 南海子 (くぼ(かわい) なみこ)
1974年東京都生まれ。
日本女子大学大学院人間社会研究科心理学専攻博士課程修了。
博士(心理学)。
日本学術振興会特別研究員、京都大学霊長類研究所研究員、京都大学こころの未来研究センター助教などを経て、現在、愛知淑徳大学心理学部教授。専門は実験心理学、生涯発達心理学、認知科学。著書に『「推し」の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か』(集英社新書)、『女性研究者とワークライフバランス キャリアを積むこと、家族を持つこと』(新曜社)ほか多数。
最近の日本の政治、教育、社会……
ちょっとおかしなことが多すぎませんか?
世の中の動きに、何も言わずに黙ってスルーしていると、
いつのまにか物事がどんどんアブナい方向に進んでいたり、
私たちにとって、日本の未来にとって、とても重要な問題が
きちんとした批判に基づいてしっかり議論されることなく
短時間で決まってしまったりすることが増えています。
どう考えてもおかしなことが平然とまかり通ってしまう
理不尽だらけの日本の社会とどう向き合えばいいのか。
そこに不可欠な、健全な批判でもっと議論を深めるための
正しい「批判のお作法」をどうやって身につければいいのか。
大阪のおばちゃん、谷口真由美と、
奈良のおっちゃん、前川喜平ががっちり対談。
黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題に、
激アツトークで鋭くツッコミ入れさせていただきます!!
【目次】
第1章 「お上意識」が日本をダメにする
第2章 ヤンキーとカオスとラグビーで批判力を磨く
第3章 教育が直面している厳しい現実
第4章 政治が直面している厳しい現実
第5章 憲法が想定した人間を目指す
第6章 批判に疲れた人たちへ
【著者プロフィール】
前川喜平(まえかわ きへい)
元・文部科学事務次官 現代教育行政研究会代表
1955年、奈良県生まれ。東京大学法学部卒業。
79年、文部省(現・文部科学省)入省。94年、文部大臣秘書官。
2010年、大臣官房総括審議官。12年、大臣官房長。
13年、初等中等教育局長。14年、文部科学審議官、
16年、文部科学事務次官。17年、退官。
現在、自主夜間中学のスタッフとして活動しながら、
講演や執筆を行っている。著書に、『面従腹背』(毎日新聞出版)、
『これからの日本、これからの教育』(寺脇研氏との共著。ちくま新書) など。
谷口真由美(たにぐち まゆみ)
大阪国際大学准教授 全日本おばちゃん党代表代行
1975年、大阪府生まれ。国際人権法、ジェンダー法などが専門分野。
非常勤講師を務める大阪大学での「日本国憲法」講義が人気で、
一般教養科目1000科目の中から学生の投票で選ばれる
〝ベストティーチャー賞″こと「共通教育賞」を4度受賞。
TBS系『サンデーモーニング』、朝日放送『おはよう朝日です』『キャスト』、
ABCラジオ『伊藤史隆のラジオノオト』はじめ、
TV、ラジオ、新聞のコメンテーターとしても活躍。
2012年、おばちゃんたちの底上げと、オッサン社会に愛とシャレで
ツッコミをいれることを目的に、Facebook上のグループ
「全日本おばちゃん党」を立ち上
進歩という名の暴力に対する、「知性」の闘い──
クィア批評やメディア論における最重要人物、ついに入門書が誕生!
【おもな内容】
”反解釈・反写真・反隠喩”で戦争やジェンダーといった多岐にわたる事象を喝破した、批評家スーザン・ソンタグ。
あらゆる脆さにあらがう、その「カッコよさ」は、しかし生誕から90年を迎え、忘れかけられている。
本書は「《キャンプ》についてのノート」で60年代アメリカの若きカリスマとなったデビューから、「9・11事件」への発言で強烈なバッシングの対象になった晩年までの生涯とともに、ソンタグという知性がなぜ読者を挑発し続けるのかを鮮やかに描き出す。
自身のマイノリティ性や病にあらがい到達した思想の本質とは。
【目次】
はじめに
第1章 誰がソンタグを叩くのか
第2章 「キャンプ」と利己的な批評家
第3章 ソンタグの生涯はどのように語られるべきか
第4章 暴かれるソンタグの過去
第5章 『写真論』とヴァルネラビリティ
第6章 意志の強さとファシストの美学
第7章 反隠喩は言葉狩りだったのか
第8章 ソンタグの肖像と履歴
第9章 「ソンタグの苦痛」へのまなざし
第10章 故人のセクシュアリティとは何か
第11章 ソンタグの誕生
終章 脆さへの思想
おわりに
【著者略歴】
波戸岡景太(はとおか・けいた)
1977年、神奈川県生まれ。
専門はアメリカ文学・文化。博士(文学)〈慶應義塾大学〉。
現在、明治大学教授。
著書にThomas Pynchon’s Animal Tales: Fables for Ecocriticism(Lexington Books)、『映画ノベライゼーションの世界』(小鳥遊書房)、『ラノベのなかの現代日本』(講談社現代新書)など。
訳書にスーザン・ソンタグ『ラディカルな意志のスタイルズ[完全版]』(管啓次郎との共訳、河出書房新社)など。
リベラリズムの衰退、命の選別、ジェンダーをめぐる攻防……
尽きることのない「不安の時代」を生きるための、心の旅の記録ーー。
東日本大震災から新型コロナの蔓延。日本、そして世界が大きな変化に曝された十数年。リベラリズムの衰退、ジェンダーをめぐる攻防、分断された被災地など、戦後の昭和的な社会の仕組みやそれを支える美徳が崩壊し、人々は不安の時代を生きている。著者がさまざまな現場に足を運び、そこで出会った人の生の声に耳を傾けながら、この社会を生きる意味を問う。新たな時代の扉を叩く、心の旅の記録。書き下ろし文庫版まえがき・あとがきを特別収録!
【目次】
年表
文庫版まえがき
はじめに
第一章 政治は人を救えるか
第二章 ルポ・福島を行く 〜分断された被災地
第三章 変わりゆく知のカタチ
第四章 揺れ動く世界
第五章 ジェンダーをめぐる攻防
第六章 問われる人間の価値
第七章 ルポ・沖縄を行く 〜消えない傷跡
第八章 コロナ禍を生きる
第九章 不透明な時代の幸福論
おわりに
文庫版あとがき
【著者略歴】
姜尚中(カン サンジュン)
1950年熊本県熊本市生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。東京大学名誉教授。専攻は政治学・政治思想史。著書に『在日』『悩む力』『母 -オモニー』『心』『アジアを生きる』他多数。
この社会で「女子」たちは「女のくせに」と罵られ、なのに常に女子力を求められる。上から目線で評価され、「女なんだから」と我慢させられる。これはもう、呪われているとしか思えない! この理不尽さと生きづらさを「なんだか変じゃない?」と問いかけ、解決のヒントを探るエッセイ集。日本版#MeToo を応援する1冊。
医大の不正入試から、痴漢や「生理の貧困」問題、女性政治家の少なさ等々、女たちが性差別に声を上げる一方で、「男らしさの呪い」から抜けられない男たちのしんどさも。「女は翼を折られ、男はケツを蹴られる」と喝破する著者が、男も女も繊細でいいし傷ついていい、よりよい未来のために声を上げていこう! と元気づける爆笑フェミエッセイ。
2010年から2021年の激動の11年を著者の透徹した眼差しで振り返る、雑誌の人気連載が1冊の本に! 日本も世界も大きく揺れ動いたこの時代を読み解き、新しい幸せのあり方を導く。「政治は人を救えるのか」、「分断された被災地」、「変わりゆく知のカタチ」、「揺れ動く世界」、「ジェンダーをめぐる攻防」、「問われる人間の価値」、「戦争の消えない傷跡」、「コロナ禍を生きる」、「不透明な時代の幸福論」など。慈悲なき社会を生きる人々へ贈る救済のエールがここに。新たに収録された上野千鶴子さんのとの対談も必読!
【目次】
第一章 -政治は人を救えるか
第二章 ルポ・福島を行く 〜分断された被災地
第三章 変わりゆく知のカタチ
第四章 揺れ動く世界
第五章 ジェンダーをめぐる攻防
第六章 対談・上野千鶴子さんと語るこれからの生き方
第七章 問われる人間の価値
第八章 ルポ・沖縄を行く 〜消えない傷跡
第九章 コロナ禍を生きる
第十章 不透明な時代の幸福論
【著者略歴】
1950年、熊本県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。国際基督教大学准教授、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授、聖学院大学学長などを経て、現在は、東京大学名誉教授・熊本県立劇場館長兼理事長・鎮西学院学院長・鎮西学院大学学長。専攻は政治学、政治思想史。著書『悩む力』がミリオンセラーになったほか、『マックス・ウェーバーと近代』『増補版 日朝関係の克服』『在日』『姜尚中の政治学入門』『愛国の作法』『ニッポン・サバイバル』『トーキョー・ストレンジャー』『心の力』『維新の影 ─近代日本一五〇年、思索の旅』『朝鮮半島と日本の未来』など著書多数。小説『母─オモニ─』『心』も刊行。
生殖と移植では「神の手を持つ名医」と評判の岸川卓也院長が率いる、贅沢な施設と高度な医療を誇るサンビーチ病院。泌尿婦人科医の秋野翔子は岸川に請われてこの病院に勤務することになった。そこでは性同一性障害やインターセックスの患者たちへの性転換手術やさまざまな治療が行われていた。翔子は「人は男女である前に人間だ」と主張し、人知れず悩み、絶望の淵にいた患者達のために奔走する。やがて翔子は、彼女に理解を示す岸川の周辺に不可解な変死が続いていることに気づく…。神が創り出した少数派の人間たちの魂の叫び、身体と魂の尊厳。医学の錯誤を見据える世界初テーマに挑む、衝撃と感動のサスペンス大作。
気候危機をもたらした社会システムをチェンジし、コロナ禍からのリカバリーとジャスティスの実現をも果たすーー米バイデン政権発足で加速する世界的潮流とは何か。その背景、内容、課題を解説すると共に、「二〇五〇年カーボン・ニュートラル」を宣言したものの政府も産業界も対応が大きく遅れている日本のとるべき道を提言する。
★累計40万部突破!受験生から圧倒的支持!
★今一番売れている「小論文の参考書」シリーズ!
★人文系の学部・学科の志望者は全員必読!一番やさしい「超入門書」!
文化、言語、近代、哲学・思想、科学、文化、芸術、歴史、大学・学問、
コミュニケーション、ジェンダー、現代の若者、日本文化、現代日本の問題・・・
人文系の小論文に必要な「基礎知識」を一番やさしく解説!
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難関校の知識対策も、これで万全!
この1冊で、知識がしっかり身につく!
課題文が読める!書くべきこともわかる!
「こんな入門書が欲しかった!」
人文系をめざす全受験生、必読の1冊!
はじめに
第1部「書き方」編
第2部「書くネタ」編
1.文化、
2.言語
3.近代
4.哲学・思想
5.科学
6.文化
7.芸術
8.歴史
9.大学・学問
10.コミュニケーション
11.ジェンダー
12.現代の若者
13.日本文化
14.現代日本の問題
平安文学研究者出身の作家・奥山景布子が、「フェミニズム」「ジェンダー」「ホモソーシャル」「おひとりさま」「ルッキズム」など、現代を象徴するキイワードを切り口に「源氏物語」を読み解く。そこに浮かび上がってきたのは、作者・紫式部の女性たちへの連帯のまなざしだった。時空を超えて現代の読者に届くメッセージーー希望ある未来へとバトンを繋げる新解釈。著者初の古典エッセイ。
<目次>
はじめに 「サブカル」、そして「ジェンダー」「フェミニズム」
--紫式部の追究した「人間の真実」
第一講 「ホモソーシャル」な雨夜の品定め
--平安の「ミソジニー」空間
第二講 「ウィメンズ・スタディズ(女性学)」を古典で
--「女の主観」で探る夕顔の本心
第三講 ほかの生き方が許されない「玉の輿」の不幸
--「シンデレラ・コンプレックス」からの解放
第四講 「サーガ」としての「源氏物語」
--光源氏に課せられた「宿命」と「ルール」
第五講 「境界上」にいる、破格な姫君・朧月夜
--「マージナル・レディ」の生き方
第六講 宮家の姫の「おひとりさま」問題
--桃園邸は平安の「シスターフッド」?
第七講 「教ふ」男の「マンスプレイニング」
--紫の上の孤独な「終活」
第八講 「都合の良い女」の自尊心
--花散里と「ルッキズム」
第九講 平安の「ステップファミリー」
--苦悩する母たちと娘の「婚活」
第十講 宇治十帖の世界と「男たちの絆」
--「欲望の三角形」が発動する時
第十一講 薫の「ピグマリオン・コンプレックス」
--女を「人形」扱いする男
第十二講 「自傷」から「再生」へ
--浮舟と「ナラティブ・セラピー」
おわりに 古典を現代に
<著者プロフィール>
奥山景布子(おくやまきょうこ)
1966年生まれ。小説家(主なジャンルは歴史・時代小説)。名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。主な研究対象は平安文学。高校講師、大学教員などを経て、2007年第87回オール讀物新人賞を受賞し作家デビュー。2018年、『葵の残葉』(文藝春秋)で第37回新田次郎文学賞、第8回本屋が選ぶ時代小説大賞をダブル受賞。古典芸能にも詳しく、落語や能楽をテーマにした小説のほか、朗読劇や歴史ミュージカルの台本なども手掛ける。また、「集英社みらい文庫」レーベルでは、児童向けの古典案内・人物伝記も精力的に執筆。著書多数。
第1部は「心」です。心はどこにあるのでしょうか?心を見つめることは私たちにとって、どのような意味があるのでしょうか?臨床心理学の礎となる理論をもとに学んでいきましょう。第2部では「身体」の側面から、自分という存在について考えてみましょう。はじめに「心」と「身体」のつながりについて学びます。そしてその後は、私たちにとって自分の身体性がとくに強く感じられる「性」にも目を向けて見ましょう。第3部は、「心の病と健康」です。心身のバランスが崩れるとき、私たちにどのような変化が生じるのか、またそれを予防するためのちょっとしたコツも学んでいただけたら良いと思います。
平安文学研究者出身の作家・奥山景布子が、「フェミニズム」「ジェンダー」「ホモソーシャル」「おひとりさま」「ルッキズム」など、現代を象徴するキーワードを切り口に「源氏物語」を読み解く。そこに浮かび上がってきたのは、作者・紫式部の女性たちへの連帯のまなざしだった。時空を超えて現代の読者に届くメッセージ──希望ある未来へとバトンを繋げる新解釈。著者初の古典エッセイ。
〈目次〉
はじめに 「サブカル」、そして「ジェンダー」「フェミニズム」
──紫式部の追究した「人間の真実」
第一講 「ホモソーシャル」な雨夜の品定め
──平安の「ミソジニー」空間
第二講 「ウィメンズ・スタディズ」を古典で
──「女の主観」で探る夕顔の本心
第三講 ほかの生き方が許されない「玉の輿」の不幸
──「シンデレラ・コンプレックス」からの解放
第四講 「サーガ」としての「源氏物語」
──光源氏に課せられた「宿命」と「ルール」
第五講 「境界上」にいる、破格な姫君・朧月夜
──「マージナル・レディ」の生き方
第六講 宮家の姫の「おひとりさま」問題
──桃園邸は平安の「シスターフッド」?
第七講 「教ふ」男の「マンスプレイニング」
──紫の上の孤独な「終活」
第八講 「都合の良い女」の自尊心
──花散里と「ルッキズム」
第九講 平安の「ステップファミリー」
──苦悩する母たちと娘の「婚活」
第十講 宇治十帖の世界と「男たちの絆」
──「欲望の三角形」が発動する時
第十一講 薫の「ピグマリオン・コンプレックス」
──女を「人形」扱いする男
第十二講 「自傷」から「再生」へ
──浮舟と「ナラティブ・セラピー」
おわりに 古典を現代に
〈著者プロフィール〉
奥山景布子(おくやまきょうこ)
1966年生まれ。小説家(主なジャンルは歴史・時代小説)。名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。主な研究対象は平安文学。高校教諭、大学講師などを経て、2007年、第87回オール讀物新人賞を受賞し作家デビュー。2018年に『葵の残葉』(文藝春秋)で第37回新田次郎文学賞、第8回本屋が選ぶ時代小説大賞をダブル受賞。古典芸能にも詳しく、落語や能楽をテーマにした小説のほか、朗読劇や歴史ミュージカルの台本なども手掛ける。また、「集英社みらい文庫」レーベルでは、児童向けの古典案内・人物伝記も精力的に執筆。著書多数。
トロフィーワイフ、毒親、連れ去り、婚費、ジェンダー、両親への離婚報告ーー大人気離婚ノンフィクションルポを原作に、さらに多様に、現代的に。信じられないような悲喜劇、だけど貴方の隣でも起こりうる体験談の数々。男性からの視点のみで語られたエピソードは全て真実か、それとも男性目線の都合のいい言い訳か。共感と反感の嵐を呼んだ問題作、第2巻。
欧米のギャラリストが熱狂する日本陶芸。
それは、アヤシイ歴史のるつぼの中で育まれた。
何て言ったって皆コッピーさ──北大路魯山人
いまや「日本人だけが知らない現代アート」と世界で賞される日本陶芸は、実は昭和元年から現代アートであり続けてきた。
柳宗悦は「下手もの」に内なる美を見出し、
民藝派を批判する魯山人は古陶を「コッピー」し、
加藤唐九郎は「永仁の壺」というシミュラクルで人々を幻惑した。
さらに「前衛陶芸」「オブジェ焼き」「モダニズム陶芸」を経て、桃山以来の磁場をもつ「茶碗」をもポストモダン化するほどの、表現が渦巻き爆発するカオスが現出している。
フォルムの美を追究し日本・近代を内破する陶芸家たちの百年史。
[本書より]
陶芸は常にモダンアートであり、現代アートだった。この視点から出発することによって、多様性の名の下にカオスと化した陶芸史を交通整理して、すっきりと見通せる「近代日本陶芸史」を編む必要がある。
[本書の内容]
はじめに──陶芸は常にモダンアートであり、現代アートだった
第一章 はじまりとしての「下手もの」革命──リーチ、富本憲吉、柳宗悦
第二章 シミュレーショニズムとしての古典復興──北大路魯山人の「コッピー」
第三章 アヤシイニセモノの仮想世界(パラレル・ワールド)──近代陶芸としての「永仁の壺」
第四章 戦争と陶芸──モダニズムとナショナリズム
第五章 「ニセモノの制度化」と伝統のブランディング──荒川豊蔵《隨縁》神話の誕生
第六章 戦後陶芸の「退行」と「転倒」──岡部嶺男と八木一夫のメランコリアと処方箋
第七章 「モダニズム陶芸」と近代の超克──加守田章二と栗木達介
第八章 茶碗の居場所──近代陶芸の「外部」からポストモダンへ
第九章 現代陶芸の「ラディカリズム」とジェンダー
第十章 「空虚な日本」とアナクロニズムの現代陶芸史
あとがき──林康夫「浪江に捧ぐ」(二〇二四年)から
主要参考文献
図版一覧
人名索引
米民主党内部からの告発。かつて「庶民の味方」だった党は、いつから「テックエリートと富裕層」のための党に変貌したのか。リベラル派の重鎮が、身内の病理を徹底解剖する全米話題の予言書。
かつてフランクリン・ルーズベルトの下、「忘れられた人々」の希望であった民主党。
しかし今、その中心にいるのは労働者ではない。
大学教育を受けた都市部のエリート、巨大IT企業、そして過激な活動家たちだ。
彼らが主導する「影の政党」は、アイデンティティ・ポリティクスに没頭し、インフレや生活苦に喘ぐ庶民を「嘆かわしい人々」と見下しているーー。
民主党の戦略的参謀であった著者たちが、愛する党の迷走と没落のメカニズムを赤裸々に描く。アメリカの分断とトランプ現象の「真因」を知るための決定版であり、現代アメリカ政治分析の最重要文献。
「ポリティカル・コレクトネス」が国を分断し、支持者を追いやる。
民主党を蝕む〈5つの急進主義〉とは?
【人種】 BLM運動と過激化する「構造的人種差別」論
【ジェンダー】 「女性」という言葉さえ使えない言語統制
【移民】 国境管理の放棄と「不法移民」擁護のパラドックス
【環境】 労働者の雇用を奪う、非現実的な気候変動対策
【経済】 シリコンバレーやウォール街との癒着が生んだ格差
日本を含む先進各国で右派ポピュリズム政党が伸長し、リベラル勢力が敗れる理由がよくわかるインサイドレポート
「21世紀で最も影響力のある政治書のひとつ」(ニューヨーク・タイムズ紙)。
アメリカ民主党がいかに党の核となる原則を見失い、その政治的未来を危うくしているかを明らかにする。
アメリカ民主党、ならびに先進各国のリベラル勢力にとって必要不可欠な警鐘の書。
ウォール・ストリート・ジャーナルベスト政治書(2023年)!
何十年もの間、アメリカの政治は民主党と共和党の対立に悩まされ、勝利は必然的に敗北を招き、その逆もまた然りであった。両党は、アメリカの有権者の中心にいる人々を見失い、二極化と麻痺を引き起こしている。著者のジョン・B・ジュディスとルイ・テイシェイラは、本書で、識者も政治学者も見逃してきた、現在のアメリカの政治状況を形成する地殻変動を明らかにする。
かつては小さな町や大都市、産業労働者階級や新移民のものであったアメリカ民主党は、こうした有権者の多くを見捨て、積極的に疎外さえしている。ジュディスとテイシェイラは、アメリカ政治の変容を明らかにし、アメリカ民主党がどこで道を踏み外したのか、どうすれば今後の政治的災難を避けることができるのかについて、鋭く分析する。
「働け、産め、輝け!」安倍政権の下、女性が輝ける社会をと叫ばれながらも、日本の男女平等度ランキングは世界101位(2015年)。その根に潜む、女性自身の男女差別意識をあぶりだすエッセイ20章。
文芸評論家・斎藤美奈子氏激賞!
第19回開高健ノンフィクション賞受賞作
1945年夏ーー。日本の敗戦は満州開拓団にとって、地獄の日々の始まりだった。
崩壊した「満州国」に取り残された黒川開拓団(岐阜県送出)は、日本への引揚船が出るまで入植地の陶頼昭に留まることを決断し、集団難民生活に入った。
しかし、暴徒化した現地民による襲撃は日ごとに激しさを増していく。
団幹部らは駅に進駐していたソ連軍司令部に助けを求めたが、今度は下っ端のソ連兵が入れ替わるようにやってきては、“女漁り"や略奪を繰り返すようになる。
頭を悩ました団長たちが取った手段とは・・・・・・。
《選考委員、全会一致の大絶賛!》
作品は、共同体の「自己防衛」のために女性たちを「人柱」に捧げる「隠された暴力」の柔らかなシステムを浮かび上がらせている点で、極めて現代的な意義を有していると言える。
ーー姜尚中氏(東京大学名誉教授)
本書は、変わることのできなかった日本人の問題として悲しいことに全く色褪せていないのである。
ーー田中優子氏(法政大学名誉教授)
犠牲者の女性たちが著者の想いと心の聴力に気づいて、真実の言葉を発してくれたのだ。
われわれはその言葉に真摯に耳を澄まし、社会を変えていかねばならない。
ーー藤沢周氏(芥川賞作家)
この凄惨な史実をほぼすべて実名で記した平井の覚悟と勇気は本物だ。
隠された史実の掘り起こしだけではない。ジェンダー後進国であるこの国への果敢な挑発であり問題提起でもある。
ーー森達也氏(映画監督・作家)
【著者略歴】
平井美帆(ひらい・みほ)
1971年大阪府吹田市生まれ。ノンフィクション作家。
1989年に高校卒業と同時に渡米し、南カリフォルニア大学に入学。同大学で舞台芸術と国際関係学を学び、1993年卒業。
その後、一時東京で演劇活動に携わるも、1997年に再び渡米し、執筆活動を始める。2002年に東京に拠点を移す。
著書に『中国残留孤児 70年の孤独』(集英社インターナショナル、2015)、
『獄に消えた狂気 滋賀・長浜「2園児」刺殺事件』(新潮社、2011)、『イレーナ・センドラー ホロコーストの子ども達の母』(汐文社、2008)、
『あなたの子宮を貸してください』(講談社、2006)など。
原作小説TVドラマ化!
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NHK総合 ドラマ10「燕は戻ってこない」
2024年4月30日(火)22時から放送スタート予定(全10回)
出演:石橋静河 稲垣吾郎 内田有紀 ほか
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【第64回 毎日芸術賞受賞作】
【第57回 吉川英治文学賞受賞作】
この身体こそ、文明の最後の利器。
29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。
子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかったーー。
北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。
『OUT』から25年、女性たちの困窮と憤怒を捉えつづける作家による、予言的ディストピア。
頁の隙間から聞こえてくる、今の世界を保持するための骨組の軋み。
こういう小説と出会うことでしか、私達は私達の不都合な部分を見つめられない。
ーー朝井リョウ(作家)
女であること、産む性であることは、なんて悲しいのだろう。
ラストを読み、思わず溢れた涙の理由を、私は今も考えつづけている。
ーー小島慶子(エッセイスト)
新技術と経済・ジェンダー格差が交差するとき、恩恵を受けるのは男性だ。
被害をこうむるマイノリティの苦しみを、マジョリティの私がどこまで想像できるかを突きつけられ、たじろいだ。
ーー斎藤幸平(経済思想家)
読んでいる間、ずっと殴られるような感覚に襲われていた。
それは自分を含む大勢の人が、今この瞬間も世界に殴られ続けているのだという、気付きであり目覚めでもある、大切な痛みだった。
ーー村田沙耶香(作家)
【著者略歴】
桐野夏生(きりの・なつお)
1951年、金沢市生まれ。93年『顔に降りかかる雨」で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で第121回直木三十五賞、2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞、08年『東京島』で第44回谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で第19回紫式部文学賞受賞。10年、11年『ナニカアル』で第17回島清恋愛文学賞、第62回読売文学賞の二賞を受賞。15年、紫綬褒章を受章。21年、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。23年『燕は戻ってこない』で第64回毎日芸術賞、第57回吉川英治文学賞の二賞を受賞。