絵画の中に永遠に封じ込まれた空想建築。その世界は、独特の繊細かつ緻密な表現による具象画のリアルな空気をもつ一方で、常に静寂に満ち、現実の世界とは相容れない不思議な時空間を作り出す。そこに建ちそびえる建築の姿は、建造と修復、そして解体が同時進行し、終わりのない未完の印象を私たちに与える。過去、現在、未来が混在し、完成=誕生せぬまま生成しつづけ、同時に解体しつづける、「永遠の時間」-。1986年のSTILL-静かな庭園ーから、2004年POINTS OF VIEW-視線の変遷ーに至るまで、ドローイング等を含む、画家自選による約200点を収録。
“窓”は人間の「見る」行為と深く関わる。古代エジプトから20世紀まで、西洋の“窓”の変遷に伴い、人間の自我意識がどのように変わっていったかを、多くの絵画・文学作品を援用しつつ明らかにする。著者30年にわたるライフワークここに結実。
不意に愛は目覚める。自失するほどの恋慕と陶酔、逡巡と傷心、悔恨と失意……しかし、それらすべては恩寵として輝き続ける!初恋からエロスまで、多彩な内容を象徴的手法で謳いあげた熱い詩集である。
本書は、もっとも非西欧的社会へと向けられる。しかしその視線は同時に人間のもっとも普遍的なテーマ-拘束と自由の関連に、われわれを導く。また、著者の50年にわたる教職生活を去るに当たって編まれた最後のエッセイ集であり、レヴィ=ストロース世界のポリフォニーである。さらに、知的営為が現代の病患あるいは幻想を治癒または払拭する企図でもありうるという、もっとも力強い情熱の所産である。
千年の歴史をもつ日本の伝統技法「型染め」を自在に駆使して、大画面に描き出す新たなアート「染色絵画」。その斬新な表現の創始者である染色作家・鳥羽美花が、消えゆくベトナムの風景にインスピレーションを得て描き続けた13年間の集大成的作品集。
ひたむきに自分でいたいと願う言葉たちがあるいていくー18才までの鋭い感性を詰めたピュアな詩集。
本書は、西洋近代美術の歴史が記述・記録されるなかで強力に働いている規範に含まれる偏りを明らかにする論争の書であり、フェミニストによる文化研究の理論的提起として、すでに一種の古典の位置を獲得している。…本書の価値は、議論の緻密さと、変革を展望する著者のはっきりと闘う姿勢にある。