何者でもない少女や女性たちによる手作りの小冊子「ガール・ジン」。それはアメリカにおけるアカデミズムや既存の女性団体の外側で、1990年代以降の「第三波フェミニズム」を支えてきた。ガール・ジンは読者に希望を与え、怒りをかきたて行動を促すことで、社会や政治への介入を可能にする。個人的で親しみやすさを重視する一方で、広い集団行動を呼びかける。
日本におけるフェミニズム運動のパイオニア世代の三人が、個人史の軌跡を時代の中に位置づけて語る。草創期の女性史・女性学の熱気、学生運動や「慰安婦」問題との関わり、異性愛者としての立ち位置、そして老いつつある自らの経験と死について。後に続く世代に残す、貴重な歴史的証言。
さまざまな場で起動する「男子基準」、性別(間の/内に)ステレオタイプな分化を促すシステム、知に潜むジェンダー・バイアス、機会と選択の壁ー教育と研究の場はいかに変わりうるか。性や家族を問い直す知への逆風や、制度化と格差のジレンマに地道に向き合う実践と省察。
1910 年代後半、菊栄は「女われら」の自主自立を訴え登場した。
女性を性役割分業へと強制する男社会の告発、良妻賢母主義への論駁は、今日のフェミニストの主張にまっすぐにつながる。
はしがき 序章
1章 菊栄の生い立ち
2章 社会主義、フェミニズムへの関心、山川均との結婚
3章 山川菊栄のフェミニズム思想と反軍国主義
4章 山川菊栄の「帝国のフェミニズム」批判と階級社会批判
5章 社会主義女性思想と社会主義運動の展開
6章 労働組合婦人部論争と「婦人同盟」問題
7章 帝国のフェミニズム・植民地主義批判
8章 山川菊栄の時局・戦争批判
9章 「国体観念」呪縛、民衆と女性の生活の疲弊
10章 戦争抵抗者の生き残り戦略ー生活者の視点を貫く
11章 敗戦と山川菊栄
12章 非武装中立・平和主義・社会主義へ
中国、韓国、台湾、香港の4地域で沸き起こっているフェミニズム運動を一挙紹介。豊富な写真と当事者の寄稿が伝える、フェミニストたちの苦闘と創造力。あなたの知らないフェミニズム、あなたの知らない東アジアがここにある。
【目次】
●はじめにーー東アジアのフェミニズム・ムーブメント
●中国ーー草の根フェミニズムの登場
●韓国ーーフェミニズムの大衆化と亀裂、新たな挑戦
●台湾ーージェンダー平等への変革をもたらすエネルギー
●香港ーー暴力と闘う行動力と創造力
●4地域共通コラムーーセクシュアル・マイノリティ、オンライン・フェミニズム、戦時性暴力
●座談会ーーハッシュタグだけじゃ始まらない
●文献紹介
まえがきーーハッシュタグだけじゃ始まらない
中国ーー草の根フェミニズムの抵抗と創造
韓国ーーフェミニズムの大衆化と新たな挑戦
台湾ーージェンダー主流化を推し進めるエネルギー
香港ーー民主化運動の中のフェミニズム
コラム/座談会/読書案内
体育教師、スポーツ研究者や学生たち、そしてスポーツをしている女性たちに向けて、スポーツとジェンダーをめぐる言説を読み解く入門書。
韓国フェミニズムの今日を築き、それぞれの専門分野でも著名な研究者の論文をまとめ紹介した希有の書。女性学、文学、哲学、倫理学、法学、教育行政の各分野から構成、韓国フェミニズムの斬新な活力と韓国固有の課題を模索する姿が多くの貴重な示唆を与える。
ラディカル・フェミニズムの成果を享受する一方で、そのイデオロギーには違和感を覚える女性たち。フェミニズムはもはや存在意義を失ったのか?「政治的なもの」から「ポップなもの」へ、「社会的なもの」から「個人的なもの」へと重心を移しながら、多様な声を包みこむ第三波フェミニズムと、女性たちの文化実践を結ぶ、今日的フェミニスト・カルチュラル・スタディーズ。
女性の生と性への縛りに抗し、果敢にたたかってきた近代のフェミニストたち。明治・大正から戦後までのジェンダーと家族・国家の歴史に分け入り、異性愛や血縁に拠らない新たな家族のつながり、社会との関係性を探る。女性天皇・男女共同参画をめぐるジェンダーバッシングにも正面からこたえる。
社会学・心理学・哲学・歴史学・経済学・法学……様々な領域をタテ糸に、レズビアン、有色女性、ポストコロニアル等の事項をヨコ糸に300項を取り上げ、織りなしたフェミニズム思想の鮮やかなタペストリー。
「女/母」の身体性から、いまフェミニンの臨床哲学を拓く。マイノリティ諸当事者の問題に対峙し、フェミニズムのポスト構造主義ジェンダー論からクィア理論の問題意識へと踏み込み、新たな倫理的価値軸と主体像を模索する。
1970年のウーマン・リブ誕生から40数年。フェミニズムの第一世代として、批判や攻撃をものともせず、最前線を走り続けた田中美津、米津知子、滝石典子、上野千鶴子、井上輝子、樋口恵子、加納実紀代、池田恵理子、高里鈴代、田中喜美子、中西豊子、桜井陽子の12人が、自らの人生とフェミニズムへの思いを語った貴重な同時代史。映画『何を怖れる』に収めきれなかったインタビューを全面的に活字化!
女性解放運動の象徴と言われた雑誌『青鞜』の創刊から終刊までを追った評論。雑誌編集という観点からの分析により、平塚らいてうら“新しい女性"たちの等身大の姿を浮き彫りにする。(解説/中島京子)
91年、刊行と同時に多大な反響を巻き起こし、いまなお絶大な影響力を与え続ける文化批評の正典、大幅な増補を加えて完全復活。
二〇一六年五月、スイス・ジュネーブの広場に巨大なポスターが現れた。そこには「What would you do if your income were taken care of?」(お金を稼がなくてよくなったら、あなたは何をしますか?)と書かれていた。これは、世界で初めてベーシックインカムを求める国民投票を実現させたアーティスト、エノ・シュミットらによる「世界最大の問い」だった。世界各地で導入の具体的な動きが広まるベーシックインカムは、社会や人間のあり方に何をもたらすのか。二〇一七年四月に同志社大学で開催されたシンポジウム「エノ・シュミットと語るコモンズ、フェミニズム、ベーシック・インカム」をもとに、四人の執筆者が「世界最大の問い」を考える。
「NPO法人女性と仕事研究所」等で女性の労働・仕事およびNPOをテーマに長年活動してきた著者が、趣味として創作活動を行ってきた油絵・絵画と生涯のテーマであるフェミニズムとの関係を問い直す。ヌード絵画と女性の問題等を深く考察し、まとめた一冊。
フェミニズムはリベラリズムの継承者か、それとも批判者か。錯綜した関係を、集団と個人、性の商品化、自己決定権などから解く。
竹中恵美子を知っていますか?竹中恵美子の「女性労働研究」に出会った人たちが、その出会いをどう受けとめ、自身の実践や人生にどのような影響を受けたのか、熱く語る。
若い女、中年の女、母親、主婦…孤立させられた女たちが声をあげたリブ。制度や意識の変化を経ても、性愛から老いまで、いまだ「名前のない問題」と向き合い生き抜く思想は終わらない。「女であること」と格闘し掴み取られて来たひとつひとつの価値を、手渡す/受け取るというセカンドステージへ。
この世には二つの尺度がある。男の尺度と女の尺度である。私たちは、男の尺度=客観の前提を打破し、新しいフェミニスト英文学史を創造しなければならない。