死後公刊された多くの書簡から、詩人が省察し、胸中を打ち明けた言葉をテーマごとに編集した集成。「生の詩人」の心情と詩想の日々の記録。【書物復権】
「創造」「独創性」「芸術家」「芸術作品」「形式」といった、近代美学を「内部」から支える五つの概念を吟味し、人と芸術作品との出会いを可能にする理論的条件を探求する。そして自然と人為、必然と意志、伝統と革新の交叉といった逆説に分け入りつつ、「近代的」芸術観の意義を解明する美学芸術学必読書、新装版。
プロローグ 芸術の誕生
第一章 創造
1 創造の類比と可能的世界
2 自然の規範性の解消
第二章 独創性
1 「地理上の発見」と独創性
2 独創性と範例性
第三章 芸術家
1 「表象」から「共感」へ
2 「表象」から「表象する主体」へ
3 近代の反省的知性と芸術家
第四章 芸術作品
1 近代の「技術」観
2 自然と技術の交叉
第五章 形式
1 絵画の魂としての彩色
2 音楽の自己完結性
3 自己自身と戯れる言語
エピローグ 芸術の終焉
韓国で視聴率50%を記録したドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』以来13年ぶりにイ・ヨンエが主演し大人気を博したドラマ『師任堂(サイムダン)、色の日記』。本書は、師任堂の生い立ちと芸術家としての彼女の芸術をわかりやすく解説した1冊です。
現代芸術はどこからきてどこへ向うのか。美学、美術史、音楽、演劇、デザインetc.諸分野を貫く、多面的な変化の相を暴く。
私たちの今を生きる姿を捉えるとき、その現象を何とよぶべきであろうか。ある視点では「美」とよばれ、また一方ではそれを名づける概念をもたない。しかし、そこにはともに本質的な「生」の表現をみることができる。
大正時代の浅草で熱狂的な人気を博した「浅草オペラ」。
日本オペラ初期の徒花に過ぎないとする見方がある一方で、“オペラ華やかなりし頃”を懐かしむ人々も少なくない。理想的な西洋の芸術と、日本の大衆や現実の興行が出合うなかで誕生し、大正の芸術と娯楽を彩りながら、やがて昭和のモダニズム文化にもつながった浅草オペラの人と舞台を多角的にさぐる。
[序論]
1 浅草オペラという近代=中野正昭
[第1章]浅草オペラの源流
2 大正オペラの祖ローシーの〈空白時代〉を探る──バランシンに繋がった波瀾万丈なる生涯=上野房子
3 浅草の翻訳歌劇の歌詞──ベアトリツェがベアトリ姉ちゃんになるまで=大西由紀
[第2章]浅草オペラの女たち
4 高木徳子とアイドルの時代=笹山敬輔
5 澤モリノの生涯──浅草オペラの「女王」の足跡=小針侑起
[第3章]浅草オペラの舞踊と演劇
6 浅草オペラの舞踊=杉山千鶴
7 オペラ座と音楽家・小松耕輔の仕事──浅草オペラにおける名作オペラのダイジェスト版=中野正昭
[第4章]浅草オペラのメディア
8 歌劇雑誌と浅草オペラ・ファン=京谷啓徳
9 浅草オペラから舞踊小唄まで──佐々紅華の楽歴=毛利眞人
岐阜大学では2013年、文部科学省の「地(知)の拠点整備事業」(COC 事業)のもと、地域協学センターが発足しました。以来、地域協学センターは地域の自治体と連携しながら、地域を志向した教育・研究・社会貢献を進め、少しずつ「岐阜学」が充実して来ています。
その成果のひとつとして、地域協学センターでは、2015 年に「リブロ岐阜学」シリーズを創刊、今回は、岐阜県図書館主催による「おとなのための岐阜学講座」で、5回にわたって岐阜大学講師陣によって行われた講演(2017年7〜11月)をもとに、「岐阜の自然・文化・芸術2」を刊行しました。
第1回 円空のアート力! -江戸のアヴァンギャルド
第2回 飛山濃水の文学 -江夏美好『下々の女』
第3回 方言地図から見る岐阜県方言
第4回 魚類学入門 -世界の魚・岐阜の魚
第5回 岐阜県産食材の魅力を知っていますか?
芸術家を創作に駆り立てる力とは何か。その精神力動を解明する鍵として、Kris, E.の唱えた「自我による自我のための退行」という概念を拠り所とし、Jung, C. G.の「退行」と「進展」の考え(創造的退行)の概念を援用しながら、創作の秘密を探る。ロールシャッハ法を用いた事例を挙げ、一般人と芸術家の差や、抽象画家と具象画家の差、一人の芸術家の20年に亘る変化を考察。また、「なぐり描き(Mess Painting)」法による「自我のための退行」を検討し、描画臨床領域における「なぐり描き」法の可能性を示す。
目次
緒言
本書の構成
第I部 本研究の問題、目的
第1章 問題I
第2章 問題II
第II部 ロールシャッハ法を用いた研究
第3章 美術専攻大学院生の「自我のための退行」について
第4章 抽象画家の「自我のための退行」の有り様について
第5章 芸術家 中西學氏の作品の変容と心理的変容との関連について
第III部 「なぐり描き(Mess Painting)」法を用いた研究
第6章 「なぐり描き(Mess Painting)」法の4つの事例研究
第7章 「なぐり描き(Mess Painting)」法の退行促進作用がポジティブに作用しなかった事例
第8章 「なぐり描き(Mess Painting)」法の3つの事例研究(美術専攻大学院生)
第IV部 総合考察
第9章 第II部・第III部の総合考察
結言
引用文献
人名索引
事項索引
初出一覧
謝辞
巻頭特集:篠田桃紅 墨いろの百年
水墨画家・篠田桃紅の活動は多岐にわたり、107年の生涯を通じて水墨はもちろん何百点にも及ぶリトグラフの制作や、増上寺やホテルのための壁画制作、随筆家としても広く知られ、第一線で活躍してきました。
本特集では「墨象」と「リトグラフ」それぞれの作品を初期から最晩年まで年代を追って紹介。過去の『版画芸術』に掲載された本人によるエッセイや、ロングインタビューも再録します。
篠田桃紅作品をより深く知り楽しむための1冊です。
巻頭特集 篠田桃紅 墨いろの百年
第1章 墨象 渡米前から晩年まで
第2章 リトグラフ イメージ、そして文字への回帰
第3章 建築と作品 作品としての空間を生み出す
再録テキスト
「リトグラフと私」 小誌55号初出
「アトリエの画家たち 一本の線、一瞬の生」 小誌95号初出
総論「画家・篠田桃紅」 宮崎香里(岐阜現代美術館学芸員)
付録 篠田桃紅年譜/関連展覧会・施設紹介
版画家ヒストリー 柳澤紀子(銅版)
「版画アートコレクション」の作家 小林文香(水性木版)
写真芸術の世界 北井一夫
話題の展覧会 前川千帆(千葉市美術館)
近代日本のアール・デコ 第8回 小村雪岱のアール・デコ
展覧会スポットライト
ポール・ジャクレー展/杉浦非水展
版画で作るオリジナル・グッズ 第7回 木版画でルアーを作ろう
講師・田中 彰
今すぐ買える版画の逸品 版画マーケットプライス2021年6月〜8月版
版画展覧会スケジュール 2021年6月〜8月版
公募展募集要項
版画インフォメーション
HANGA GEIJUTSU English Summary
ポストモダンの原理を東洋的なナチュラリズムに探る。世界観の東西ーナチュラリズムとヒューマニズム/茶道と宗教ーキリシタンの見た日本の茶湯/藝術における解脱ー小林太一郎とショーペンハウエル、の三章53項目で構成。
現在、美術界では既存のイメージにとらわれない作品が多く生み出されています。
本特集はそうした時代の中で、「版画」の現況を探るべく、ギャラリーや学芸員はじめ、有識者へのアンケートや、公募展受賞歴、美術館での個展実績等を鑑み、編集部の判断によって「2025年に活躍が見込まれる50歳以下の注目作家」を約30名紹介する特集です。
墨と筆と紙。黒と白だけのシンプルな手法で文字表現を芸術さらには哲学の域にまで高めた中国書道。現在の中国でもなお、人々の心を捉えて離さない書道芸術。その全体像をわかりやすく紹介する豊富な図版と珍しい写真とともに、中国の専門家が二千年の伝統文化を語る「見て読む中国」シリーズ。日中共同出版!
書道ー中国文化の至宝/漢字の特性/甲骨文と金文/隷書とその後継/文房四宝/線ー筆力の美/結構ー構成の美/布置ー全体の美/書外の技量/感情の表出/才識の漂白/情緒ー酒神と草書/書道と中国人の伝統的精神文化/父と子ー時代の書を率いる/唐の「偉大な功労者」二人/趣意を重んじる三人の大家/近代の維新と現代の光輝/世界に広がる中国書道
古代から現代までーすてきな物語への誘い。旅を描き、記録し、表現した絵画、版画、写真、挿絵本を読み解き、その魅力にせまる。52項のコラム、人名解説・索引つき。
金箔を切って貼り、仏像などを彩る技法・截金を詳細な写真で詳しく紹介。伝統文様、創作文様を数多く紹介し、作品制作にも活用できる構成になっている。
多くのエピソードと知られざる事実をまじえ、黒沢映画の面白さとその生涯に迫る。
[中原佑介美術批評選集第7巻]
中原佑介が、芸術と生活の変容を読み解く。
メディアの急速な拡張と社会の変化を芸術の側面から論じる、今なお新たな発見と刺激に満ちた先駆的な論考集。写真、映画やテレビの登場など、新しいメディア状況に対応して、美術はいかに変容したか。また、漫画、デザインなどに対して批評はどんなや役割を果たすのか。これからの芸術を考えるとき、再読すべきテキスト群を集成。
[目次]
第1章:メディアと芸術
テレビにおける美術
テレビにおけるアニメーション
芸術家の決断 テレビの記録性について
芸術と非芸術について マス・コミュニケーションを中心に
イメージの所有について
触覚の復権
記憶と記録についての小論
第二章:漫画論
青カビの合唱 日本の漫画
声なき肉体 漫画からアンチ漫画へ
第三章:デザインについて
一九五八・二科展商業美術部評
宣伝と美術の分裂 日宣美展 '58 の問題点
第九回「日宣美展」評 「ことば」と「イメージ」の問題を中心に
デザイナー とは何か デザインをめぐる諸考察
無用のデザインを ペルソナ展をみて
「転移」の思想 ソットサスのデザイン
印刷美術について
引き出し論 倉俣史朗の家具
八〇年代のイラストレーション
第四章:写真論
度のあわないめがね ザ・ファミリー・オブ・マン写真展
予感としての写真
「剰余」としての写真
コンセプト・フォト断章
現代美術と写真の交錯
プライベート・フォトの意味するもの 「わが家のこの一枚」をみて
写真への考古学的関心 関心を薄くする美学主義
第五章:映画・映像論
映画の「第四次元」
アニメーション映画の可能性
色彩に重ねた作者の思想 《赤い砂漠》と色彩
時間の拡張と映像の凋落
「見る」ことへの過激性 ジガ・ヴェルトフ論