・2020年東京オリンピック・パラリンピック開催まで残り70週を切った.世界最大級のマスギャザリング(集団形成)を生むイベントが,地域の救急医療と災害時の医療体制に大きな影響を及ぼす可能性がある.
・近年,特殊災害はChemical(化学),Biological(生物),Radiological(放射性物質),Nuclear(核),Explosive(爆発物)のアクロニムを用いて,“CBRNE(シーバーン)災害”と呼称されている.
・本特集では,“マスギャザリング時の医療対応”計画策定上のリスクとして,テロリズムや感染症による特殊災害の対応と,CBRNE災害時の対応に関する医療従事者教育の現況について解説いただく.
特集 災害時の医療の最前線:オリンピック開催中のCBRNE災害にいかに備えるか
医学・医療におけるシミュレータの進歩と普及(22)
健康寿命延伸に寄与する体力医学(10)
TOPICS
FORUM
「命に関わるものじゃないし」と、つい放置しがちな男の悩みーしかし、たいしたことはないと思う症状の背後に、前立腺がんや膀胱がんなど、重大な病気が潜む可能性も。また、頻尿や更年期障害はQOL(生活の質)を落とし、EDや男性不妊症、性感染症は夫婦関係を崩壊させかねない。本書では、部位別に具体的な症状を挙げ、それがどんな病気によるものなのか、解決するにはどうすればいいのかを詳しく説き明かす。
・肝硬変患者は,飲酒,感染症,消化管出血などを契機に,肝予備能が短期間に低下する場合がある.この病態をacute-on-chronic liver failure(ACLF)とよんでいる.
・厚生労働省“難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究”班の劇症肝炎分科会は,“わが国のACLFの診断基準”を2018年に発表し,同年度からこれに準拠した症例の全国調査を実施している.
・わが国におけるACLFの研究は開始直後であり,解決しなくてはならない事項は山積している.本特集ではACLFに関する研究の現況を整理し,今後の方向性を展望することをめざす.
特集 ACLF(acute-on-chronic liver failure)
診療ガイドラインの作成方法と活用方法(12)
【巻頭カラー】に「緊急寄稿:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)--臨床症状から治療薬候補まで」を収録!!
【特集】Onco-Cardiologyの最前線
●がん医療の進歩に伴い,サバイバーの数が急増しつつある.そのなかで,心血管疾患は長期予後における主要な競合リスクであり,ハイリスクがん治療に伴う心血管疾患への対応が世界的な課題となっている.
●腫瘍循環器学(Onco-Cardiology/Cardio-Oncology)は,がん治療関連心血管疾患(CTRCD)の予防,診断,治療に関する学際領域の職種間連携である.
●本特集では,Onco-Cardiologyの最前線で活躍されているエキスパートの先生方に,教育・診療・研究の現状および今後の方向性についてご執筆をお願いする.
【目次】
【巻頭カラー】
緊急寄稿:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)--臨床症状から治療薬候補まで
【AYUMI】
成人がんサバイバーにおける晩期心毒性への対応
AYA世代がんの長期予後のさらなる改善に向けて
がんサバイバーのQOL向上に資するOnco-Cardiology研究
がん治療関連心血管疾患の予防・診断・治療
Onco-CardiologyにおけるヒトiPS細胞技術の応用
わが国の腫瘍循環器外来への期待
腫瘍循環器領域のガイドラインおよびガイダンスの策定
国内外の現状と日本腫瘍循環器学会の取り組み
【連載】
老化研究の進歩
老化が免疫系におよぼす影響
再生医療はどこまで進んだか
はじめに
1.iPS細胞を用いた網膜疾患に対する再生医療
【TOPICS】
再生医学
iPS細胞の定量的品質管理のための顕微鏡システムの開発
免疫学
皮膚自然リンパ球による脂腺と常在細菌叢の制御
再生医学
非ステロイド性抗炎症薬ジクロフェナクによる心筋ダイレクトリプログラミングの促進
・外国人診療を行ううえで最初の障壁になるのは外国語である。医療の専門教育について、どの程度英語を用いるべきかということは、一般教養としての英語教育とはまた異なった課題である。
・JCIのような国際的な病院機能評価システムや、JMIP、JIHのような外国人患者受け入れ体制に対する評価や推奨制度が広がりつつある。これは外国人患者が、より一層安心して医療を受けられるための仕組み作りである。
・本特集では現在、外国人患者受け入れのための体制づくりがどこまで進んでいるかと、医療スタッフの教育を含めた人的リソースの供給体制とを主眼におき、さらにスポーツ医学の観点からも執筆いただく。
■ 外国人診療
・はじめに
・外国人患者の受け入れとインバウンドの現状と体制
〔key word〕インバウンド、外国人患者、認証制度
・国際認証Joint Commission Internationalへの取り組みの価値
〔key word〕エビデンスに基づく病院管理、病院管理ツール、質改善のサイクル
・国際化に求められる体制整備ーー外国人診療における安全性と効率性の両立をめざして
〔key word〕外国人診療における安全性と効率性の両立、多様化する通訳方法とその選択、外国人診療サポート部署
・日本への渡航受診者の受け入れと日本の医療の国際展開
〔key word〕インバウンド、アウトバウンド、Medical Excellence JAPAN(MEJ)
・臨床現場で役立つ医学英語教育
〔key word〕医学英語、医学英語教育、医療面接、医療通訳
・スポーツと医療の国際化
〔key word〕海外渡航、国際競技大会、マスギャザリング、感染症、準備
●TOPICS
遺伝・ゲノム学
・C型肝炎治療後の肝発癌とTLL1遺伝子多型
循環器内科学
・安定冠動脈疾患に対する新たな治療概念: AFIRE研究
麻酔科学
・慢性術後痛を予防するために
●連載
老化研究の進歩
・17.サルコペニアの診断とメカニズム
〔key word〕サルコペニア診断、筋線維タイプ、筋サテライト細胞
再生医療はどこまで進んだか
・9.疾患特異的iPS細胞を用いた骨格系統疾患の病態解明から創薬
〔key word〕骨格系統疾患、分化誘導、病態再現、創薬
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・2.自然免疫が関与する炎症ーー自然炎症と自己炎症性疾患
●フォーラム
病院建築への誘いーー医療者と病院建築のかかわりを考える
・特別編ー感染症対策と建築1
・今、歯科診療所からーーCOVID-19の発生を受けて
・新型コロナウイルスの抗体検査を用いた松本歯科大学学生・教職員の疫学調査
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・カヘキシア(悪液質)の定義は明確に定まっているわけではないが、一般的には複合的な代謝異常により骨格筋量の低下ならびに体重減少を併せ持つ病態を指す。
・がんに伴うサルコペニア有病率に関しては、治療前の有病率に関して報告されたメタ解析によると38.6%(95%CI:37.4-39.8)で、術後の合併症、化学療法の副作用、さらには生命予後に関しても悪影響を及ぼしている。
・カヘキシアはがんのみならず進行した臓器不全などの消耗性疾患にも関与している。膨大な患者がカヘキシアならびにそれに伴うサルコペニア状態にあることが想定され、この分野の研究、治療法の開発が重要になる。
■ がんにおけるカヘキシア -とくにサルコペニアの問題を考える
・はじめに
・カヘキシアとサルコペニア概論
〔key word〕炎症性サイトカイン、空腹系、グレリン、神経ペプチドY(NPY)
・カヘキシアにおけるサルコペニアの分子機構
〔key word〕サルコペニア、カヘキシア、ミオスタチン経路、オートファジー
・カヘキシアにおけるサルコペニアと液性因子
〔key word〕筋萎縮、細胞外小胞(EV)、マイクロRNA(miRNA)、熱ショックタンパク質(HSP)、副甲状腺ホルモン関連ペプチド(PTHrP)
・カヘキシアにおけるサルコペニアに対する栄養療法の考え方
〔key word〕不可逆的カヘキシア、サイトカイン、分岐鎖アミノ酸(BCAA)、微量栄養素、グレリン
・カヘキシアにおけるサルコペニアに対する複合介入
〔key word〕Nutrition impact symptoms(NIS)、薬物的介入、非薬物的介入、NEXTAC研究
・がん悪液質に関連したサルコペニアに対する薬物介入の今後
〔key word〕がん悪液質、サルコペニア、アナモレリン塩酸塩
・カヘキシアに対する漢方医療の可能性
〔key word〕漢方薬、補剤、グレリン、炎症性サイトカイン、ニューロペプチドY(NPY)神経
●TOPICS
循環器内科学
・高血圧治療ガイドライン2019と特定健康診査・特定保健指導
細胞生物学
・幹細胞競合が皮膚の恒常性維持と老化を担う
麻酔科学
・パルスオキシメーターの現代医学における功績
●連載
老化研究の進歩
・18.未来の老化研究(最終回)
〔key word〕環境、遺伝子、老化研究の歴史、老化研究の未来
再生医療はどこまで進んだか
・10.iPS細胞を用いたがんに対する免疫療法
〔key word〕CAR-T細胞、CAR-NK細胞、TCR遺伝子
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・3.自然リンパ球と呼吸器疾患
●フォーラム
・胞衣取扱条例からみる周産期付属物(胞衣)の価値
パリから見えるこの世界
・94.CRISPR-Cas、あるいは我々を汎心論へと開くもの
●書評
・書評『感染症大全ーー病理医だけが知っているウイルス・細菌・寄生虫のはなし』(堤 寛 著)
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・症状緩和を越えて緩和ケアをとらえなおそうという試みとして意思決定過程、とくに、諸外国で制度化されたアドバンスディレクティブからの流れをくむアドバンスケアプランニングがある。
・がん患者での診断時早期から緩和ケアを提供しようという流れ、心不全患者に緩和ケアを提供しようという流れ、そして、安楽死や自殺幇助の枠組みのなかで緩和ケアの役割をどこに位置づけるかといった領域がある。
・本特集では、それぞれの領域のまさに先端を現場から紹介し、緩和ケアの多様な方向性を伝えることができれば幸いである。
■ 急速に変わる緩和ケア -薬物療法の進歩からアドバンスケアプランニングまで
・はじめに
・変わるがん疼痛の治療ーーWHOがん疼痛ガイドラインの改訂を中心に
〔key word〕がん疼痛、WHOガイドライン、オピオイド、鎮痛薬
・がん疼痛に対する新規治療薬
〔key word〕ヒドロモルフォン、ミロガバリン、ラコサミド、ポリファーマシー、薬物相互作用
・呼吸困難の緩和治療ーーモルヒネは本当に効くのか
〔key word〕呼吸困難、chronic breathlessness syndrome、モルヒネ
・アドバンスケアプランニングーー本当の意味
〔key word〕アドバンスケアプランニング(ACP)、プロセス、機序、目標
・診断時からの緩和ケアーー本当の意味
〔key word〕オンコロジーと緩和ケアの統合(IOP)、診断時からの緩和ケア、早期からの緩和ケア、日本がんサポーティブケア学会(JASCC)
・心不全の緩和ケアーー今わかっていること、そしてこれから
〔key word〕慢性心不全、緩和ケア、非がんの緩和ケア
・安楽死・自殺幇助と緩和ケアの接点
〔key word〕緩和ケア、安楽死、自殺幇助、尊厳死、鎮静
●TOPICS
病理学
・ヒトが進化の過程で失った異種糖鎖Neu5Gcと動脈硬化との関連
医用工学・医療情報学
・新型コロナウイルス感染症感染拡大を経たオンライン診療の提供価値の変化
遺伝・ゲノム学
・日本人におけるアルツハイマー病感受性遺伝子
●連載
再生医療はどこまで進んだか
・11.臨床応用をめざすヒューマンオルガノイド研究
〔key word〕オルガノイド、NAFLD/NASH、がんオルガノイド(tumoroid)、精密医療(precision medicine)
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・4.T細胞機能と細胞内エネルギー代謝
〔key word〕T細胞、解糖系、酸化的リン酸化、ミトコンドリア、脂肪酸代謝
●フォーラム
・リワークプログラム
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・形成外科分野では自家組織移植、自家細胞を用いた組織再生が実臨床として長年行われてきている。わが国ではじめて承認された細胞使用製品である自家培養表皮は600例以上の患者の皮膚再生に用いられている。
・また、脂肪細胞を併用した乳房再生、軟骨細胞を用いた耳介形成手術と、細胞を自家組織と組み合わせた組織再生も行われてきている。最近では、付属器まで含めた皮膚・皮下組織全体の再生も提唱されている。
・微小循環評価、ロボット手術など組織生着に必要な検査、手技も実臨床に基づいた評価が行われている。また、瘢痕・ケロイド治療、レーザー治療など、“きれいになおす”ためにはこれらすべての理解が必要である。
■ 形成外科の最前線
・はじめに
・細胞リプログラミングによる潰瘍面からの新規上皮化ーー高齢化社会における皮膚潰瘍治療のブレークスルーをめざして
〔key word〕リプログラミング、難治性潰瘍、上皮化、誘導重層【扁】平上皮前駆細胞(iSEPs)
・同種細胞を用いた皮膚再生
〔key word〕同種培養表皮、創傷治癒、熱傷、皮膚潰瘍
・自家培養軟骨による小耳症手術とその長期経過
〔key word〕培養軟骨、小耳症、長期経過
・脂肪注入による乳房再建と最近の進歩ーー皮弁再建との併用、鏡視下乳房切除後の再建、培養脂肪幹細胞の付加まで
〔key word〕乳房再建、脂肪注入、鏡視下乳房切除、培養脂肪幹細胞、遊離穿通枝皮弁
・Robot-assisted microsurgeryの最前線
〔key word〕マイクロサージャリー、ロボット支援手術(RAS)、ロボット支援マイクロサージャリー(RAM)
・光音響イメージングを用いた術前血管マッピング
〔key word〕光音響イメージング、皮弁、穿通枝、マッピング
・ケロイド・肥厚性瘢痕治療の最前線
〔key word〕ケロイド、肥厚性瘢痕、ステロイドテープ、レーザー治療、放射線治療
・レーザー治療の最前線
〔key word〕パルス色素レーザー(PDL)、Qスイッチレーザー(QSL)、脱毛レーザー、フラクショナルレーザー、ピコ秒レーザー
●TOPICS
臨床栄養学
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を防ぐ栄養学
消化器内科学
・肝疾患の病態形成・制御に寄与する細胞外小胞(extracellular vesicles)の役割
社会医学
・第15回タバコ病予防国際学会・学術総会Global Tobacco Free Summit:タバコゼロ社会の実現〜生命の源から見える現実と未来〜を主催して
●連載
再生医療はどこまで進んだか
・12.内耳性難聴に対するiPS細胞創薬
〔key word〕内耳性難聴、iPS細胞創薬、推定最小有効濃度
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・5.制御性T細胞
〔key word〕制御性T細胞、エピゲノム、自己免疫疾患
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用
・はじめにーーバイオミメティクス総論
生物模倣
・1.新たな観察法としてのNanoSuit®法ーーウジ虫から学ぶ
〔key word〕NanoSuit【○R】、走査型電子顕微鏡(SEM)、Drosophila、導電性、ナノ薄膜
●フォーラム
医療社会学の冒険
・26.(最終回)医療問題における社会と個人
パリから見えるこの世界
・95.汎心論、それは物理主義を乗り越えることができるのか
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・損傷を受けたDNAは損傷の種類に応じた多様な仕組みにより適切に修復されなければならない。これらの仕組みに異常が生じると、がんや発生異常などのさまざまな疾患の原因となる。
・DNA損傷応答機構の研究の歴史は非常に古く、1960年代の後半には大腸菌においてDNAの組換えに必要な遺伝子が同定されている。その後もさまざまな種類のDNA損傷に対応する修復機構が同定されている。
・今後、DNA損傷応答機構への理解がさらに深まることで、がんや老化をはじめとするDNA不安定症に対する新たな予防・治療薬の開発につながるものと期待できる。
■ 多様な疾患の原因となるDNA損傷応答不全
・はじめに
・がん治療に伴うDNA損傷修復とシグナル伝達ーーDNA二本鎖切断の修復機構から免疫応答まで
〔key word〕DNA二本鎖切断(DSB)、DSBの修復経路選択、非相同末端連結(NHEJ)、相同組換え(HR)、がん免疫チェックポイント
・DNA二重鎖切断修復とゲノム安定性
〔key word〕DNA二重鎖切断(DSB)、非相同末端結合(NHEJ)、相同組換え(HR)
・眠りから覚めたSchlafen 11(SLFN11)--DNA障害型抗がん剤の真の効果予測バイオマーカーとなるか?
〔key word〕SLFN11、Precision medicine、効果予測バイオマーカー、DNA障害型抗がん剤
・ヌクレオチド除去修復の進行に必要とされるヒストン翻訳後修飾酵素の役割
〔key word〕ヌクレオチド除去修復(NER)、ヒストン翻訳後修飾、メチル化、アセチル化
・ファンコニ貧血の原因遺伝子群とクロスリンク修復経路ーー最近の研究展開
〔key word〕ファンコニ貧血(FA)、DNA損傷応答、DNA鎖間架橋(ICL)修復、複製ストレス
・マイクロRNA生合成因子DGCR8は転写と共役したヌクレオチド除去修復を制御するーーDGCR8-mediated UV response pathway
〔key word〕DNA修復、紫外線、マイクロRNA(miRNA)、ヌクレオチド除去修復(NER)
・BRCA遺伝子変異による臓器特異的な発がん
〔key word〕BRCA1/2、相同組換え修復(HRR)、乳がん、卵巣がん、臓器特異性
・DNA損傷応答による細胞老化と加齢性疾患
〔key word〕DNA損傷応答、senescence-associated secretary phenotype(SASP)、細胞老化、加齢性疾患
●TOPICS
社会医学
・生活道路の速度制限で交通弱者が守られる
臨床検査医学
・多発性骨髄腫治療薬「ダラツムマブ」使用時の効果判定検査の注意点
神経内科学
・アルツハイマー病の発症機序におけるTREM2の関与
●連載
再生医療はどこまで進んだか
・13.iPS細胞を用いた角膜疾患に対する再生医療
〔key word〕iPS細胞、角膜上皮幹細胞疲弊症、再生医療
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・6.PathogenicヘルパーT細胞と組織炎症
〔key word〕ヘルパーT(Th)細胞、サイトカイン、組織炎症
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用
・生物に学ぶ防汚材料1:ナメクジの粘液分泌に学んだ撥液・難付着材料ーーSelf-Lubricating Gels(SLUG)
〔key word〕ナメクジ、粘液分泌、撥液、難付着性、防汚、自己修復
●フォーラム
天才の精神分析ーー病跡学(パトグラフィ)への誘い
・1.はじめに
・特別寄稿:新型コロナウイルス感染症におけるIgGFc-binding proteinの役割(仮説)
世界で最も豊かな国の最貧困エリアとCOVID-19
・世界で最も豊かな国の最貧困エリアとCOVID-19--米国ニューメキシコ大学病院からの報告
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・ステント治療により、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)治療のクレディビリティは格段に上がることになった。理由は、急性冠閉塞が完全にコントロールでき、慢性期再狭窄は半分の30%になったからである。
・2002年のヨーロッパ心臓病学会で、薬剤溶出ステント(DES)が劇的に再狭窄を抑えたというエビデンスが発表され、冠動脈治療の大きな潮目が変わるときがきた。
・本特集では、冠動脈ステントを留置するに困難でかつ、最も注意が必要な病変に対してどのようにアプローチするべきかということに関して、日本を代表する循環器内科医師に詳説していただく。
■ 冠動脈疾患とステント治療
・はじめにーー冠動脈ステントの歴史と変遷
・冠動脈用ステント総論ーー知っておくべきステントのプロファイル、その違い
〔key word〕薬剤溶出性ステント(DES)、薬剤、ポリマー、プラットフォーム
・急性心筋梗塞に対するステント治療のいま
〔key word〕急性心筋梗塞、ベアメタルステント(BMS)、薬剤溶出性ステント(DES)
・左冠動脈主幹部病変に対するステント治療
〔key word〕左主幹部分岐部病変、single crossover stenting、provisional strategy、systemic double stent
・慢性完全閉塞病変に対する薬剤溶出性ステントを用いたPCI
〔key word〕慢性完全閉塞(CTO)病変、適応
・ステントを用いた非主幹部分岐部病変に対する治療方法の可能性と注意点
〔key word〕非主幹部分岐部病変、RESOLVE score、proximal optimization technique(POT)、同時拡張法(KBI)、薬剤溶出性バルーン(DCB)
・石灰化病変に対するPCI
〔key word〕石灰化病変、病変の減少、十分な病変の前処置
・ステントの正しい植込みーーイメージングデバイスの使い方のコツ
〔key word〕光干渉断層装置(OCT/OFDI)、血管内超音波(IVUS)
・冠動脈ステント留置後の抗血小板療法ーー現在のコンセンサスと今後
〔key word〕抗血小板療法、出血の高リスク(HBR)、ガイドライン、抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)
●TOPICS
神経内科学
・Lambert-Eaton筋無力症とGRP78自己抗体
腎臓内科学
・慢性腎臓病により体内時計が乱れる
膠原病・リウマチ学
・IgG4関連疾患初のゲノムワイド関連研究
●連載
再生医療はどこまで進んだか
・14.水疱性角膜症に対する培養ヒト角膜内皮細胞注入療法
〔key word〕培養ヒト角膜内皮細胞、水疱性角膜症、細胞注入、Rhoキナーゼ阻害薬
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・7.インバリアントT細胞
〔key word〕iNKT細胞、MAIT細胞、CD1d、MR1、非ペプチド抗原
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用
・3.粒子安定化気液分散体が実現する物質運搬・放出システム
〔key word〕リキッドマーブル(LM)、アーマードバブル(AB)、物質運搬・放出、遠隔運動操作
●フォーラム
日本型セルフケアへのあゆみ
・7.新型コロナウイルス感染症:3社会的検査
天才の精神分析ーー病跡学(パトグラフィ)への誘い
・2.意識変容の諸相ーー昏迷の創出
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・胎児期・幼少期の環境がさまざまな成人期慢性疾患の発症基盤と関連することが数多くの研究から徐々に明らかになり、より効果的な介入を行うために行動変容を促しやすい若年層への介入に期待が集まるようになった。
・また、子どもの貧困や格差の拡大、先進国で類を見ない低出生体重児の増加など、幼少期の問題が国の健康課題としてもあがってくるようになってきた。
・本特集では、胎児期・幼少期の環境曝露の健康への影響を動物モデル、疫学研究、脳画像など、さまざまな分野での最近の知見について紹介する。
■ 子どもと環境 -胎児期・幼少期の環境が与える影響
・はじめに
・DOHaD学説ーーその成り立ちと学術分野としての発展
〔key word〕DOHaD、出生コホート、低出生体重、BMI、ゲノムワイド関連研究(GWAS)、エピジェネティクス
・胎児期・幼少期の環境と生活習慣病
〔key word〕Developmental Origins of Health and Disease(DOHaD)学説、DNAメチル化、エピゲノム記憶
・胎児期・乳児期の腸内細菌叢の長期的影響
〔key word〕腸内細菌、DOHaD仮説、母胎連関
・幼少期のマルトリートメントストレスが脳発達に与える影響ーー脳科学とエピゲノム科学からの知見
〔key word〕マルトリートメント(児童虐待・ネグレクト)、愛着(アタッチメント)障害、脳機能イメージング、エピゲノム、オキシトシン受容体
・胎児期・幼少期環境が子どもに与える影響ーー10万組を対象としたエコチル調査からの知見
〔key word〕疫学調査、化学物質、環境、子ども、全国調査
・わが国で最初の出生コホート“環境と子どもの健康に関する北海道スタディ"--ライフコースアプローチに基づく成果を中心に
〔key word〕出生コホート、ライフコースアプローチ、環境化学物質、健康影響、遺伝子
・胎児期・幼少期の環境因子が子どもの神経発達に与える影響ーー浜松母と子の出生コホート(HBC Study)からの知見
〔key word〕神経発達、自閉スペクトラム症(ASD)、出生コホート、環境因子
・胎児期・乳幼児期の環境が思春期の心身発達に与える影響ーー東京ティーンコホートからの知見
〔key word〕思春期、出生コホート研究、母子手帳、神経発達障害仮説、精神疾患
●TOPICS
循環器内科学
・肺動脈性肺高血圧症の新しい治療標的
消化器内科学
・潰瘍性大腸炎患者における大腸粘膜の環境適応進化
遺伝・ゲノム学
・特発性肺線維症と遺伝子変異
●連載
再生医療はどこまで進んだか
・20.iPS細胞を用いた腎疾患と糖尿病に対する再生医療の開発
〔key word〕iPS細胞、慢性腎臓病、糖尿病、細胞療法、臓器再構築
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・13.免疫チェックポイント阻害薬
〔key word〕免疫チェックポイント、PD-1、PD-L1、がん免疫療法
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用
・9.細胞膜構造に倣った生体親和型ポリマーの創出と医療器具への実装
〔key word〕リン脂質ポリマー、バイオマテリアル、血液適合性、潤滑性
●フォーラム
・医療におけるフェイクニュース対策ーーSNSにおいて信用できる情報とは
病院建築への誘いーー医療者と病院建築のかかわりを考える
・特別編ー感染症対策と建築2
天才の精神分析ーー病跡学(パトグラフィ)への誘い
・8.古澤平作ーー日本の精神分析の父
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・ブレイン・マシン・インターフェース(brain-machine interface: BMI)とは“脳と機械の間で直接信号をやりとりしてヒトの神経機能を代行、補完する技術"である。
・体内埋込を必要とする侵襲型のBMIはようやく治験が行われつつあるところで、臨床応用には時間がかかっている。企業の参入により、今後の加速が期待されるところである。
・非侵襲型のBMIは体内埋込が不要な分、一足先にリハビリテーション分野での治験が完了し、臨床応用にも目途が立った。
■ ブレイン・マシン・インターフェース(BMI) -臨床応用の展望
・はじめに
・ブレイン・マシン・インターフェースとニューロリハビリテーション
〔key word〕ニューロリハビリテーション、可塑性、運動学習、運動皮質、頭皮脳波
・非侵襲型BMIによるコミュニケーションと運動の補助
〔key word〕ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)、非侵襲、脳波、環境制御、運動補助
・Decoded Neurofeedbackによる疼痛緩和
〔key word〕neural decoding(脳情報解読)、ニューロフィードバック、幻肢痛
・視覚脳情報解読の今とこれから
〔key word〕エンコーディング、デコーディング、深層学習、機械学習
・侵襲型BMI
〔key word〕ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)、完全植込み、刺入型電極、皮質脳波電極
・網膜電気刺激による視覚再建
〔key word〕網膜電気刺激、人工網膜、phosphene
・人工神経接続の臨床応用
〔key word〕ブレイン・マシン・インターフェース、機能再建、歩行、脊髄損傷、脳卒中、人工神経接続
・ALS患者に対する体内埋込型BMIによる機能再建
〔key word〕機能再建、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)、体内埋込、筋萎縮性側索硬化症(ALS)
●TOPICS
輸血学
・大量出血を止める! --クリオプレシピテートの臨床的意義
薬剤学
・自然界の毒を医療に応用する
脳神経外科学
・髄膜腫における遺伝子異常
●連載
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・15.サイトカインと抗サイトカイン療法
〔key word〕サイトカイン、抗体製剤、関節リウマチ、気管支喘息
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用
・11.金ナノ粒子自己組織化カプセルを用いたドラッグデリバリーシステムの開発
〔key word〕ドラッグデリバリーシステム(DDS)、ナノテクノロジー、金ナノ粒子、自己組織化、カプセル
●速報
・ウィズコロナ時代でも消化器がん検診は必要である
●フォーラム
病院建築への誘いーー医療者と病院建築のかかわりを考える
・特別編ー感染症対策と建築3
天才の精神分析ーー病跡学(パトグラフィ)への誘い
・9.病跡学は実践に使えないのかーー?病跡学を“精神科医の趣味"とお考えの先生方に
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
ナースが知りたい疾患・検査・ケアがすぐわかる。
医・歯・薬・獣医学部を目指す者にとって必須の17テーマ+小論文を書くときに役立つ別冊キーワード集。
感染症対策の歴史的経緯や社会的背景を踏まえて、O157感染症やエボラ出血熱等の課題に対応した新しい時代の感染症対策を構築するための「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」が、衆参両院における修正を経て、本年9月25日に可決・成立し、平成11年4月1日に施行される予定となっています。今後、法律の施行に向けて政省令や基本指針の策定等を行っていくこととなりますが、本書は、それに先立ち、法律とその基本的な考え方の概要を速報として紹介したものです。
“ヒトと動物の共生システム”を解明し、ヒトの健康社会の実現を目指すため、麻布大学が15の研究プロジェクトでアプローチ。巻頭&巻末マンガ、豊富なイラスト・図版入りのフルカラーでわかりやすい!
テレビでおなじみ岡田晴恵先生がつくった
知識ゼロから学べる感染症の超入門図鑑。
新型コロナウイルスの基本情報のほか、
すぐに役立つ対策をQ&A方式で掲載。
いまこそ知っておきたい感染症のことがわかります。
【こんな本】
感染症対策の専門家・岡田晴恵先生がおくる感染症の超入門図鑑。
インフルエンザ、O157、ノロウイルス感染症、風疹、結核、おたふくかぜ、エイズ、MERS、デング熱、エボラ出血熱……
知っておきたい43の感染症を引きおこすウイルスや細菌などの病原体をキャラクターにして紹介。個性豊かなキャラクターたちが、症状や感染経路のほか、予防法や治療法まで、わかりやすく解説してくれるから、知識ゼロからでも学べます。
巻末には、新型コロナウイルスの基本情報のほか、すぐに役立つ対策をQ&A方式で掲載。この1冊で、感染症から身を守る知識が身につきます。
おもにせきやくしゃみでうつる感染症
インフルエンザ/風疹/おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)/みずぼうそう(水痘)/RSウイルス感染症/マイコプラズマ肺炎/リンゴ病(伝染性紅斑)/結核/MERS(中東呼吸器症候群)/A群溶血性レンサ球菌感染症
おもに人や物にふれてうつる感染症
アタマジラミ/手足口病/プール熱(咽頭結膜熱)/とびひ(伝染性膿痂疹)/
急性出血性結膜炎/エイズ(後天性免疫不全症候群)/ポリオ(急性灰白髄炎)/エボラ出血熱
おもに食べものや飲みものからうつる感染症
ノロウイルス感染症/腸管出血性大腸菌感染症/サルモネラ感染症/コレラ
おもに動物や昆虫からうつる感染症
デング熱/SFTS(重症熱性血小板減少症候群)/狂犬病/マラリア/ペスト/鳥インフルエンザ
【巻末付録】
いま知りたい! 新型コロナウイルス感染症って?
もっと知りたい! 新型コロナウイルス感染症Q&A
紹介。「買い時」「売り時」がわかる【特集 非常時における企業の対応】◎先例のない事態に企業はどう備え、対応するか ◎新型コロナウイルス感染症等を理由としたイベント開催可否を巡る法的問題と企業の判断 【ZoomUp!】OECD「責任ある企業行動(RBC)」の運用の実際と課題ー東南アジアの事例を題材に(前編) 【実務詳説】「一人法務」のスキルセット 【連載】新たな金融サービス仲介法制と今後のビジネスの可能性/おとなも意外と知らない法律のキホン/法もハサミも使いよう〜鐵丸先生直伝!法務プロフェッショナルへの道/改正対応! 「実務に役立つ」「対話で学ぶ」 個人情報保護法の基礎/企業NOW 法務機能のない会社で何からはじめる!どう成果に活かす?/山本孝夫の英文契約入門ゼミナール/中国ビジネス 現場で役立つ実務Q&A/「司法の小窓」から見た法と社会 【コーナー】経営法談/法務の回覧板/良品10選