オランダの造形運動デ・ステイルを主宰したドゥースブルフが、新しく登場した抽象絵画に対する一般観衆の無理解と批判に対し、芸術作品一般の原理に基づき作品の見方を解き明かす。ドゥースブルフは20年代初めヴァイマールに滞在し、バウハウスの機能主義的デザインに大きな影響を与えた。
日本の古典絵画を代表する「浮世絵」。葛飾北斎、東洲斎写楽、喜多川歌麿、歌川広重…など、名だたる絵師たちによる数々の名作には、こんな謎が隠されていた!?教科書や美術書で誰もが一度は目にしたことがある名画の知られざる秘密に興味深く迫る!一読すれば、あなたも浮世絵通になれる!
ポストモダンの原理を東洋的なナチュラリズムに探る。世界観の東西ーナチュラリズムとヒューマニズム/茶道と宗教ーキリシタンの見た日本の茶湯/藝術における解脱ー小林太一郎とショーペンハウエル、の三章53項目で構成。
鼻で笑うのをやめる時が来た!
なぜ私たちは鼻や嗅覚を恥ずかしく思ってきたのか。
においや嗅覚が嗅覚美学の基礎となる事を初めて論証し、科学や人文科学における嗅覚に関する最先端の研究と、哲学における芸術や美学の本質に関する最新の考え方を結びつける事に成功した画期的研究。
原書
LARRY SHINER『Art Scents Exploring the Aesthetics of Smell and the Olfactory Arts』(oxford university press)
作品に映る近代日本の精神を考察。高橋由一から岡本太郎、寺山修司まで、芸術家たちが造形してきた近代日本の精神と、原発問題に象徴されるテクノロジーの暴走、一見かけ離れた両者の交叉点を哲学的に探る。
「創造」「独創性」「芸術家」「芸術作品」「形式」といった、近代美学を「内部」から支える五つの概念を吟味し、人と芸術作品との出会いを可能にする理論的条件を探求する。そして自然と人為、必然と意志、伝統と革新の交叉といった逆説に分け入りつつ、「近代的」芸術観の意義を解明する美学芸術学必読書、新装版。
プロローグ 芸術の誕生
第一章 創造
1 創造の類比と可能的世界
2 自然の規範性の解消
第二章 独創性
1 「地理上の発見」と独創性
2 独創性と範例性
第三章 芸術家
1 「表象」から「共感」へ
2 「表象」から「表象する主体」へ
3 近代の反省的知性と芸術家
第四章 芸術作品
1 近代の「技術」観
2 自然と技術の交叉
第五章 形式
1 絵画の魂としての彩色
2 音楽の自己完結性
3 自己自身と戯れる言語
エピローグ 芸術の終焉
明末清初,狂唖を装って韜晦し,亡国の痛哭を書画に仮託した八大山人の全貌は,急速に明らかにされつつある。原著を訳出解題し,訳者新編の詩鈔・年譜を付す。
「土地」との絆/切断は芸術にとって何を意味するのか?絆を称揚するラスキンの思想を出発点に、国家主義的な時代を背景としつつも、独創的な小説美学をつくりあげていくプルースト。その思考の足どりを、美術館やモニュメント、書物などの主題のうちにたどり、新たな言葉の生成に立ち会う。
日本のほぼ中央にそびえ立つとともに、日本人の心の真ん中にそびえる美しい山・富士山。富士山は古来より日本人の精神の拠り所として、また、文化の源泉として、常に私たちとともにありました。そして、そんな富士山がもつ高い文化的価値の全貌を初めて明らかにし、世界の人々に強く訴えかけたのが、「認定NPO法人 富士山を世界遺産にする国民会議」および「富士山世界文化遺産登録推進静岡・山梨両県合同会議」によって、そのモットーである「いつまでも富士山を世界遺産に」公式本として刊行された本書でした。
独創的な芸術作品のみならず、優れた芸術論やエッセイも多数遺した岡本太郎。1968年刊行の『原色の呪文』から、現代芸術に関する文章を抜粋、「黒い太陽」「わが友、ジョルジュ・バタイユ」「対極主義」「ピカソへの挑戦」「坐ることを拒否する椅子」「芸術の価値転換」「モダーニズム克服のために」などを収録。若き芸術家たちに絶大な影響を与えた芸術論の名著。
「原色の呪文」序──呪術誕生
詩
憂愁
赤い兎
夜明け
時計
現代の芸術精神
黒い太陽
美の先達者
わが友──ジョルジュ・バタイユ
死の本能──フロイト『快不快原理を超えて』
絵画の価値転換
夜の会
対極主義
芸術観──アヴァンギャルド宣言
ピカソへの挑戦──権威破砕の弁証法
ピカソの作品
圧しつぶされた叫び
わが裏切りの芸術
わがレアリテ
無意味・笑い(森の掟)
坐ることを拒否する椅子
梵鐘を作る
芸術の価値転換
絵はすべての人の創るもの
建築と絵画
芸術とデザイン
絵画における技術とはなにか
衝動から実現まで──私の創作過程
彫刻について
モダーニズム克服のために
世界のニヒリズム
対極──芸術の現代を超える
芸術と遊び──危機の接点
解説 安藤礼二
年譜
国策としての観光に果たす芸術の役割とは?世界で活躍する芸術家たちが語る藝術の本質。
日本の近代化への一つの指針を示した、佐久間象山の「東洋道徳、西洋芸術」思想。この思想はいかにして形成されたのか、またその内実と特質はどのようなものであるのか。本書はこれまでの近代化論の枠を超え、儒学の「礼楽」という新たな視点から「東洋道徳、西洋芸術」思想を解明し、斬新な幕末思想史研究を構築する。
巻頭特集「リトグラフ150年 商業印刷から版画へ」
「リトグラフ」とは18世紀末にアロイス・ゼネフェルダーによって発明された印刷技術です。
描いたものをそのまま紙に写し取ることができ、日本でも明治末頃から多くのラベルやポスターを印刷するために普及しました。
かつては商業印刷のための技術として、全国、全世界でで扱われていたリトグラフですが、現在では版画家やアーティストたちの間で作品制作のための技法のひとつとなっています。
その一方で、近年はミュシャやロートレックなど、もともとはリトグラフによる商業印刷物であったポスターが美術品として美術館などで展示されるようにもなっています。
本特集では「印刷」と「版画」両方の性質をもつリトグラフについて、そのふたつの側面から注目し、過去の作品や歴史、現代に活躍する作家たちを紹介します。
巻頭特集 リトグラフ150年 商業印刷から版画へ
今すぐ買える版画の逸品「版画マーケットプライス」
版画芸術オリジナル版画・アートコレクション制作 松村 宏(シルクスクリーン)
期待の新人作家 田中 彰(木版)
写真芸術の世界 宮本隆司
話題の展覧会 メスキータ展
展覧会スポットライト
没後40年 星 襄一展
全国版画展スケジュール紹介(2019年6月〜8月)
公募展結果発表・公募展募集要項
版画インフォメーション
木版画技法実践講座 素材を活かした作品制作(講師 多摩美術大学版画科教授・古谷博子)
はじめてでも版画がわかる! 版画用語辞典ハンドブック
写実主義に親しみ、印象派に刺激を受け、アルルの地で完成していく芸術と自身の魅力を、ゴッホ研究の第一人者が解説。さまざまな伝説がひとり歩きするが、ゴッホは何を考えていたのか。名画も多数登場!