ベストセラー『生物と無生物のあいだ』『動的平衡』などで
「生命とはなにか?」という大命題を解き明かしてきた福岡伸一氏。
次なる根源への問いとして選んだのは「芸術とは、科学とはなにか?」。
過去から現代までの芸術と科学が混ざり合う軌跡をたどりながら、
バランス、対、記号、擬態などをキーワードに俯瞰すると、
どんな物語が潜んでいるのか?
科学のなかに芸術を見いだし、芸術を科学の言葉で解き明かす72の芸術深読み論。日本経済新聞で連載された人気コラムが待望の書籍化!
「染色体の手品を解き明かす」、「対の構造を愛する」、「人々が愛する太古のカバ」、「絵画修復は情報の上書き」、「ネアンデルタール人は何者か」、「らせん建築・流れゆく動線」、「被写体の秘密、写真の性質逆手に」、「虫の模様に見る文化の起源」「ダリにもまた科学者の心」「北斎、瀑布にベクトル見いだす」など、72編を収録。
1 マンハッタンヘンジ
2 親魏倭王の金印
3 聖女プラクセデス
4 右手と左手
5 バベルの塔
6 ヴィレンドルフのヴィーナス
7 パワーズ・オブ・テン
8 ミミクリーズ
9 カバのウィリアム
10 メランコリア1
カント、後期ヘルダーリン、晩年期ゲーテという状況配置の中心に初期ロマン主義をとらえ、フリードリヒ・シュレーゲルとノヴァーリスの神秘的術語群からなる「ポエジー」言語の森に、ドイツ・ロマン主義の「芸術批評」概念がはらむ形而上学的思考の地図を描き出す。「主観ー客観」構造を排した「絶対的形式」は可能か?言語はいかにして「同一性」を実現あるいは回復しうるのか?-従来のロマン主義理解を根底から覆す『ドイツ・ロマン主義における芸術批評の概念』に、ヘルダーリン論、カント批判論ほかを加えて、初期ベンヤミンの思想世界を呈示するとともに、シュレーゲル「ゲーテの『マイスター』について」をも併録した、文庫版新訳。
●芸術はどこからきて、どこへ向かうのか?
アーティスト、デザイナー、映画監督、写真家、演出家、詩人・・・・・・、美大で教壇に立つつくり手たちが「表現」の背骨をあぶり出す。デッサンや彫刻の技術を鍛錬する以前に、養っておきたい社会の切り取り方。美大学生、必読の一冊。
《執筆者》萩原朔美(映像作家、演出家、エッセイスト)/松浦弘明(美術史学者)/青山真治(映画監督・小説家)/佐藤直樹(アートディレクター)/港千尋(写真家)/矢野英樹(デザイナー)/O JUN(画家)/石田尚志(現代美術家・映像作家)/建畠 晢(詩人・美術評論家)/西村佳哲(プランニングディレクター・働き方研究家)/生西康典(演出家・映像作家)/中村寛(文化人類学者)
1.まなぶ
《つくる》ことが仕事になるまで/修業時代の出会いと選択/教育と学びの現場
1 大学は出来事である─萩原朔美(映像作家、演出家、エッセイスト)
2 美術作品を通して人間とは何かを考える仕事─松浦弘明(美術史学者)
3 旅と写真と社会運動─港千尋(写真家)
4 デザインは学べるのか─佐藤直樹(アートディレクター)
2.つくる
創作や制作・製作のプロセス/《つくる》という営みに潜むもの/認識と表現とを生きること
1 「映画」監督術─青山真治(映画監督・小説家)
2 同時代のデザインを支える認識─矢野英樹(デザイナー)
3 往復書簡:描くということーO JUN(画家)×石田尚志(現代美術家・映像作家)
3.かえりみる
つくったものの奥底にあるもの/つくられたものの行方/《つくる》という営みの意味
1 つむがれた言葉のあとに─建畠 晢(詩人・美術評論家)
2 デザインの前と後─西村佳哲(プランニングディレクター・働き方研究家)
3 つくったものはどこにいくのか─生西康典(演出家・映像作家)
4 危機のなかの芸術─中村寛(文化人類学者)
わたしの一枚
執筆者たちがそれぞれの作品やルーツなど、「自らのあり方」をつくってきた事柄を自選。つくり手たちの《背骨》を切りとる一枚です。
フォークソングは1960年代の日本においてどのように展開したのか?鶴見俊輔の「限界芸術論」を手懸かりに中川五郎・片桐ユズルへのインタビューを交え背景となった市民運動とともに関西フォーク運動の実像にせまる。
人類の発展で地球規模の環境変化が起きた時代・人新世。優れた観察者で記録者だった画家たちはその変化をどう描いたか。新たな西洋美術の見取り図を提案する。
上巻に引き続き、シュルレアリスムのベルメールとデルヴォーから始まり、ダリ、ピカソを経て現代へ。その他、エロティシズムなどテーマ系エッセイも掲載。文庫未収録作品も幅広く収録した文庫オリジナル版。
1920年代、美術の方向は定まった!現在に至るも全て焼き直しにすぎない!!発表当時、センセーショナルな議論を巻き起こしたモダニズム芸術の基本書、待望の初訳。
モーツァルトは音楽言語を開発して独創の世界に羽ばたいた。立体化学の創始者ファント・ホッフは優れたピアニストで詩人でもあった。芸術と科学が融合した時、閃きを得る。偉大な科学者の系譜をたどり、物理進化を提唱して、大学における研究と教育を総括する。
崋山は江戸後期を代表する画人たるにとどまらず,蘭学者,田原藩家老として悲劇的な最後を閉じた。本書は,その芸術,学問,人間像を活写する。
本書は、テニスンという詩人の「詩とことば」なる視点からの、著者の論考を中心にしてまとめたものである。
芸術文化の政策について、歴史・制度・経済理論等の視点から解説。
芸術文化政策の理念を理解し、計画・実施・評価に必要な知識や考え方となる基礎を学ぶ。
【主要目次】
第1章 日本の文化政策の歴史的展開
1 第二次世界大戦前の文化政策
2 終戦直後の文化政策
3 高度経済成長期の文化政策
4 低成長時代の文化政策
5 1990年代の文化政策
第2章 21世紀における国と地方の芸術文化政策
1 20世紀末までの文化政策の課題
2 文化芸術振興基本法の制定
3 「新しい公共」の担い手づくりに向けた改革
4 補助金制度改革
5 第4次基本方針と基本法改正
6 地方自治体における文化政策の新たな展開
第3章 芸術文化政策の経済理論
1 経済学の考え方とその政策的意義
2 財政の役割
3 経済学の限界と価値財
4 芸術文化政策の手段
第4章 文化施設をめぐる制度と課題
1 日本における文化施設の整備
2 指定管理者制度
3 劇場・音楽堂等の活性化に関する法律(劇場法)
4 公立文化施設整備のあり方
第5章 芸術文化政策における課題と展望
1 芸術文化政策における政府の立ち位置
2 芸術文化政策の評価
3 コロナ禍と芸術文化政策
4 産業・職業としての芸術文化に対する政策
5 芸術文化政策と民主主義
人はなぜ蒐めるのか。人はなぜ芸術に向かうのか。祭壇から人形まで、写真からアウトサイダー・アートまで、芸術の起源としての蒐集行為を論じた批評エッセイ。
公務員として知っておきたい、芸術センス・行動美学・人生の機微・その他。
マボロシの雑誌『季刊フィルム』『芸術倶楽部』一挙解凍。1968年10月〜1972年12月に刊行された『季刊フィルム』(全13号+臨時増刊「アニメーション特集」号)、1973年7月〜1974年6月の間に第9号まで刊行された『芸術倶楽部』(いずれもアートフィルム社発行)の2誌に掲載された記事をセレクトし、そのまま再録したもの。
鼻で笑うのをやめる時が来た!
なぜ私たちは鼻や嗅覚を恥ずかしく思ってきたのか。
においや嗅覚が嗅覚美学の基礎となる事を初めて論証し、科学や人文科学における嗅覚に関する最先端の研究と、哲学における芸術や美学の本質に関する最新の考え方を結びつける事に成功した画期的研究。
原書
LARRY SHINER『Art Scents Exploring the Aesthetics of Smell and the Olfactory Arts』(oxford university press)
「凡庸」とは「すぐれたところのないこと」などといった相対的、あるいは普遍的な概念ではない。ルイ・ナポレオンのフランス第二帝政期に誕生した、極めて歴史的な現実であり、その歴史性は今なおわれわれにとって同時代のものなのだーー大作『「ボヴァリー夫人」論』(2014年)の執筆がすでに開始されていた1970年代、『「ボヴァリー夫人」論』を中断してまで著者を執筆に駆り立てた、現代批評の頂点。
講談社文芸文庫版への序文
『凡庸な芸術家の肖像』への序章
『凡庸な芸術家の肖像』第一部
I 蕩児の成熟
II 蕩児は予言する
III 特権者の代弁
IV 開かれた詩人の誠実
V 韻文の蒸気機関車
VI 凡庸さの発明
VII 旅行者の誕生
VIII 芸術家は捏造される
IX 仮装と失望
X 写真家は文芸雑誌を刊行する
XI 編集者は姦通する
XII 友情の物語=物語の友情
XIII 『遺著』という名の著作
XIX 自殺者の挑発
XV 教室と呼ばれる儀式空間
XVI 説話論的な少数者に何が可能か
XVII イデオロギーとしての倦怠
XVIII 新帰朝者の自己同一性
XIX 日本人の模倣癖と残忍さについて
XX 才能の時代から努力の時代へ
『凡庸な芸術家の肖像』第二部
I 崩壊・転向・真実
II 夢幻劇の桟敷で
III 外面の痛み=内面の痛み
IV シチリア島の従軍記者
V ふたたび成熟について
VI バヴァリアの保養地にて
VII 徒労、または旅人は疲れている
VIII 文学と大衆新聞
IX 変容するパリの風景
X 物語的配慮とその許容度
XI 黒い小部屋の秘密
XII パリ、または数字の都市
XIII 排除さるべき落伍者たち
上巻への註