14世紀、カタルーニャの農村で、農奴と村娘の婚礼の宴が晴れやかに行われていた。しかし、領主の来訪によって一変。泣き叫ぶ娘は領主に暴行され処女を奪われてしまった。領主は夫より先に新妻と同衾する権利が認められていたのだ。この衝撃的な冒頭から一大叙事詩の幕はあがった。理不尽に絶望し自由という新天地を求めて力強く歩き出した農奴バルナット。時代の渦に翻弄されながらも尊厳を失わずに生きていく運命は如何に。
税理士・黒崎玲司の今度の担当は、ヤクザが経営する中古車店。しかし出迎えたのは、やる気のない従業員たちと、はだけた浴衣姿で社内をうつろく社長の加賀美だった。勤務時間にあるまじき姿に、ずさんな経営。キレた玲司は彼らに経理指導を開始するが、加賀美はヤクザ相手に対等に渡り合う玲司を気に入ったと言ってきて…。いい加減で考えなしかと思えば聡明で優しい加賀美に翻弄され、ときめきたくないのに心臓がうるさい。これは一体どうしたことか!?-。
時は戦国の世の狭間。京の都に美しい能の舞い人、白火が現れる。その噂を知った名門一座の次期太夫、蒼馬は白火を自分の座に引き抜こうとするが、手ひどく断られる。実は白火は女の子。性別を偽り、女人禁制の舞台に立っていたのだ。しかし、蒼馬は白火が女であることを知らずに、彼女に惹かれていってしまいー!?桜降る能舞台で、男装の舞姫の伝説が始まる。第8回ビーンズ小説大賞読者賞受賞の能楽恋絵巻、開演。
“龍殺し”の名誉を手にするため、野心に燃える戦士・タウと、無欲そのものの魔術師・キアは連れ立って旅に出る。男同士の固い絆で結ばれた二人の冒険者、タウ&キアの行く手に待ち受けているものはー!?虚淵玄の剛筆が唸り、高河ゆんの絵筆が華麗に舞う!“虚淵玄×高河ゆん”、スーパータッグがファンタジーの歴史に新たな一章を刻みつける。
本書は実に驚異的である。ライティングの役割をクリエイティブな思考と実用的な問題解決のための究極の活性剤として新たに提言している。
自宅からインターネットで情報検索ができる時代に、そして市民の3人に1人が高齢者となる社会に向かって、町の図書館はどんな場所になれるのだろうか?司書歴30余年、数々の図書館リノベーションにたずさわってきた著者が、来館者数を大きく伸ばしたイタリアの市立「ペーザロ図書館」、ロンドンの移民地区に新設され人気を集める市立図書館「アイデア・ストア」での経験を軸に、これからの図書館が考えなくてはならないこと、実行できることを具体的に指し示す。「屋根のある広場」のような図書館には、自然と市民が集まってくる。
コストに利益を上乗せする従来型の価格設定はもう通用しない。だからといって、何でもかんでも「フリー(無料)」にできるわけではない。適切な価格設定、独創的な価格戦略とはいかなるものか。「ペイ・アズ・ユー・ウィッシュ(あなたが払いたい額を払ってください)」「フリー」「シェア」「自動値下げ」「購入価格指定」「サブスクリプション(定期購入)」「プレミアム」「成果報酬」など最新の価格戦略を、ペンシルベニア大学ウォートン・スクールのマーケティング学部長が公開する。
兄嫁も姪も兄も実の母も嫌い。別れた男はストーカーのようにつきまとう。癒しようのない空虚な孤独を抱えた女。無機質な心の闇を捉えた傑作二編収録。
ひと目でわかる、ラクに取り出せる。毎日やることだから、できるだけ簡単に。エッセイスト・整理収納アドバイザーの著者が、クローゼットから日用品まで家中の収納を公開。
顔よし頭よし、常に人の中心に立ち同期の中でも出世頭の大崎哲也は順風満帆な人生を歩んでいた。そんな哲也のもとへ、上京してきた年下の幼馴染、野田透が居候することに。頭が悪く頼りない透を無下にもできず、不本意ながらの同居だったが、一心に哲也を慕う素直な透との生活は不思議と哲也を和ませた。だがある夜、仕事で大きく躓いた哲也は深酒をし帰宅。介抱する透を勢いのまま抱いてしまいー。
戦闘ヘリを無尽に駆った陸自の元エース・槇村は、ドクターヘリ機長として北海道の空を飛び回る日々を送っている。槇村は墜落した取材ヘリを救出、怪我人は自衛隊時代の部下・一恵だった。陸自を罷免された過去が槇村に鮮明に甦る。そして一恵は入院先から姿を消した。圧倒的スケールで謳いあげる男たちの叙事詩。
所作のプロセスが、細かく写真で見られる初めての茶道本。さまざまなアングルから撮影された映像で、とてもわかりやすい。
充実した大学生活に憧れ、京都大学に入学した針塚圭介は、「京都観察会」なる怪しげなサークルの新歓説明会でミステリアスな美女“会長”と出会う。「ちょっとした魔法ですよ」-そう言いながら淡々と圭介の個人情報を言い当てていく“会長”。彼女は一体何者なのか。なぜ自分のことを語らないのか。その美貌と微笑みの裏には、思いもかけない秘密があった…。注目の新鋭が贈る、とびきりの青春小説。
容姿端麗・成績優秀。学内のあらゆる研究室から引く手あまたの伊瀬君が、なんの間違いか我が春井研究室、別名・落ちこぼれの避難所にやってきた。おかげで雑用にもたつく私は伊瀬君に叱り飛ばされ、怯える日々を過ごしている。しかしある日、彼が恋文を書いているのを偶然知ってしまった私は、その奇抜な文章につい突っ込みを入れてしまったのだ。怖いはずの伊瀬君の初めて見た真剣な顔…。「教えてください、春井先生」そう言われた私は、うっかり頷いてしまいー。
みんな大好き!!アンパンマンのおもちゃは、こちら!
「ぼく」が逃げ込んだ美術高校で起きた幽霊騒動、桃香る女子寮で繰り広げられる少女たちの密やかな駆け引き、名門男子校にやってきた季節外れの入寮生、個性派ファミリーの夏休みの行方ー。舞台は「紅桃寮」、四〇四号室が「開かずの間」、事件発生から解決までが「七日間」。三つの共通設定のもと、四人の実力派作家が競作する新感覚の青春ミステリー。
京都大学→マッキンゼー→ホ…ホストクラブ???「グローバリズム的思考法」や「リクルート社&外資コンサル型人材」ばかりがもてはやされる風潮に違和感を覚え、日本社会の「本当の現場」を生身で見て歩くことで、今の日本に必要な“新しい経済思想”を追い求めた、33歳・在野の思想家による衝撃の処女作が誕生。幕末に“集団主義者”の薩摩と“個人主義者”の長州が手を組んだのと同様の「ありえない、けれど時代を変えるために絶対に必要な連携」を、現代の「国内派日本人」と「国際派日本人(グローバリスト)」との間に生み出せれば、そこから大変革が始まる!!-10年間の探求の末に著者が辿りついた「次世代の希望」とは。