黄進興氏が自ら厳選した孔子廟研究に関する14編の論考を「黄進興著作選集」として、二冊に分けて刊行。これらの論考は、儒教の宗教としての特質を歴史的に儒教が果たしてきた役割に即して解明し、国家宗教としての儒教の本質を明らかにし、孔子廟を政治と宗教とが交わる重要な場としてとらえ、孔子廟従祀制度の変遷に沿って、中国思想史の展開を跡づけている。
『黄進興著作選集』の第二冊にあたる本書『孔子廟と帝国』は、如何にして孔子廟が中華帝国の礼制に組み込まれていったのかー政治に取り込まれていったのかーを、孔子廟を巡る様々な歴史的事象を丹念にたどりながら論考を加える。同時に、孔子廟に従祀される者の人選自体が、その時々の時代思潮・学術観、ひいては政治思想を反映するものとしての代表的事例(荀子・朱子の扱い、嘉靖年間の改変など)を挙げて論考を加えている。付録として、太公望呂尚を祀る「武廟」についての文章を収める。文廟である孔子廟との違いを明らかにしている。
「台湾学術文化研究叢書」刊行の辞(王徳威)
日本語版序ーー孔子廟と私(黄進興)
第一章 孔子廟の祭祀と帝国の礼制
第二章 道統と治統の間ーー明嘉靖九年(一五三〇)の孔子廟制度改革に見る皇帝権力と祭祀儀礼
第三章 清初政権におけるイデオロギーの探究ーー政治化する道統観
第四章 孔子塑像の撤廃と聖師祭
第五章 『野叟曝言』と孔子廟文化
第六章 荀子ーー孔子廟従祀の欠席者
附録 武廟の興起と衰退(七世紀から 十四世紀まで)--政治文化の視点から
初出一覧
訳者あとがき(工藤卓司)
『孔子廟と帝国ーー国家権力と宗教 黄進興著作選集(二)』解説(中純夫)
索引
膨大な〈証言〉が浮き彫りにする「満州国」十四年間の教育の実態。中国における植民地教育史研究の第一人者である斉紅深が収集した1000人を超える植民地教育を体験した中国人への聞き書きを整理・集成。教育史・近代史・アジア史の一級資料、中国に先がけて刊行。
傀儡「満州国」教育の変遷
私がすごした旅順高等公学校
奉天鉄路学院の印象記
傀儡「満州国」の奴隷化教育
錦州第一国民高等学校での日々
女子生徒の回想
傀儡「満州国」一四年の教育の回想
私の受けた朝鮮族教育
モンゴル族学校について
朝鮮族に対する同化教育〔ほか〕
日本には都道府県47、市790、町745など、1700を超える地方政府がある。一般に地方自治体、地方公共団体と呼ばれ、行政機構のみが存在する印象を与えてきた。だが20世紀末以降の地方分権改革は、教育、介護、空き家問題など、身近な課題に直面する各政府に大きな力を与えた。
本書は、政治制度、国との関係、地域社会・経済の3つの面から、国家の2.5倍の支出と4倍の人員を持つ地方政府の変貌と実態を描く。
一八九〇年四月、紀行文作家として来日したラフカディオ・ハーンは、松江中学へ英語教師として赴任し、そこに理想の異郷を見出した。しかし、その後、熊本で近代化の実態に触れて、彼の美しき日本像は崩壊する。本書は、他のお雇い外国人と異なり、帰るべき故郷を持たない彼が、神戸、東京と移り住むうちに、日本批判へ転ずることなく、次第に国家・民族意識を超越し、垣根のない文化の本質を目ざしてゆく様子を描く評伝である。
遠いとおい大昔、およそ一億六千万年にもわたってたくさんの恐竜たちが生きていた時代ー。かれらはそのころ、なにを食べ、どんなくらしをし、どのように子を育て、たたかいながら…長い世紀を生きのびたのでしょう。恐竜なんでも博士・たかしよいち先生が、新発見のデータをもとに痛快にえがく「なぞとき恐竜大行進」シリーズが、新版になって、ゾクゾク登場!!
日本人と水は縁が深い。
「湯水のように」と言われるほど豊かな水は、炊事や洗濯など日常生活や酒造、灌漑などに利用されてきた。
本書は、名水というキーワードから日本人と水の関わりを案内。
弘法大師伝説が全国に広がる理由、歌枕と名水、茶の湯の文化などを時代ごとに解説し、さらに美人水や害虫駆除の泉などのユニークな水質、まいまいずやまんぽなど巧みな水利用も紹介。
名水の歴史と科学、文化が一目でわかる。
□■□目次□■□
はじめに
序章 時代が求めた名水の変遷
1 名水とは何か?
2 時代によって移ろう名水
第一章 『古事記』『日本書紀』『風土記』が伝える水ーー神代〜記紀時代
1 神代〜記紀時代の水
2 『古事記』『日本書紀』に登場する水
3 『風土記』に登場する水
4 『万葉集』に登場する名水
5 神代の水と日本人の生活
第二章 日本人の心情を伝える和歌の名水ーー奈良時代〜平安時代
1 『万葉集』で詠まれた名水
2 歌枕としての名水
第三章 人物ゆかりの水と宗教の水ーー平安時代〜室町時代
1 天皇ゆかりの水
2 空海と日蓮にまつわる水
3 武士にまつわる水
4 文化人ゆかりの水
5 宗教にまつわる水
第四章 新たな水文化、茶人・茶事の水ーー室町時代〜江戸時代
1 茶の伝来と喫茶のはじまり
2 茶にまつわる京都の名水
第五章 民衆の水ーー江戸時代の名水
1 地誌・名所案内記から見た京都の名水
2 人物に関わる京都の名水
第六章 生業の水ーー明治時代〜現代
1 京都の地下水
2 酒造の名水
3 文明開化の水
4 ペットボトルで販売される名水
5 名水としての変遷
第七章 水質が生み出した名水
1 珍しい水質の名水
2 茶の湯に用いられた名水の科学的特徴
3 信仰に関係する名水の特徴
4 不思議な水
5 水質がよい水に生息する生物
第八章 自然環境と共存する巧みな水利用
1 水利用の匠「水船」
2 まいまいず井戸と上総掘り
3 六角井戸
4 マンボとショウズヌキ
5 間欠泉
6 水板倉
7 磨崖仏に存在する湧水の謎
終章 名水の名付けの「謎をひもとく」
あとがき
参考文献
平成の名水百選リスト
昭和の名水百選リスト
名水一覧
鉄道輸送において列車は「商品」であり、利用者から求められる品質とは、「速い(所要時間が短い)」
「直行する(乗り換えずに行ける)」「乗りたいときに乗れる(本数が多い)」の「便利3要素」ということになる。
品質の向上には車両や軌道などハード面の改良は不可欠であるが、そのハードの能力に最適化された
「列車ダイヤ」を設定することによってようやく「便利3要素」が達成される。本書は、まず列車ダイヤの基礎や
運行計画の考え方をわかりやすく説明し上で、JR発足時から30年を経て如何に「便利3要素」を達成した
「列車ダイヤ」が数多く誕生し、目覚ましく進化したのか詳しく解説している。
第1章 ダイヤは列車という商品の設計図
第2章 安全で正確なダイヤへ
第3章 スピードアップの進化がダイヤを変える
第4章 スピードアップを実現する様々な手法
第5章 直通運行でより便利なダイヤへ
第6章 乗りたいときに乗れるダイヤの難しさ
第7章 パターンダイヤ進化の実例ーー東海道新幹線の変遷
第8章 「ダイヤ乱れ」はダイヤで解決
人は心に荷物を持ちすぎている。 だから自由に動けないし、 生きられない。 重荷を下ろして、 身も心も軽く人生を生きる秘訣を平易に説く。
人間はこれから救われるのではない、 はじめからみんな救われているのだ。 そのことを知れば、 運命をも変える人間本来の神の力が湧いてくる。
人生を180度好転させる一冊。
幼い頃に見た古き良き日本や東京の情景。著者の撮る写真には、記録性、技術の確かさに加え、温かい眼差しが感じられ、ほかに得難いものとなっている。それはひとえに、著者自身の、浅草の片隅で日々フライパンを振っている庶民の視点、温かい人柄、年齢を感じさせない感性の瑞々しさにほかならない。
読売新聞都民版で八年三〇〇回を数える名物連載「秋山武雄の懐かし写真館」から、選りすぐりの写真と逸話を通し、今は失われた、懐かしいあの頃が甦る。
本書は、三重県鳥羽市から和歌山県田辺市の紀伊半島沿岸部を対象に、当該地域の特性を踏まえ実施したグロットグラム(地点×世代)調査の結果を掲げ、表現法や語彙、言語意識といった観点からその特色を探りながら考察した論文集である。大阪や名古屋といった都市のことばがその周縁部である紀伊半島沿岸のことばにどのような影響を与えているか、豊富な関連資料と多角的な視点から分析し、その言語変化のプロセスとメカニズムを明確にしている。