貧乏御家人の入り婿となった片岡直次郎は、黙っていても女が貢いでくれる色男。が、病弱で世間知らずな美しい妻あやのを養うためなら、ゆすりたかりも厭やせぬ。ご存じ悪徳坊主・河内山宗俊、剣客・金子一之丞、商人・森田屋清蔵、やくざ者の丑松に吉原の遊女・三千歳ら六人の悪党が繰り広げる痛快大江戸ピカレスク。
新橋「田中家」に生まれ俳優座養成所から新派へ。伊藤博文の愛妾だった祖母の生き方に反発し、俳優座養成所から新派へ女優修業を積んだ著者が六十を過ぎて初めて結婚するまでのでこぼこの半生記。
そして僕はどこにもない場所で君を待っている。どこでもない場所で君を待っているーあてどなく彷徨う、魂と音の共鳴。『夏の破片』の著者がおくる、痛切な青春文学。
本書は、出雲そばについて多面的に考察した書物である。栄養学者、民俗学者、食文化研究家、茶道研究家、蕎麦きり技術職人等々、その道の専門家の参加をえて、論述や対談が盛り込まれ、さらに資料編も加えられている。まさに本格的なそば文化論である。いままでに類書がなかっただけに、そばを通じて出雲の食文化、いや日本の食文化を考えることができる画期的な書物といえるだろう。
ますますおもしろいウチナーグチの世界第3弾。
信州は本当に「教育県」で「そば処」ですか?答えを求めて不惜身命、旅に出ました。神話、幻想、半可通にゃ負けません。珍品・逸品から名店・迷店、業界秘話に秘中の奥義まで、こっそりご報告致します。
私立清明学園2年の寿八澄は、浅草育ちで大のお祭り好き。そんな八澄は、お祭りの三日間だけ顔をあわす古川雅人のことが気になっていた。夜祭りのあと、二人は誘い合って神社の境内へ行き、雅人に抱きしめられた八澄は“一人よりも二人でいたい。二人よりもひとつになりたい”と想った。しかし、別れも告げずに帰って行った雅人。この次会えるのは一年後?雅人のことを考えると、せつなさが募る八澄だった…。
近ごろ、街でよく見かけるようになったそば屋の“自家製粉”の文字。そば粉を自店で製粉することにどんな意味があるのか、そして店主はそばに対してどんなこだわりを持っているのか。東北、関東、信州、北陸、近畿から30店。自家製粉手打ちそばの店主が、そば粉の繊細さとそばの妙味を語る。
ああ、これが日本酒なのだ。地の酒と肴と人をたずねる。
活字ギャンブルの頂点!博奕には、「不思議」が確かに存在する。