伝染病と悪疫の恐怖におののく古代ローマ帝国の諸都市。そこに登場する治癒神イエス。差別され、社会の外へ追放されていた病人を求めて遊行する弟子たち-。原始キリスト教における「病気なおし」活動に注目し、福音書の奇跡物語を新しい視点から読み解き、キリスト教成立の謎に迫る。
ベンヤミンの「一方通行路」を通って、書かれたものの図像を収集する旅に出かけよう。行く先はカフカである。「書物」の隠喩の系譜をたどる旅。
みずみずしい詩情・美しいことば。いま甦る望郷の詩人、室生犀星の美しくせつない抒情詩の珠玉。
ライルはゆかいなワニ。ライルがいるだけでだれもがたのしくなる。ある日、ライルはプリムさんのしごとばへつれていってもらうことになった…。小学校初級以上。
1964年、オレゴン大学の元陸上部員フィル・ナイトは、大学時代の恩師と500ドルずつ出しあい、小さな運動靴販売会社を設立した。日本から輸入したオニツカ(現アシックス)シューズを競技会場で売り歩いていた彼らは、その利益をもとに、独自のシューズ開発に乗り出す。そして7年後、ついに完成した新型シューズの箱には、新しいブランド名が印刷されていた-「ナイキ」と。革命的な高性能シューズと斬新な広告・マーケティング戦略で、ビジネス、スポーツ、大衆文化の世界を塗りかえたナイキ。その成功の陰にはJUST DO ITの精神をモットーに、つねに挑戦を続ける創業者フィル・ナイトの強烈な個性があった。世界No.1のスポーツ&フィットネス企業を一代で築き上げたカリスマ的な起業家の半生を軸に、マイケル・ジョーダンや野茂など超一流スポーツ選手に愛用され、世界中の若者に熱烈に支持されるナイキの魅力のすべてを解き明かす!アメリカの新世代作家が放つ力作ノンフィクション。
王朝時代。左大臣家の姫君のもとに、紅の結び文が届く。結びの文は恋の文。それは、憧れだけを知る少女が、女となり、人の心を知るまでの、波瀾に富んだ旅路の始まりだったー。時を越えて変わらぬ「恋の心」のありようを、王朝の典雅な風物のなか、繊細・華麗に描き出す。
陶芸界の巨人・唐九郎と“韋駄天お正”こと、美の探究者・白洲正子が繰り広げる痛快対談!やきものをめぐり、古今東西の美をめぐり白熱する芸術論と、この二人ならではの考察が煌めく人間論・人生観。
初めてでも大丈夫、すてき、楽しい着物入門。TVでおなじみの着物達人が贈る、誰でもできる小紋・浴衣の着付け方から冠婚葬祭のマナーまで。
「自己防衛」する植物たち。彼らが対昆虫兵器として4億年に渡ってデザイン・創出してきた天然の化学物質、そこに人間の使う農薬のルーツを求め、植物と昆虫(動物)、人間の攻防・共進化の中に、その本質を読み解く。
火と土が出会い、焼き物ができる。中国の陶工はその素朴な技術を何千年もかけて磨き上げ、傑出した作品を数多く産み出した。それらはまた中国の特産品として世界中に交易され、各地の港跡に散らばる破片は「海のシルクロード」を浮かび上がらせた。景徳鎮を中心に伝統の中国陶磁に秘められたドラマを描き、焼き物文化の世界史的意味を考える。
シリーズ第3弾!指示理論や言語行為論等で認識と解釈の哲学の核心に迫る柏木達彦。
江戸時代。姫路城に住む千姫は、政略結婚の末、大坂城落城の際に、ひとりだけ生き延びたというつらい思い出がある。今は二番目の夫・平八郎と幸せに暮らしている。ある日、千姫とそっくりの顔をしたお菊という侍女が新しくやってきた。その夜、千姫は死んだはずの夫・秀頼の声を聞いた!播磨の国ー現在の兵庫県。姫路のお城には、幽霊の住む井戸があるー。
15歳で寺山修司に認められ、「天井桟敷」に入団した弧独な少女サキ。九条映子、広瀬のお父さん、蘭妖子、田中未知、稲葉憲仁、シーザー、森崎偏陸など、劇団の中心メンバーに可愛がられ、少女は次第に演技に目覚め、女優として開花しはじめるが…。劇団のスター、シーザーに憧れた少女は、みのらぬ初恋に悩み、若さを噛みしめる日々が続く。そんなある夜、バイト先の新宿のバーに現われた中年男との運命的な出会い。降りしきるほどの愛情に包まれ、その男・安部譲二に連れられて劇団を去って行く。これは、真撃で早熟な一人の少女の、魂と肉体の叫びと成長を描いた、70年代初頭の「天井桟敷」の物語である。
この作品は、ユネスコ・アジア文化センターの主催により、1978年から隔年に行われております“野間国際絵本原画コンクール”の第9回大賞受賞作を、絵本にまとめたものです。上記のコンクールは、アジア・太平洋、アフリカ・アラブ諸国、ラテンアメリカ地域の絵本作家の創作活動を奨励し、絵本の振興と発展に資することを目的としてはじめられたもので、毎回各国の生活や文化がうかびあがってくる力作が、数多く寄せられています。