バンクーバー五輪を前にした浅田真央の闘い。新しいコーチ、そしてライバルとの勝負。世界女王は、悩みながらもまた大きく成長した。輝き続けた18歳の胸のうち。写真とインタビューで振り返る2008-2009シーズン。
すぐ隣で、ずっと遠くで、耳をすませばきっと聞こえる。芥川賞作家にして史上最年少の川端賞作家がすくいあげる6つの小さな奇跡。
誰にでも、今日はごはん作るのちょっと面倒だな、と思う日はあるけれどそんな時は15分前後手を動かして、おいしい「ひと皿のごはん」を…!大好評『おやつですよ』に続くなかしましほ初のごはんレシピ集。
メイン州の小さな町チェスターズミル。人口およそ二〇〇〇人。その町は突如、透明の障壁に囲まれた。上方は高空に達し、下方は地下深くまで及ぶ。“ドーム”と呼ばれるようになった障壁は、わずかな空気と水と電波を通すのみ。パニックのなかで、命を落とす者が連続する。そこで動き出すのは町を牛耳る男ビッグ・ジム・レニー。警察力を掌握したビッグ・ジムは混乱に乗じて恐怖政治を開始した。“ドーム”のなかで一触即発の内圧が高まりはじめるー。アクセル踏みっぱなしの小説を書くーそう決意して、“恐怖の帝王”キングが、その才能と筆力のすべテを恐怖と緊迫のために叩き込み、全一四〇〇ページを一気に駆け抜ける。巨匠の新たなる代表作、誕生。
本書は、さまざまな分野から選んだ50の活動を通して「本当の危険を見きわめる力」と「それに対処する力」を身につけるための書籍です。「ナイフを使う」「目かくしで1時間すごす」「強風の中で手作り凧をあげる」「やりを投げる」「ミツバチの巣を探す」「車を運転する」「指を瞬間接着剤でくっつける」などの活動を親子で行うことで、道具を使う技術、とっさの際の身体の使い方、テクノロジーと社会の仕組みなどに関して、体験にもとづいた知識を得ることを可能にします。
丈夫な剛毛に思い悩んだ顛末を綴る「髪の思春期」、受賞するのかしないのか、決定を待つあいだのこたえる感じ「芥川賞のパーン。」、憂鬱に臨んだクリスマスが涙とともに一変した「母とクリスマス」…“とくべつな色合いをもつとくべつな瞬きであった”2年間に発表された、きらきらしい58篇のエッセイを収録。
経済成長と生活の豊かさを問い直す。『デフレの正体』著者と、気鋭のコミュニティデザイナーによる珠玉の対談。
「呼ぶことはできなくても頻繁に呼ばれる人生」を送るOLのヨシノ。友人から結婚式招待状が届き、申し込んだその日に旅行をキャンセル。二次会幹事まで頼まれ準備万端当日を迎えたが、途中で上司の父親の通夜手伝いに呼び出され、空腹のまま駆けつけるはめに…芥川賞受賞後、ますます快調な著者の傑作中篇集。
明るくて合理的、自由で行動的。貿易を行い、戦争もする「海軍」として、亀山社中を創設し、薩長同盟を実現させた坂本龍馬は土佐藩で、どのように育まれたのか?どんな世界を見ていたのか?誰に暗殺されたのか?龍馬をめぐる数々の謎に歴史家の磯田道史が挑んだ。龍馬を知れば、幕末が見えてくる。
京は錦高倉市場の青物問屋枡源の主・源左衛門ー伊藤若冲は、妻を亡くしてからひたすら絵に打ち込み、やがて独自の境地を極めた。若冲を姉の仇と憎み、贋作を描き続ける義弟・弁蔵との確執や、池大雅、与謝蕪村、円山応挙、谷文晁らとの交流、また当時の政治的背景から若冲の画業の秘密に迫る入魂の時代長篇。
フェイクだらけの時代。真実は自分で見極めろ!渡された白いカードでコンビニATMを操作するだけで、報酬は十万円。そんな怪しいバイトに千人単位の若者を集める目的は?池袋の仲間と、新しい命を守るため、マコトとタカシが動く!
突然部長に指名された一年生男子。嫉妬、大学受験、ブラック部活問題を乗り越え、全日本へ行けるのか!?吹奏楽感動長編。
至極のエッセイ45本に加え、文庫版の「おまけ」9本&「あとがき」を収録。あなたの心の中でうごめく「曖昧な感情」に、「曖昧なまま」そっと寄り添ってくれる沢山の言葉たちー最果タヒ初のエッセイ集が待望の文庫化!
日本企業の「あるべき姿」を求めて私は闘い続けた。“村上ファンド”を率いて日本に旋風を巻き起こした男の、最初で最後の告白。
深雪は婚約者の俊亜貴を連れ故郷の雪之島を訪れる。結婚をしてありふれた幸せを手にいれるはずだった。ところが祝宴の席で深雪は思いもよらないことを島民たちから知らされ、状況は一変する。やがて俊亜貴は行方不明に…。この島、何かがおかしいー。人間の奥底にある執着心と狂気を描いた傑作サスペンス。
姿を消した人間を追跡する名人、コルター・ショウ。失踪人や逃亡犯に懸賞金がかけられると、彼は現地へ赴いて調査に着手する。つねに冷静に状況を分析する明晰な頭脳と、父に叩きこまれたサバイバル術で多くの事件を解決してきた。今回ショウはシリコンヴァレーに住む男の依頼で、失踪した娘を探すことになった。カフェを出たあと、忽然と姿を消した彼女は無事なのか?どこにいるのか?非協力的な警察に悩まされながら調査を続けるショウは、事件の背後にはビデオゲームが絡んでいることを知る。被害者を誘拐し、『ウィスパリング・マン』というゲームを模倣して監禁する犯人“ゲーマー”。刻々と死の迫る被害者たちの居場所を突き止め、彼らの命を救うために知力と体力を尽くすショウ。犯人は誰なのか。単なる愉快犯なのか。あるいは何か隠された動機があるのかー?懸賞金を求めて難事件に挑み、不可解な死を遂げた父の謎を追う名探偵コルター・ショウ。リンカーン・ライム、キャサリン・ダンスに続く新ヒーロー誕生。時限爆弾のようなサスペンスに意外な真相を仕掛けたシリーズ第一作。
実家の米を引き取るため大型台風が迫る中、強面ヤンキーの運転する軽トラで東京を目指す女性。波乱だらけの強行軍(『田舎のポルシェ』)。不本意な形で大企業勤務の肩書を失った二人の男性が意気投合、廃車寸前のボルボで北海道へ旅行することになったがー(『ボルボ』)。「憧れの歌手が歌った会場に立ちたい」。女性の願いを叶えるため、コロナで一変した日本をロケバスが走る(『ロケバスアリア』)。
外資系食料品メーカーの事務職として働く元地下アイドルの華美は、生活費を切り詰め株に投資することで、給与収入と同じ配当を生む分身の構築を目論んでいる。恋人の直幸は「使わないお金は死んでいる」と華美を笑い、とある人物率いるオンラインコミュニティ活動にのめる込んでゆく。そのアップデートされた物々交換の世界は、マネーゲームに明け暮れる現代の金融システムを乗り越えゆくのだ、と。やがて会員たちと集団生活を始めた直幸を取り戻すべく、華美は“分身”の力を使おうとするのだが…。高度に発達した資本主義、その欠陥を衝くように生まれる新たな幻影ー富に近づけば、死にも近づく。現代人の葛藤を描く羽田圭介の新たな代表作。