ランドスケープ・生物多様性・遺伝子。さまざまなスケールで「生態系」をとらえ、自然再生のためのフレームワークを示す。
窒素汚染対策が進まないのは何故なのか。化学肥料に依存してきた従来の農業から持続的農業へ転換するためには何が必要なのか。これらの課題に対して経済学の観点から考察。
日本人にとってのコメをめぐる環境と思想は、どのような歴史をたどり、現代の食文化や農耕のあり方にどのような問題を投げかけるのか。東南アジアのコメの文化・思想も視野に入れながら、民俗学・神道・植物学・農業従事者などコメの現場に携わる様々な立場の識者が、コメをめぐる環境・思想の多様性について追究、そのあるべき未来を提言する。
生物の形態や構造、機能から現代社会のさまざまな問題(環境問題、エネルギー問題など)の解決策のヒントを探る。バイオミメティクス(生物模倣技術)研究の最前線。
「食べられるもの 食べられないもの」
を理解して、訪日外国人のおもてなしに備えよう!
多文化共生時代に必要なムスリム(イスラーム教徒)対応の実用書。
ハラールとはイスラーム法によって許された物事をいう。
飲食物のハラールの基礎と、いろいろな課題をおさえて、
認証に頼らないムスリム対応の具体的な対策を提案。
序 章 認証に頼らないムスリム対応とは
1.ムスリム市場とハラールビジネス
2.インドネシアから日本へ:ハラール研究とのかかわり
第1章 ハラールとは何か
1.イスラームの基礎
2.ハラールの基礎とその根拠
3.ハラールとハラームの原則
4.不浄と浄め
第2章 ハラールビジネスとハラール認証
1.ハラール肉と屠畜証明
2.ハラール認証制度
3.ハラールはハラール認証より広い
4.日本の食品産業とハラール認証
5.インバウンド・ビジネスと各種の認証
第3章 ハラールとハラームの狭間で
1.ムスリム消費者の意識の多様性とその要因
2.シーフード
3.肉の諸問題
4.「疑わしいもの」の拡大と風評
5.アルコール:ハムルをどこまで認めるか
第4章 ムスリム観光客の受け入れに向けた飲食サービス
1.試行錯誤で対応していく
2.すぐにできること:表示の工夫
3.一歩進んだ対応:場所・器具をわける
4.もう一歩進んだ対応:食材のハラール化
5.いちばん大事なこと:ムスリムの声を聞く
付録1 礼拝への対応
付録2 断食への対応
付録3 ハラール食材の入手方法と情報サイト
生産性至上主義に傾斜している経営学の本質を批判的に問い直す。とりわけ、今日話題となっているLGBTQをとりあげ、社会的課題と経営学との緊張関係を示す。
【目次】
序章 マネジメント研究をクリティカルする
第1章 経営研究における生産性と多様性
第2章 クリティカル・マネジメント研究
("Critical Management Studies")の系統的レビュー
第3章 企業の多様性の包摂と活用
第4章 企業の「利用可能な」多様性の包摂と活用
第5章 マネジメント研究はクリティカルされたか
去る6月6日に成立し13日に公布された金融商品取引法改正は、金融・資本市場の競争力強化のため、プロ向け市場の創設、上場投資信託等の多様化、証券会社・銀行間のファイアー・ウォール規制の見直し、利益相反管理体制の構築、課徴金制度の見直し等を柱としている。立案担当者が各改正条文について解説する。
本書は、雑誌「現代数学」に10回にわたって連載したものに基づいている。大学初年級から中年級へかけての「解析」は、今過渡期にあり、そのカリキュラムはまだ定着していない。本書では、旧来の「微積分」に「ルベーグ積分」と「ベクトル解析」の基礎を加え、「複素関数論」の入口に及ぶ範囲で、最小限の骨組を現代的に述べる。また、復刊に際し、若干の字句と脚注での引用文献について、最少限度の変更をさせていただいた。
「インテリア」というと、家具の選び方であったり、モダン調・ヴィンテージ調といったテイストのことだと理解されることが多い。けれど実際は私たちの生活とインテリアは切っても切り離せないものであり、普段何気なく暮らしている身の回りのすべてがインテリアだといっても過言ではない。
「家づくり」が専門化されることでブラックボックス化されてしまった現代において、「建築」という専門領域と「生活」をつなぐ大気圏としてのインテリア=「超インテリア」という概念のもとに、日本の生活空間、そして都市の姿を新たに提案する。
はじめに
序章 超インテリア時代の到来
建築から超インテリアへ
超インテリア時代の背景1--ソトとウチの解体
超インテリア時代の背景2--「建てるべきではない」社会への移行
超インテリア時代の背景3--「普通さ」の反撃
超インテリア時代の背景4--コミュニケーションの多様化
「建築の大気圏」のなかで超インテリアを感覚する
第一章 超インテリアとモノ
?1 天井はなんの役に立っているのか
?2 トイレにはなぜフタがあるのか
?3 なぜ畳は絶滅しつつあるのか
?4 塀の内側はインテリアか
?5 後付けバルコニーは建築か
?6 木材は自然物といえるのか
?7 なぜガラス空間はモダンなのか
?8 プラスチックは人類を滅ぼすのか
?9 なぜ三匹目の子ぶたはコンクリートで家をつくらなかったのか
?10 スマートフォン、自動運転車、住空間、どれにお金をつぎ込むか
?11 なぜ壁に絵を飾るのか
?12 柱はインテリアの役にたつのか
?13 雑貨は建材なのか
?14 なぜ扉を開け放しにしたら怒られるのか
第二章 超インテリアとコト
?1 リノベーションは新築の劣化版なのか
?2 なぜ古い建物には抗いがたい魅力があるのかーー「ノスタルジー」の源泉
?3 インテリアはその場所で完結するものなのか
?4 《中銀カプセルタワービル》はなぜ解体されたのかーー都市の端末としてのインテリア
?5 タテとヨコ、どちらから空間をイメージするか
?6 「空気」をどのようにデザインするか
?7 その部屋の20年後が予想できるか
?8 なぜインテリアで地震対策をしなくてはならないのか
?9 家をお店にしてはいけないのかーーインテリアと法規
?10 AIと3Dプリンターで空間を自動生成できるか
?11 なぜ屋根にソーラーパネルをのせたいのかーーサステイナブル
第三章 超インテリアの思考
超インテリアと総合性
「機能」と「パッケージ」
超インテリアへのアプローチ
超インテリアへのアプローチ1--「現代」を相対化する
超インテリアへのアプローチ2--コミュニケーションの表現
超インテリアへのアプローチ3--制度・形式の辺境へのアクセス
超インテリアへのアプローチ4--新技術による可能性
超インテリアへのアプローチ5--入口のデザイン
超インテリアへのアプローチ6--対話された空間
結語 超インテリアは情報を減らさない
社会が総合性をもたなければ、AIも総合性をもたない
超インテリアへのアプローチ7--情報を減らさない
総合性をデザインする
あとがき
本書では、「形が進化するとはどういうことか」という古くからの問題に取り組んだ学者たちの歴史を振り返りながら、進化生物学と発生学を取り込むことによって動物形態学が現在どのような理解の体系になりつつあるのかを描いていく。そして発生プログラムの背景にある遺伝子に関する現在の知見を手掛かりに、最終的に動物がたどってきた進化のシナリオをひもとき、動物の祖先がもっていたであろう太古の姿を考察する。
ダム建設、サンゴ礁保護、放射性廃棄物、砂漠化、遺伝子組み換え作物、狩猟など、世界各地で起こっている環境問題から12の典型例を取り上げ、持続可能な社会に対する意識と態度を培っていく。
南の海原から独立峰のごとく屹立する山岳の島・屋久島。そこは、亜高山帯の植物が茂る山稜から、太古の命宿る縄文杉の森、そして亜熱帯のマングローブが繁茂する海辺まで、日本列島と琉球列島、中国大陸の自然が凝縮し、かつ溶け合ったカオスの大地だ。豊な水と森、巨岩に彩られた「不思議の島」をめぐり、特異なフロラとファウナに秘められた謎を解く。
UFO研究書のベストセラー全訳!機密文書が語るUFO事件の真実。米政府は何を恐れ、何を隠したか?政府機関の隠蔽工作の謎に迫るノンフィクション。初公開の政府文書。
種子作物はしばしば、花芽形成から減数分裂・開花・受精を経て胚・胚乳形成に至る一連の生殖生長過程において、生殖にきわめて不利な環境変動に遭遇し、収量に著しい減少を来すことが少なくない。イネもその例外ではない。イネの生殖器官(小穂)はわずか数ミリという小さなものであるが、不良環境に対応して形態を変化させたり、種子繁殖のシステムそのものを変えたりする。そこでは、穎の変形、雌ずいの増生と雄ずいの減生といった小穂の形態変化とともに、雄ずいと雌ずいという、植物が長い進化の過程で発達させてきた性の分化と受精による生殖、つまり有性生殖を転換して性によらない繁殖すなわち無性繁殖へと切り替えていく姿を見ることができる。そこには、厳しい環境が襲来してもその場所から逃げることなくそれに真向かう中で生き延びようとする闘いの姿と同時に、したたかな生命といったものを見ることができる。
扱うテーマは私たちの現代社会が直面している課題に関するものばかりです。動物研究を通して,動物とヒトとを比べることで,こころへの新しい視点が得られるはずです。初学者の関心に沿った構成,かつ大学の入門講義に必要なトピックを厳選しました。
序章 動物心理学のすすめ──こころの謎を動物たちと解いてみよう
1章 脳から探る──こころの基盤は脳なのだろうか? Column1動物心理学の歴史 Column2動物実験倫理
2章 動物の多様性から探る──こころと脳の個人差はどう作られるのか? Column3内分泌かく乱
3章 動物たちが見せる絆から探る──こころが通うとはどういうことか? Column4動物の発達障害 Column5動物心理学研究で使うユニークな行動テスト
4章 動物の社会的葛藤から探る──ヒトはなぜ葛藤し,衝突するのか? Column6不合理な行動で,不条理な世界を生き延びる
5章 動物の感覚・知覚から探る──彼らの感じている世界は我われと同じか? Column7動物心理学研究で使う神経科学的手法
6章 動物の学習から探る──どのように学び,忘れるのか? Column8行動薬理
7章 動物のこころの不調から探る──なぜ悩み,病むのか? Column9ノーベル賞と動物心理学 Column10動物心理学はSDGsにどう貢献しうるか?