従来の敬語の基本的な体系を丁寧に解説しつつ,さらに視野を広げて敬語の多様性にも着目した。日本語学を中心として,対照言語学,社会言語学の側面から,幅広く多言語の敬語についても記述。具体的には,敬語の歴史,方言,の敬語,敬語の年齢差,男女差,敬語の職業差,会社と敬語,家庭と敬語など様々な場面と敬語,外国語の敬語との対照,敬語の調査,敬語の教育法,情報科学と敬語,心理学など周辺分野との関連など,敬語の総合的理解を得られるよう有用性を高めた事典。
地球上の海洋生物の種数の70%以上を占める海産無脊椎動物。中でもとりわけ高い多様性と独自性を有する日本とその関連地域における海産無脊椎動物の研究の最前線を、系統分類、生態、行動、保全を軸に紹介する。京都大学瀬戸臨海実験所の創立100周年を記念し、日本の海産無脊椎動物研究の英知を結集した一冊。
グローバル・スタンダードにどう向き合っていくかという観点から、会計基準や会計規制に関する研究に加え、会計教育や内部統制・ERMの領域の国際的展開や制度対応を論じていく!
第1部 会計基準の国際的展開と我が国の対応
第1章 各国会計の類型化研究の系譜
第2章 会計の類型化研究の展開とその現代的意義
第3章 国内会計基準設定主体のあるべき姿
第4章 グローバル時代における会計基準設定主体のあり方
第5章 会計基準の課題
第6章 会計基準の国際的コンバージェンスの進展とわが国の会計戦略
第7章 会計規制の論拠と会計規制における資源配分の効率性と分配の公正性
第8章 利用者指向の財務報告および事業報告の展望と課題
第9章 国際財務報告基準(IFRS)へのわが国の対応のあり方
第2部 会計教育の国際的展開とわが国の対応
第10章 国際会計教育基準審議会(IAESB)の動向と国際教育基準(IES)の形成と展開
第11章 わが国会計教育・研修における国際財務報告基準(IFRS)教育のあり方
第3部 内部統制・ERMの国際的展開とわが国の対応
第12章 草創期のわが国内部統制報告制度の有効性と課題
第13章 内部統制フレームワークの国際的展開とわが国内部統制報告制度の課題と展望
第14章 COSOの全社的リスクマネジメント(ERM)のフレームワークをめぐる議論の動向
第15章 全社的リスクマネジメント(ERM)の国際的展開からわが国企業が得るべき知見
AIが社会に進出してゆくにつれ、社会的格差を拡大させる、仕事を奪われる、人間の知能を超えてしまう、などの懸念がひろがっている。ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)はこのような危機を緩和することができるのか。AIと社会の関係を実証的に問い直す社会科学の試み。
本書は基礎編。第1章 不完備契約の企業倫理(飯島裕胤) 第2章 政治的エージェンシー・モデルとその応用(堀宣昭) 第3章 著作権を中心とした知的財産における経済学的論点(中泉拓也) 第4章 進化ゲームと法ルール(佐藤茂春・細江守紀) 第5章 行動経済学とエネルギー消費(依田高典・牛房義明) 第6章 都市化と生活の質(石川路子)ほか。
交通渋滞、バスや鉄道の経営難、中心市街地の衰退、これは人間が引き起こした社会的な問題だ。そこで市民の意識や常識に働きかけ、クルマ依存からクルマをかしこく使う方向へ、人々の自発的な行動転換をはかるのがモビリティ・マネジメント(MM)だ。その考え方や手法を初めてMMを担当する人、戸惑いがある人へ説く。
発信する英語教育に直結するプロジェクト型言語活動の集大成!児童が創る、伝えたい、理解したいという思い、伝わった、わかったという体験、創造的な言語使用が可能となる課題解決型言語活動の理論と実践集。
教育の民主主義を創造する。民主主義が「選ばれた独裁」に姿を変え、平和の名で「戦争ができる国」へと傾く時代に、あらためて問われる“教育”の重要性。
現在の私たちは、音程・音階など西洋音楽に由来する音楽用語を当たり前のように使っているが、西洋音楽やその理論が日本に導入されてからまだ150年ほど。西洋の音楽理論は、近代日本でどのように導入され、展開、変化してきたのか。この問いについて、11人の著者が多様な領域から光をあてる。そこからは西洋の音楽理論に向きあい、自国の音楽について考察を深めようと奮闘した人々の姿が垣間見える。
西洋の音楽理論を非西洋圏の人々がどのように受容したかという一方向に注目するだけでなく、非西洋圏の音楽が西洋の人々にどのように受け取られてきたのか、また、それらの受容や交流の過程にどのような理論上・実践上の調整や文化的な摩擦がみられるのかにもせまる。
5つの章と6つのコラムはゆるやかに関連しているが、どこからでも読み始められる。
巻末には、本書に登場する音楽理論の基本用語と、索引付き。大学などのテキスト・参考書としても最適。
第1章 西洋の音楽理論に向きあうーー江戸後期からの100年 塚原康子
第2章 学校で和声学を教えるーー 音楽取調掛・東京音楽学校を例に 仲辻真帆
第3章 日独で相互に受容するーーフーゴ・リーマン周辺を例に 西田紘子
第4章 自国の音楽史を談じるーー中国知識人の「中国音楽」観の変化 新居洋子
第5章 新しい調性理論を構築するーー5度をめぐる思考 柿沼敏江
コラムvol.1 翻訳語としての「音楽」 菅原光
コラムvol.2 田中正平の音律理論 篠原盛慶
コラムvol.3 園山民平の調和楽 三島わかな
コラムvol.4 100年前の歌曲を演奏する 松岡あさひ
コラムvol.5 台湾の讃美歌にみる文脈化 劉麟玉
コラムvol.6 プリングスハイムの調性観 西原稔
グローバル化の進展の今日、すでに1970年代初頭、従来の「白豪主義」を一擲し、国是として「多文化主義」を推進してきたオーストラリアの歩みは、今や全世界にとって貴重な経験である。同国の言語教育政策の詳細な分析・考察を通じて、多文化主義が内包する「多様性」と「統一性」との矛盾・葛藤、さらにその持続的努力が拓きつつある「共存」の可能性を具体的に描き出した労作。
創立125周年を迎えた早稲田。知の蓄積が先端研究を切り拓く、独創的な領域への挑戦。24人が語る学問の魅力。
本書は、外航海運企業の船舶乗組員を対象とする国際人的資源管理に焦点を当て、企業内教育・訓練とキャリア・マネジメントの観点から、組織社会化戦術としての概念的枠組と、成果の導出プロセスを提示する。本書は、筆者による長年のインタビュー調査に基づいた事例研究から、同業種および職種の特性を踏まえた議論がなされる点に特徴がある。
序 章 本書の概要
第1章 外航海運企業における船舶乗組員の人的資源管理ー組織社会化の重要性ー
第2章 外国人船員の海事教育と予期的社会化ー商船大学による教育・訓練の内部化ー
第3章 外国人船員の予期的社会化と組織適応ー入社前教育・訓練における社会化教育ー
第4章 外国人船員の予期的社会化と規範的統合ーCADET SHIPによる乗船研修ー
第5章 クルーズ客船のサービス・マネジメントとグローバル統合
第6章 学習環境デザインと組織社会化ー外国人クルーズ客船サービス・スタッフの入社前教育・訓練ー
第7章 OFF-JTにおける協同学習と組織社会化
第8章 本国人船員の経験学習とキャリア・マネジメントー陸上部門への配置と組織内キャリア発達ー
第9章 外国人船員の組織内キャリア発達とキャリア・マネジメントー船員から船舶管理者へのトランジションー
第10章 外航海運企業における船舶乗組員の人的資源管理ー組織社会化戦術としての概念的フレームワークー
「英語学習は早く始めれば始めるほどよい」。いや、「英語は中学生になってからでも十分間に合う」。
英語教育界の第一線で活躍する論客たちが教科化の流れが加速しつつある<小学校英語>をさまざまな角度から議論し、提言する。
はじめに
1 公立小学校での英語教育の意義
小学校英語活動の現在から考える 松川禮子
公立小学校での英語教育
ー必要性なし、益なし、害あり、よって廃すべし 大津由紀雄
Who's afraid of teaching English to kids? 唐須教光
小学校英語教育、言語政策、大衆 和田 稔
早期英語教育をどうする 安井 稔
2 国際理解教育と英語教育
国際理解教育の一環としての外国語会話肯定論
ー競争原理から共生原理へ 冨田祐一
小学校英語教育
ー異文化コミュニケーションの視点から 鳥飼玖美子
3 言語教育の現場から
小学校への英語導入について 直山木綿子
母語での言語技術教育が英語の基礎となる 三森ゆりか
公立小学校に英語教育を導入する前に
ー思考の論理表現教育のすすめ 福澤一吉
4 語学教育を考える
只管朗読と「必要悪」としての英語 國弘正雄
語力教育とは何か 安西祐一郎