「所有」「先入見」「国家」「方位」「歴史」といった、近代美学を「外部」から支える五つの概念を吟味し、美学理論の境界や条件そのものを精緻に問い直す。そして美学を起動するメカニズムに着目の上、その歴史を描出し、制度としての美学を内から外へと開き、その変容を目論む美学芸術学必読書、新装版。
プロローグ 中心の喪失:「新しい神話」あるいは「ゴシック幻想」
第一章 所有:近代的「所有権」思想と「芸術」概念
1 伝統的詩学からの訣別
2 精神の個体性のアポリア
第二章 先入見:習慣の詩学あるいは趣味の政治学
1 自然主義的趣味論とそのアポリア
2 先入見の復権とその行方
第三章 国家:美学と政治学をめぐる近代性の行方
1 近代国家論とそのアポリア
2 「永久平和」の理念と反省的判断力
3 「美的国家」あるいは社会の美的統合
インテルメッツォ 中心の遍在:ノヴァーリスあるいは政治的汎神論の美学
第四章 方位:表象としての「東西」「南北」から見た近代的芸術精神の成立
1 北方的近代への批判:コンディヤックからルソーへ
2 北方的芸術の発見:ハードとヘルダー
3 憂鬱なる北方とロマン主義の精神、あるいは方位の表象の解体
第五章 歴史:普遍と特殊の交叉
1 歴史的思考の成立
2 歴史的思考の行方
エピローグ 中心の批判:ヴォリンガーによる「ヨーロッパ中心主義的」芸術史の批判とその行方
調べたいテーマについての統計図表が、どの資料の、どこに、どんなタイトルで掲載されているかをキーワードから調べられる索引。1997年〜2023年に国内で刊行された白書・年鑑858種から、芸術・文化・エンターテインメントにする表やグラフなどの形式の統計図表8,195点を収録。
文化芸術においては何よりも国家と表現の自由、倫理の問題が根幹にある.
文化芸術支援のロジックを欧米と比較しつつ,日本では議論が遅れている芸術の倫理性についても考察.明治期以降の国と地方の行政統治機構の関係を明らかにし,政策決定における会議の内実に踏み込み検討する.
実施された文化芸術支援においては,経済と文化の不可分性をデータに基づき分析・提示することで支援に対する政策評価の必要性を考え,これからの成長戦略として注目される欧米の芸術市場の拡大を参考に,日本がとるべき新しい文化芸術支援策を提言する.
芸術家の晩年に訪れるのは円熟か、逸脱かー。ピカソ、マティス、フォーレ、大江健三郎など、東西の絵画・音楽・文学を横断し、老いと死の切迫のなかで表現者たちが拓いた新たな境地を探る。
デッサン、絵画、彫刻から『赤の書』まで芸術家ユングのすべて。
分析心理学の創始者であり、20世紀を代表する思想家であるユングは執筆と同様に創作にも多くの情熱を注いできた。その視覚芸術の実践は生涯にわたり、デッサン、絵画、彫刻など幅広いジャンルで行われてきたが、ユング自身の「芸術家」を名乗りたくないという思いから知られることはなかった。しかし、2009年に出版された『赤の書』により、ユングの視覚芸術とその豊穣なイメージに注目が集まることとなった。本書では未発表の芸術作品も数多く紹介し、その変遷と芸術的意義を明らかにする。
相互に深く関係しながらも風土に根ざした独自性を保持する北欧4国の演劇・バレエ・ダンス。ヨーロッパの周縁であり、かつ今や先進的実験国家でもある彼らの本質を映し出す舞台芸術の歴史と現在。新演出により世界各国で上演されつづけるイプセンやストリンドベリ、ブルノンヴィルの伝統を受け継ぐバレエ、北欧特有の美意識と身体性を反映するダンスー社会モデルとしても注目される北欧の舞台芸術の知られざる本質をアーティストたちへの取材もまじえながら探る。
日本画家、洋画家、陶芸家、彫刻家、版画家37名、小説家、詩人、歌人11名の絵手紙90通を収載。
2024年、20年ぶりに日本のお札のデザインが刷新されることが発表されました。渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎の3人が新しいお札の顔として注目を集めています。本書は日本だけでなく、世界の国々でお札になった偉人たちの、それぞれの人生や功績を紹介する学校図書です。偉人伝としても楽しく読むことができますし、お札に関するコラムやトリビアも満載。知識の本として、子どもたちのお札に関する調べ学習としても役立ちます。
アートによって地域活性化を目指す地域芸術祭。その歴史をたどりつつ、コミュニティの繋がりや震災の影響などの課題と可能性から「地域芸術祭は誰のためのものなのか」を考える。
戦前期日本プロレタリア文化運動の生成・発展過程と、その中で生まれた運動のあり方を「模範的共産主義者」蔵原惟人とその後継者らを軸に考察。
戦後日本共産党運動の源流としての文化運動という新たな視座も提示。
三千年に亘る、哲学者、芸術家、芸術批評家、美術史家による芸術についての言説を紹介整理。
40歳を前に退職した夫婦が、芸術で生きていく物語。