なぜ私たちは子どもに絵を描かせてきたのかー児童の「感受性」と「創造性」の起源を問う。
現在、教員の資質の高度化に向け「養成・採用・研修」の一体改革への取組みが進められている。教職課程をもつ大学はその教育の質を問われ、設定した「教職像」を軸に教育委員会の「教員育成指標」などを参考として課程修了者の質を保証しなければならない。本書は、大学基準協会が初の全国の教育実態調査を行った結果を検証し、「教職課程の質保証」のあり方をまとめたもの。今後構築される評価システムとは何かをつかむ必携の書。
本書は、鈴木敏恵設計の“知のオリジナルシート”解説書です。この未来教育シートを活かすことで、問題解決力、コミュニケーション力、情報スキル、ロジカルな思考スキル、そして礼儀や人を大切にする心など、21世紀を生きる力が子どもたちに身につきます。
法学に興味のある学生、納税者である社会人、国家の運営を担う公務員・政治家の方々へー租税法学の課題を通じて社会のあり方を考える新しい「税」の教科書ができました。
社会企業家の先駆者ともいわれる渋沢栄一。彼の人材育成面での貢献(主にビジネス教育への支援活動)の詳細を解明し,それを促した資本主義観を析出,後発国の工業化や現代資本主義に示唆を与える。近代日本の商業教育の発展史・人材の輩出史としても興味深い。
序 章 渋沢栄一の人づくりに注目する理由(橘川武郎)
──後発国工業化への示唆と資本主義観の再構築
第1章 「合本」資本主義と高等教育への反映
──東大・早稲田・一橋への支援(島田昌和)
第2章 道徳経済合一説の真意
──東京高等商業学校での講話から(田中一弘)
第3章 教育支援活動の持続性(飯塚陽介)
──東京高等商業学校への影響力の基盤とその変化
第4章 商業教育制度の発展と私立商業学校への支援(島田昌和)
──京華商業学校を中心として
第5章 中等商業教育の普及と公立商業学校(山藤竜太郎)
──横浜商業学校・名古屋商業学校とのかかわり
第6章 女子高等教育による新しい社会と家庭の実現(山内雄気)
──日本女子大学校に対する支持と尽力
終 章 資本主義・人本主義・合本主義(橘川武郎)
──日本的経営の再生も視野に入れて
最新の法令・統計、知見に基づき見直しを行うとともに、章ごとに学習のポイントを記載するなど、より活用しやすいものに改訂。実務的な記載等も加えて、内容の充実を図り、第二種衛生管理者免許の取得後も日常の衛生管理業務においても活用できるように編纂した。
金融危機後の世界経済は?欧米からアジアへのパワーシフト。貧困・食糧問題・気候変動…21世紀のグローバルな課題を英語で読み解く。
●本書の著者D・W・ウィニコット(1896-1971)が亡くなってからほぼ半世紀になるが,最近になってもウィニコットに関する新しい書物が内外で続々と出版され,その関心は衰える気配がない。生前からウィニコットは世界各国に招かれて講義や講演を行い,ラジオ番組を持つなど,臨床家から一般の人にいたるまで幅広く知られていたが,没後久しいにもかかわらずこれだけの注目を得ているのは,後述のように,彼の発想のなかに同時代には容易に理解されない,時代を先取りした視点があったからでもあろう。また,ウィニコットへの今日の注目は,単純な理想化によるものではなく,そのさまざまな側面や複雑さを見つめながらそこから学ぼうとする,以前よりも成熟した受容になっているように思える。
本書『遊ぶことと現実(Playing and Reality)』(原書1971年)は,ウィニコットの生前に編集されたものとして最後の論文集である。それ以前の,各時期の多様な臨床論文を集めた観のある『小児医学から精神分析へ』(1958)や『情緒発達の精神分析理論(原題:成熟の過程と促進的環境)』(1965)とはやや違って,移行現象と中間領域を扱った論文を中心に選ばれており,晩年を迎えたウィニコットの,ひとつのテーマを明確に打ち出そうとする意図がうかがえる論文集である。
●目次
謝辞
序論
第1章 移行対象と移行現象
第2章 夢を見ること,空想すること,生きること──一次的解離を記述するケース・ヒストリー
第3章 遊ぶこと──理論的記述
第4章 遊ぶこと──創造的活動と自己の探求
第5章 創造性とその諸起源
第6章 対象の使用と同一化を通して関係すること
第7章 文化的体験の位置づけ
第8章 私たちの生きている場所
第9章 子どもの発達における母親と家族の鏡ー役割
第10章 本能欲動とは別に交叉同一化において相互に関係すること
第11章 青年期発達の現代的概念とその高等教育への示唆
終わりに
文献
解説
訳者あとがき
索引
日常生活の中にはたらく「学習の法則」の力。心理実験や動物実験から何がわかるか?ヒトの基本的な行動原理はこんなにも面白い。
システム開発の現場では、ITエンジニアがITの専門知識を素人同然のプロジェクト関係者に教えなければならない場面がたくさんある。後輩のITエンジニア、システムの利用者であるユーザー、システム開発の発注者である顧客、そして技術に詳しくないプロジェクトマネジャー…。ITに明るくない彼らに対して、専門知識や概念を教えるのは非常に難しいもの。ITの専門家であっても、「教えるノウハウ」がなければ、正しく伝えることができないからだ。本書は、そんな「教え方の悩み」を抱えているITエンジニアを対象とし、体系立てた教え方の理論(ノウハウ)を説明。そのうえで、ケーススタディとして練習問題に挑戦してもらう。それにより、現場で役立つ実践的な「教える力」を養うことができる。
36歳で癌になりました。病名は急性リンパ性白血病。小さいころから運動が得意で病気一つしたことがなく、健康産業に勤めている「わたし」がです。さらに、「わたし」は「性」について違和感がありました。健康とは? 家族の役割とは? 生きるとは? 心と体の健康を考える超話題作!
本書は「あー、そうだったのかの接辞学」である。英語を理解するには構文とともに語の仕組み(構造)と謂れ(語源)と語法を理解する必要がある。新しい視点で今まであまり焦点化されてこなかった接辞(接頭辞、接尾辞)に焦点を当て、その仕組みと謂れにメスを入れた。
本書のテーマは「身近な森林のポテンシャルと可能性」。林業は現代の日本においては、儲からない、採算があわないと言われる。けれども、日本の森林、林業はもっと豊かになる可能性を秘めていると著者は述べる。実際に森林、山林に出かけ、様々な視点からのアプローチに取り組んでいると、「こうやってみてはどうだろう?」という、コロンブスの卵的な発見に出会うことが時にある。森林は生産の場であると同時に休養の場にもなりうるのだ。挿し木、樹木の香り、フィールド研究、各地での市民の森林活動など、著者の活動から得られた知見をまとめている。
はじめに
第1章 挿し木の新たな可能性ーコロンブスの卵のような研究ー
1.1 挿し木について
1.2 造林学研究室における挿し木研究
1.3 こんなことはどうだろうか?-様々な挿し木手法のこころみ
1.4 まとめと今後の展望
第2章 樹木の香り
2.1 森林浴、フィトンチッドという言葉の誕生
2.2 “空気をきれいにする木”
2.3 樹木の香りの幅広い可能性
第3章 各地の森林でのフィールド研究
3.1 間伐と林床の木本植物
3.2 森林・樹木と数学
3.3 森林、樹木の病害虫
3.4 台風による風倒木の調査
3.5 福島における放射線量の調査研究
3.6 カラマツとオオバアサガラ:樹木のコンパニオン・プランツ?
第4章 大学における森林教育
4.1 東京農業大学における林学、森林総合科学の教育
4.2 農大における演習林実習の内容
4.3 演習林実習に関するアンケート調査の結果
4.4 造林学研究室におけるゼミ実習
4.5 ミシガン州立大学・林学科での講義・実習
第5章 希望の萌芽:各地での市民の森林活動
5.1 「放置林」の活用
5.2 福岡県八女市でのワークショップ
5.3 長野県筑北村でのワークショップ
5.4 長野県伊那市での森林活動
5.5 都内での市民講座
5.6 世田谷区での区民講座
第6章 むすびに
あとがき 謝辞
本書では、イリノイ大学医学部教育開発センターの教育心理学者マックガイヤーの効果的医学教育の展開の原理に、著者の専門とする大脳生物学・神経心理学をもとにした「脳の仕組みから見た効果的学習法」を追加して解説している。医学情報担当者教育センターが開催したセミナーの講演録。
漫才はなぜおもしろい?このグミは「ぷるぷる」?「もにもに」?「押す」「突く」「刺す」「つつく」、どうちがう?「中高生日本語研究コンテスト」の優秀発表を紹介しつつ、気鋭の研究者が日本語研究の魅力を解説。日本語を探究する面白さを、国語教育の現場へ。日本語を対象とした「探究活動」のヒントが満載!
20世紀初頭の米国においてなぜ社会科が成立したのか? 教科誕生の過程に注目し、市民を育てる教育が抱える包摂や排除の論理を描き出す。
ジェンダー・教育・仏教などのコミュニティを創りなおすことで、少子高齢化や経済の低成長に陥った日本社会の持続可能性をさぐる。
はしがき(吉永純)
訪問教育の子どもたちと共に(渡邊実)
●1 訪問教育の概要●2 訪問教育の制度について●3 訪問教育の子どもたち「ひとり ひとり」●4 訪問教育の子どもたちから教わったこと
女性と仏教をめぐる諸問題ーー龍谷大学ジェンダーと宗教研究センターの取り組み(岩田真美)
●はじめに●龍谷大学の「仏教SDGs」の取り組みとして●ジェンダーと宗教をめぐって●仏教、SDGs、ジェンダーをつなぐ試み●寺院におけるジェンダー問題●仏教界とジェンダーギャップ●仏教史における女性像の変遷●浄土真宗と女性●東本願寺の人権週間ギャラリー展とジェンダーの課題●おわりに
文学作品におけるハンセン病表象ーー松本清張『砂の器』を中心に(高橋啓太)
●はじめに●近代日本におけるハンセン病政策●近代文学とハンセン病●松本清張の略歴●『砂の器』基本情報●『砂の器』連載時の『読売新聞』記事●殺人の動機とハンセン病●映画『砂の器』●おわりに
ライフストーリーワークーー社会的養護の元で育つ子どもたちの生い立ちの整理の必要性と課題(久保樹里)
●はじめに●社会的養護の下で生活する子どもたち●ライフストーリーワークとは●生い立ちを知ることの大切さ●ライフストーリーワークの三つの段階●セッション型で進めるライフストーリーワーク●IFCAの絵本の作成●『これから新しい生活がはじまるあなたのために』の紹介●ライフストーリーワークの必要性の広がり
仏教と人権ーー差別の要因(中尾良信)
●臨終出家と死後出家●禅宗式葬儀の浸透●権力による宗教統制ー檀家制度●仏教における部落差別●意識されない封建意識
コミュニティに立脚した支援ーー援助専門職に求められるもの(三品桂子)
●1 はじめに●2 本日の内容●3 イギリスのバーミンガムで●4 精神保健サービスの原理と原則●5 日本の現状●6 コミュニティに立脚した支援の必要性●7 ACT-Kのスタッフがしていること●8 専門職の姿勢●9 花園大学の学生・卒業生、そして花園大学に期待すること