ことばの壁をどう乗り越える?一方の母語を使う。第三の言語を使う。通訳・翻訳を利用。双方が母語を使う、あるいは双方が相手の母語を使う。言語を混ぜて使う。「共通語としての英語」やエスペラントも含め、前半では多様な方略の特色と長所・短所を公平な視点で考察。後半では、ヨーロッパで最も断絶した言語境界線といわれるドイツ・ポーランド国境から、諸方略の実際の使用実態を報告する。
有効な学習法とはどういうものか。外国語が身につくとき、学習者にどんな変化がおきているのか。いつどこでも勉強できる辞書や教材がネットに豊富にあり、オンラインコミュニケーションの発達によって外国語を使う機会が増えた今こそ、学習法を見直そう。ロングセラーの初版に補章やコラムを加え、最新の状況に対応した新版。
「客観的」である文章やコミュニケーションが良しとされる風潮のなか、本当に人のこころを動かすのはいつだって誰かの「主観」である。自分のこころがふるえていなければ相手のこころはふるえない。自分の「主観」がどこにあるのかを掘り下げ、コミュニケーションで素直に表現する方法を、コピーライターとして多くの言葉を生み出し、そして文章講座の講師も担当する著者が指南。「主観」を鍛えれば、言葉はきっと強くなる。
近年、動詞の語彙意味論で様態動詞と結果動詞、あるいは様態・結果の相補性という言葉がよく出てきます。この本では、これらの概念を提唱したBeth LevinとMalka Rappaport Hovavによる、事象スキーマに基づく意味表示を用いた理論を、筆者自身の考えによる修正も加えつつ、予備知識のない読者にもできる限り理解しやすいように、さまざまな具体例を挙げながら平易に解説しています。
「シリーズ 話し合い学をつくる」待望の第二巻。多領域からの研究・実践報告や議論を通して、「共創」を実現するための「話し合いのモデル」と、それを基調とする「社会・制度・政策のあり方」を探求する「話し合い学」の構築をめざす。
執筆者:村田和代、井関崇博、森篤嗣、杉山武志、青山公三、加納隆徳、田村哲樹、荒川歩、小宮友根、土山希美枝、篠藤明徳、坂野達郎、佐野亘
くにたちの森の片隅で人文学を!
社会科学の総合大学である一橋大学で唯一、人文学の教育と研究の拠点として1996年に設立された言語社会研究科、通称「言社研(ゲンシャケン)」の25年の歴史が一冊に凝縮。
人文学の教育・研究が逆境にさらされる現在こそ、言語、文学、音楽、美術、映像、思想などを通して、人文学的想像力を養うために。世界を記述し、そして自身を知るために。研究室の扉はみなさんに開かれています!
【目次】
はじめにーくにたちの森の片隅で(中井亜佐子)
第一部 人文学よ、どこへ行く
●「言語社会」を想像する(糟谷啓介)
● ユートピアが実現したら、わたしたちは小説を読むだろうか(中井亜佐子)
●【対談】言社研と音楽と人文学(新野見卓也・小岩信治)
第二部 歴史を学べば
● 言社研のできたころ(尾方一郎)
● マーキュリーのはなし(成相肇)
●【座談会】流れ寄るヤシの実たちー言語社会研究科設立初期のあるゼミの姿
(鵜飼哲・西山雄二・山城雅江・中嶋泉・田浪亜央江・小柳暁子・呉世宗)
第三部 研究室の扉をたたく
● 文化資源としての一橋大学ー学芸員養成と美術史研究の視点から(小泉順也)
● 科学の多彩な歴史を読むー西洋の古典から近現代日本の資料まで(有賀暢迪)
● 楽器をとりまく人々をもとめてーある音楽史研究者が考え続けていること(小岩信治)
● 近代日本言語史のためにー自著総まくり(安田敏朗)
● サン=ジェルマン・デ・プレの『百科全書』(小関武史)
● 心のしくみ、しくむ心ー認知と物語を考える(川本玲子)
●「冥界を動かさむ」-想像のインタビュー(中山徹)
第四部 キャンパスから飛びたつ
● それはなぜ修士論文になり、そして論文ではない本になったか(堀祥子)
● あなたのお母さんに向けて書いてください(綿野恵太)
● 与話情浮名一橋(よわなさけうきなのひとつばし)(重藤暁)
●研究者という約束ー言語社会研究科で歩んだ一〇年(長名大地)
●アフリカ系アメリカ人文学・文化研究とジャズ(佐久間由梨)
●そうできなかったかもしれないけれど……、そうできないかもしれないけれど!
ー一橋大学大学院言語社会研究科での一〇年 (申知瑛/高橋梓訳)
●【座談会】太平洋を泳ぐ村(申知瑛・嶽本新奈・吉田裕・片岡祐介・松田潤・佐喜真彩・佐久本佳奈・君島朋幸・金利真・番園寛也・西亮太)
●【修了生からのメッセージ】
あとがき(小岩信治)
一橋大学大学院 言語社会研究科 沿革
心の哲学者サールによる心と言語の関係を扱った関連研究『言語行為』『表現と意味』に続く第3作。言語のもつ表象能力は心の志向性に由来し、この志向性はそもそも心的状態そのものに内在しているとの立場から、「意味」の問題の研究を通じて志向性概念を論じ、最後は「心身問題」にまで論究する。この志向性の概念が、はたして人間による「理解」と機械による「理解」との決定的違いになりうるか否か、心の哲学とAI(人工知能)論とが脱構築を試みるための試金石ともいえる書である。
好かれる人仕事ができる人の話し方は、感じがよくてわかりやすい。リモートでは、一層好かれる会話が求められます。雑談、報告、会議、プレゼン、説明など仕事や人間関係がうまくいくかは、話し方次第!
第1章 立場・価値観の違う相手と、感じよく会話する。 第2章 「相手」が関心のある話題を、話す。 第3章 「相手」の表情から、気持ちをくみ取る。 第4章 会話の最初と最後に「メリハリ」をつける。 第2章 感性こそ、ロジックで伝える。
どうすれば気持ちよく話してもらえるか?
政治家をはじめ各界の著名人、のべ2000人超えのゲストから話を【聞いた】
正統派報道番組「プライムニュース」のキャスターが伝授!
・相手に対する「敬意」を伝える!
・言いたいことを言ってもらって納得感を持ってもらう
・本音を引き出すためには「ずれたたとえ話」も有効
・質問は「前後」「上下」「左右」に振る
・「なるほど」のリズムで話を引きずり出す
・分からない言葉は必ず聞く
・三回聞いても話してくれないときは話題を変える
・求める答えが返ってこなかったら「自分から謝る」
・自分の「筋書き」を持っていれば臨機応変に対応できる……etc.
【目次】
第1章 相手の「本音」を引き出す
第2章「また話したい」と思ってもらえるか
第3章 質問の極意
第4章 相手に「敬意」を伝える
第5章 自分のやり方で「心を掴む」
第6章「機を見る」極意
第7章 情報発信者としての心構え
2022年に刊行した著者の筆による『カタカムナ音読法』は、現在3刷となり今も売れ続けている。この本は、あくまで子どもたちの国語力を高めるための学習メソッドを紹介したものだったが、その読者層は高齢者まで幅広く、著者のもとには多数の感謝の声が寄せられ、大人向けのものを執筆してほしいという要望も多い。
日本語能力の向上は、大人になってからも、そして大人になってからのほうが大問題であり、仕事やプライベートの様々な局面でその能力が問われるケースが頻出する。そこで、リスキリングとしての日本語力向上を目指すための「大人のためのカタカムナ音読法」の登場である。「カタカムナ」についての世の中の関心が、年々高まっている背景も見逃せない。巻末に「カタカムナ八〇首」を収録。
第一章 音読法で日本語能力を伸ばす
第二章 カタカムナ音読は最上の日本語学習法
第三章 カタカムナ音読の発声法
第四章 カタカムナ「ウタヒ」の音読
第五章 カタカムナ音で古典音読
発売:ワニブックス 発行:ワニ・プラス
言語学における実験研究の重要性は近年ますます増しているが、実験の方法論は個人で身につけるには敷居が高いという側面もある。
本書は「興味はあるけどやり方がわからない」という人に向けて、パソコンでできる実験研究の実践方法(容認性調査、自己ペース読文課題、語彙性判断課題、言語産出課題、コーパス調査、CHILDES検索法)を紹介する。
執筆者:青木奈律乃、浅原正幸、木戸康人、田中幹大、中谷健太郎、中野陽子
はじめに
第1章 対照実験ことはじめ
1. 要因計画
2. 実験材料の構造:項目とトークン
3. 実験材料の提示:ラテン方格法
第2章 ウェブで行う容認性調査
1. 容認性調査の概要
2. Ibex Farmで容認性調査
3. クラウドソーシング
4. resultsの回収
5. まとめ
第3章 自己ペース読文課題を使った実験:ローカル編
1. 自己ペース読文(SPR)課題とは
2. LingerでとりあえずSPR実験を走らせてみよう
3. Lingerで日本語実験を走らせてみよう
4. Lingerで実験材料を設定しよう
5. テキストエディタについて
6. おわりに
第4章 自己ペース読文課題を使った実験:ウェブ編
1. メリットとデメリット
2. Ibex Farmにおける自己ペース読文課題の実行方法
3. 結果データの見方
第5章 語彙性判断課題を使った実験
1. 語彙性判断課題とは
2. 語彙性判断課題の種類
3. DMDXを使った実験:準備編
4. DMDXを使った実験:実践編
5. おわりに
第6章 言語産出の実験
1. 言語産出の研究方法の歴史
2. 文産出の実験方法
3. E-Primeを使用した実験プログラムの作成方法
4. まとめ
第7章 「中納言」を使ったコーパス調査
1. コーパスとアノテーションと検索系
2. 検索系「中納言」の概要
3. 検索系「中納言」で検索してみよう
4. 練習課題:二重目的語構文の語順の分析
5. おわりに
第8章 発話データベースCHILDESを用いた調査
1. CHILDESとは
2. CHILDESを使ってみよう
3. コマンドを使いこなそう
4. データの分析方法
5. まとめ
第9章 統計の基本的な考え方について
1. p値って何?
2. 確率は分布から推し量る
3. まとめ
参考文献
索引
執筆者紹介
外国人観光客を助けてあげたくなるフレーズ満載。発音に自信がなければ、フレーズをさっと指し示せる全ページ3段構成。単語を入れ換えれば通じる応用力。巻末によく使う単語を収録。
人の移動を扱うこれまでの研究の限界を明らかにし、当事者の「経験と記憶の語り」による、「移動とことば」研究の可能性を広げていくシリーズ第2弾。多様なアプローチから人類学、社会学、歴史学、心理学、文学の領域における、移動に生きる人々の生を探究する野心的な研究を幅広く収録。
■あとがきから
『移動とことば2』は、多様な「移動」を経験した研究者がモバイル・ライブズを生きる現代のすべての人たちと未来の子どもたちに向けて書いた「論考集」であり、「語りの束」でもある。ここで描かれている様々な〈個〉の物語が、読者の中にもある多様な「移動」を発見し、振り返り、そしてそれらがいかに現代的な問題を照らしだしているかを認識し、今後の探究に繋げていく…これが本書に込められた編者の願いである。
第1部 「移動とことば」の語りとアイデンティティ
第1章 名前をめぐるアイデンティティ交渉:「ハーフ」の娘と母の「移動」の軌跡から見えるもの
Laura Sae Miyake Mark・三宅和子
第2章 湯呑の貫入に投げ込まれた「移動とことば」
尾辻恵美
第3章「が」の正体:痛みをのりこえてひらく花
半嶺まどか
第4章 「留学」研究からことばの学習と使用を考える:移動を重ねるスロバキア出身Denisaの言語レパートリー
岩崎典子
第2部 「移動とことば」の語り方と書き方
第5章 「当事者」研究をする「私」のオートエスノグラフィ:カテゴリー化をめぐって
南誠(梁雪江)
第6章 「移動する子ども」のライフストーリーとオートエスノグラフィ:聞き手と語り手と書き手の関係を振り返って
リーペレス・ファビオ
第7章 German, Japanese and beyond:How my languages made me a Psycholinguist
辻晶
第8章 移動とことばをめぐるダイアローグ:異郷に生きる関西出身者の往復書簡より
川口幸大・津川千加子
第9章 「移動する子ども」と文学:荻野アンナの文学世界を読む
川上郁雄
ことわざ、四字熟語から漢字の筆順まで…日本語の面白さをたっぷりと味わえる全13種、計320問。
どんな相手にも「なるほど」と言わせ、味方にする2つのメソッドを解説!「話し方」は頭の回転が9割!さらりと切り返せる!負けない!誰にでも伝わる!最強の会話術。