「ゼロから都市を計画する」のではなく、「今ある都市をどうしていくかを計画する」時代の都市計画入門書。各章でまち中のありふれた風景の写真から都市計画に関する「問いかけ」を行い、多数の図版や事例をもとに身近な「まちづくり」の視点で都市計画を記述。公共空間活用、情報技術など新しい話題も盛り込んだ充実の一冊
はじめに
■序章 都市計画とまちづくり
1 都市計画とその意義・役割
2 都市計画からまちづくりへ
3 本書の構成と使い方
■1章 都市計画の歴史と理論
1 都市とは
2 都市の形成と近世までの都市の特徴
3 近代都市計画の発展と都市計画理論の展開
4 日本における都市計画史
5 都市のメカニズムとライフサイクル
■2章 都市計画法の体系とマスタープラン
1 都市計画とその位置づけ
2 都市計画の内容
3 都市基本計画(Master Plan)
■3章 土地利用計画
1 土地利用とその区分
2 土地利用計画
3 日本における土地利用計画
4 新たに求められる土地利用計画の姿
■4章 地区計画と建築物のコントロール
1 建築物に関するコントロール
2 地域特性を踏まえたまちづくり
3 地区計画
4 建築協定
5 その他のまちづくりのルール等
6 合意形成のプロセス
■5章 市街地開発事業と都市再生
1 市街地開発事業と都市再生
2 市街地開発事業
3 市街地開発事業のこれから
4 都市再生
■6章 住環境の計画
1 住むということ
2 都市化と住環境
3 人口減少・少子高齢化による影響
4 住まいとまちづくり
5 これからの住まいと住環境
■7章 公園・緑地計画
1 公園・緑地の人間の関わり
2 緑の基本計画
3 「公園」の分類と種類
4 緑地の保全
5 緑化の推進
6 公園・緑地の新たな展開
■8章 景観計画
1 景観とは何か?
2 都市景観をめぐる制度
3 歴史的資源の活用
4 景観まちづくり
■9章 都市交通計画
1 交通と都市
2 交通と環境
3 都市交通のマネジメント
4 持続可能な都市交通の実現に向けた取り組み
■10章 パブリックライフの計画
1 人間のための都市
2 都市再生におけるパブリックライフ
3 日本におけるパブリックライフ
4 パブリックライフの計画
■11章 防災・復興まちづくり
1 都市と災害の歴史
2 災害危険度と防災まちづくり
3 都市から地区への都市防災計画
4 復興都市計画と復興まちづくり
■12章 国土と農山村の計画
1 農山村の風景の変化
2 都市計画区域の周辺の土地利用
3 求められる地域づくりの施策
4 地域内外との関わり
5 農山村の風景の持続に向けて
■13章 低炭素・脱炭素都市づくり
1 なぜ低炭素・脱炭素都市づくりが求められているのか?
2 持続可能性と都市
3 持続可能な都市づくりのための新たな方策
■14章 都市調査・都市解析
1 都市調査・都市解析とその意義
2 都市を調査する技術
3 都市を解析する技術
4 計画を実装する技術
5 ICT技術の進展と都市計画への応用
参考文献
索引
目に入れても痛くないほど大事な娘の姫君に、「よくぞ帰り来たまいけるかな、こんのクソ親父がーっ!」と言われたのは、救国の英雄、藤原隆家。「誰に似たりや」とぼやけば、妻からは「殿にや」と呟かれる。時の権力者である道長のことなど微塵も恐れず、世間ではさがな者と評されている彼も、家では一人の父親だった。体は弱いが気が強い姫君の願いを叶えるべく、隆家が下した決断とは。
豊富な図版とプロ目線のコメントでわかる基礎知識から将来の実践まで見すえた入門教科書。
代数方程式に関するガロワ理論はもっとも美しい数学のひとつと言われる。しかし、その理論が解読され、教育制度に根づくには数学者たちの多大な努力が必要であった。ガロワはまた急進的共和主義革命家としても知られた。天才数学者にして革命家ー本書はその実相を描き、さらに、これまで最大の謎とされてきた死闘死の真相に迫る。決闘前夜の友人宛書信をはじめ自筆草稿を丁寧に読み、真実一路の夭折の生をまっとうした青年の稀有の生涯を再構成する。厳密な歴史学的手法を駆使し、既成の創作的伝記をトータルに超え出ようとする正伝。
ここは、とある町のはずれにあるちょっと不思議な古本屋。
あなたが読みたいと思う本が、きっと見つかります──。
1話10分で完結するアンソロジーシリーズ第二弾!
涙あふれる「感動」のお話を集めました。
・お母さんのクローゼットの奥で見つけたのは、紫色の小さな箱。
はるか遠くで引っかかる小さな記憶。その箱を開けたときに──?
・六年生になる春休み、ママを交通事故で亡くした親友の芹奈。
必死に“ふつう”であろうとするその姿に……。
・すべての天候がAIで管理されるようになった時代。
突然の雨が織りなす、心あたたまるストーリー。
1話10分で完結するから、朝読書やちょっとしたすきま時間に最適!
小学3年以上の漢字にはふりがなつき。
競争せず気楽に稼げ!
同人作家、コスプレイヤー、マウンテンバイクショップ、飲み屋の怪しいオジサン…etc
彼らはなぜ楽しく儲けることができるのか?
『婚活戦略』で注目を集めた気鋭の経営学者が、「そこそこ起業(ライフスタイル起業)」と定義する仕事のあり方をわかりやすく紹介!
全ての働く人のための、経営学エッセイ。
【目次】
はじめに:流しの大工だった父親が教えてくれた、あえて会社を持たない生き方
第1章:音楽と共に生きる沖縄ミュージシャンのビジネス構造
第2章:趣味を束ねて楽しく生きていく達人
第3章:同人誌の世界に学べ! 推しエコノミーの本質
第4章:異色肌ギャルメイクから考える「レジリエンス」
第5章:最果てのゲイタウンが教えてくれる「商店街活性化」の鍵
第6章:伝説のカーショップでわかった「起業がもたらす幸福」
第7章:キッチンカーでラーメン屋? 屋台が人間を解放してくれる理由
第8章:山で生きる祖父が体現していた、本当の意味での「稼ぐ力」
第9章:歌舞伎町の飲み屋にいる怪しいオジサンの「ニッチ」な儲け方
第10章:シーラカンスのように生き残る日本の1000年企業のスゴさ
第11章:魚のさばき屋さんからサービスの「価格」を考える
第12章:小説紹介を生業にするもう一つの冴えたやり方
おわりに:ライフスタイル起業を始めるためには?
【本書に登場する「そこそこ起業」】
沖縄のインディーズバンド/マウンテンバイクショップ/同人作家/コスプレイヤー/京都郊外のカーショップ/キッチンカー/大手が扱わない隙間空間の広告ビジネス/千年以上続く和菓子屋/小説紹介TikToker…等
【著者プロフィール】
高橋勅徳 (たかはし・みさのり)
1974年生まれ。東京都立大学大学院経営学研究科准教授。専攻は企業家研究、ソーシャル・イノベーション論。
神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了。博士(経営学)。沖縄大学法経学部専任講師、滋賀大学経済学部准教授、首都大学東京大学院社会科学研究科准教授を経て現職。
著書に『婚活戦略』『アナーキー経営学』、共著に『制度的企業家』『ソーシャル・イノベーションを理論化する』『婚活との付き合いかた』など。
竹早流の理念と実践で、学びがつながる、子どもが輝く!成功する連携教育のヒント!!
1999年のラスベガス。ソニーは絶頂期にあるように見えた。しかし、舞台上でCEOの出井伸之がお披露目した「ウォークマン」の次世代商品は、2つの部門がそれぞれ別個に開発した、2つの互換性のない商品だった。それはソニーの後の凋落を予告するものだった。
世界の金融システムがメルトダウンし、デジタル版ウォークマンの覇権をめぐる戦いでソニーがアップルに完敗し、ニューヨーク市役所が効率的に市民サービスを提供できない背景には、共通の原因がある。それは何かーー。謎かけのようなこの問いに、文化人類学者という特異な経歴を持つ、FT紙きってのジャーナリストが挑む。
企業であれ自治体であれ、高度に技術が発達している現代、あらゆる組織は「サイロ化」という罠に陥りがちである。分業化したそれぞれの部門が、それぞれの持つ情報や技術を部署の中だけでとどめてしまい、隣の部署とのあいだにも壁を作ってしまう。日本語では「タコツボ化」と呼ばれるこの現象は、どんな組織でも普遍的に存在するのだ。
経済学的な観点からすれば、身内での無駄な競争を生むような「サイロ」は、とにかく有害で無駄なものであるから、トップが「サイロ撲滅」の掛け声をかければ解決に向かう、と思いがちだ。ソニーの新しい経営者・ストリンガーも最初はそう考えた。しかし、彼は失敗した。壁は極めて強固で、一度できたサイロは容易には壊れない。
文化人類学者の視点を持つ著者は、「サイロ」が出来上がるには人間に普遍な原因があり、そのメカニズムを解き明かすところから始まる、と説く。人間に求められる技術が高度で専門的になればなるほど、サイロはむしろ必要とされるからだ。
人間は必ずサイロを作る、ならば、その利点を活用しつつ、その弊害を軽減する方法を探ろうとする画期的な論考が、本書である。
リストラされた父親が失踪。14歳の次男は陸上部をやめ、17歳の長女は優等生をやめ、27歳の長男は家計のために肉体労働。42歳の母は昼から酒浸り。73歳の祖父はボケが進行…。残された5人、それぞれの思いと、次第に浮かび上がる須藤家の秘密。家族の崩壊と再生を明るく熱くポップに描いた最高傑作。
正岡子規の後継者と目されながら、高浜虚子の陰に隠れ、歴史から抹殺された俳人・河東碧梧桐(1873-1937)。「有季定型」の枠にとどまることなく俳句革新の運動を続け、さらには書にも数多くの傑作を残した、その巨大な足跡を掘り起こす画期的評伝。
愛する妻・結衣の復讐に命を燃やす花岡。
電話の男からの指令を受け、復讐相手の手がかりを探していた。
花岡の窮地を破った一吾会元幹部・梅咲。倒れた花岡の元に訪れた業田。残り二組となった一吾会の執行部。それとも…。
「結衣を殺した人間を知っている」という電話の正体は何者なのかーー。
憎悪と陰謀が錯綜する復讐血みどろサスペンス、第2巻!!
大規模地震での死因8割は「住宅の倒壊による圧死」。住宅全体の耐震改修は「予算がない」「引越しが大変」といった理由で難しい場合でも、コストを抑え寝室など主要な一室だけに施工できる「耐震シェルター」の10の工法を、多数の写真とイラストでわかりやすく紹介。「もしも」の時に命を守る究極の耐震技術がわかる一冊。
昭和52年の発表以来、40年を経ていまだに多くの論者に引用、紹介される名著。今年3月も、NHK Eテレ「100分deメディア論」で、社会学者・大澤真幸氏が本書を紹介し、大きな反響があった。日本には、誰でもないのに誰よりも強い「空気」というものが存在し、人々も行動を規定している・・・。これは、昨今の政治スキャンダルのなかで流行語となった「忖度」そのものではないか!
山本七平は本書で「「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の『超能力』かも知れない。」「この『空気』なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起るやら、皆目見当がつかないことになる。」と論じている。それから40年、著者の分析は古びるどころか、ますます現代社会の現実を鋭く言い当てている。「空気を読め」「アイツは空気が読めない」という言葉が当たり前に使われ、誰もが「空気」という権力を怖れて右往左往している。そんな今こそ、日本人の行動様式を鋭く抉った本書が必要とされている。
『「水=通常性」の研究』『日本的根本主義(ファンダメンタル)について』と続き、日本人の心の中にかつても今も深く根ざしている思想が明らかにされていくのは圧巻。
日本人に独特の伝統的発想、心的秩序、体制を探った、不朽の傑作を、文字の大きな新装版で。