「個人的なものは政治的」だろうか。やさしさと感受性に溢れた愛の関係を求めて、繊細で鋭敏な議論をくりひろげる。
91年、刊行と同時に多大な反響を巻き起こし、いまなお絶大な影響力を与え続ける文化批評の正典、大幅な増補を加えて完全復活。
フェミニズムとは性差別にもとづく搾取や抑圧の構造を問い、その変革を目指す思想のはずである。だが、いわゆる「第一世界」のフェミニズムは、「帝国」による植民地支配に起源する植民地主義を見落としたまま主張されてきた。植民地主義と性差別という複合的な抑圧のもとにある朝鮮女性たちが、真の人間性を求めて辿った苦闘の軌跡を描きながら、開かれたフェミニズムの可能性を問う。
日本におけるフェミニズム運動のパイオニア世代の三人が、個人史の軌跡を時代の中に位置づけて語る。草創期の女性史・女性学の熱気、学生運動や「慰安婦」問題との関わり、異性愛者としての立ち位置、そして老いつつある自らの経験と死について。後に続く世代に残す、貴重な歴史的証言。
「テレビは見ない」「「YouTube」は見る」といった二者択一の議論ではなく、テレビを真正面から語るために、社会的な課題であるジェンダーやフェミニズムの視点からバラエティーとドラマを中心としたエンターテインメントコンテンツを多角的に問い直す。
まえがき 青弓社編集部
第1部 バラエティーとフェミニズム・ジェンダー
第1章 第七世代が浮き彫りにするテレビの問題点 西森路代
第2章 人気バラエティー番組でのジェンダーの“描かれ方” 清田隆之
第3章 テレビ史から見える女性芸人というロールモデルと可能性 西森路代
第4章 わきまえない女たちーー女性芸人とフェミニズムとエンパワーメント 西森路代
第5章 バラエティー番組の暴力性ーー性的マイノリティをめぐる表現から 松岡宗嗣
第6章 なぜワイドショーはずっとああいう感じなのか 武田砂鉄
第2部 ドラマとフェミニズム・ジェンダー
第7章 フェミニズムの視点を取り入れた日本のドラマの変遷ーー二〇一四年から現在まで 西森路代
第8章 坂元裕二、宮藤官九郎、野木亜紀子ーー三人の作家とフェミニズム 西森路代
第9章 『チェリまほ』とBLドラマの現在地 前川直哉
第10章 プロデューサー本間かなみに聞くーードラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』を作って [聞き手:西森路代]
第11章 フェミニズムから見る韓国ドラマクロニクル 佐藤 結
第12章 画面の向こうとこちらをつなぐ“シスターフッド” 岩根彰子
第13章 わたしのためではない物語に親しむーーマイノリティ、ジェンダー、テレビドラマと社会空間のあいだから 鈴木みのり
あとがき 西森路代
明治維新後150年の日本のフェミニズムの歴史を,主要な人物や思想に焦点を当てながら,一貫した視点で書き下ろしたテキスト。1970代以降を扱う後半は,フェミニストとしての著者自身の足跡をまとめる構成となった。絶筆となった「断章──2021年夏」も収録。
プロローグ 世界のフェミニズムの流れと日本
Part1 日本のフェミニズム その1 1868〜1970
第1章 「イエ」制度に抗した第一波フェミニズム
第2章 日本国憲法による男女平等保障の下で
Part2 日本のフェミニズム その2 1970〜
断章──2021年夏
1 2人のフェミニスト──山川菊栄と田中寿美子
2 ウーマン・リブの思想と行動
3 私とフェミニズム──懇話会から女性学へ
年表
女性にはどんな権利が必要? 「女の仕事」はどう生まれた? 多様で複雑なフェミニズムの論点を、多様で複雑なまま、でもわかりやすく伝えます。
===
帯テキストを入力ください(任意) *改行可 *内容の重複注意
なぜいつも男子がリーダーなのか
女性もバリバリ働くべき?
家事にお金を払ったら?
なぜ天才と言われる女性は少ないのか
整形っていけないこと?
性描写はやめるべきか
ーー実は、フェミニストの意見は分かれます
対立も矛盾もそのまま理解し、前に進むための超入門!
===
第一章 支配
第二章 権利
第三章 仕事
第四章 女らしさ
第五章 セックス
第六章 文化
第七章 断層線と未来
決着をつけましょうー。当代を代表するフェミニスト二人が、フェミニズムについて徹底的に語りあった。「夫婦別姓は支持しない。」「リベラリズムはフェミニズムの敵である。」「援交と新・専業主婦は、家父長制につく白アリである。」「老後は女どうしで、という欺瞞。」…etc.今、あなたのフェミニズム観は、根底から覆る。
南紀・産浜の高級リゾートホテル。待遇、料理が抜群で、選ばれた紳士淑女だけが宿泊できる。作家・石坂は執筆のため、このホテルに滞在した。夜ごとのディナーとお洒落な会話、滞在客は石坂の他5名。会社役員夫妻、美貌のキャリアウーマン、地元の名士、大学助教授だった。サロン的雰囲気、完全密室の中で、三人が次々と殺されたー。奇妙なトリックの謎を解く、本格推理長編。
はじめに──フェミニズムと女のからだ
第1章 女の健康運動──一九七〇年代のアメリカ
1 女と医療をめぐる状況
2 何よりも中絶の自由を──レッドストッキングス
3 女をモルモットにするな──ピル、DES、ダルコン・シールド
4 自分の子宮口を見てみよう──スペキュラムとデル・エム
5 「こちらはジェーンです」──伝説の中絶地下組織
第2章 地球を旅する本──『私たちのからだ・私たち自身』の軌跡
1 「それはこんなふうに始まった」──起源の物語
2 OBOSの魅力とは何か
3 国境を越えて
4 二つの日本版OBOS
第3章 日本のウーマン・リブと女のからだ
1 リブの誕生
2 優生保護法をめぐる対立
3 ピルへの複雑な思い
4 女のからだの日常から
第4章 一九八〇年代の攻防と、その後
1 優生保護法改定運動の再浮上
2 改悪反対運動の広がり
3 富士見産婦人科病院事件
4 富士見病院事件と女のからだ
5 阻止連と障害者運動
6 女のためのクリニック活動
第5章 生殖技術という難問
1 産むための技術の焦点化
2 不妊とフェミニズムの関係
3 生殖技術と日本の現状
4 アメリカの生殖資本主義
おわりに──女のからだは誰のもの
主要参考文献
図版出典一覧
1970年のウーマン・リブ誕生から40数年。フェミニズムの第一世代として、批判や攻撃をものともせず、最前線を走り続けた田中美津、米津知子、滝石典子、上野千鶴子、井上輝子、樋口恵子、加納実紀代、池田恵理子、高里鈴代、田中喜美子、中西豊子、桜井陽子の12人が、自らの人生とフェミニズムへの思いを語った貴重な同時代史。映画『何を怖れる』に収めきれなかったインタビューを全面的に活字化!
女性嫌悪(ミソジニー)を許さないフェミニストの必読書!
「根のないフェミニズム」とは、女性たちがあまりの女性嫌悪に「韓国を代表するフェミニスト戦士」にならざるを得なかったことを表現している。
メガリアという韓国のフェミニズム史に残る匿名の女性たちが自身の戦いを振り返るノンフィクション!
フェミニストにならなければ、私たちたち、生き残れなかった!
自分の怒りを信頼するというフェミニスト宣言
生き抜いてみせるし、勝ってみせる
メガリアが始めたこと:ポストイット運動、ミラーリング、ポルノサイト閉鎖、オンラインフェミサイドの公論化 脱コルセット運動
今の日本の女性たちにも必要な、生き残るための連帯!
ベストセラー『82年生まれ、キム・ジヨン』のチョ・ナムジュによる、夫と別れたママ友同士の愛と連帯を描いた「離婚の妖精」をはじめ、人気作家一二名の短編小説が勢揃い!「韓国・フェミニズム・日本」というお題の元に寄稿された、日本&韓国文学の最前線がわかる豪華アンソロジー。
マスコミが醸成し強要する先導的な「歴史解釈」「空気」「同調圧力」に異議あり。
私たちはみな、資本主義という恒常的な災害の被災者である。
パン(金)も、バラ(尊厳)も、両方よこせ!
蔓延する新型ウィルス、パンデミック下で強行される五輪、そして顕在化する不平等や分断。私たちが直面している危機は、COVID-19 によるというよりは元来グローバル資本主義ないしネオリベラリズムという災厄によるものであるー
女性の活躍、ケア労働、路上生活、再開発、生活保護...あらゆる格差、貧困、分断の問題を最新のフェミニズムの視点から読み解き、国内外の事例から日常的で具体的な抵抗の方法を探る。気鋭の社会学者、初の単著。
1 パンとバラのフェミニズム/私たちはみな、資本主義という恒常的な災害の被災者である
パンとバラのストライキーローレンスの移民女性労働者たちのストライキ
「活」という名の妖怪ーパンを食わせずバラ(のようなもの)を差し出すネオリベラリズム
魔女は禁欲しないーパンもバラもよこせ!
パンデミックにおけるケアインカムの要求
2 個人的なことは政治的なこと/路上、工場、周辺の場から
紙の味
現代の屑拾い
無菌化された労働力商品たちの夜
「声」をきくことの無理
3 ジェントリフィケーションと交差性/日常の抵抗運動
クレンジングされる街で
猫のように体をこすりつけろ
抵抗する庭
「開発」と家父長制
差別の交差性(インターセクショナリティ)
路上のホモソーシャル空間
夜を歩くために
<b>機能不全家族、貧困、精神疾患、自殺未遂など、</b>
<b>いくつもの困難を生き抜いてきた彼女が、</b>
<b>フェミニズムにたどり着くまで。</b>
殴る父と耐える母、ハラスメントの横行、エロ情報の氾濫、あからさまな賃金格差、性犯罪におびえなければならない日常……。かつて1ミリも疑ったことがなかった「男女平等」は、すべてまちがいだったのか? もう黙ることはしない。体当たりでつかんだフェミニズムの物語。
<b>小林エリコさんは団塊ジュニア世代。団塊世代の私たちが育てた子どもだ。女の子からここまで自尊心を奪い、男の子がここまで自己チューにふるまう社会を私たちは再生産してしまったのか。でも、これは高い授業料を払ったけれど、「もう黙らない」ことを学んだ女性の闘いの記録。</b>
<b>──上野千鶴子</b>
<b>俺たち男こそ耳を傾けるべきだ。ジェンダー格差と自己責任論が作り出した、この地獄に加担しないためにも。</b>
<b>──清田隆之</b>
「私は世の中が男女平等だと1ミリも疑っていなかった。しかし、それは全て間違いであり、それに気がつくのに私はとても時間がかかった。男女が平等でないと教えてくれたのはフェミニズムだった。フェミニズムを知った時の衝撃を例えるなら雷に打たれたような感覚とでも言えばいいだろうか。男女は平等でないというパラダイムシフトは私の中の壁を瓦解させた」(「はじめに」より)
<b>【目次】</b>
はじめに
第一部
1 父は王様、母は従順な家来
2 脂肪よりも筋肉が欲しい
3 母のようにはならない
4 この国の男たちは狂っているのかもしれない
5 平坦な地獄が待っているだけ
6 彼らはなにもしてくれない
7 男より弱いものになるということ
8 この理不尽な怒りをどうしたらいい
9 ノラのように
10 エロとパチスロのハイブリッドな漫画雑誌
11 母の幸せは私の幸せじゃない
12 自宅とデイケアを往復する日々
第二部
13 寂しいから一緒にいるだけ
14 最低で最悪のカップル
15 世界で一番情けない生き物
16 あなたは生活保護がいいと思う
17 ただ一人で暮らしているだけなのに
18 そこにはフェミニズムがあった
エピローグ
はじめに
第一部
1 父は王様、母は従順な家来
2 脂肪よりも筋肉が欲しい
3 母のようにはならない
4 この国の男たちは狂っているのかもしれない
5 平坦な地獄が待っているだけ
6 彼らはなにもしてくれない
7 男より弱いものになるということ
8 この理不尽な怒りをどうしたらいい
9 ノラのように
10 エロとパチスロのハイブリッドな漫画雑誌
11 母の幸せは私の幸せじゃない
12 自宅とデイケアを往復する日々
第二部
13 寂しいから一緒にいるだけ
14 最低で最悪のカップル
15 世界で一番情けない生き物
16 あなたは生活保護がいいと思う
17 ただ一人で暮らしているだけなのに
18 そこにはフェミニズムがあった
エピローグ
同一性や平等の原理を超える〈差異〉の新しい地平をめざし,女性運動の現場とフェミニズムの現在を架橋する。
「女の立場」に固執することは、もはや不毛である。性の平等を指向する普遍的価値観へ、いま発想の転換を促す。