■【特集】取られ続ける技術や土地 日本を守る「盾」を持て
米中対立は輸出規制や技術管理の分野にまで及び、「経済安全保障」の重要性が増している。
だが、新冷戦の最前線にある日本では、技術や土地などを守る法律や体制が整備されていない。
世界はまさに動乱の時代。日本は米欧とも連携しつつ、自国を守る「盾」を持つ必要性が高まっている。
文・インタビュー 小川 聡、加茂具樹、國分俊史、玉井克哉、藤城 眞、宮本雅史、平野秀樹、トーステン・ベナー、
鶴岡路人、クライブ・ハミルトン、奥山真司、村山裕三、編集部
イラストレーション・マグマジャイアンツ
DATA:狙われる機微技術 活発化する「経済安保」めぐる動き
編集部
Introduction:アメリカは本気 経済安保で求められる日本の「覚悟」
小川 聡(読売新聞東京本社編集局政治部次長)
Part 1:なぜ中国は技術覇権にこだわるのか 国家戦略を読み解く
加茂具樹(慶應義塾大学総合政策学部教授)
Part 2:狙われる技術大国・日本 官民一体で「営業秘密」を守れ
編集部
Part 3:日本企業の人事制度 米中対立激化で“大転換”が必須に
國分俊史(多摩大学大学院教授、ルール形成戦略研究所所長)
Part 4:「経済安保」と「研究の自由」 両立に向けた体制整備を急げ
玉井克哉(東京大学先端科学技術研究センター教授)
COLUMN:経済安保は全体戦略の一つ 財政面からも国を守るビジョンを
藤城 眞(SOMPOホールディングス顧問)
Part 5:“合法的”に進む外資土地買収は想像以上 もっと危機感を持て
宮本雅史(産経新聞編集委員) 平野秀樹(姫路大学特任教授) 編集部
Part 6:激変した欧州の「中国観」 日本は独・欧州ともっと手を結べ
トーステン・ベナー(グローバル公共政策研究所所長) 鶴岡路人(慶應義塾大学総合政策学部准教授)
Part 7:世界中に広がる“親中工作” 「イデオロギー戦争」の実態とは?
クライブ・ハミルトン(チャールズ・スタート大学教授) 奥山真司(国際地政学研究所上席研究員)
Part 8:「戦略的不可欠性」ある技術を武器に日本の存在感を高めよ
村山裕三(同志社大学大学院ビジネス研究科教授)
■WEDGE_SPECIAL_OPINION
・新型コロナを克服し“明るい未来”をつくるには
■PART 1 MEDICAL
・新型コロナの「真実」
大切な人や社会を守るには
武藤義和(公立陶生病院感染症内科主任部長)
■PART 2 ECONOMY
・ピンチをチャンスに
日本企業は「攻め」の経営に転換を
中島厚志(新潟県立大学国際経済学部教授)
■WEDGE_OPINION 1
・コロナ禍でまたぞろ忍び寄る“日本型ポピュリズム”の影
筒井清忠(帝京大学文学部長)
■WEDGE_OPINION 2
・前途多難なバイデン政権 「台湾有事」にどう備えるのか
小谷哲男(明海大学外国語学部教授)
■WEDGE_REPORT
・コロナ禍で進んだテレワーク でもやっぱり最後は「対面」
編集部
■POINT_OF_VIEW 1
・ナゴルノカラバフ紛争再燃 緩む国際秩序にほくそ笑むロシア
マクシム・クリロフ(国際ジャーナリスト)
■POINT_OF_VIEW 2
・解説 クリロフ論文が示すきな臭いロシアの「同盟観」
小泉 悠(東京大学先端科学技術研究センター特任助教)
■NEWS_TOPICS 1
・油価低迷、バイデン勝利 ダブルパンチのサウジ皇太子
畑中美樹(一般財団法人国際開発センター研究顧問)
■NEWS_TOPICS 2
・中国がTPPに参加? RCEP後の東アジア経済の行方
大西康雄(科学技術振興機構CRSC特任フェロー)
■連載
・経済の常識vs政策の非常識:雇用の維持と人材流動を両立させるには(原田 泰)
・国防の盲点:原点に戻れ! 迷走するイージスアショア代替策(勝股秀通)
・道半ばの社会保障改革:児童手当「特例給付」廃止の是非 全世代で子育て支援を(土居丈朗)
・戦国武将のマネー術:常陸国の利権を我が物に 暴れ回った鬼・佐竹義重(橋場日月)
・VALUE MAKER:成人式は誰のもの? 原点回帰で生まれた新しい価値(磯山友幸)
・各駅短歌:入れ歯(穂村 弘)
・さらばリーマン:きっかけは映画『もののけ姫』 苔栽培ビジネスで時代の波に乗る
園田純寛さん(苔むすび代表・店主)(溝口 敦)
・時流仏流:日本社会の縮図 変わりゆく葬送のかたち(鵜飼秀徳)
・ノンフィクション再読のススメ:空へ(稲泉 連)
●拝啓オヤジ (相米周二)
●世界の記述
●新刊クリップ (足立倫行)
●読者から/ウェッジから【特集】経済安全保障?世界分断の今。自国を守れる国へ?米中対立はハイテク技術にも及び、輸出規制はエスカレート。日本企業も対応に迫られる。国を守る安全保障の概念は、従前の兵器や、領海の概念だけでなない。土地が中国に買収され、防衛施設の安全性に懸念が出るなど、経済活動を通じた国防の不安定性が増す。新型コロナで世界は分断され、その構図も明確になりつつある。バイデン大統領になっても、米中の緊張感は続く。経済界、学術界に対し緊張感を持つべきという警鐘を綴る。2020年11月20日時点の情報です。*内容は予告なく変更になることがあります。
ビジネスリーダー必読の本格派総合経済誌従業員40万人を数える巨大グループ、日本郵政が漂流しています。株価は2015年の上場時がピークで、そこから大きく下落。海外での大型M&A失敗、かんぽの不適正募集発覚なのど失点が続き、成長への道筋を描くことができません。
「国有民営」の中途半端な経営体制には限界があり、再生を託された増田寛也社長も存在感を発揮できずにいます。現場社員の声を拾い集め、複雑怪奇な企業集団の内実に迫りました。
【特集】郵政崩壊
いびつな構造の「国有民営」企業
不祥事でトップ大幅刷新
ジリ貧の現状に労組も悲鳴
社員の不満高めた不適正募集の処分
1章 露呈する杜撰体質
日本郵便・かんぽ生命の懲りない面々 「お詫び行脚」も掛け声倒れ
ゆうちょ銀行の不祥事 セキュリティー甘く 被害が続出
不祥事で大きくトーンダウン 地銀再編構想にも悪影響
現役社員 誌上覆面座談会 郵便局は職場崩壊している
金庫から7000万円盗んだ部長も 郵便局で多発する横領・窃取
2章 杜撰の温床「多重統治」
総務省OB・全特・首相官邸…多すぎるボス 複雑すぎて統治不能に
日本一の集票力誇る任意団体 全特 狙うは局の再国営化?
「公益性重視しつつ稼げる組織に」 自由民主党総務会副会長 柘植芳文
利益の足を引っ張る元凶 民営化後も続く「天下り」
会社と距離を置き始めたJP労組 「御用組合」は変われるか
「“役所体質”が抜けていない」 JP改革実行委員会委員・中央大学法科大学院教授 野村修也
3章 描けぬ成長戦略
上場5年で株価半減 「国有民営」の中途半端な経営
ライバルとの荷物争奪戦が激化 成長期待の物流も難題多い
一等地に立つ局舎、倉庫、社宅 眠る不動産「2.7兆円」の行方
成長戦略の失敗で深手 郵政崩壊の「A級戦犯」
【緊急特集】コロナ医療危機の深層
感染症法改正では解決できない! ベッドが足りない根本理由
無給でコロナ医療を担う大学病院の医師たち 「無給医」問題に労基署がメス
PCR検査 目詰まりの最大原因 感染追跡で保健所が消耗
「ワクチン接種の開始後に再び感染拡大のリスク」 京都大学教授 西浦 博
「行政は民間病院に介入を 病院間で役割分担が必要」 東京大学教授 米村滋人
「行動制限の不徹底は 自粛の繰り返しを招く」 英キングス・カレッジ教授 渋谷健司
コロナ優先で医療現場にひずみ 追いやられる「がん」患者
「徳洲会
多岐にわたる疾患、複雑化した診断基準と重症度評価をこの1冊で確認できる!脳神経疾患それぞれのミニマムエッセンス、各診断基準の使い方のコツも解説し、日常診療で役立ち使いやすい。
K-POPアーティストATEEZがAERA表紙とインタビューに登場 「すべての瞬間に限界以上を見せる」
巻頭特集「コンビニ最前線」/大黒摩季「病気や介護を越えて」
6月26日発売のAERA7月3日号の表紙にはK-POPアーティストのATEEZが登場します。K-POP界を席巻する“第4世代”の中でも抜きんでた実力と人気を誇る彼ら。AERA初登場で本誌表紙フォトグラファーの蜷川実花とも初コラボです。その勢いを感じさせる迫力の写真と彼らの神髄に迫るインタビューは必見です。巻頭特集は「コンビニ最前線」。いまや社会インフラとも呼べるコンビニの食やマネー、そして未来に向けた取り組みについて詳報します。デビューから30年以上のキャリアを誇る大黒摩季さんのインタビューもあります。自分の病気、離婚、母の介護など大変な時期を経て、いま音楽に向き合う思いを語っています。大好評連載「松下洸平 じゅうにんといろ」は、新たに藤木直人さんをゲストに迎えました。同じ事務所の先輩後輩である二人の飾らないトークがスタートします。最新ニュースも満載。増加傾向と言われるコロナ感染が今後どんな状態になっていくか、専門記者が伝えます。ほかにも読み応えある記事が詰まった一冊です。
●表紙&インタビュー:ATEEZ
表紙に登場するATEEZは、オリジナリティーあふれる世界観と圧巻のパフォーマンスで唯一無二の存在感を放つグループです。「僕たちの魅力はライブを観ればわかる」(SAN)、「ライブは生きるためになくてはならないもの」(JONGHO)、「一つ一つの公演に魂をかけて、すべての瞬間に限界以上のものを見せる」(MINGI)と口々に言うように、ライブは彼らの最大の武器です。世界観に通底するのは「NO LIMIT」の精神。「限界を作らず挑戦すれば、可能性は無限」(HONGJOONG)だそうです。目標は「メンバーとずっと長く一緒に活動すること」と声をそろえるように、メンバー同士の仲のよさも伝わるインタビューです。妖しく光るネオンとともに蜷川実花が撮影したかっこよくて、神秘的な写真をぜひ誌面でご覧ください。
●巻頭特集:コンビニ最前線
コンビニが日本に初登場してから約50年がたちました。生活のありとあらゆる場面でコンビニを活用しているという人は多いでしょう。今回の特集では、食やマネーなどの分野で、いかに進化し便利になっているか、どうすれば賢くお得に使えるか、などを詳報しました。「コンビニ食で健康になる」と題する企画では、たんぱく質・脂質・炭水化物を適度に取れるメニューや手軽にそろう「優秀朝ごはんセット」を管理栄養士が考案しています。また、コンビニは「スーパーより割高」という印象があるかもしれませんが、アプリのバーコード決済やカード会社のタッチ決済などを利用して「お得に買う」方法も紹介しています。アバター接客やフードロス大幅削減など、未来に向けた最新の取り組みも知れて、驚きますよ。
●大黒摩季「病気や介護を越えて」
デビュー30周年記念ツアーのファイナル公演を終えた大黒摩季さん。波乱に満ちた30年を振り返ります。特に2010年から6年間の休業期間は、自分の病気、離婚、母の介護と「三重苦」とも呼べる状況だったと言います。不妊治療がうまくいかなったことも赤裸々に語り、自分の経験を生かした後輩女性たちへのメッセージもあります。つらい時期を経てステージに復帰した大黒さん。いかに音楽に救われたかを実感したと言い、「社会にうまくついていけず、置いてけぼりになっている人たちのハートにスッと入り込むような音楽を作りたい」と語っています。
●松下洸平 じゅうにんといろ
松下洸平さんがホストを務める対談連載は、同じ事務所の先輩である藤木直人さんを新たなゲストに迎えました。藤木さんのことを親しみを込めて「おじき」と呼ぶ松下さん。二人が出会った頃、事務所のイベントで一緒になったときのエピソードや、「おじき」と呼ぶようになった経緯など、二人だけが知る貴重な話が詰まっています。藤木さんとの対談は、今号から4号続きます。
●コロナは「エンデミック」へ
新型コロナウイルスの感染法上の分類が5類に変わってから1カ月半が過ぎました。感染爆発は起きていないようですが、感染者の増加傾向は続いています。新規感染者数の全数把握がなくなったため、そもそも実態がわからないと専門家。今後の状態については、「エンデミック」がキーワードだと言います。エンデミックとはなんでしょうか。世界中を混乱に陥れたウイルスとどのように共存していくかを考える記事です。
ほかにも、
・性被害を防ぐための改正刑法 念願の「不同意」3文字
・政府の花粉症対策で「はげ山」続出の可能性
・声なき声を社会に反映 “武器”としての公共訴訟
・邪馬台国に匹敵する発見 吉野ケ里遺跡で石棺墓が出土
・数学オリンピック 世界の天才が一堂に
・“要介護でも推し活”に応えるサービス
・ウルトラライトキャンプのすすめ
・岡田将生×清原果耶 「出会い」や「縁」はきっとある
・棋承転結 渡部愛・女流三段
・武田砂鉄 今週のわだかまり
・大宮エリーの東大ふたり同窓会 ゲスト・高田万由子
・ジェーン・スーの「先日、お目に掛かりまして」
・現代の肖像 岡部たかし・俳優
などの記事を掲載しています。
より深く、より広く内容はさらに充実(全面改訂.第2版と比較して約20%増頁)。病院総合診療医がまためた152項目(約1100頁)。
ビジネスや政治の場にごまかしを持ちこませず、プライベートでも嘘のない関係を作るためのヒント満載。わかりやすい実例といくつもの実験で、不正と意思決定の秘密を解き明かす。
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【書評掲載】
「週刊金曜日」2023年10月13日号 武田砂鉄さん
「朝日新聞」2023年12月2日 山内マリコさん
【著者インタビュー・寄稿続々掲載!】
「週刊文春」2023年10月26日号
「毎日新聞」2023年10月28日
「朝日新聞デジタルRe:Ron」2023年11月1日
「朝日新聞」2023年11月22日
「日経新聞」2023年12月2日
【そのほかメディア出演】
YouTube「ポリタスTV」2023年9月11日、10月30日
音声番組「なんかIWAKAN!」2023年7月31日
音声番組「わたしたちのスリープオーバー」2023年11月3日
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コンプレックスを刺激する脱毛・美容広告、
バリエーションの少ない「デキる男」像。
公共空間にあふれる広告を読み解き、
「らしさ」の呪縛に抵抗する。
広告と経済の関係を考え、私たちのものの見方が、どれほどそれらのイメージから影響を受けているかを理解することは、消費社会の中で私たちがどのように生活しているのか振り返ることにつながるはずです。(まえがきより)
1 広告観察を始める前に
2 広告観察日記 2018-2023
3 脱毛広告観察 脱毛・美容広告から読み解くジェンダー・人種・身体規範
4 「デキる男」像の呪縛を解くために
5 性感染症予防啓発は誰のため?:広報ポスターから考えるこれからの性教育
6 対談:広告だけに文化のすべてを担わせてはならない 笛美×小林美香
7 対談:広告と公共性 消費者教育のためのメディアリテラシー 尾辻かな子×小林美香
8 「写真歌謡」試論
医学情報をup to date、正常経過の看護診断リストを掲載。病気がみえる、カルテが読めるー目でみる疾患、病態生理、症状、診断・検査値、治療法。ケアの根拠とポイントがつかめるー情報収集、アセスメント、看護診断、ケアプラン、評価。母子と家族の全体像がみえるー看護過程のフローチャート、病態関連図と看護問題。
免疫・膠原病・感染症すべてを1冊に凝縮!
分かりやすいイラスト・画像で基礎から徹底的に解説。
『病気がみえるvol.6免疫・膠原病・感染症』に待望の第2版が登場!
主な改訂ポイントは以下の通りです。
●約20疾患を加えて88ページの増量!
初版では記載がなかった「自己炎症性疾患」や「IgG4関連疾患」、「劇症型A群レンサ球菌感染症」など約20疾患を追加しました。
●初版収録の総論・疾患も大幅に改訂!
「感染症」、「抗菌薬」、「アレルギー」などの総論を全面的に刷新。
「SLE」、「結核」、「HIV感染症」などの疾患も、病態生理から検査・治療まで記載をさらに充実させました。
●最新の診療ガイドライン・指針を反映!
初版発行(2009年11月)以降に公開・改訂された診療ガイドライン・指針をはじめ、免疫疾患・膠原病・感染症領域の進歩を反映し、内容を最新化しました。
不確実なできごとを予測し、防御・最適化する驚くべき成果!市場、情報ネットワーク、渋滞・物流、テロ・戦争、恋愛、癌・感染症、自然現象etcを複雑系で読み解く。菌類から都市、音楽から宇宙まで。注目の国際的リーダーによる、やさしくわかりやすい最先端の予測科学。
感染症の診かたがよく分からない…。抗菌薬の使いかた、これでいいの?誰しもが現場でぶつかるこんな問題点・疑問点に、わかりやすく、logicalにお答えします。
微生物の基礎知識から感染症の仕組みまでを徹底図解!
クラゲの研究でノーベル賞を受賞した下村脩、マリー・キュリーのもとで研究した日本人・山田延男、星新一が唯一の弟子と認めた作家であり研究者でもある江坂遊ー第一線で活躍する科学者たちは、どう挫折を乗り越え、「今までにないもの」を生み出してきたのか。自分の仕事や人生を見つめなおすうえで、新たな視点を得られる一冊です。
2000年代以降、日本における数学を取り巻く環境は激変している。数学の必要性・重要性が産業界や省庁などで見直され、産学官の連携も出来上がりつつある。しかし一方で、STEAM教育などの取り組みはなかなか浸透しておらず、AI産業なども後手に回っているのが現状である。
本書では、数学が自然科学、工学など他分野や産業界にどのように関わって社会の問題解決に貢献しているか、また、新たなイノベーションを創出しているかを紹介する。
第1巻では、最適化理論、耐量子計算機暗号、数理ファイナンス、力学系、感染症の数理、ネットワークなど、産業界と協奏する研究を紹介し、それぞれの分野における数学の役割を紐解いていく。
また巻頭では、長年数学と産業界に軸足をおいて活躍されている研究者が考える、キャリアパスや人材育成についての提言を座談会として掲載した。
本書をきっかけに、数学・数理科学とその応用分野の発展に多くの方の深い関心が寄せられることを期待する。
座談会 産業と数学におけるキャリアパスと人材育成
小磯深幸+佐古和恵+高田 章+高橋桂子+若山正人+吉脇理雄+高島洋典(司会)
序章 数学の展開に期待してーー人類の知識財産の活用(若山正人)
第1章 社会、産業と最適化
第2章 量子情報処理
第3章 耐量子計算機暗号
第4章 数理ファイナンスと金融工学
第5章 力学系と安定性、制御、感染症の数理
第6章 不確実性:数学・数理科学の視点から
第7章 ネットワーク、グラフとSNS
第8章 数学のひろがりーー行列式と因数分解の視点から
人工呼吸器やワクチンは、誰に優先するべきか?個人の自由はどこまで制限してよいのか?WHOでパンデミック対策の倫理指針を考える部会に参加した経験を持つ哲学者が、コロナ禍で表面化した倫理的問題をどう考えるか、論理の筋道をわかりやすく示す。