本書は、大学初年級の理工系学生が、現代化学の基礎を学ぶためのテキストである。まず、物質の性質が、その微視的な構成単位である原子・分子の構造やエネルギー状態から、どのように理解できるかを述べる。次に、原子や分子の集合体の性質を理解するための巨視的な観点について解説する。そして、物質の変化をとりあげ、典型的な化学反応である酸と塩基の関与する反応、酸化還元反応および化学反応の速度について解説。最後に、物質の固体材料としての応用を述べ、エネルギー、環境等の人類が直面する問題にふれる。各章末には問題をのせ、学習の便宜を図っている。
溶融塩は、高温安定性、酸素や水蒸気との低反応性、水と同程度の粘性、高いイオン伝導度や熱伝導度に優れた材料である。使用温度に合わせたいろいろな融点の溶融塩を提供できるため、原子力、水素、太陽熱、電力を結びつけることを目的に、原子炉の高温冷却材や太陽熱蓄熱材、高温作動燃料電池電解質材料、水素製造用熱媒体など多方面への利用可能性が期待されている。また、フッ化物塩や塩化物塩だけでなく、硝酸塩や硫化物塩の酸素酸塩などの多様な塩の組み合わせにより、多様な性質を発現する可能性に満ちた材料でもある。
本書では、溶融塩物性値の予測と整理をはじめ、金属材料腐食性を解決する酸化還元制御の基礎を説明するとともに、原子炉概念においては溶融塩燃料を使用した新たなモジュラー炉設計が進み、溶融塩の利用可能性が一段と広がっていると考え、ウランあるいはトリウム溶融塩原子炉を利用した水素製造をはじめ、太陽熱蓄熱装置や乾式燃料再処理への利用、溶融塩高速炉を使用したマイナーアクチニド核種の核変換処理による放射性廃棄物中の長寿命核種低減など、溶融塩に関する国内外の最新の研究成果を取りまとめたものである。
エネルギー工学を目指す学生や技術者が、溶融塩をより広く効果的に利用していくうえで好個の参考資料となるであろう。
「物理」と聞くと,「むずかしそう」と感じてしまう人は多いでしょう。でも,実は「物理」は,私たちの生活のあらゆる場面に関係しているのです。
たとえば,通勤や通学途中,あなたの乗っている電車に急ブレーキがかかると,あなたは大きく前に倒れそうになるでしょう。これは「慣性の法則」という自然界のルールによる現象です。
また,スカイダイビングをすると,私たちは地球の重力に引っ張られることで,落下スピードは時速200 キロ近くまで加速します。でもこのとき,私たちもまた,地球をほんのわずか引っ張っているのです。これは「作用・反作用」という法則です。
そう,物理とは,このような“自然界のルール”のことなんです。物理を知ることで,身の回りでおきるささやかな現象の一つ一つについての理解が深まり,日常生活はより楽しく,興味深いものになるでしょう。
本書は,物理についてのニュートン先生の講義です。講義といってもむずかしいものではなく,先生と,科学に興味をもっている生徒の会話です。この本を読めば,いろいろな物理のエッセンスをつかむことができるでしょう。
ニュートン先生の楽しい物理の講義を,どうぞお楽しみください。
1時間目
「物の動き」が物理の基本
先生,物理って何ですか?
はじまりはニュートン!
科学者が力を合わせて発見 「慣性の法則」
「速度」と「速さ」はちがうんです!
“ 力”とは,物体の運動の速度を変化させるもの
運動の未来を予測できる「運動方程式」
水泳のターンでは,壁が押してくれる!
私たちが歩けるのは「摩擦力」のおかげ
私たちは「みかけの力」でつんのめる
重力が落下運動を加速させる!
私たちと地球は引っ張り合っている!
月が飛んでいかないのは万有引力のおかげ
ボールを人工衛星にする方法
2時間目
はたらきものの「エネルギー」
速くて重いほど運動量が大きくなる!
はやぶさ2 は燃料を後ろに捨てて加速した
エネルギーの合計は常に同じ
エネルギーは別なエネルギーに変換できる
3時間目
「空気」と「熱」のふるまいを知ろう
実はすごい! 「空気」のチカラ
飛行機の中でお菓子の袋がパンパンになるのはなぜか
温度とは,原子や分子の運動のはげしさの度合い
熱い物体は,周囲をはげしく揺らす!
産業革命の鍵はズバリ,「熱エネルギー」!
4時間目
身のまわりにあふれる「波」の不思議
世界は「波」であふれている
「音」も「光」も波
「地震」は衝撃の波
救急車のサイレン音の変化は,波の長さの変化
音は壁を回り込める
鏡に顔が映るのは,反射のおかげ
光の進路は空気中と水中で変わる
シャボン玉がカラフルなのは光を強め合うから
空が青いのはなぜ?
進化の過程で生物が手に入れた優れた性質をものづくりへ応用する研究開発を、機械工学における分野に基づいて構成した1冊。
(初版刊行1986年2月19日)熱および流体を主題として,エネルギー変換に関する基本事項を,平易に記述した入門書,テキスト.各章末には演習問題を収録.
【目次】
第1章 序論
第2章 エネルギーの種類とエネルギー変換
第3章 力学的エネルギーからの変換
第4章 熱エネルギーの生成・伝達・輸送
第5章 熱エネルギーからの変換
本書では、宇宙開発の分野で得られた科学と技術の成果が、自然科学の分野の進展にどのように応用されるかが示されている。ここで自然科学として取り上げている問題は流星現象である。宇宙ロケット技術の理論と実験による成果を基にして、流星物理の本質に深く迫ることができ、観測データから流星物体の性質を推定するという逆問題も解くことができるようになった。
本書は、主に機械工学を専攻する学生が熱力学を学ぶための教科書として、簡潔にわかりやすく、最近の問題も含めて、できるだけ範囲を広く、半期で熱力学の必要な知識を身に付けることができるように、まとめました。
第1章から第7章では基礎的項目、第8章から第13章では応用的項目を扱うことで段階的に学習を進めることができ、各章に付された例題、演習問題、解答を通して着実に理解を深めていくことができます。
さらに内容を充実した新版を刊行。
1 熱力学の基礎事項
2 熱力学の第一法則
3 理想気体
4 熱力学の第二法則
5 エクセルギー
6 蒸気
7 熱力学の一般関係式
8 燃焼
9 燃料電池
10 ガス動力サイクル
11 蒸気動力サイクル
12 冷凍サイクルと空気調和
13 気体の流動
本書では、「石油」と「火力発電」の現状を調べ、エネルギー需要への対策として、「太陽エネルギー」「原子力発電」の現状を検討する。
1. 個別にJIS規格をご購入いただくより安価!
1冊のハンドブックに平均して117ものJIS規格を収録しており、JIS規格を個別にご購入いただくよりも大変お手頃な価格になっております。日頃より多くのJIS規格をお買い求めいただいているお客様におススメです。
2. 特定分野のJIS規格の概略をつかめる!
JIS規格を分野別のハンドブック1冊に集約しているので、お手元に置いていただくことでお客様のお使いになる分野に存在する主要なJIS規格を把握できます。「どのJIS規格を購入すればよいか分からない」といったお悩みが出た際、特定分野のハンドブックに収録しているJIS規格をご確認いただくことが、お探しのJIS規格を見つける一助になります。
3. 持ち運びが容易なコンパクトサイズ!
通常A4サイズのJIS規格を一回り小さいA5サイズで収録しているため、持ち運びが容易で利用しやすくなっています。様々な場面でJIS規格を参照される場合にも大変便利です。
本書は、大学の食品科学系の学科で食品加工について学ぶ学生を対象として、食品工学の概念や手法が理解できるよう、極力平易な文章や実例の引用、例題と解答などでまとめたものである。
本書は、大学および高等専門学校の主として機械系学科で学ぶ学生諸君を対象として著された機械材料学に関する教科書である。また、本書はこれからの機械系技術者が修得しておくべき内容を網羅した。
宇宙誕生の謎は解明できたのか?ビッグバン説の常識を覆した、全く新たな宇宙論がここに誕生した。素粒子の世界に深く分け入り、原子核の内部で何が起きているのかを洞察した果てに生まれた繋合波による情報伝播の仕組みを携えて、宇宙生成の謎に挑み続けた著者畢生の宇宙論を展開した本書は、ブラックホールの謎を解き明かし、膨張する宇宙の、その理由をわかりやすいイラストで図解。
エラストマーは常温で弾性を示す物質であり,粘弾性を示すゴムが代表だ.タイヤ用途が中心だが,電子材料や医療用材料からビル(免震ゴム)や橋桁などの巨大建造物まで,その用途は広がりを見せている.とりわけ化学架橋構造を持たない熱可塑性エラストマーの利用は大きく進展している.本書では,バイオマス材料である天然ゴムの研究,天然ゴムを凌ぐ新たなゴム素材の開発,熱可塑性エラストマーと新エラストマーの開発や多様な解析手法を,基礎と応用バランス良く紹介する.
Part1 基礎概念と研究現場(フロントランナーに聞く/活躍するエラストマー/エラストマーの基礎科学/エラストマーの素材と応用) Part2 研究最前線(天然ゴム素材とその改変/高シスポリイソプレン/熱可塑性エラストマー/環動ゲルのエラストマー応用/ゴムNMR法(FG-MAS固体NMR法)/散乱法によるゴムの階層構造解析/ひずみを可視化できる液晶エラストマー/他) Part 3 役に立つ情報・データ(革新論文/他)