●最高のものしか欲しくない
ホリデーシーズンが訪れると、靴もバッグもジュエリーも、
ワクワクするものが欲しくなる。
そんな気分にぴったりな、心躍るスペシャルピースをお届け。
●よりよい明日のためにできること
誰も予想ができない出来事が立て続けに起こった2020年は、
これまでないがしろにしてきたことに向き合うきっかけになった。
今回はジェンダー・イシューを中心に、自己の固定概念を見直してみよう。
●運を味方につけるホリデーコスメ
今季も多彩に登場するホリデーコスメ。選ぶなら、カラーに注目。
占術家・綺羅ソフィアが読み解く赤・ゴールド・黒に潜む色のパワーで
幸せへと導くタリスマンに変えて、2020年を締めくくろう。
●本はいつもそばにいた
人生には物語の力が必要だ。
本に共感し、救われ、揺らぐ価値観が定まる経験をしたことがあるだろう。
本とともに過ごしたパーソナルな時間を綴る、5人のエッセイ。
<イ・ラン/穂村 弘/小林 快次/大前 粟生/都甲 幸治>
●今年のコートは特別な一枚を
素敵なコートがひとつあれば……冬おしゃれはきまる。
ニューノーマルな価値観で選ぶならカワイイ+αが欲しい。
サステナブルに未来のヴィンテージ、“長く愛する”をキーワードに冬の相棒をさあ!
●匂い立つ強さ、マリオン・コティヤールの今
シャネルN°5の新たな顔になったマリオン・コティヤール。
仕事に対する情熱、環境保護活動や家族について、
そしてロックダウンから学んだことを語ってくれた。
●ジェニー・ホルツァーが切り裂くディストピア
「時代の先を行く人」とは、まさに彼女のことだろう。
パンデミック中にトラックでメッセージを流し、
不当な暴力と権力の横暴に対し人々の危機感を喚起する。
世界的現在美術作家、ジェニー・ホルツァーが今、見据えるものは何か。
What We Have to Do
ニッポンの宿題。
12
Living a Sustainable Lifestyle
森 星、気持ちよく循環する暮らし。
20
What are the SDGs?
2030年までに目指す、“SDGs”とは?
21
SDGsを考える人。
中川大志 和田彩花 ミキ・亜生
30
Gender & Diversity 125opinions
ジェンダー&ダイバーシティ、125の意見。
ジェンダーとダイバーシティを知る基礎用語。
“ジェンダー”って、どういうことですか?
ちゃんと知っておこう、”フェミニズム”の流れ。
38
About Gender & Diversity
教えて、気になる
ジェンダー&ダイバーシティのこと。
45
Gender Dialogues
ジェンダーを巡る、5つのダイアローグ。
SHELLY ✕ 太田啓子
松田青子 ✕ 松尾亜紀子
小林エリカ ✕ パク・ソルメ
治部れんげ ✕ 原野守弘
ジェーン・スー ✕ 田中俊之
66
お子さまが解決!
ジェンダーお悩み相談室。
70
Gender & Diversity Overseas
ジェンダー&ダイバーシティの海外事情。
78
Gender -Neutral
石橋静河、自由を着る。
86
Gender-Free in Fashion
ファッションのジェンダーフリーを考える。
90
The Evolution of Entertainment
進化するエンタメ。
102
Books from Overseas
海外に学ぶ、ジェンダーの今。
106
New Movies
視野を広げる最新映画。
110
つくるを、生きる
アウトサイドの臨界点。vol.02
112
Good Things for Gender Equality
心と体にやさしいプロダクト。
118
瀬戸内寂聴さんが考える、
これからのジェンダー。
148
Reducing Food Loss and Waste
いま考えたい、フードロスのこと。
152
フードロスを出さない暮らしのヒント 。
156
No More Food Loss and Waste
フードロス削減につながるプロダクト。
162
Special Interview
A Message from Yuzuru Hanyu
羽生結弦、進み続けるために。
188
FRaU ×SDGs project has continued.
/ Shop List
186
Back Number
189
Act for 2030
●冨永愛さんがAERA表紙に登場!
インタビューではパリコレ復帰や体のメンテナンスを語ります/撮影は蜷川実花
AERA3月1日号の表紙を飾るのは、モデルの冨永愛さん。昨年、10年ぶりにパリコレへの復帰を果たし、俳優としてドラマにも出演、自著を出版したり絵本の翻訳を手がけたりするなど、活躍の幅を広げています。表紙撮影では、真っ白なセットの中に立ってポーズを取り始めたとたん、スタジオ全体の空気を完全に支配。ギャラリーからはため息が漏れました。インタビューでは、コロナ禍で変わったこと、チャンスが来たらいつでもつかめるようにしておくための「体のメンテナンス」、社会貢献活動に取り組む理由などについて話しています。
●巻頭特集は「池上 彰とヤマザキマリが示すコロナ禍の座標軸」
ジャーナリストの池上 彰さんと漫画家のヤマザキマリさんが、コロナ禍をどう生きて行くかについて語り合う対談。「世間体の戒律から自由になる」「知的怠惰に陥らない」「自分の言葉を心から伝える」など、明日の見えない日々を生きて行くための「座標軸」となるような言葉が次々に語られました。
●感染を拡大させる「悪者」のように言われる若者たちの報われない思い
大学生活は自粛一色なのに、感染を拡大させる「悪者」のように言われる若者たちの報われない思いにもフォーカス。彼らが抱える虚しさの背景にある、国や自治体のコミュニケーション不足、若者たちの間で進む「孤立化」を読み解き、第2の「ロストジェネレーション」を生まない方法を専門家とともに考えています。
●第2特集は「森発言を超えていく」。「社会と性を巡るモヤモヤがクリアになる25冊の本」も掲載
女性差別にノーを言い続けてきたジャーナリストの伊藤詩織さん、アクティビストの石川優実さんが、今回の森喜朗氏の発言を巡る一連の動きから日本社会の変化を語り合う対談が実現。社会と性を巡るモヤモヤがクリアになる25冊の本をピックアップしたブックガイド、いまも多くの職場に残る「森発言」に通じる空気を取材したルポとともに、日本の「ジェンダー平等」の現在地を示しています。
●主演舞台の開幕を控えた生田斗真さんのインタビューも掲載
コロナ禍に、俳優という職業を見つめ直したと話す生田さん。不要不急という言葉の中に自分たちも入っているのだと思う一方で、「いや、でも絶対“不要”じゃねえよな、という気持ちもあって」と率直な思いを吐露する場面もありました。言葉の一つ一つに、俳優という職業への強い思いがにじんでいます。
ほかにも、
●橋本聖子五輪組織委新会長に託された二つの決断
●新型コロナは「人→モノ→人」の時間差感染が危ない
●藤井二冠も受けたモンテッソーリ教育の「真価」
●細野晴臣×笑福亭鶴瓶「往復書簡 まずはどう呼ぶか決めましょう」2/4
●集中連載「震災10年」 被災地のスモールビジネス「原点」は支え合い
などの記事を掲載しています。
『WIRED』日本版VOL.36は、今号では、「FUTURES LITERACY」を総力特集。
この2020年代を想像し創造するためのリテラシーを問うWIRED UNIVERSITY、いざ開講!
ようこそ、WIRED UNIVERSITYへ!本学であなたが専攻するべきはただひとつ、
「FUTURES LITERACY」学部だ。
この学部は未来を構想し、選び取り、それを実現するためのツールを手にし、
実装するための必須科目を、30の学科で構成している。
まずは必修としての「量子的想像力」や「科学の再魔術化」、「ALife新世」や「エネルギーの構想力」を学び、
「2020年代の基礎教養20」に進んでいく。
『発酵メディア学」から「ときめき学」まで、これが、複雑で多様な現代に求められるFUTURES LITERACYだ!
カルロ・ロヴェッリ、安田 登、高橋恒一、池上高志、熊谷晋一郎、千葉雅也、久保友香、穂村 弘、川田十夢、
帚木逢生、ドミニク・チェン、evala、福原志保、樋口恭介、稲見昌彦、石川善樹、伊藤亜紗、丸 幸弘、
松嶋啓介、水野 祐、森田真生、並木裕太、小澤杏子、斉藤賢爾、齋藤精一、塩田周三、武邑光裕、玉城絵美、
豊田啓介、山本愛優美、北村みなみ、ほかが登場する。
そして、このVOL.36より『WIRED』日本版としては初となるファッションページがスタートする。
常にテクノロジーを通して未来のライフスタイルを見据えてきた『WIRED』日本版が、
社会的なムーヴメントと相まって変わりゆくファッショントレンドを独自の目線で捉える。
ジェンダー、ジェネレーション、人種にとらわれないエシカルでサステイナブル、
そしてクールかつエフェクティヴな“METHOD(メソッド)"を紹介する。
GOODBYE DIGITAL-HELLO QUANTUM
「0と1」にサヨウナラ、「量子」にコンニチハ
デジタル大好き。デジタル万歳。そんなぼくらの時代が終わりを告げようとしている。
大手GPUメーカーが「半導体の進化するスピードは鈍りつつある」と認めたのだ。
その裏で激化する量子コンピューターの開発競争……。
0と1のスローダウンとクオンタムの夜明け、初めて経験するパラダイムシフトは、
ぼくらの生き方をどう変えてしまうのか。
Quantum Gravity will Shape the World
“時間"の再解釈“クオンタムネイティヴ"へのマインドセット
スティーヴン・ホーキングの再来と評される物理学者カルロ・ロヴェッリ。
一般相対性理論と量子力学を統一すべく物理学者がしのぎを削る「量子の重力理論」のひとつ、
「ループ量子重力理論」を唱える彼は、著書『時間は存在しない』で
客観的で確実な空間や時間はこの世界に存在しないと説いた。
一人ひとりが違う時空間を生きていると主張するロヴェッリが考える、
2020年代に必須のFUTURES LITERACYとは
SUBJECTS FOR OUR FUTURES
こころして履修せよ! 2020年代の基礎教養20
目まぐるしい変化を遂げる時代とは裏腹に、わたしたちが学ぶべきことはアップデートされていない。
来る2020年代を生き抜くあなたのために、「これさえ押さえておけば大丈夫!」という
新しい基礎教養を、本学選りすぐりの講師20人が紹介する。
SOMETHING THAT NEEDS NOTHING
他愛もないものを「圧縮する」「拡張する」
穂村 弘×川田十夢
かたや、たった31文字の短歌にめくるめく感情を圧縮してみせる歌人。
かたや、ARを駆使して技術と現実の境界を溶かしていく開発者。
圧縮と拡張という相反するフォーマットへと作品を彫琢するふたりの初顔合わせは、
共鳴をもって終了した。表現に携わる者ならば刮目すべき、その共通点とは
METHOD
意識×感性(:身)嗜みとしての服装術
他人と同調してはいけない。アヴェレージであることに意味はないから。
他人の評価を気にしてはいけない。信じられるのは自分自身だけだから。
本当に欲しいのは、自分を刺激し、ポジティヴな未来を予感させてくれる、ナラティヴなプロダクトたち。
The Hard Problem of life
池上高志 特別講義
人工生命は「腹落ちしないこと」の真価を問う
生命とは何か? ─ その誕生から40億年、これまで誰も正解にたどり着いていないこの難問に、
いま人工生命(ALife)が迫っている。研究の焦点が「現実の生命の模倣」から「数学的生命の生成」に移ったことで、パラダイムシフトが起こっているのだ。
ALife研究の第一人者である池上高志は、「“制御不能"なものを内包するものこそが“生命"」だと喝破する。
であればこそ、ALifeは人間の「わかる」を超えたスケールで世界を問い、倫理観をアップデートし、
“人間後"の世界という可能性をわたしたちに突きつけるのだ。
PICK
▶︎教えて、先生! これからの〈らしさ〉のゆくえ|熊谷晋一郎、千葉雅也、久保友香
▶︎複雑な課題を解くカギは「耐える力」にアリ!? (すぐに)問題解決しない学|帚木蓬生
▶︎【BOOK】まだ見ぬ未来のためのナラティヴ『S-Fマガジン』編集部に訊いた本当に見るべき/読むべきSF作品30
▶︎【COMIC】幸せな結末|北村みなみ
▶︎【連載】水野祐が考える新しい社会契約〔あるいはそれに代わる何か〕第2回 「あそび」とルールメイキング
▶︎【連載】川田十夢の「とっくの未来」第14回 プログラミング教育と学問のすすめ
and moreWIRED University
応化十六年。内戦下の日本。性的差別、人種問題、経済と宗教、それぞれが孕む矛盾のなかを生き抜いていく、少年少女の一大叙事詩。「裸者と裸者」に続く、書き下ろし最新作。
今日の日本社会は、公正な新しいジェンダー関係の構築をめざしての試行錯誤ともいえる動きとゆらぎの中にあるといえる。ではいったいどんな関係なのだろうか。たとえば、ジェンダーはある種の階層と考えてよいのか、あるいはジェンダーによってむしろ階層が分断されているのか。市場構造と家族構造とはどのように関わっているのか。現代日本社会におけるこうした階層システムとジェンダー・システムとの関係構造を明らかにするのが、本書である。
人は真に生きようとして、自己からの超脱を目指す。そして、瞑想・祈り・秘儀を通し、神との一体化を図る。古代ギリシアのエレウシスの密儀、ユダヤ教のカバラ、イスラム教のスーフィー、シャーマンの憑依現象…。神秘主義とは、一体いかなるものなのか。比較宗教学の泰斗が「合一」「同一」の基本構造を軸に、世界の主要宗教の神秘主義の諸相と特徴を解明する。
二十世紀思想の大きな発見のひとつは「言語」であり、「女性」であるといわれる。とくに「女性」に関しては若い世代と問題意識を共有したいと願ってきた。思えば、戦後劈頭の「政治と文学」論争の核心をなした平野謙の女性視点に、男性の「方法としての女」を発見させてくれたのも、二十世紀「女」の思想である。文学という領域における性差の政治学の解明、ジェンダー分析を通してのカノン崩しは近代文学研究になお多く課題を残している。そういった問題意識に添うものを漱石を中心に編んだのが1巻である。
これまでの日系人の歴史と経験、これからのアイデンティティの行方。15世紀以来の歴史的概観はもとより、日本人移民の地理的広がりを網羅し、さまざまな学問分野の研究者が、世界システム下で日系人のありようを分析国際日系研究プロジェクトの画期的成果。
20世紀最大の建築家と呼ばれる、ル・コルビュジエ。2009年6月現在、フランス政府は各国と連携をはかり、その建築作品の一括世界遺産登録に向け、全精力を注ぐ。その中には日本で唯一の作品、国立西洋美術館も含まれる。フランス建築界でスターダムに上り詰めたル・コルビュジエは、早くも大正期には日本に紹介され、前川國男、丹下健三ら日本を代表する近代建築家に多大な影響力を及ぼした。「ドミノ・システム」「近代建築の5原則」「住宅は住むための機械」を標榜、建築同様、熱心に取り組んだメディア戦略で自らを近代化のシンボルとした巨匠。「近代建築を広報した男」ル・コルビュジエの、建築、アート、デザインの創造の軌跡を追う。
かつての「途上国」の一部は、新興国として急速な経済成長をとげながらも、環境の悪化も招いている。他方「最貧国」と呼ばれる国では、資源枯渇と環境の劣化が進んでいる。「先進国」は前世紀の公害問題を解決したかに見えつつも、姿形を変えた新たな問題に直面している。さらに企業の国際展開や人々の国際移動など、「国家」という単位ではとらえきれない動きが広がり、社会経済的なグローバル化が進行し続けている。このような状況において地球全体が直面する環境問題を解決し、持続可能に発展していくためには、何が必要なのか、具体的な政策課題は何なのか。分野横断的に論じる。
男もすなる「日記」といふものを、“女もしてみむ”とてするなり。という一文によって始発している『土左日記』。虚構の枠組みの中で、語り手自身は自己を女性の立場で語ることを宣言している。『土左日記』の書き手が、あえて自己を“女”に性の転換をしてみせることで何を目指していたのか、その虚構の方法についてさまざまな角度から照射する。