フランス・ルネサンス文学を代表する作家ラブレーの記念碑的大作、待望の新訳第二弾。巨人王ガルガンチュアの息子パンタグリュエルが、才能豊かないたずら者パニュルジュとともに大活躍ーイギリスの大学者との珍無類の論戦、パリの貴婦人への恋とふられた仕返し、さらに悪の化身の巨人ルーガルー退治など、名場面続出の物語。ラブレーの爆発的な魅惑を伝える新訳、ますます冴えわたる。『ガルガンチュア大年代記』を併せて収める。
イタリア・ルネサンス期最大の画家の一人に、ピエロ・デッラ・フランチェスカがいる。“図像表現の社会史”研究の一環として、ギンズブルグは、この最も謎の多いといわれる画家ピエロの三つの作品の分析に挑む。作品の注文主、モデルそして制作年代を解き明かそうとする。それは美術史研究の領域に足を踏み込むことでもある。既存の研究書が渉猟され、それらの研究を踏まえて、ピエロ個人を取り巻く状況を少しずつ明らかにしながら、ヴァチカンも巻き込むルネサンス期イタリアの大きな状況との関係を次第に明らかにしてゆく。人文主義グループ、パトロンたち、フィレンツェ公会議…、ピエロの作品と時代との関係を突き詰めて行くギンズブルグの手法は、あたかも難事件を前にしたシャーロック・ホームズに似て、読む者をあきさせない。そしてギンズブルグは、そのモデル、パトロンだけでなく、正確な制作日時と作品に込められたメッセージをも読み解き、ピエロの相貌とルネサンス期イタリアの姿をわれわれの前に鮮やかに提示する。ギンズブルグ史学の見事な成果。
LDで出ていたものの初CD化作品。ミミ役のコトルバスと、ロドルフォのジコフが、まさに上り調子のころに収められた見ごたえ十分な舞台。イタリア・オペラのスペシャリスト、ガルデッリの指揮にも注目。
ポスト3大テノールとして注目される旬の2人のテノールが、ローマの雄大な遺跡、コロッセオをバックに熱唱したライヴ映像。ジャンルを超えた親しみやすい選曲で綴る、充実したコンサートだ。
PLASTICSのデビュー25周年を記念した紙ジャケット復刻シリーズ。本作は、立花ハジメがアルファ・レコードから1984年にリリースしたソロ・アルバム。
1940年代、混乱期の香港を舞台にした骨肉の愛憎劇を描いたTVドラマ。故レスリー・チャンが、影のあるプレイボーイを演じている。主題歌も彼が担当した、レスリー・ファン必見の作品。