★認知言語学を通して日本語の理解を深める
わかりやすさを追求しながら、日本語研究にすぐに役立つことを目指した基本テキスト。日本語を例文に用いて、認知言語学の基本理論と重要理論を網羅した。 ポイントを明確にしてやさしくかみ砕いた解説を展開、箇条書きにまとめたポイント集と日本語研究に役立つ課題・ヒントを付し、実践的な力が身につく。巻末で基本書や参考文献を紹介して、本書を読み終わったあとの発展的な学習のための指針も得られる。あらゆる面で理想的な認知言語学入門書。
第1講 認知言語学の基本的な考え方
第2講 1つの事態に対する多様な捉え方
第3講 視点の転換
第4講 焦点化
第5講 カテゴリーの伸縮とシネクドキー
第6講 文法化
第7講 百科事典的意味の射程(1)
第8講 百科事典的意味の射程(2)
第9講 概念メタファー
第10講 プライマリー・メタファー
第11講 メンタル・スペース
第12講 ブレンディング理論
第13講 流行語の認知言語学(1)
第14講 流行語の認知言語学(2)
問題のヒント
あとがき
索引
本書は執筆陣に極小主義の先鋭的研究を推進する研究者を集め、生成文法研究の最先端の動向を見渡せる構成をとった。前半の概説では最適演算性について経済性の数学的な視座を提供し、ラベル理論以降ボックス理論までの議論を端的にまとめている。後半では、事象の本質を簡潔なものに帰着させる研究論文を揃え、構造構築を担う演算システムの本質に切り込んでいる。探究の知的刺激を求める読者に読んでいただきたい一冊である。
執筆者(五十音順):石井透、大宗純、北田伸一、後藤亘、小町将之、杉本侑嗣、刺田昌信、豊島孝之、中島崇法、林愼将、Blümel, Andreas、宗像孝。
第I部 概説 -演算メカニズムの成り立ちと諸概念:昨今の動向と枠組みー
序論 生成文法における経済性 豊島孝之
第1章 言語構造の構築を特徴づける要因
第1節 第三要因 小町将之
第2節 併合を中心とした概念の説明 石井透・後藤亘
第3節 併合の形式及び適用様式について 中島崇法
第2章 SMT が形作る構造の派生
第1節 コピー形成の最適化に基づく統辞研究の諸相 宗像孝
第2節 SMTの促進的役割 小町将之・宗像孝
第3章 SMTと新たな方向性
第1節 最小探索 林愼将・大宗純・小町将之
第2節 ボックス理論 大宗純・杉本侑嗣
第I部 参考文献
第II部 研究論文 -構造構築の演算と言語事象における原理的説明への挑戦ー
A. 併合をめぐる諸問題
第1章 なぜ「併合」は二項なのか? -その背後にある原理を探るー 石井透・後藤亘
第2章 コピーの区別に対する表示的分析とその帰結 -「派生的」制約とECPの導出ー 林愼将
第3章 作業領域に基づく等位接続構造の構築 中島崇法
B. コピー形成に基づく演算メカニズムの特徴と言語事象
第4章 命題領域の構築から節領域における叙述構造の形成 宗像孝
第5章 メモリのない統辞計算とフェイズ理論 剌田昌信
第6章 コピー形成による同族目的語構文 北田伸一
第7章 ボックス理論における残部移動 Andreas Blümel・後藤亘・杉本侑嗣
C. 第三要因に由来する探索の帰結
第8章 ボックス理論での一致と束縛 大宗純・小町将之
第9章 ΣAgreeとwh移動現象 大宗純
アメリカ合衆国を発祥の地とし、発展してきた言語人類学を、学部生、大学院生、また言語人類学に馴染みのない研究者に紹介する概説書。言語と文化の密接かつ不可分な関係性を代表的エスノグラフィ研究の紹介を通して紐解きつつ、ことばの使用実践からうかびあがる多様な言語観・世界観を明らかにする。その上で、言語人類学が問い続けてきた解放的ことば観を論じ、変わりゆく文化社会を捉えるための視座を提供する。
はじめに
第1部 言語人類学の出発点
第1章 言語人類学とはどのような学問か
第2章 言語相対論とその後の潮流
第3章 言語人類学の調査方法
第2部 「ことば」を問い直す
第4章 文化としてのことばーコミュニケーションの民族誌
第5章 言語人類学からみる発話ー日英語比較の視点から
第6章 ことばを身につけるー言語社会化
第3部 拡大するフィールド
第7章 変容する社会を捉える
第8章 指標性から読み解く対立・差別・不調和
第9章 メディアとコミュニケーション
参考文献
索引
執筆者紹介
学習心理学と言語心理学を1冊で学べる概説書。「学習・言語心理学」のテキストとしても最適。基本的に見開き2頁完結の形で構成しており、見やすく、読みやすくなっている。
序
第1章 学習と言語の心理学
第2章 生得的行動・初期学習・馴化
第3章 古典的条件づけ1
第4章 古典的条件づけ2
第5章 オペラント条件づけ1
第6章 オペラント条件づけ2
第7章 さまざまな学習
第8章 言語の諸相
第9章 言語の獲得
参考図書ーより深く学びたい人のために
引用文献
音韻単位の小さなものから大きなものへと音韻現象や諸課題を紹介し,その底流にある抽象的な原理や制約を考察。〔内容〕音の体系と分類/音節とモーラ/日本語のアクセントと英語の強勢/形態構造と音韻論/句レベルの音韻論/最適性理論
1.音の体系と分類(新谷敬人)
2.音節とモーラ(川越いつえ)
3.日本語のアクセントと英語の強勢(吉田優子・三間英樹)
4.形態構造と音韻論(西原哲雄・菅原真理子)
5.句レベルの音韻論(菅原真理子)
6.最適性理論(菅原真理子)
JACETが、1962年の創立以来行ってきた応用言語学研究の理論と実践を形として残すためにスタートしたのが本JACET応用言語学研究シリーズである。第2巻の本書は、英語教材をテーマに開催された「ジョイントセミナー」「英語教育セミナー」(2019〜2021年度)を総括した内容の2部で構成され、英語教材の第一線で活躍する研究者達による珠玉の1冊である。
執筆者:小田眞幸、キップ・A・ケイツ(訳:村上裕美)、ライアン・W・スミザース(訳:渡辺敦子)、金丸敏幸、木村松雄、佐々木顕彦、加藤由崇、吉原学
主体性のありかとしての自分を出発点とし、日英語を比較対照しながら、ことばによる自己表現の本質に迫る。話し手を、思考主体としての私的自己と伝達主体としての公的自己に解体し、言語の自己中心性のありかを突きとめる話し手解体論と、言語使用は状況把握、状況報告、対人関係の三層に分かれ、言語によって三層関係が異なるとする三層モデル論からなる。著者の長年にわたる主体性研究の全体像をわかりやすくまとめた渾身の一冊である。
本書は人間のことばの習得と脳などとの関わりについて取り扱う「言語心理学」という研究分野について、コンパクトに概説したものである。全6章から構成されており、前半の3章では、主に母語習得について概観し、後半の3章では主に第二言語習得について概観をしている。様々な言語学の分野の観点や視点から、言語習得という人間の基本的本能と言われる内容に関して解説を簡潔に行っており、よりダイナミックな内容となっている。
目次
第1章 音声・音韻の獲得と喪失
1.1. 音声学・音韻論とは何か
1.2. 音声・音素の獲得とは
1.3. 臨界期仮説(Critical Period Hypothesis)について
1.4. 言語の音節構造
1.5. 言語のリズムの構造
1.6. 失語症患者の音喪失
1.7. 言語音声の知覚とマガーク効果
1.8. 休止の役割
1.9. まとめ
第2章 語彙の獲得・喪失と生物言語学
2.1. 語彙習得とは何か
2.2. 語彙習得に関する基本概念
2.3. 心的辞書の役割について
2.4. 弁別素性と語彙の喪失について
2.5. 生物言語学
2.6. まとめ
第3章 統語・意味の獲得
3.1. 統語論の情報処理について
3.2. 文理解の意味と認知
3.3. まとめ
第4章 第二言語習得のプロセス
4.1. 用語の整理
4.2. 臨界期仮説
4.3. 音声の習得
4.4. 語彙の習得
4.5. 文法形態素の習得順序
4.6. 統語の習得順序
4.7. まとめ
第5章 第二言語習得理論
5.1. 習慣形成
5.2. インプット、インタラクション、アウトプット
5.3. 自動化
5.4. 社会文化理論
5.5. 用法基盤理論
5.6. まとめ
第6章 第二言語習得の個人差
6.1. 動機づけ
6.2. Willingness to Communicate(WTC)
6.3. 言語不安
6.4. まとめ
日本語の動詞「ナル」は、主に事物の「出来(例:実がナル)・変化(例:氷が水にナル)」を専用に表すが、ユーラシアの諸言語にもこうした「ナル相当動詞」があり、「主格/ゼロ格」を伴って「出来」を表し(例:実(が)ナル・氷が水(が)ナル)、派生的に「変化」の意味を表す。本書はこうした「ナル・ナル相当動詞」を伴う「ナル的表現」をめぐる28言語の調査結果と、記述言語学・認知言語学、および哲学の観点に基づく論考47本を収める。
定評あるオックスフォード辞典シリーズの一冊。P.H.Matthews編“Oxford Concise Dictionary of Linguistics”の翻訳。項目は読者の便宜をはかり五十音順配列とし,約3000項目を収録してある。本辞典は,近年言語研究が急速に発展する中で,言語学の中核部分はもとより,医学・生物学・情報科学・心理学・認知科学・脳科学などの周辺領域も幅広くカバーしている。重要な語句については分量も多く解説され,最新の情報は訳注で補った。言語学に関心のある学生,研究者の必掲書。
名詞句の分布と移動の性質に説明を与えるラベル付け理論と種々の局所性を統一的に捉えるフェイズ理論は、極小主義統語論の中核をなす。本書は、この2つの下位理論を背景とともに概説した上で、日英語の相違をも説明しうる形に発展させることを試みる。特に、自由語順、多重主語、多様な名詞修飾節、項省略、広範な適正束縛効果など、日本語に特徴的な現象を取り上げて、極小主義アプローチに基づく分析を提示する。
第1章 序
第2章 句構造とX'理論
第3章 名詞句の分布と移動現象
第4章 Chomskyのラベル付け理論
第5章 日本語における{XP, YP}構造のラベル付け
第6章 ラベル付けによる日本語分析の帰結と課題
第7章 フェイズ理論と局所性
第8章 フェイズの定義再考
第9章 日本語の分析に対する帰結
第10章 結論
一つの脳の中でどのように二つの言語が共存できるのか。そして二言語の共存はどんな影響をもたらすのか。認知と言語を巡る探究の旅。
グローバル化と国際化が進む現代社会において、バイリンガリズムは重要性を増している。本書は二言語を使うことによって、注意や意思決定といった認知能力、あるいは脳構造・脳機能にどのような影響があるのかという興味深い疑問について、新生児の言語習得、脳機能イメージングなどの神経心理学的研究を通じ、多くの知見を紹介する。
【原著】Albert Costa, El cerebro bilingue: La neurociencia del lenguaje(Debate, 2017)
プロローグ
第一章 バイリンガルのゆりかご
ことばはどこにある?
どうしてこんなことされないといけないの?……二つの言語のつじつまがあわなかったらどうなる?
「あっ、わかった! パパとママはことばが違うんだ」
出生前のバイリンガル経験
人は発音のみで生きるものにあらず。口の動き見て察せよ
言語音のレパートリーを組み立てる
単語は何を意味する?
言語習得には社会的接触が不可欠
言語からその人の社会的背景が分かる
第二章 二つの言語、一つの脳
脳損傷とバイリンガリズム
二つの言語を画像化する
言語機能の脳領域を特定する
コントロール、コントロール、またコントロール
脳内の言語操作
第一言語を喪失するということ
第三章 二つの言語を使うとどうなるか?
言語使用頻度と言語間の干渉
心的辞書
バイリンガリズムは、さらなる言語習得の跳躍台になる
自己中心性と「他者」視点
バイリンガリズム対モノリンガリズム
構造的変化
第四章 バイリンガリズムは頭の体操
干渉を避ける
マルチタスキング、または、こちらからあちらへジャンプすると
ああ、残念、全然簡単じゃない!
脳を形作る
さあ、爆弾発表だ─認知機能劣化とバイリンガリズム
第五章 意思決定
コミュニケーション上の文脈がすべてだ
言語と感情、あるいはことばで言い表したいことが表せないとき
意思決定─直感と理性
どの言語を使うか気をつけろ─それによって意思決定が左右されるかも
五人を救うために一人を犠牲にしますか?
社会的マーカーとしての外国語
訳者あとがき
図出典
読書案内
索 引
めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に(紫式部) あれから、1000年。いかがお過ごしですか。本書は、『百人一首』を基に、古代日本語の性質を解明していきます。日本語の特質や起源に、自分なりの答えが出せるかもしれません。キーワードは、「一致」。人称、活用、係り結び、移動。韓国語、シンハラ語、タミル語、トルコ語、ビジ語、モンゴル語も顔を出します。競技かるたの練習にも。著者の音声は、HPよりダウンロード。
1章 はじめに:大事なこと
4つのことだけ心に留めて
2章 を主語:日本語とモンゴル語
親戚に見える
3章 人称の区別:が・の
日本語の中に英語を見た
4章 文の主語
日本語の中に英語を見た+
5章 係り結び
英語を超えて
6章 疑問文
寂しがり屋で奔放で
7章 連体形仲間
親戚がいっぱい
8章 まとめ:百人一首で学べること
一致がいっぱい
★あの名著をわかりやすい新訳で再び読み解く
1906年から1911年までジュネーブ大学でおこなわれたフェルディナン・ド・ソシュールの講義内容をまとめ、言語学や現代思想に大きな影響を与え続けている『一般言語学講義』(Le Cours de linguistique generale, 1916年)の待望の新訳。原著の内容を忠実に移しながら、現代言語学の知見も取り入れ読みやすい翻訳を実現した。ソシュール研究の第一人者によるわかりやすい新訳と詳しい脚注によって、あの名著を再び読み解く。
〈目次〉
序文
序 論
第1章 言語学小史
第2章 言語学の資料と課題ー隣接諸学問との関係
第3章 言語学の対象
第4章 ラングの言語学とパロールの言語学
第5章 ラングの内的要素と外的要素
第6章 文字によるラングの表記
第7章 音韻論
付録 音韻論の原理
第1章 音の種類
第2章 発話連鎖における音素
第1部 一般原理
第1章 言語記号の性質
第2章 記号の不変性と可変性
第3章 静態言語学と進化言語学
第2部 共時言語学
第1章 総論
第2章 ラングの具体的な実体
第3章 同一性、実在、価値
第4章 言語的価値
第5章 連辞関係と連合関係
第6章 ラングの機構
第7章 文法とその下位区分
第8章 文法における抽象的な実体の役割
第3部 通時言語学
第1章 総論
第2章 音声変化
第3章 音声的進化の文法的帰結
第4章 類推
第5章 類推と進化
第6章 民間語源
第7章 膠着
第8章 通時的な単位、同一性、現実性
第3部と第4部への付録
A 主観的分析と客観的分析
B 主観的な分析と下位単位の確定
C 語源学
第4部 言語地理学
第1章 言語の多様性について
第2章 地理的多様性の複雑化
第3章 地理的多様性の原因
第4章 言語的な波の伝搬
第5部 回顧的言語学の諸問題 結論
第1章 通時言語学の2つの観点
第2章 最古の言語と原型
第3章 再建
第4章 人類学と先史学での言語の証拠
第5章 語族と言語類型
訳者あとがき
言語には異なるモード(話しことば、書きことば)や変種(地域的、社会的)が存在する。本書は、統語分析の対象から外されることが多い標準から逸脱した変種であっても、信頼できるデータを十分に観察すれば、言語現象を適切に分析できることを解き明かす。多彩な実例から言語の本質に迫ろうとするアプローチは、記述文法のみならず、形式文法においても十二分に価値を持つ。丁寧な訳注とコラムも付いて、新たな文法研究に挑む醍醐味を実感できる一冊。原著:Jim Miller (著)A Critical Introduction to Syntax。
比較言語学の目的は、言語間の系統関係の確立にとどまらず、系統関係にある諸言語の祖語を再建し、各言語が祖語の状態から現在の状態に至るまでにどのように変化を遂げてきたのかを解明することにある。文献に記録のない言語史を、比較言語学の手法によってどのように再建するのか。日琉諸語の例に基づいて解説する画期的な書。
まえがき
第1章 言語史研究における比較方法の位置づけ
1.1 最も古い文献に在証されるものが言語的に古いとは限らない
1.2 諸方言を上代語の子孫と考えることの問題
1.2.1 古典作品の本文批判と原文復元を例に
1.2.2 言語の場合
1.2.3 言語変化に関する前提
1.3 日本語史を文献資料のみによって研究することの問題
1.4 文献以前の日本語の歴史を明らかにする
第2章 言語変化
2.1 言語は変化する
2.2 音の変化
2.2.1 音変化とは何か?
2.2.2 条件変化と無条件変化
2.2.3 音声変化と音韻変化
2.2.4 音変化の類型
2.2.5 音韻変化
2.2.6 連鎖推移
2.3 語彙の変化
2.3.1 派生と複合
2.3.2 借用:漢語・外来語
2.4 類推・再分析
2.5 統語変化
2.6 意味変化
第3章 比較方法
3.1 比較言語学とは
3.1.1 比較言語学の目的
3.1.2 祖語の再建は虚構ではなく仮説
3.1.3 記録のない時代の言語を再建する
3.2 系統関係の確立
3.2.1 言語間の歴史的なつながり:系統関係と借用関係
3.2.2 音対応
3.2.3 音変化の規則性
3.3 日琉語族と他の諸言語との系統関係
第4章 内的再建
4.1 異形態の交替
4.2 内的再建の適用例
4.2.1 連濁とハ行子音
4.2.2 音便と清濁
4.2.3 露出形と被覆形
4.3 内的再建の限界
4.3.1 過度の一般化
4.3.2 内的再建と「発達史」観
4.4 内的再建と比較方法
第5章 系統樹の推定
5.1 類型分類と系統分類
5.2 派生形質の共有に基づく系統分類
5.3 距離行列法による「系統分類」
5.4 琉球諸語の系統分類
5.5 系統関係に由来する形質を見つけるには
5.6 借 用
5.7 並行変化
5.8 改新と保持の区別
5.9 系統樹モデルの限界
第6章 祖語の再建
6.1 音対応から再建される祖形と音変化
6.2 琉球祖語*e,*oの再建
6.3 日琉祖語*uiと*əiの再建
6.4 日琉祖語*eと*oの再建
第7章 方言学的なアプローチと文献資料を用いた日本語史研究
7.1 方言学・言語地理学における言語史の再建
7.1.1 方言区画論:共時的分類として
7.1.2 方言周圏論と言語地理学
7.1.3 逆周圏論と並行変化の問題
7.1.4 言語地理学と比較言語学の関係
7.2 文献資料を用いた日本語史の研究
7.2.1 文字から音声・音韻を推定する方法
7.2.2 写本・校定・原文
7.2.3 古語辞典における在証形と推定形
7.2.4 影印の問題
参考文献
あとがき
索 引
認知言語学の最先端の論文を継続的に掲載するシリーズ第18巻。国内外の第一線の研究者の論文を掲載し、多岐にわたる認知言語学や関連する言語学の最新研究成果が交流する。
小松原哲太 人間を表す換喩にこもる負の評価ーレトリックからみたインポライトネス
澤田淳 ダイクシスからみた時空間メタファー
田丸歩実 メタファー標識は修辞性を弱めるのか?-metaphorical/ metaphoricallyを例に
對馬康博 創発的構文・橋渡し構文の発現の認知メカニズムとカテゴリーの構造化について
中村渉 古英語における限定詞のパラダイムー競合的動機づけに基づく分析
仲本康一郎 日本語の数量表現の概念分析ー生態学的基盤を求めて
西村綾夏・黒田一平 打ちことばの感情はいかに表現されるかー2ちゃんねる・LINE・X(Twitter)上の笑い表現を例に
長谷部陽一郎 談話の積層構造モデルー言語の線条性と概念構造の展開に関する試論
南佑亮 情報構造と事態把握ーthere存在文が示す2つの機能的側面をめぐる構文文法的試論
籾山泰斗 「AはBの代名詞」形式の分析ー「AはBの代表」形式と比較して
中国における社会言語学の研究そして実践的教育はどのように行われているのか。研究事例の紹介から、社会言語学の理論的背景や研究手法を解説し、学習者が「社会言語学的実験を行う」ことで、社会言語学を身をもって体験し、日々の「言語的事実」をどのように捉えていくかを学ぶための実践例。30年以上紹介されてこなかった中国社会言語学の現状を明らかにする。
日本語版への序 viii
第1章 序 論 1
第1節 社会言語学の誕生と発展 2
第2節 社会科学的特性 8
第3節 社会言語学実験室 15
第4節 研究領域 21
第5節 実践的教育 26
第2章 言語変異と言語変化 37
第1節 概 論 38
第2節 溧水「町ことば(街上話)」[u]バリエーション 47
第3節 応答詞「行/成」のバリエーション 55
第4節 「有+VP」構文の使用状況 62
第5節 まとめ 69
第3章 相互行為の社会言語学 75
第1節 概 論 76
第2節 会話ストラテジー 85
第3節 創発的文法 94
第4節 社会語用論 106
第5節 まとめ 115
第4章 言語接触
第1節 概 論 124
第2節 オークランドの中国人の日常会話中のコードスイッチ 133
第3節 マレーシア・ジョホール州の客家人の言語シフト 144
第4節 黒龍江省ドルブットモンゴル族コミュニティ言語 154
第5節 まとめ 162
第5章 言語コミュニティ理論 171
第1節 概 論 172
第2節 シンガポールの中国人社会の言語状況 180
第3節 南京市「小姐[お嬢さん]」という呼称語の使用状況 190
第4節 農民工言語コミュニティの調査研究 198
第5節 まとめ 206
第6章 都市言語調査 217
第1節 概 論 218
第2節 新興工業団地の言語研究 226
第3節 南京「道聞き」調査 233
第4節 広州市の言語と文字使用調査 239
第5節 まとめ 245
第7章 言語アイデンティティ 253
第1節 概 論 254
第2節 上海方言と地域アイデンティティ 263
第3節 父親呼称と社会的アイデンティティ 273
第4節 中国語の名称研究(漢語、普通話、華語) 281
第5節 まとめ 289
第8章 言語計画 293
第1節 概 論 294
第2節 シンガポールのバイリンガル家庭 305
第3節 頭字語の研究 314
第4節 「作/做」の変異研究 321
第5節 まとめ 330
第9章 総 論 335
第1節 「実践」の原則 337
第2節 社会の現実に向き合う 341
第3節 応用の学問 347
参考文献 353
後 記 368
訳者あとがき 370
主な日中英用語対照表 371