●芸術はどこからきて、どこへ向かうのか?
アーティスト、デザイナー、映画監督、写真家、演出家、詩人・・・・・・、美大で教壇に立つつくり手たちが「表現」の背骨をあぶり出す。デッサンや彫刻の技術を鍛錬する以前に、養っておきたい社会の切り取り方。美大学生、必読の一冊。
《執筆者》萩原朔美(映像作家、演出家、エッセイスト)/松浦弘明(美術史学者)/青山真治(映画監督・小説家)/佐藤直樹(アートディレクター)/港千尋(写真家)/矢野英樹(デザイナー)/O JUN(画家)/石田尚志(現代美術家・映像作家)/建畠 晢(詩人・美術評論家)/西村佳哲(プランニングディレクター・働き方研究家)/生西康典(演出家・映像作家)/中村寛(文化人類学者)
1.まなぶ
《つくる》ことが仕事になるまで/修業時代の出会いと選択/教育と学びの現場
1 大学は出来事である─萩原朔美(映像作家、演出家、エッセイスト)
2 美術作品を通して人間とは何かを考える仕事─松浦弘明(美術史学者)
3 旅と写真と社会運動─港千尋(写真家)
4 デザインは学べるのか─佐藤直樹(アートディレクター)
2.つくる
創作や制作・製作のプロセス/《つくる》という営みに潜むもの/認識と表現とを生きること
1 「映画」監督術─青山真治(映画監督・小説家)
2 同時代のデザインを支える認識─矢野英樹(デザイナー)
3 往復書簡:描くということーO JUN(画家)×石田尚志(現代美術家・映像作家)
3.かえりみる
つくったものの奥底にあるもの/つくられたものの行方/《つくる》という営みの意味
1 つむがれた言葉のあとに─建畠 晢(詩人・美術評論家)
2 デザインの前と後─西村佳哲(プランニングディレクター・働き方研究家)
3 つくったものはどこにいくのか─生西康典(演出家・映像作家)
4 危機のなかの芸術─中村寛(文化人類学者)
わたしの一枚
執筆者たちがそれぞれの作品やルーツなど、「自らのあり方」をつくってきた事柄を自選。つくり手たちの《背骨》を切りとる一枚です。
上巻に引き続き、シュルレアリスムのベルメールとデルヴォーから始まり、ダリ、ピカソを経て現代へ。その他、エロティシズムなどテーマ系エッセイも掲載。文庫未収録作品も幅広く収録した文庫オリジナル版。
本書は、テニスンという詩人の「詩とことば」なる視点からの、著者の論考を中心にしてまとめたものである。
1920年代、美術の方向は定まった!現在に至るも全て焼き直しにすぎない!!発表当時、センセーショナルな議論を巻き起こしたモダニズム芸術の基本書、待望の初訳。
モーツァルトは音楽言語を開発して独創の世界に羽ばたいた。立体化学の創始者ファント・ホッフは優れたピアニストで詩人でもあった。芸術と科学が融合した時、閃きを得る。偉大な科学者の系譜をたどり、物理進化を提唱して、大学における研究と教育を総括する。
崋山は江戸後期を代表する画人たるにとどまらず,蘭学者,田原藩家老として悲劇的な最後を閉じた。本書は,その芸術,学問,人間像を活写する。
現在、美術界では既存のイメージにとらわれない作品が多く生み出されています。
本特集はそうした時代の中で、「版画」の現況を探るべく、ギャラリーや学芸員はじめ、有識者へのアンケートや、公募展受賞歴、美術館での個展実績等を鑑み、編集部の判断によって「2025年に活躍が見込まれる50歳以下の注目作家」を約30名紹介する特集です。
人はなぜ蒐めるのか。人はなぜ芸術に向かうのか。祭壇から人形まで、写真からアウトサイダー・アートまで、芸術の起源としての蒐集行為を論じた批評エッセイ。
公務員として知っておきたい、芸術センス・行動美学・人生の機微・その他。
マボロシの雑誌『季刊フィルム』『芸術倶楽部』一挙解凍。1968年10月〜1972年12月に刊行された『季刊フィルム』(全13号+臨時増刊「アニメーション特集」号)、1973年7月〜1974年6月の間に第9号まで刊行された『芸術倶楽部』(いずれもアートフィルム社発行)の2誌に掲載された記事をセレクトし、そのまま再録したもの。
かつてこの街で科学を学んだ
今、この街で芸術にふるえる
●かつて研究修業時代に勤務したニューヨーク・ロックフェラー大学。
ひたすら研究に打ち込んだ日々は、私にとっての決定的な出発点(エートス)となった。
そのロックフェラー大学に、私は25年ぶりに客員教授として滞在することになる。
母校のキャンパスは、一見何も変わっていなかった。
一方、その研究は最先端のバイオテクノロジーに様変わりしていた。
記憶に作用するホルモン、未知の巨大ウイルスの発見、動物行動を制御する驚異的な脳科学のテクニック、腸内細菌の役割の再発見……。
アメリカの科学はそのエネルギーを保ち、変わらないために、変わり続けていたのだ。
そして日々の生活に目を転じると、ニューヨークの文化、生活、芸術にもまた、一切の滞留、不変を許さないダイナミズムが満ち溢れていたーーアメリカそのものも、変わらないために変わり続けている。
●福岡ハカセが2013年からのアメリカで過ごした2年間の思索と冒険をノスタルジックにつづるエッセイ集。科学という営み、NYの片隅で見たフェルメールの清明さ。
発見と叙情に満ちた筆致に、あなたの心もふるえるはず。
【目次】
第一章 修業時代の母校ふたたび
第二章 世界の生命科学最前線
第三章 異国で文学を思う
第四章 食文化差の理科的考察
第五章 ニューヨークの自然観察
第六章 自由と違和感のアメリカ文化
第七章 滞在二年目だからわかること
第八章 世界を股にかけフェルメール巡礼
志望校攻略に欠かせない大学入試過去問題集「赤本」
作品に映る近代日本の精神を考察。高橋由一から岡本太郎、寺山修司まで、芸術家たちが造形してきた近代日本の精神と、原発問題に象徴されるテクノロジーの暴走、一見かけ離れた両者の交叉点を哲学的に探る。