日本語研究の最前線をゆく執筆陣による「キャラ」と「日本語」をめぐる論文集。「さまざまな「キャラ」」「物語世界のキャラ論」「現実世界のキャラ論」「キャラ論の応用」の4章、縦横無尽に論じる11篇。
多種多様に存在するビジネスの中で共通するビジネスセンスを磨くため、実際に起業することイメージし、金融を横串にビジネス全体を俯瞰的に理解することを目指した教科書。
アブラナ科植物は、アジアの米主食文化の中では重要な副食食材である。
ハクサイ・カブ、ダイコン、キャベツ・ブロッコリー、カラシナ、ワサビ等が該当し、これらは大変なじみ深い存在である。
また、日本では歴史的に見て、搾油用の作物として重視されていた時期があり、さらに近年の低炭素社会実現に向けて環境意識の高まりの中で再評価されつつある。
こうしたアブラナ科植物の品種や生殖上の特質、ならびに伝播・栽培や食文化、社会との接点等に関する諸問題について、農学系と人文学系の研究者がそれぞれの専門研究視点から意欲的に取り組んだ学融合的研究成果。
カラー図版
総論
アブラナ科植物の現在ー今、なぜアブラナ科植物なのかー 武田和哉・渡辺正夫
1 アブラナ科植物とはなにか
アブラナ科植物と人間文化ー日本社会を中心に 武田和哉
アブラナ科植物について 渡辺 正夫
植物の生殖の仕組みとアブラナ科植物の自家不和合性 渡辺正夫
コラム1 バイオインフォマティクスとはなにか 矢野健太郎
2 アジアにおけるアブラナ科作物と人間社会
アブラナ科栽培植物の伝播と呼称 等々力政彦
中国におけるアブラナ科植物の栽培とその歴史 江川式部
パーリ仏典にみられるカラシナの諸相 清水洋平
アブラナ科作物とイネとの出会い 佐藤雅志
コラム2 栽培と食文化がつなぐ東アジア 鳥山欽哉
コラム3 植えて・収穫して・食べるー中国史の中のアブラナ科植物ー 江川式部
3 日本におけるアブラナ科作物と人間社会
日本国内遺跡出土資料からみたアブラナ科植物栽培の痕跡 武田和哉
日本古代のアブラナ科植物 吉川真司
日本中世におけるアブラナ科作物と仏教文化 横内裕人
最新の育種学研究から見たアブラナ科植物の諸相ー江戸時代のアブラナ科野菜の品種改良ー 鳥山欽哉
コラム4 奈良・平安時代のワサビとカラシ 吉川真司
コラム5 ノザワナの誕生 等々力政彦
コラム6 近世から現代に至るまでの日本社会におけるナタネ作付と製油業の展開の諸相 武田和哉
4 アブラナ科作物と人間社会の現状と将来展望
学校教育現場での取り組みー今、なぜ、植物を用いたアウトリーチ活動が重要なのかー 渡辺正夫
植物文化学の先学者たちの足跡と今後の展望ー領域融合型研究の課題点と可能性ー 武田和哉
コラム7 アブラナ科植物遺伝資源に関わる海外学術調査研究ー名古屋議定書の発効で遺伝資源の海外学術調査研究は何が変わるかー 佐藤雅志
編集後記
ADHDの治療についてよく知りたい。本書では、ペアレント・トレーニング、学校教育における対応、地域ネットワークの活用、薬物療法、行動療法など、さまざまな領域における治療・援助法の現状を紹介する。落ちつきのない子どもを支えるためのヒントが満載。
第三巻ではフードシステムの下流となる消費者に焦点をあて、その行動と判断のメカニズムを分析する。また、世界最大の食品ロスを生み出しているといわれる問題を視野に、食生活の問題を実態調査から明らかにする。
いずれも独自の調査にもとづくが、単に統計処理と分析というアプローチではなく、情報処理プロセスを明らかにするという野心的な試みがなされている。
食品産業、流通関係者の関心の高いテーマといってよいだろう。
第1部 消費者の食品選択行動ーどのように情報を処理し、食品選択をしているか
第1章 食品選択時の消費者の情報処理プロセスー認知的概念モデルと決定方略 新山他
第2章 畜産物の商品選択における情報処理プロセスー決定方略と評価属性 細野晴美(元東大)他
第3章 食品購買時の情報過負荷と消費者の選択行動 佐藤真行(神戸大)
第4章 消費者の食品選択行動と国内産農産物消費 新山・細埜・工藤
第5章 生鮮食品購買時の価格判断メカニズムー米と牛乳を対象として 南絢子(慶応大)
第6章 食品表示の情報機能、その規制と信頼性の確保 新山
第2部 消費者の食品評価ーーなにに価値をおいているのか
第7章 牛乳のおいしさと商品選択行動ー価値評価構造と官能評価 細野他
第8章 消費者は牛肉をどう評価しているかー和牛肉と国産肉に対する認識 細野他
第9章 「社会貢献要素」はどう評価されるかー飼料米給与鶏卵の商品属性に対する購入者の認識 山野薫(農業開発研修センター)
第3部 食生活の実際と食育、食品ロス
第10章 食事内容に関する実態調査ー組み合わせパターンに着目して 工藤他
第11章 エビデンスベースドな食育の推進に向けてー日本の小学校における「味覚の授業(ルソン・ドゥ・グゥ)」の教育効果 上田 遥
第12章 食品処分における消費者の情報処理プロセス 野々村真希(東農大)
前編の『3,000社超のコンサル経験を持つ 小山雅敬の運送業経営相談室』(ISBN:9784539724286)との併読をおすすめします
人材確保・定着、社員のやる気アップ、経営戦略、労務トラブル、事故防止、生産性向上、働き方改革、事業承継…
運送業経営者が抱える悩みに答え続けて30年超!
運送業のコンサル先3,000社超の著者がQ&Aでやさしく解説!
本書は、ベストセラーとなった『文化経済学入門』の続編として書かれたものである。「文化遺産の保存と活用」や「芸術支援」といった古典的な文化政策を超えて、文化産業や著作権、国際貿易等の幅広い分野を対象として解説する。グローバル化と情報化という大きな社会変化によって文化政策はどう変容しているのか?その現況を平易な言葉で解説したテキストの待望の翻訳である。
理論的であることは、すなわち実践的である。
理論がケアリングあふれる実践を導き、探求への問いとなり、変革のプロセスに結びつく…そんな理論 研究 実践の統一体をプラクシスpraxisと呼ぶ。
M.ニューマン健康の理論に基づくプラクシスの実例を伝える。多彩な事例と典型例。読者は、進化するニューマン理論の革命性に心躍らせることであろう。
著名な理論家、M.ニューマン、J.ワトソン、C.ロイの3人が、ケアリングと理論の将来について語り合った記録が収載されているのも興味深い。
序:マーガレット A. ニューマン
編著者まえがき
1 看護学の核心 ケアリングと健康の概念
第1章 人間の健康体験におけるケアリング(マーガレット ニューマン)
第2章 看護学への貢献(キャロル ピカード ドロシー ジョーンズ)
第3章 看護倫理とケアリングーー原則主義を超えて(カロリン ヘイズ)
2 ケアリング プラクシス
第4章 苦悩、成長、可能性ーー終末期ケアにおける拡張する意識としての健康(アンーマリー バロン)
第5章 術前外来におけるスタッフと患者のための治療環境の創造(ジェーン フラナガン)
第6章 理論的であるということは、すなわち実践的である。(ヴァージニア A. カパッソ)
第7章 家族の健康を支援する看護プラクシス(メリアン リッチフィールド)第8章 地域におけるケアリングの実践ーーパターン認識のプロセスを用いて(マーガレット デクスハイマー ファリス)
第9章 “安らぎ領域”の創出ーー認知症と共に生きる人々のリズムとパターン(スーザン ルカ)
第10章 ケア環境の創造ーー臨床実践の変革を目ざす看護管理の戦略(アマンダ コークレイ エドワード コークレイ)
3 プラクシスとしての研究
第11章 芸術的表現とパターン認識ーー参加者の“創造的身体運動”表現と
研究者の意味解釈に基づく“イメージ画”表現(キャロル ピカード)
第12章 双極性障害のある子供の両親とパターン認識(キャロル ピカード)
第13章 アクションリサーチチームの創出ーーケアのプラクシスモデル(遠藤恵美子 嶺岸秀子 久保五月)
第14章 多発性硬化症と共に生きる女性たちの人生パターンの認識(ジェーン ニール)
4 教 育
第15章 看護学部で展開された精神看護教育のプラクシス(キャロル ピカード タラ マリオリス)
第16章 高度実践看護コースで学ぶ大学院生のパターン認識能力の育成(ホリー ノヴェレツキーーローゼンタール カスリーン ソロモン)
第17章 救命救急場面におけるケアリングの典型例ーー患者とナースの相互的変容(スーザンM. リー)
5 対話と会議
第18章 やがて理論は収束に向かうのであろうかーーニューマン、ワトソン、ロイとの対話(キャロル ピカード ドロシー ジョーンズ)
第19章 拡張する意識としての健康の理論の現在ーーナース、教員、研究者による対話集会 (カサリン ローザ)
第20章 拡張する意識としての健康の理論の影響力(ドロシー ジョーンズ)
監訳者あとがき
協働して紡ぐ〈変容の物語〉
教育の権力性を前提としつつ,自律的な主体形成はいかにして可能となるのか。矯正教育の現場である少年院と,社会生活への移行の場である更生保護施設での参与観察やインタビュー調査を手がかりに,法務教官や施設職員と少年とが協働して,〈変容の物語〉を創出し再構成していくナラティヴ実践の様相を描き出す。
序章 本書の概要
第1章 矯正教育における「教育」の含意
第2章 矯正教育理論における言語化実践の位置づけー矯正教育の戦後史から
第3章 矯正教育実践を読み解く手がかりとしての「ナラティヴ」
第4章 矯正教育における「規範」
第5章 ナラティヴ実践における調停/調整ー葛藤の肥大化に対する解決・緩和戦略
第6章 物語生成における矯正教育の役割ー創作オペレッタに見る〈教育的行為としての物語化〉の技法
第7章 更生保護施設における教育的介入のイデオロギーー矯正教育における〈変容の物語〉のその後(1)
第8章 困難を契機とした〈変容の物語〉の再構成ー矯正教育における〈変容の物語〉のその後(2)
終章 自律的な主体への変容に向けたナラティヴ実践
補論1 法務教官研究への示唆ー教師研究としての「法務教官」
補論2 ナラティヴ実践の学校教育への応用可能性ー教育学研究への含意
食育は,生きる上での基本であり,知育,徳育および体育の基礎となるべきものと位置づけられます。それは、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し,健全な食生活を実践することができる人間を育てるための教育です。本書は、日本食育学会の編集により、食育を食の基礎知識やサステイナビリティ、教育、政策、歴史、文化、そしてその国際的な広がりなど様々な側面から扱った中項目事典です。食育は日常の市民生活や、その持続可能性を牽引していく分野ですので、その発展は未来へとつながることになることでしょう。
運営母体が100周年を迎えた兵庫県・甲南女子大学の教職員が、「女性という記号」をもつ学生と向き合い、女子大学の存在意義、女性教育の取り組み、自身の専門領域と女性教育との関わりについて記述し、今後の女性教育について問題提起する。
刊行に寄せて 女子大学と女性教育の未来[森田勝昭]
序論 本気で女性を応援する女子大学の探求[野崎志帆]
1 甲南女子大学の女性教育のこれまでと今
1 甲南女子大学の歩み[米田明美]
2 女性教育カリキュラムの意義と可能性[野崎志帆]
3 図書館における女性教育の展開[中岡妙子]
4 保健センターの取り組みーー女子学生のからだとこころの健康への支援[八木麻理子]
5 リーダーシップ教育[佐伯勇]
6 キャリア支援体制[前川幸子]
7 女性教育プロジェクトーー女子大学の存在意義への問いかけと対話の軌跡[野崎志帆・ウォント盛香織]
2 各学問領域における女性教育
〈女性教育と人文科学〉
1 日本古典文学の中の女性ーー『無名草子』作者の叫び:「女ばかり口惜しきものなし」[米田明美]
2 日本語教育は日本社会を変える!をめざして[和田綾子]
3 女性写真家とセルフ・ポートレイト[馬場伸彦]
4 マンガが示す多様な生き方のモデル[増田のぞみ]
5 北米先住民女性の役割と「力」に学ぶーー過去から現在まで[岩崎佳孝]
6 文学に広がる女性の多様な生き方ーーアジア系アメリカ文学を例に[ウォント盛香織]
〈女性教育と社会科学〉
1 コロナ禍の授業を通して女性に関わる課題と未来を考えるーーSDGsの視点から[高橋真央]
2 女性と持続可能な自然資源の利用ーーフィリピンに暮らす女性と水産資源との関わりから考える[瀬木志央]
3 「賢く生きる」の心理学的考察[山田尚子]
4 自由な女性であるためにーー共通科目「女子学」のねらい[池田太臣]
5 環境に配慮した暮らし[中野加都子]
6 企業と女性問題、さぁ、どうする?--わが国の企業におけるジェンダーに関する課題とその対応について[森本真理]
〈女性教育と保健医療科学〉
1 性の多様性の観点から学生が考える女子大学のあり方[川村千恵子]
2 世界にひろがる母子健康手帳ーー女性と子どものいのちと健康をまもる[中村安秀]
3 女性教育と理学療法[川村博文]
4 産後女性の体のケア[山本綾子]
5 生物学的・栄養学的な性差を理解してジェンダー平等の女性教育を考える[天野信子]
シンポジウム報告 甲南女子大学のこれから
本気で女性を応援する女子大学に向けて[ウォント盛香織・野崎志帆・前川幸子・米田明美]
あとがき
農林業の魅力と専門職大学を3分野の「教育」、「ビジネス」、「地域」について各部で論じた。第1部の「教育」では、農林業経営、農業階梯、食と健康、ICT教育を取り上げた。第二部の農林業ビジネスでは、静岡の特徴を意識してメロン、イチゴと林業、畜産を章として立てた。第3部では幅広い論点の中から、在来植物、地域社会との関わり、農福連携を取り上げた。
序章 静岡で始まった新しい教育
第1部 農林業教育の実際
第1章 これからの農林業経営のプロ
第2章 農業階梯における専門職大学の役割
─畜産を中心として─
第3章 農林業教育としての食と健康
第4章 ICTと農林業教育
第2部 人材を活かすこれからの農林業ビジネス
第5章 イチゴ品種の開発・普及から得た
「実践型」の学び
第6章 これからの温室メロン生産
第7章 森林・林業と木材産業ビジネスの可能性
第8章 畜産の原点はやはり動物とのふれあい
第3部 農林業を取り巻く地域
第9章 在来作物の豊かな世界
第10章 文化的景観と世界かんがい施設遺産
第11章 農福連携による農山村地域の活性化
第12章 専門職大学における研究と国際交流について
終 章 耕土耕心
効率性と公平性はしばしば主役と敵役を入れ替わり、せめぎあう。幕によっては、いずれかが脇役に徹することもある。この二人の役者を経済学という脚本家がどのように立ち振る舞わせているか。