「労働可能であること」を福祉提供のメルクマールとしたドイツ社会国家において、女性や子どもはどのように位置づけられたのか。ドイツ社会国家の展開過程を近代家族の視点から読み解く。
<b>「地域の文化を継承し、芸術鑑賞に新たな道を開く」取り組みの事例</b>
日本の各地域に存在する有形・無形の文化・芸術資産は、そ
の保存や維持・継承において、自然災害や人手不足、維持費
用など困難な課題が増え続けており、存続自体が難しくなり
つつあります。
一方、こうした現状を打開すべく、最新のデジタル技術やICT
を活用し、文化資産等の存続と活用を図る新しい取り組みが
進められています。
本書は、地域の文化・芸術を守り、活かし、多くの人と共有
して広げていこうとする志を持つ人々の取り組みをクローズ
アップした事例集です。
<b>●本書掲載の事例(一部)</b>
・一般開示が困難な収蔵文化財の高精細レプリカを作成し、
時と場所を選ばず展示可能にした博物館
・コロナ禍で、劇場とネット配信を融合させたオンライン・
リアルという新たな演劇スタイルに挑戦した公演主催者
・警備員不足の課題を抱える「花火」開催に、ICTによる混雑
の可視化を取り入れ、人員の最適配備をめざす自治体
・名画を鑑賞できるくつろぎ空間を設け、入居者に憩いの場
の提供をめざす介護施設・デジタル版の浮世絵展示と和室空
間を設け、海外客に日本文化の再体験を提案する空港ラウンジ
・その他ユニークな事例を豊富なカラー写真とともに紹介。
文化財、文化芸術資源は人々の営為、伝統の継承、創造、普及、発展の歴史的蓄積であり、それらの活用と利用、新たな創造の循環が社会の豊かな発展につながってゆく。その根幹となる「文化芸術振興基本法」制定から16年が経過、初の改正が行われた。
「食文化」の明文化、少子高齢化とグローバル化、情報通信技術の進展、知的財産推進とクールジャパン戦略、観光立国、劇場法や全国で開催されるフェスティバル、東京五輪招致など、様々な社会情勢が、文化芸術のあり様に大きな影響を与えている。
本書では「文化芸術振興基本法」成立の意義を改めて確認し、その後の社会、経済、政治への波及と政策の動向、そして真の文化芸術立国に向け、「文化芸術基本法」がどのような役割を果たし、そして「改正基本法」の目指すところはどのようなものなのか、理解を深めるための文化芸術関係者の必携書。
志望校攻略に欠かせない大学入試過去問題集「赤本」
オペラ『ラ・ボエーム』やミュージカル『レント』に登場する、自由を求め放浪する芸術集団。彼らの実態を19?20世紀の小説、詩、日記から辿り、その心性と美学を解明する。
能動ー受動、主体ー客体という図式に収まらない体験のあり方を、中動態という別種の範疇を用いて、いわば別の枠組みで浮かび上がらせて考察。前著『芸術の中動態ーー受容/制作の基層ーー』で問題にした芸術体験は、受容であれ制作であれ、(事後的に見れば)作品との関わりであるが,本書では、残る問題として、芸術という領域において他者と関わる体験、そこからさらに芸術制度の社会的成り立ちについて分析。そこにおいても、中動態という範疇で捉えうる事態が基礎的場面に見出される。
1 二つの場面の中動態
第一章 「感じられる」の中動態
1 自己受容(固有)感覚、体性感覚
2 触覚の「両極性」
3 非措定的自己意識(サルトル)と作動志向性(メルロ=ポンティ)
4 外部知覚にはたらく体性感覚
第二章 相互状況の中動態と社会システム
1 相互状況reciprocal situationの中動態
2 各個を超えた別次元の出来事と中動態
3 ルーマンのコミュニケーション・システムと二重の偶有性
4 自他関係と「行為の意味の不定さ」
5 偶有性と不定性
2 作品を介する自他関係
第三章 共感と「構え」
1 共感という基層
2 身体の「構えprise」
3 姿勢と情動
4 自己受容ー自己塑型の中動態と共通感覚
5 体性感覚と「自分事」
第四章 「作品」との関わり、他者との関わり
1 意図的行為としての作品の制作と受容
2 作品評価と他者
3 三項関係の第三項としての作品
4 共在と芸術
第五章 二項関係の他者、三項関係の他者
1 二項関係の他者
2 三項関係の他者
3 第三項としての作品
第六章 作品の「実在」と他者
1 実在、パースペクティヴ性、他者
2 知覚の仕方と中動態
3 作品と知覚の仕方
4 作品の呈示と他者
3 客観的事物としての作品と社会
第七章 アーレントの「公共」と作品
1 三項関係と第三項
2 労働laborと制作work
3 制作と手段性、イデア説
4 物の独立と芸術作品
第八章 ルーマンの「芸術システム」と作品
1 コミュニケーション連鎖
2 相互依拠とシステム
3 知覚を用いるコミュニケーションとしての芸術
4 形式と観察
5 システムにとっての作品
第九章 ブルデューの「ディスタンクシオン」と作品
1 趣味と等級づけ
2 ハビトゥス
3 作品と卓越化
第十章 「見せる」ということ
1 共同注意と「見せる」
2 「同じ」と「違う」の間で
3 「見せる」の類型とさまざまな意図
第十一章 作品をめぐる相互行為と「枠」
1 ワースト・コンタクトと「共在の枠」
2 ハビトゥスの「だいたい」とリソース
3 見せる者(呈示者)、見せられるもの(作品)、共在の枠
平和学習への導入のための材料として、文学や芸術を提案します。平和を考えるための本の紹介や、芸術作品の創作、鑑賞、また音楽などを通して平和を考えてみよう。
日常生活の中で最も身近な器である「食器」作りの基本を1冊に。毎日使う器だからこそ、使い勝手が良いように作ることが大切。食器作りの定評のある4人の陶芸家が基本的な形から、トンカツ皿、湯呑、ポット、深鉢、徳利、片口、飯碗、カフェオレボウル、マグカップ、高台小皿など目的にあった器の作り方を紹介。
起立工商会社は、明治時代初期、主として日本の美術工芸品を世界へ輸出した、日本の貿易会社。
明治6年のウィーン万国博覧会を契機に現地で結社され、明治7年に銀座で創業。
会社経営を通じた支援・育成により日本近代美術史、日本近代史に名を残す画家、工芸家、美術商を輩出したが、明治24 年に解散。
文化・芸術と市場経済が出会ったとき、果たしてそこでは何が起こるのだろうか。市民の文化的生活の洗練化と芸術の堕落という結末が想定できるとしても、経済は本当に芸術を貶めることに繋がるのだろうかーーこの文化経済学の基本的で重要な問いをテーマに、経済学の基本的な考え方を振り返りながら、バロック期を起点にオペラ・バレエなどの芸術と経済が相補的な関係にあった歴史を辿る、文化経済学の魅力が詰まった講義録。
[目次]
はじめに
文化経済学講義録partI
文化経済学講義1 「バロック」という概念に関する予備的考察
文化経済学講義2 文化経済学の基本テーマと基本概念
文化経済学講義3 文化経済学のための市場理論と企業者論
文化経済学講義4 エジソンのフォノグラフと市場経済
文化経済学講義5 エジソンのフォノグラフと市場経済(2)
文化経済学講義録part2
文化経済学講義6 ルイ・ヴェロンの「パリ・オペラ座」改革とその顛末 その概要
文化経済学講義7 オペラの誕生についての考察
文化経済学講義8 王侯貴族とオペラ
文化経済学講義9 市民社会とオペラ
文化経済学講義10 ルイ・ヴェロンの経営戦略
文化経済学講義録part3
文化経済学講義11 オペラ《カルメン》の考察(1)
文化経済学講義12 オペラ《カルメン》の考察(2)
文化経済学講義13 文化企業者S.ディアギレフの仕事(1)ディアギレフのバレエ・リュスとは? その紹介、文化的インパクトについて
文化経済学講義14 文化企業者ディアギレフの仕事(2)具体的内容の紹介
文化経済学講義15 文化企業者ディアギレフの仕事(3)
文化が大切だからこそ「文化」をあえて問い直す
という意義あるパラドックス……
芸術経験を通じて当たりまえだと思っている「事象」を問い直し、
何らかの知見を導き出すこと。
舞台作品や朗読パフォーマンス、戯曲、日独の両言語で書かれた
ユニークな詩のなかに見出された
文化的自明性への問いを真摯に深く鋭く考察する。
序章 文化を問い直すーー文化・アイデンティティ・自由と
舞台芸術(平田栄一朗)
第一章 異物としての演劇言語
--演出家・鈴木忠志の国際共同制作(寺尾恵仁)
第二章 喜劇の文化戦略ーーセルダー・ソムンジュの『我が闘争』
朗読パフォーマンス(栗田くり菜)
第三章「もうひとつのフィクション」のすすめ:
岡田利規『God Bless Baseball』における異他的なリズム
(三宅舞)
第四章 舞踏文化を動かすには:川口隆夫と田辺知美の
『シックダンサー』における踊る主体と観客の視線
(宮下寛司)
第五章〈今ここ〉からずれる風景
--ハイナー・ミュラー『ハムレットマシーン』を例に
(石見舟)
第六章 多和田葉子の「越境」
--混合文字詩「Die 逃走 des 月s 」を読む
(谷本知沙)
第七章 罅割れる憧憬ーークリストフ・マルターラー演出
《美しき水車小屋の娘》における歌う主体の複数化と
家父長制的文化への抵抗(針貝真理子)
第八章 越境のオペラ/オペラの越境ーーシュリンゲンジーフの
《さまよえるオランダ人》演出を例に(北川千香子)
特集:茶人・千 宗屋と現代の茶碗
現代の陶芸家の多くが最も作りたいものとして「茶碗」を挙げますが、使い手との交流が少なくなり、鑑賞用の存在になってきています。
本特集では、新しい時代の茶の湯を牽引する茶人・千 宗屋氏に現代の茶碗に求めることを語っていただきます。
対談 千 宗屋(武者小路千家家元後嗣)×川瀬 忍(陶芸家)
千 宗屋が選ぶ現代の茶碗 他
19-20世紀転換期のウィーンで花開いた〈世紀末ウィーン〉と精神分析。価値観をゆるがす二つの文化が、近代化の進むこの中欧の都において同時に興ったのは、偶然ではない。
本書で俎上に載せられるのは、〈世紀末ウィーン〉を体現する芸術家の面々とその代表作である.クリムトの描く女性たちとヒステリーや神経衰弱の身体表象、分離派館(オルブリッヒ)とプルカースドルフ・サナトリウム(ホフマン)の白い建築と「近代生活からの避難所」、「芸術的な改良服」と「モードかスタイルか」の議論、造形における装飾(分離派)と無装飾(ロース)の論争とセクシュアリティ、ココシュカのアルマ人形と「投影」、クービンの夢と記憶「二次加工」--このように、芸術と精神医学の関係性が入念な資料読解のもとに跡づけられ、さらにその先へと考察がおしすすめられてゆく。
気鋭の美学研究者が、西洋美術史における〈モデルネ〉の分析に挑む、清新な世紀末ウィーン論。
特異な創造性の芽生えが、この国のここかしこ、様々な領野でみられるようになっている。それを、「藝」の字の由来(「植物に手を添え土に植える」)に鑑み、とりあえず「藝術2.0」と名づけ、「藝術家2.0」たちの営みを探索することを通して、人類が未だ知らない新しい創造性の在りか、思想、精神を見究めてゆく。限界を迎えていたアート界に現れたニューウェーブを捉える挑戦的な論考。
ミュシャ美術館公認の決定版
アール・ヌーヴォーの華 代表作のすべて
アール・ヌーヴォーの華、ミュシャを掌に!
プラハ・ミュシャ美術館が収蔵する代表作、遺品、写真などをくまなく収録した作品集。
「スラブ叙事詩」、素描、ポスター、パステル画、デザインを掌で楽しめる!
※本書は2001年9月刊『アルフォンス・ミュシャ 波乱の生涯と芸術』ミュシャ・リミテッド/編 島田紀夫/監訳を再構成したものです。
絵画、彫刻、文学、建築などの作品においても、理論や批評の言説においても、多面的かつ国際的な拡がりをもつキュビスム。「幾何学」的表現の誕生・深化から、二度の世界大戦を経て、歴史的評価の確立へと至る曲折に満ちた展開を、美術と〈現実〉との関係を軸に描ききる。
序 章
第1部 幾何学による解剖・解体と「概念の現実」の誕生
第1章 キュビスムをめぐる言説
-レアリスムとの関係からの考察ー
1 プロト・キュビスムから分析的キュビスムまで
2 幾何学をめぐる言説と「概念の現実」
3 キュビスム以前の「現実」への問い
第2章 現実の解剖、解体
-分析的キュビスムへの展開ー
1 美術解剖学における図式と抽象
2 ピカソと美術解剖学ーー解剖学から「概念の現実」へ
3 ピュトー・グループにおける様式的展開
4 キュビスム作品における女性身体像
第1部結論
第2部 キュビスムの文法と詩学
第3章 芸術と詩的アナロジー
-総合的キュビスムの文法ー
1 二次元と三次元の対話
2 形態的なアナロジーから詩的なアナロジーへ
3 「キュビスム文学」と挿絵本
第4章 機械の詩学
-身体のメカニズムの探求からメカニックな身体へー
1 レジェとグリスにおける生物と無生物のアナロジー
2 デュシャン兄弟、クプカ、ピカビアにおける身体表現
3 ヴォーティシズムにおける「現実」と機械のイメージ
第2部結論
第3部 キュビスムと第一次世界大戦
第5章 前衛と前線
-大戦の「現実」と視覚芸術ー
1 前線の風景と従軍画家たち
2 前線の身体とキュビスム
第6章 古典主義とナショナリズム
-第一次世界大戦前後の芸術理論と実践ー
1 キュビスム理論におけるナショナリズムと第一次世界大戦
2 第一次世界大戦前後のピカソの古典主義
第3部結論
第4部 新たなる「秩序」へ向けて
第7章 秩序への回帰
-大戦間期の美術史モデルとかたちの「生命」-
1 キュビスムの歴史化と見出された「原理」
2 キュビスムの理論的な批判と普遍的な理論の追求
3 キュビスム以降の芸術における新たなる「現実」
第8章 キュビスムの形態学
-近代のユートピアと前衛芸術ー
1 キュビスム以降の芸術家たちと近代都市
2 ユートピアの創出、あるいはユートピアへの回帰
第4部結論
第5部 第二次世界大戦前後の政治社会とキュビスム
第9章 大戦の影と文化的地勢図
-展示・論争におけるキュビスムの位置づけー
1 1930年代のフランスにおける現代美術史研究と美術展示
2 レアリスム論争の背景と展開
3 第二次世界大戦下のキュビスム
第10章 キュビスムの生と死
-戦後の社会とフランス文化の復興ー
1 フランス文化の再建
2 サロン・デ・レアリテ・ヌーヴェル
第5部結論
終 章
1 見ることと知ることーー認識メカニズムの表現としてのキュビスム
2 理論と歴史ーーキュビスムと価値システムの構築
3 言葉とイメージーー諸現実の地層の再配置
あとがき
初出一覧
注
図版一覧
事項索引
人名索引
仏文要旨
仏文目次