北イタリアの小都市レッジョ・エミリアで培われた幼児保育法「レッジョ・アプローチ」に触発されて、2009年から香川県高松市で始まった「芸術士派遣事業」。子どもたちの持つ潜在的な能力と可能性を信じ、絵画・造形・染織・彫刻・劇・音楽など様々な専門性を持つアーティストを保育現場に派遣しています。芸術士と子どもたちの15年の歩み、そのたくさんの奇跡の時間を、豊富な写真とともにご紹介します。
巻頭言 芸術士が拓く保育・教育の意義と可能性
(学習院大学教授・東京大学名誉教授 秋田喜代美)
第1章 芸術士とは?
第2章 レッジョ・エミリアの幼児教育
1 レッジョ・エミリア市の文化と歴史
2 レッジョ・エミリア・アプローチ
3 レッジョ・エミリア・インスパイアード
第3章 芸術士という仕事
1 仕事・作家活動との両立
2 子どもたちから学ぶこと
3 業務の一日の流れ
4 芸術士が作る活動記録
5 保育者との連携〜ふりかえりを活用して〜
第4章 子どもたちとの化学反応
01 へんなせかいずかん
02 椅子のキャサリン
03 おっぱい紙芝居
04 なんにもないけどなにかある
05 ガチャプール
06 世界には音がいっぱい溢れてる
07 比喩(メタファー)表現を楽しもう
08 雨と仲良くなろう
第5章 初期導入時の様子
1 芸術士の声:前堀浩二さん
2 行政の声:高松市役所 保育課課長(当時)田中克幸さん
3 保育現場の声:中野保育所 荒井京子所長
第6章 地域づくりへの投資
1 「アート県香川」のアートと文化の背景
2 創造都市政策での位置付け
3 こども未来部の想い
4 NPO法人の役割
おわりに
協力園一覧
建築評論家ゴールドバーガーによる、待望のゲーリー評伝。
アートと深く関わり、多大な影響を受けてきたゲーリーは、デジタル技術が、建築家が実質的にアーティストに追いつくための手段として有効であることに、いち早く気づいていた。彼自身はコンピュータを使うことは好きではなかったが、独創的なフォルムの創造者であると同時に技術革新者でもあることを自負しており、デジタル技術には、建築図面の作成の効率化という設計事務所における最も一般的な用途を超える可能性があることを見抜いていた。これまで建設不可能だった斬新で複雑な形態も高度なエンジニアリングによって建設可能になる。彼は、人が想像しうるすべての形は、コンピュータを使えば技術的検討ができることに気づいた。デジタル技術は建築のイマジネーションを解き放つことができるのだ。(本文より)
目次:序
1 スーパームーンの夜
2 カナダ
3 太陽の下での生活へ
4 建築家になる
5 権力との折り合い
6 ヨーロッパ探訪の旅
7 ロサンゼルスでの再出発
8 独立
9 円熟に向かって
10 サンタモニカの家
11 魚、そしてその他の形
12 世界の舞台へ
13 ウォルト・ディズニー・コンサートホールー第一楽章
14 グッゲンハイムとビルバオ
15 ウォルト・ディズニー・コンサートホールー第二楽章
16 ニューヨーク、試練と勝利
17 80歳を迎えて
18 テクノロジーのレガシー
19 ドワイト・アイゼンハワーからルイ・ヴィトンまで
20 アーカイブとレガシー
21 パリにて、回想と未来への展望
訳者あとがき
序
1 スーパームーンの夜
2 カナダ
3 太陽の下での生活へ
4 建築家になる
5 権力との折り合い
6 ヨーロッパ探訪の旅
7 ロサンゼルスでの再出発
8 独立
9 円熟に向かって
10 サンタモニカの家
11 魚、そしてその他の形
12 世界の舞台へ
13 ウォルト・ディズニー・コンサートホールー第一楽章
14 グッゲンハイムとビルバオ
15 ウォルト・ディズニー・コンサートホールー第二楽章
16 ニューヨーク、試練と勝利
17 80歳を迎えて
18 テクノロジーのレガシー
19 ドワイト・アイゼンハワーからルイ・ヴィトンまで
20 アーカイブとレガシー
21 パリにて、回想と未来への展望
訳者あとがき
江戸文化のピークに立った男
2025年放送の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の主人公・蔦屋重三郎がプロデュースした江戸のクリエイターたちの芸術作品をとおして、その人物像を紹介する美術入門書。蔦屋重三郎とはどのような人物なのか、また喜多川歌麿、東洲斎写楽などの浮世絵、山東京伝、恋川春町、十返舎一九、滝沢馬琴などの戯作、大田南畝などの狂歌を仕掛け江戸に流行を生み出した仕事術に迫ります。
■第一章 蔦屋重三郎と芸術家たちの仕事
・歌麿の美人大首絵ー美人画のカリスマ・喜多川歌麿
・東洲斎写楽の役者絵ー謎の絵師登場
・吉原美の饗宴ー蔦重を育てた吉原の世界
■第二章 蔦屋重三郎が出会った浮世絵師たち
・鳥居清長/・一筆斎文調/・勝川春章/・北尾重政/・北尾政演/・窪俊満/・栄松斎長喜/・鍬形恵斎/・喜多川歌麿
・歌麿の狂歌絵本
・葛飾北斎
・東洲斎写楽
■第三章 蔦屋重三郎・出版プロデューサーの仕事
・蔦屋重三郎プロフィール
・蔦屋重三郎と交遊したブレーンたち
・蔦屋重三郎 出版アンソロジー
【コラム】
・蔦屋重三郎と吉原の風景
・浮世絵工房 錦絵を創る
・絵双紙屋の店頭
・江戸文化の創造者たちー戯作者・狂歌師・絵師登場
・戸の文化人とネットワーク
・戯作者・狂歌師・浮世絵師たちの略歴
・蔦屋重三郎 年譜
・耕書堂・蔦屋重三郎の主要出版目録
・図版データ一覧・作品解説
・参考文献画像デ -タ提供・資料掲載協力
相互に深く関係しながらも風土に根ざした独自性を保持する北欧4国の演劇・バレエ・ダンス。ヨーロッパの周縁であり、かつ今や先進的実験国家でもある彼らの本質を映し出す舞台芸術の歴史と現在。新演出により世界各国で上演されつづけるイプセンやストリンドベリ、ブルノンヴィルの伝統を受け継ぐバレエ、北欧特有の美意識と身体性を反映するダンスー社会モデルとしても注目される北欧の舞台芸術の知られざる本質をアーティストたちへの取材もまじえながら探る。
「所有」「先入見」「国家」「方位」「歴史」といった、近代美学を「外部」から支える五つの概念を吟味し、美学理論の境界や条件そのものを精緻に問い直す。そして美学を起動するメカニズムに着目の上、その歴史を描出し、制度としての美学を内から外へと開き、その変容を目論む美学芸術学必読書、新装版。
プロローグ 中心の喪失:「新しい神話」あるいは「ゴシック幻想」
第一章 所有:近代的「所有権」思想と「芸術」概念
1 伝統的詩学からの訣別
2 精神の個体性のアポリア
第二章 先入見:習慣の詩学あるいは趣味の政治学
1 自然主義的趣味論とそのアポリア
2 先入見の復権とその行方
第三章 国家:美学と政治学をめぐる近代性の行方
1 近代国家論とそのアポリア
2 「永久平和」の理念と反省的判断力
3 「美的国家」あるいは社会の美的統合
インテルメッツォ 中心の遍在:ノヴァーリスあるいは政治的汎神論の美学
第四章 方位:表象としての「東西」「南北」から見た近代的芸術精神の成立
1 北方的近代への批判:コンディヤックからルソーへ
2 北方的芸術の発見:ハードとヘルダー
3 憂鬱なる北方とロマン主義の精神、あるいは方位の表象の解体
第五章 歴史:普遍と特殊の交叉
1 歴史的思考の成立
2 歴史的思考の行方
エピローグ 中心の批判:ヴォリンガーによる「ヨーロッパ中心主義的」芸術史の批判とその行方
戦前期日本プロレタリア文化運動の生成・発展過程と、その中で生まれた運動のあり方を「模範的共産主義者」蔵原惟人とその後継者らを軸に考察。 戦後日本共産党運動の源流としての文化運動という新たな視座も提示。
序章 本書の課題と方法
第一章 プロレタリア文化運動の芽生えと同時期の思想状況
第二章 運動理論の大転換と文化運動組織の再編
第三章 文化運動組織の「分離・結合」とその背景
第四章 文化運動組織の発展と権威構造の形成
第五章 一九三〇年前後の党運動と文化運動
第六章 コップ結成後の文化運動の進展と衰退
終章
20世紀前半に中国で活躍した画家、豊子凱(ほう・しがい)が、大正期の日本で交わされた東西の芸術比較論を介して、カンディンスキーの抽象芸術論を受容し、それを中国画論と融合させて「気韻生動」という中国古来の重要概念を解釈したことを明らかにする。
序論
豊子凱について
研究背景
本書の構成
第一章 「自然美」から「感興」への転向
第一節 「普通の芸術」と「専門の芸術」
第二節 「自然美」による「生動」
第三節 「自然に対する感情」としての「感興〔遺貌取神〕」
第二章 「感覚美」によって喚起される「高遠な思想感情」
第一節 「感覚美」によって喚起される「高遠な思想感情」
第二節 カンディンスキーの「震動(Vibration)」
第三章 「精神的なもの」と「気韻生動」との共鳴
第一節 エディによるアメリカ側のカンディンスキー受容
第一項 ブイによる「気韻」と「生動(living movement)」
第二項 カンディンスキーの純粋芸術と「東洋の抽象芸術」
第二節 園頼三による日本側のカンディンスキー受容
第一項 ショーペンハウアーの「崇高」と「生動」
第二項 リップスの「感情移入」と「気韻生動」
第三項 カンディンスキーの「純粋精神」と「気韻生動」
第三節 豊子凱による中国側のカンディンスキー受容
第一項 「同情」と「生動」
第二項 書道における「純粋な形状」によって示される「神気」
第四章 文人画と純粋絵画との両立
第一節 「文学的絵画」と「純粋的絵画」
第二節 「画中有詩」における「詩趣」
第五章 「写生」と「写意」との融合
結論
註
あとがき
参考文献
現在活躍する作家たちにとって、さまざまな手法・技術を横断して制作をおこなうことは、ごく普通になっています。そこで、本特集では40歳以下の作家にしぼり、「版画」と「写真」の領域で、新規性・独自性のある作品を制作する作家たちを、46名紹介します。
デジタル技術を活用したり、支持体や出力方法を工夫したりするなど、個性的な作品を制作しており、また今回ほぼ初めて『版画芸術』誌上に登場する作家を中心に、作品1点と作家コメントを掲載し、1人1ページで総覧します。
巻頭特集 「版画」と「写真」の新世代 注目の気鋭作家たち
「版画」の気鋭作家たち
赤本啓護/植田爽介/上原 灯/江波戸陽子/大石照美/大橋朋美/大八木夏生/小黒実咲/数見亮平/小西景子/酒井建治/佐竹広弥/関 貴子/関 萌瑚/高橋 梓/武雄文子/陳 憶誠/内藤瑶子/中村美津穂/畠中 彩/藤田紗衣/宮嶋結香/安原千夏/山田ひかる/吉野祥穂子
「写真」の気鋭作家たち
赤石隆明/石田小榛/石場文子/井上麻由美/上田佳奈/上田 良/門田訓和/古賀勇人/顧 剣亨/澤田 華/シーズン・ラオ/鈴木のぞみ/高島空太/滝沢 広/田中翔貴/千葉 尋/所 彰宏/長谷川寛示/porriM/前田梨那/横田大輔
巻頭特集総論
■「版画」と「写真」-2つのメディアが生み出す現代の美術 清水 穣(美術評論家)・談
特集掲載作家 関連ギャラリー・施設・公募展
版画家ヒストリー 廖 修平(木版、シルクスクリーン、ペインティング)
廖 修平ー台湾現代版画の先駆者 文・松山龍雄(小誌編集主幹)
「版画アートコレクション」の作家 西平幸太(シルクスクリーン)
めでたい と おめでたい 文・山内舞子(美術評論家)
写真芸術の世界 三田健志
不可視な実体 文・野田尚稔(世田谷美術館学芸員)
展覧会スポットライト
・生誕100周年 木下富雄 展 忘れえぬ「顔(Face)」の版画家 文・坂本龍太(三重県立美術館学芸員) 2023年10月11日〜2024年1月8日
・小さな版画のやりとり 斎藤昌三コレクションの蔵書票と榛の会の年賀状 2023年12月16日〜2024年2月25日/神奈川・茅ヶ崎市美術館
・生誕90年記念 特別企画 MASUO IKEDA 2024 Color/Line/Form 2024年2月9日〜24日/銀座・不忍画廊
展覧会レポート
・和紙の里から発信して20年 文・高野 勉(版画フォーラム実行委員会事務局長)
・第12回 高知国際版画トリエンナーレ展 文・三木哲夫(兵庫陶芸美術館館長)
連載 版画技法実践講座 木口木版画を作ろう
第6回 木口木版の凹版刷り 講師・栗田政裕(版画家)
今すぐ買える版画の逸品 版画マーケットプライス2023年12月〜2024年2月版
版画展覧会スケジュール 2023年12月〜2024年2月版
公募展受賞作品/公募展募集要項
版画インフォメーション/読者プレゼント
HANGA GEIJUTSU English Summary
日本を代表する現代美術家・会田誠による「犬」は、二〇一二年森美術館展覧会での撤去抗議をはじめ、数々の批判に晒されてきた。裸の少女の“残虐〞ともいえる絵を、会田はなぜ描いたのかーー? 作者が自作を解説することの禁を破り、動機、意図を初めて綴る。歴史を背負い、不完全な人間を表現することのジレンマ。ほぼ「遺書」ともいえる告白。
ロシア・ウラル地方の鉱山で発見されて皇帝の名を与えられた宝石「アレクサンドライト」、妖しい光を放つチェコの紅柘榴石。神秘的な石に魅せられた人間が誘い込まれる物語とは…。冷酷な地主にさからえないおかかえ劇団の女優と腕のいい美容師「髪結いの芸術家」が命がけの駆け落ちをはかったその先に待ち受けていた運命とは…。物語作家として名高いレスコフの持ち味が存分に発揮された新訳作品集。
何がかれらを芸術の道へと導くのか
日本の美術教育は、芸術家としての生き方・あり方にどのような影響を与えているのか。美大生の子ども時代から大学卒業までの人生を手がかりに、「芸術家になる」過程を社会学的な視点から描き出す。
序 章 美大生の社会学に向けて
1.問題の所在ーー芸術家養成と専門教育
2.先行研究の検討ーー高等教育と芸術・文化生産の研究を架橋する
3.研究課題の設定ーー本書の3つの問い
4.分析の視座ーーディスポジション/ハビトゥス
5.研究対象と方法
6.本書の構成
第1章 美術系大学の学生の子ども時代
は じ め に
1.出身家庭の文化的・経済的状況
2.美術に親和的なディスポジションの形成背景
お わ り に
第2章 美術系高校・大学への進路選択
は じ め に
1.美術系高校への進路選択
2.非美術系高校から美術系大学への進路選択
お わ り に
第3章 美術系予備校・画塾を通じた文化獲得
は じ め に
1.美術系大学進学者の予備校・画塾経験
2.予備校・画塾の有用性と機能
お わ り に
第4章 美術系予備校・画塾が学生の大学生活に与える影響
は じ め に
1.通学者による予備校・画塾経験への評価
2.予備校・画塾の経験度合いによる大学生活の違い
お わ り に
第5章 大学生活を通じた表現行為の追求と「大学」の意味
は じ め に
1.大学生活を通じた表現行為の追求
2.「大学」への意味づけ
お わ り に
第6章 美術系大学の学生の大学生活満足度
は じ め に
1. 先行研究の検討と仮説の設定
2.大学生活満足度を多角的に捉える
お わ り に
第7章 美術系大学からの卒業後進路選択
は じ め に
1.作家志望者の学卒後メインルート
2.作家志望と就職の結びつきにくさの背景
3.作家志望者の卒業後進路選択をめぐる不安と葛藤
お わ り に
終 章 美大生の社会学から日本の芸術家養成を考える
1.本書で明らかになったこと
2.見出された重要な3つの論点
3.これからの研究のための課題
コミカライズも決定した人気作『復讐は合法的に』シリーズ続巻!
美貌の合法復讐屋・エリスは様々な依頼を受ける。
逆恨みで嫌がらせを繰り返すYouTuberはどのような報復を受ける?
死亡事件を起こしたブラック企業への反撃の手段とは?
ある犬の身に起きた虐待事件。犯人の正体と罪の所在は?
そして最後に予想外の事件が起きる。
エリスが復讐を果たす前に、依頼人が殺人容疑で逮捕されたのだーー。
岡崎さんのような人は芸術を鑑賞する側、受けとめる側の天才なのだろう。--山田洋次(映画監督)
本書は、季刊『ステレオサウンド』誌に連載中の音楽エッセイ「レコード芸術を聴く悦楽」(第1回〜第36回まで)をもとに、加筆・改訂のうえ再構成した一冊です。10代の頃から半世紀以上にわたって、演奏会やレコード(本書ではデジタルディスクを含む録音作品全般を指します)を通じてクラシック音楽に親しんできた著者が、歌舞伎・古典芸能の世界に深く関わってきた経験を踏まえ、独自の視点から「レコード音楽を聴く」という行為の本質に迫ります。
歌舞伎における「型」や「振り」がクラシック音楽の解釈へと通じていく……、
ジャンルを越えて響き合うその美意識は、読む者の感性を揺さぶることでしょう。
さらには、レコードというメディアが宿す特別な魅力や、録音に刻まれたレーベルやエンジニアの個性、オーディオ再生の奥深い愉しみについても語られています。それらは、長年にわたり音楽と向き合ってきた著者だからこそ紡ぎ得る、豊かな言葉に満ちています。
毎日音楽を聴き続け、真摯にレコードと向き合ってきた著者がたどり着いた境地は「レコード芸術を聴く喜びには終着駅がない」。
本書には、その尽きることのないレコード芸術への想いと、その味わい方が惜しみなく収められています。
太平洋戦争の開戦によって強制収容所へ送られた12万人あまりの日系アメリカ人。過酷な境遇に置かれた彼らは、日本の心と人としての尊厳を失うことはなかったー。スミソニアン・アメリカ美術館をはじめ、全米で25万人あまりが訪れ、感動した「我慢の芸術」作品集。
芸術療法は、施行するほうも、施行されるほうも、誰にでも容易にできるように見えるので、それだけによりきめ細かな注意と配慮、その基礎にある理論や心理的問題への知識が不可欠である。本書は、日本芸術療法学会によるスタンダードなテキストである。第2巻では具体的な“作法”を論じた。
「劇場」が建築であり空間であるとする考えが一般的な中、本書ではそれを総合芸術の一つとして様々な創造作品の前提環境となる「劇場」と定義し、舞台芸術の歴史について考察。現代において「劇場」が「ハコモノ」と揶揄される事に強い違和感を覚えていた。日本の公立文化施設が本書で定義した「劇場」である必要があると語る時、それは運営上必要なソフトウェアがハードウェアとセットで議論・計画・実施される事を意味しなければならない。このような問題意識を踏まえ、副題を“劇場芸術の境界線から読み解く”とした。演劇や舞踊、劇場研究の先達たちから作品創造に対する知恵に感銘を受けてきた事はもとより、劇場の現場で活躍する演劇人や舞踊家、劇場人との対話により理解を深めたこと等を講義内で学生に伝えた内容や自作のクリエイションについてもまとめている。「劇場」が研究領域において見過ごされてきた境界を結ぶ重要な場となる事を考察した一冊。
序 章 第一章 舞台芸術研究の理論と実践の方法論 第二章 帝国劇場の「前舞台領域」から捉えた舞台芸術 第三章 劇場改革ー新たな風景の発見 第四章 劇場芸術の境界線ー自作の舞台作品を事例として 第五章 創る観客論に立脚した現代の劇場モデル 終 章 「劇場」の拠点性が紡ぐ劇場文化
コミュニケーションは言語の枝葉にすぎない。晩年に展開した「芸術言語論」を中心とした講演集。全巻完結!