私が笑顔をみせなければ、あなたは残ってくれたのでしょうか?守れなかった大切な人の命、出会うはずのない季節。春と秋をつなぐ花をめぐる切ない想い…17歳の感性で描く、生と死の物語。
ドッグファイトキングトーナメントという異種格闘技選手権に出場するために、控え室で瞑想していたタマロー。その時、なんと15年前に自分が猫だった記憶が蘇ってしまった。タマローという名の猫だったこと、そして、かぜ薬を飲んだら突然人間化してしまったことを。試合後にもらったファンレターの宛名には猫時代の飼い主の娘、華山梨々花の名前が書かれてあった。意を決して梨々花に会ったタマローはさまざまな事件に巻き込まれてゆく…。猫の進化論ここにあり。裏切りと真実、愛と友情を描く、エンターテイメントストーリー。
両親の離婚という心の傷を癒せないままクラブで働く主人公の宮下悠里は、店で出会った橘修平と恋に落ちる。しかし、彼には妻子がいた。一緒にいたい時に一緒にいられない辛い日々。悠里と修平の恋の行方は、そして心の傷は…。
「この都市では0って特別な番号なんだ。見逃すなよ」大きな都市には隠されたパスがある。夢と幻想が飛び交う街で少年達が織りなす物語。
世の中はババぬきのようなもの。みんな相手の顔色を伺っている。ほら!ジョーカーが不敵な笑みを浮かべ、あなたのカードの仲間入りをした。
有名な映画監督と元ハリウッド女優の娘でありながら、引っ込み思案で華やかな世界が苦手なモリーは、周囲の期待から逃げるように田舎に移り住んだ。それ以来、女優のゴーストライターとして何作もミステリー小説を書き続けてきた。そろそろ自分の名前でデビューしたい!だが、原稿を読んだエージェントの感想はつれなかった。ラブシーンにリアルさがないというのだ。そこでモリーはリムジン・サービス会社のアレックを相手に、大胆な愛のリサーチを開始することにした。
原爆投下の広島にあって、家族を亡くした孤児たちはどのように生きたのか。風化する戦争のむごたらしさを、孤児となった5人の主人公を通して描く。
受胎を望む三十二歳の専業主婦-美保子。故郷の父の小さな犯罪が、家族の絆を崩壊させる。葛藤する美保子。しかしメリッサの香り、母の自殺、新しい生命の誕生が、家族の絆を再生させる。夫、母、父、抱擁する家族を、軽妙に精緻に描く。
本書は研究論文と本文との訳註の二篇にわけ、界・根品からアビダルマ思想についての展開過程を追究して未開拓の分野を解明している。文部省助成による著者永年の労作である。
第一部 序説
第一章 阿毘達磨倶舎論の背景
第一節 アビダルマの起原
1 アビダルマという語の原義
問題の所存 abhi-dharma=「法について」abhi-dharma=「すぐれた法」いずれが原義か 伝統的解釈
2 アビダルマの原形態
abhidharmakathaとmatrka パーリmatikaとabhidharma結論
第二節 阿含の中のアビダルマ
1 阿含経典の特性
阿含と原初の仏教 伝承と集成
2 現存阿含経典に見えるアビダルマ的傾向
法数によるまとめ 相応(samyukta,samyutta)によるまとめ 分別・広釈 総括
3 有部の阿含と有部のアビダルマ
問題の所在 シャマタデーヴァ註所引の経
第三節 有部諸論書の位置づけ
1 概観
三つの発展段階 発智・六足
2 第一期の論書
集異門論と法蘊論の検討
3 第二期の論書
概観 識身論・界身論・施設論 品類論 発智論・尊婆須密菩薩所集論 大毘婆沙論・ビ婆沙論阿毘曇甘露味論
4 心論以後
阿毘曇心論における七品の組織 倶舎論などにおけるその継承
5 総括
第二章倶舎論界・根品の内容
第一節 界・根品の構成
1 概観
2 「法の理論」の中の論点
第二節 「法の理論」とその諸問題
1 五位
五位の語 五位と五蘊、五位と三科 五位説と有部の「法の理論」
2 七十五法
法の語義 法の定数 七十五法説確立の過程 七十五法各説
3 色法
四大種と所造 五根・五境・無表色 極微
4 諸法の倶生
総説 色法の倶生 心と心所との倶生 有為法と心不相応行法との倶生
5 三世実有と刹那滅
三世実有説とその理論的根拠 刹那滅 因果性 無所縁心の否定
6 四縁六因五果
四縁 六因 五果
7 諸門分別
第三節 残余の問題
1 二十二根
阿含の中の二十二根 根の義 法の理論の大系の中での二十二根説
2 その他
総序の部分 諸心相生の論議
第二部 (本文訳註)
凡例
目次
本文
諸本頁数対照
語彙
生産者にも、輸入業者にも、そして消費者にも利益にならない、40年もの間続く、豚肉の関税制度の不備を糾弾する一冊。条約違反であると同時何憲法違反でもある、豚肉の差額関税制度の廃止を求める本書の主な内容は、以下の通り。●第1章・マラケシュ協定違反の差額関税制度●第2章・豚肉をめぐる日本の現状●第3章・豚肉の差額関税制度の詳細●第4章・豚肉の差額関税制度についての憲法論●第5章・豚肉の差額関税制度の不合理を総括する