上海はあらゆる職業の見本市だ!プロフェッショナルのるつぼに飛び込む力作。
ある日、十一歳の女の子セシーの前に、今まで会ったことのなかったパパのお父さん…おじいちゃんが現れた。子どものころ以来会っていなかったというおじいちゃんに、なぜかパパは、冷たい態度をとる。でも、セシーはすぐにおじいちゃんが好きになった。いっしょに暮らすようになってすぐ、おじいちゃんは病気になり、昔の記憶をなくしてしまった。おじいちゃんがうわごとのように言った言葉…「シャングリラには行きたくない」とは、いったいどういう意味なのか?おじいちゃんの過去に、また、パパとのあいだに、いったい何があったのか?セシーはさまざまな手がかりをたどり、「おじいちゃんの過去」を見つけだそうとする。やがて記憶を取り戻したおじいちゃんが語り始めた、驚くような物語とは…?記憶を語り継ぎ、共有することで深まっていく親と子、祖父と孫の絆を、鮮やかに描き出した、心温まる物語。小学校中・高学年から。
いつ仕掛け、いつ手仕舞うのか。トレンドの転換期が分かれば勝機が見える。
目の前でカネが倍になる-。参考人たちが口を揃えてこう証言する奇妙な詐欺事件に、警視庁捜査二課の警部補・舛城徹は困惑していた。手品めいたトリックの匂いを感じた舛城の捜査に引っ掛かる、プロ用のマジックショップ。その社長を追った舛城の前に、マジシャンを志す一人の少女が現れる。その少女が語ったカネが倍に増えるトリックとは?警視庁に通報される金融関連詐欺事件の大半は立件できないという。中には「奇術詐欺」とも呼べる、凝ったトリックを使った事件も少なくない。余人の想像を絶するその手口とは?そしてその発案者の実像は?「人を騙すこと」を業とする「奇術師」対「詐欺師」の目くるめく頭脳戦。
一九三三年、英国の小説家、ジェームス・ヒルトンがヒマラヤ山中の桃源郷「シャングリラ」を描いた『失われた地平線』-そこには二四〇歳まで生きたカソリックのペロウ神父が登場する。時を経て、二〇〇二年五月、中国・雲南省に香格里拉(シャングリラ)県が誕生した。その地には前述の神父が一八世紀につくったといわれるキリスト教寺院が残されており、現在、雲南省の重要文化財に指定されている。中国政府および雲南省の人民政府は、ポスト北京オリンピックの目玉として、シャングリラの観光開発に大きな希望を抱いている。本書は、雄大なイマジニアリング(イマジネーションとエンジニアリングの合成語)の世界に遊びながら、シャングリラに二〇〇歳長寿社会を構想した、二一世紀初頭を飾る注目の書だ。
ニューロン=神経細胞の集合体である、数多くの動物のなかで、なぜ人間だけが文字を操ることができるのか?ゲノム解析や人工知能へ、考える道筋を示す。
町なかの小さな寿司屋のかみさんになって二十数年、いろんなお客様がみえた。永すぎた恋を実らせた常連さんのカップル、お忍びのロック歌手。トゥルーズから青い目の女の子が、地上げ屋が、なんと総理大臣もやってきた!!カウンターの内側からみた涙と笑いの人間模様、面白くてあたたかく、幸せを運ぶ一冊。
朝日に映えるブドウ畑、残り香漂うカーブで試飲、深夜のビストロでワイン学習、忘れられない鴨オリーブの味、土地の人とマールで乾杯、ペトリュスとベトナム料理のマリアジュ、最高の美食でもてなす三つ星レストラン…フランスワインの生まれた土地へ。
1920年代の上海を再現し、麗しく密やかな中国娘を捉えたリウ・ミセキ中国シリーズ第一弾。濃密な色彩と湿度感が阿片の煙のように蠢動する異色作。
日中戦争最中の昭和十四年暮れ、上海裏社会のボス張に一泡吹かすべく、愛人優蝶誘拐に向かった日本人義賊白龍の前に、黒衣の男後藤が出現、妾宅から一冊の本を持ち去った。憲兵隊、軍閥、ユダヤ財閥までもが狙う書物『金記奇誦』とは?白龍はロシア美少女ソニアと共に、その秘密を追って魔都上海を駆ける。黒装の麗人、秘密結社も乗り出し、幾多の死を呼ぶ忌まわしき書には、紫禁城財宝の謎が隠されていた…。二転三転の争奪戦、その意外な結末は?大型新鋭が満を持して放つ会心傑作。