日中戦争ではわが陸海軍の航空部隊がその実力を発揮し、中国軍を大いに悩ました。そこで蒋介石はアメリカからパイロットの義勇軍を招き、日本軍に対抗させた。通称“フライング・タイガース”と呼ばれたこの命知しらずの米義勇軍機と日本軍機との壮烈な空中戦記。
彫りの深いマスクと強靭な肉体と意志力とを兼ね備えた男、高見沢優。F1レースの覇者となる野望を胸に、F.P後半戦でも高見沢は次々と勝利を掌中に収めていく。また、資金繰りのためジゴロとして政財界の有閑夫人を相手にする彼は、得意客である中根崎首相夫人・恵子の寝物語から保守党の裏情報を聞き出し、録音に成功する。が、その目論見を元首相である闇将軍田口に知られた彼は拉致され、生か死かの選択を迫られる。アスファルトを焦がす非情の虎の熱き野望。美しく華麗なる闘いの伝説、待望の第2弾!
念願だったF1レースのライセンスを手にした高見沢優は、久々の休暇をアフリカはカラハリの猟場で迎えた。灼熱地獄の只中、ライオンに襲われる等の局面に遭いつつも、高見沢は連日レコード破りの成果をあげ、心身共に更にビルド・アップした。しかし、帰国後、彼を待っていたのは、政財界に未だ隠然たる力を誇る元首相田口からの命であった。新宿を根城にする新興暴力団・栄光会を潰せというのだ。報酬は30億。構成員全員が拳銃の名手という栄光会の別荘へと、高見沢は単身のりこんでいく。熱き魂の伝説、闇を焦がす銃火と咆哮に彩れて堂々の第5弾。
人間は二度誕生する。その思春期という第二の誕生の中で、人間は真撃に生き悩み、苦しみ、ある時は挫折して、死をえらぶ。愛する一人子を自死で失った著者が、O・Mさんへの手紙という形をとって、すべての若い人たちへ、いま危機にある「個のいのち」がじつは「いのちの大河」の中にあることを、心をこめて伝えるメッセージ。
何を基準にアメリカの対外政策は決定されるか。アメリカ外交を特徴づけるかにみえる“理想主義”と“現実主義”との相克の実相を分析。冷戦や対中国、SDI政策などを立案してきた担当者らの証言や著書を駆使して、実証的にその本質に迫る。
本書は、医学の概論にはじまり、臨床医学の概論と、生体防御機構の総説の上に、病因・病態諸検査とその診断における意義、各種疾患との関係を横観的、縦観的に理解し、上記各論実践に直ちに役立つ臨床病理学論および臨床医学総論、すなわち臨床病態学の主要内容のすべてを網羅するものである。
動物相の歴史・生態学・自然保護の視点を統一しつつ生あるものの相互関係を掘り下げた所見から、文明の名のもとに行なわれている環境破壊の終結を提言する。
阪神タイガースには夢がある。男が熱くなるロマンがある。女がときめく愛がある。今こそ雄々しく猛虎達よ、立ち上がれ!はてしない想いをこめてすべての阪神タイガースを愛する人々に送る感動のドラマ&メッセージ。
Neophilia(新しもの好き)…これが、ヒトの進化の源だ!なぜヒトだけが進化を遂げたのか?人間の環境、機能、行動を多面的に分析し、何ものかによって生かされている“人間存在”を浮かび上がらせる、きわめて刺激的な“ライフサイエンス・ファンタジー”。
20世紀最大の詩人エリオットが書いた、ユーモラスなネコの詩。いまでも、ミュージカル“キャッツ”の原詩として親しまれています。その中から「ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命」「ピークとポリクルの大げんか」「ジェリクルの歌」の三篇に、ル・カインが華麗なイラストをつけました。表情豊かなネコたちと田村隆一氏の楽しい訳で、ステキな絵本になりました。
アイヌ文化一辺倒の東北に、遷都論が起ったら「東北クマソ」なる迷言で東北の神武達(深沢七郎)はカンカン、大阪の神武達はソロバンはじいて平身低頭。アイヌ、クマソと交錯する中で懐の深い出羽雄勝の人々は、この茶番を含羞のマナザシで、ただワライ返している。産業の後進地から日本を照す地方誌。
大手出版社の女性編集者の謎の爆死のあと、里見高校2年生の伏見しのぶと荘田礼子は、同級生の亀井微笑子が“手首”だけを残して消失するという不気味な事件に遭遇した。その日、那須高原では“金毛白面九尾の狐”が化けた殺生石が崩れて“奥の細道探訪ツアー”の一行が生き埋めになった。礼子としのぶは、保健室で巫女柴先生に迫られる浜路透を目撃、その直後、口裂けジョーズと化した巫女柴先生が襲いかかってきた。しのぶは3階の窓から飛びおりたとき、微笑子の“手首”に助けられた。彼女の掌には「孝」の文字が牡丹の花に浮かびあがって…。
地球上の多種多様な生物はどのようにして生み出されてきたのだろうか。本書は、進化は生存競争と自然淘汰によるものと考えるダーウィン進化論を超えて、従来見落されがちであった「共生」という視点から進化を問い直すことを中心テーマとして書かれている。