性暴力被害を受けた子どもの保護者を支援するための心理教育ワークブック。
大切な子どもが性暴力被害を受けたと知ったら、保護者や家族は大きなショックを受け、その出来事に圧倒され、どう立ち向かったらよいのか、子どもに何をしてあげられるのか、途方にくれてしまう。けれども、被害を受けた子どもが安心感・安全感を取り戻し、回復への道を歩むためには、保護者や家族の温かく親身な支援が何より必要である。それには保護者がまず、今の自分の感情に気づき、気持ちを整理し、セルフコントロール感を取り戻すこと。そのうえで、被害を受けた子どもの気持ちの動きを理解し、子どもの感情を受け止め、分かち合い、子どもを支えられるようになること。本書には、そのための知識と体験を深める道筋が示されている。性暴力被害を受けた子どもとその保護者に関わる、すべての支援者に読んでいただきたい1冊。ワーク(PDFファイル)はダウンロード可能。
はじめに
本書の紹介と使い方
第1部 性暴力にあった子どもの保護者への心理教育
第1章 性暴力にあった子どもの保護者支援
1.支援者自身に性暴力被害への気づきと理解が必要です
2.支援者の教育トレーニング
3.保護者への心理教育(ガイダンス)はなぜ必要なのでしょうか
4.たくさんの人がトラウマを体験する事実ーー世界精神保健調査からーー
5.トラウマ(心的外傷)になぜ注目するのか考えましょう
6.子ども時代の逆境体験が及ぼす影響について理解しましょう
第2章 被害体験後の子どもの心と身体の反応を知る
1.子どもの様子
2.子どもの感情と身体症状の理解
3.性的グルーミング(手なづけ)に注意
第3章 保護者が感じる感情と感情コントロールの仕方を学ぶ
1.保護者の反応とアプローチ
2.保護者のさまざまなタイプと反応
3.面接室での保護者への対応
4.支援者の態度
5.保護者の混乱
6.感情のコントロールを取り戻す
ワーク1:あなたの気持ちの色
ワーク2:あなたが今,一番心配していること,困っていることは何ですか?
7.保護者が感じるさまざまな感情
第4章 子どもへの接し方ーー実際の声がけの仕方を知りましょう
1.不安な態度
2.確認の質問
3.怒りの表出
4.自尊心の損失
5.プライバシーの保護
6.否認と回避のメッセージ
第2部 子どもと保護者で行う回復のためのワーク
子どもと行うワークとは?
1.安全性について
2.大切なメッセージ
3.根気強く・ねばり強く
ワーク1:回復プロセスのワークを始めよう
ワーク2:感情を知るためのヒーリング・ワーク
1.怒りの気持ち
2.悲しい気持ち
3.怖い・恐れの気持ち
4.罪悪感
ワーク3:リラクセーション法・呼吸法
1.統合的リラクセーション法
2.漸進的筋弛緩法
付録 支援者が困ったこと,悩んだことQ&A
おわりにーー支援者から保護者へ伝えたいこと
こころの襞の解きほぐしー子どものかすかな動きが告げる世界の豊かさに気づくこと。現象学の視点から教育現場に長年関わってきた著者が、そのエッセンスをやさしく説く。
稲刈り後の田んぼに水を入れ、冬の間も湛水しておく、あるいは湿地状態にしていくことを冬期湛水水田という。著者らは冬期湛水水田を「ふゆみずたんぼ」と呼びならわし、全国で普及・啓発に努めてきた。「ふゆみずたんぼ」は稀少な動植物の住みかとなり、代替湿地として渡り鳥の中継地となるなど、生物多様性の観点からも注目されている。さらに、「ふゆみずたんぼ」ではイトミミズによってトロトロ層が形成されることで、化学肥料や農薬に頼らない稲作が可能になることがわかってきた。
本書は宮城県を拠点に「ふゆみずたんぼ」での生きもの調査に取り組んできた著者が、全国の実践者を訪ね、多様な取り組みを聞き取った記録である。東日本大震災からの水田の復興における「ふゆみずたんぼ」の活用や、生物多様性や渡り鳥の保護になかかわる国際条約において、水田の価値を位置づけるなど、著者自身の取り組みも詳しく紹介されている。
序章 「ふゆみずたんぼ」へ旅立つ前に
1 「ふゆみずたんぼ」とは何か
2 「ふゆみずたんぼ」命名の由来
3 本書の構成
1章 鳥類と「ふゆみずたんぼ」
1 雁の塒(ルビ:ねぐら)となった「ふゆみずたんぼ」
2 トキと「ふゆみずたんぼ」
3 コウノトリ野生復帰と「ふゆみずたんぼ」
4 「なつみずたんぼ」とシギ・チドリの渡り
2章 「トロトロ層」とイトミミズ
1 名蔵アンパルの土吹虫(ルビ:ズーフムシ)
2 最北の「ふゆみずたんぼ」
3 「夢の谷」の糸蚯蚓(イトミミズ)神社
4 イトミミズがつくる泥の世界
3章 水草の多様性と「ふゆみずたんぼ」
1 宮城県加美町・長沼太一さんの田んぼの水生植物
2 伊豆沼・内沼の「ふゆみずたんぼ」とミズアオイ
3 舘野かえる農場の「ふゆくさたんぼ」
4 庄内の哲学者、佐藤秀雄さんの「ふゆみずたんぼ」
4章 生物多様性管理と「ふゆみずたんぼ」
1 Y・Iの木とアシナガグモ
2 プランクトンと「ふゆみずたんぼ」
3 光合成細菌と「ゆきみずたんぼ」
4 田んぼの侵略者は誰か?
5章 農書にみる「ふゆみずたんぼ」の持続可能性
1 会津農書と「ふゆみずたんぼ」
2 蕪村の見た「ふゆみずたんぼ」
3 伊達吉村の絵巻物と「ふゆみずたんぼ」
4 「ふゆみずたんぼ」の系譜と未来
6章 「ふゆみずたんぼ」から見る農村の未来
1 山に木を植えた大潟村の百姓
2 400年続く千框の棚田
3 三方五湖の「環境用水」
4 広渕沼と北村の風致を考える
7章 東日本大震災からの田んぼの復興
1 気仙沼市大谷地区の学校田んぼ
2 塩竃市寒風沢島の田んぼ
3 南三陸町志津川熊田地区の田んぼ
4 陸前高田市と石巻市渡波の復興
8章 環境教育と「ふゆみずたんぼ」
1 「原体験」と「ふゆみずたんぼ」
2 すぎやま農場と「ふゆみずたんぼ」
9章 国際条約と「ふゆみずたんぼ」
1 国際条約のリーフレットとポスターと「ふゆみずたんぼ」
2 世界農業遺産と「ふゆみずたんぼ」
かつての植民地支配や冷戦下の対外政策を歴史的背景として、主にイギリス・アメリカによる低開発地域への国際開発・援助事業を理論化してきた開発学は今、新たな局面を迎えている。経済成長により支援される側から支援する側へと転じた中国は、脱中心的・多遍的な開発学を打ち立てられるのか。国内外の開発をめぐる中国の試行錯誤および理論・言説形成の過程を辿り、国際社会を結び直す新時代の開発学を展望する。
国境を越える移民や難民等の人の移動という現象およびエスニシティという概念について、学際的・多角的に考察し、共生に向けた現代社会の諸問題に向き合う契機を提供する。法学・社会学・教育学・歴史学・文学・演劇・DNA人類学といった多岐にわたる学問領域が重層的に響き合う入門書。
わが国の看護師の熟練形成がうまくいっていないのはなぜか。看護師は本当に不足しているのか。医療と看護の現在を冷静に分析し、真の“医療崩壊”を防ぐために、看護師の仕事とスキルアップを支援する制度を提言。
買って地区大会で戦うか、売って全国大会へ行くか。いまやビジネスは業種の垣根を越えた「異種格闘技戦」
17世紀、科学はいかに「革命」されたのか。躍動する科学者=哲学者たちが紡ぐ革命の物語。知識の「道具性」に着眼し、自然哲学の変革を読む新たな視点を提供する。
ー目次ー
はじめに
・誤解された“グローバル人材”
・「自利利他」の精神を持つ人財に育てる
・共感力を高める研修の必要性
・ロジカル・シンキングからデザイン・シンキングへ
・自ら課題を見つけ出す能力
【第一章】 グローバル人材は、集めるから育てるへ
・「どんな環境でも成果を生み出せる人材」が企業が求めるグローバル人材の定義
・多様な人材を取りまとめて率いることができるグローバル人材
・グローバルであるとはどのようなことか
・コミュニケーション能力の高さの意味するもの
・持って生まれた「適性」よりも、自社の戦略や役職ごとに求められる「知識」と「能力」を引き上げる
・多様な文化への理解力と語学力は良質な経験と適切な学習方法で身に付ける
・個々の企業の事業内容を見極め、適切な道筋を示すことが人材育成の近道
【第二章】 ビジネスにハートを。思いを伝えるコミュニケーションの5つのポイント
言葉には現実を変える力がある
・「認知的共感」と「情動的共感」のバランス
・「阿吽(あうん)の呼吸」や「察しの良さ」に頼らない
・言葉の使い方で相手のパフォーマンスが変わる
Point ? 共感力によって多様性の相乗効果を高める
Point ? 完全主義と減点主義からの脱却
Point ? 身に付けた知識を、問題解決の力に変える
Point ? コミュニケーションの目的を見定める
Point ? 多様性からシナジー効果を生み出すファシリテーション力
【第三章】 使える! 研修事例
Case ? 子どもたちの心の育ちに深く関わる教員こそ、自ら学ぶ姿勢を
ー学校法人河野学園 緑ヶ丘幼稚園様
Case ? 相手に寄り添って考える姿勢を忘れないために
ーメガバンク様
Case ? 単なるディベートで終わらない議論のスキルを
ー模擬国連会議関西大会運営事務局様
Case ? 研修が終わったときからが始まり
ー株式会社フローレツエンティワン様
Case ? デザイン・シンキングで成熟市場での消耗戦から脱出する
【第四章】 時代の変化に立ち向かえる人材作りで日本企業を支援する
・人間ならではの優れた面を重視した教育
・主体的に気付きを得て成長できる人材作り
・英語の学習を目的にするのではなく、英語を使えることで何ができるかを目的にする
謙虚であれ
・参加者の気付き・成長を促す質の高い研修
【第五章】 学習塾事業を通じてグローバル人財を育成する
・私たちが高めるべき能力は何か
・「三方良し」の精神で教育に携わる
・何のために勉強しているの?
・子どもたちに、より多くの選択肢を持たせたい
・志望校に合格することがゴールではない
・少子化でも塾が成長産業である理由
・知識から価値を創造できる子どもたちに
・自分の価値を高める塾での学び
・まず自らがグローバル人財に
・女性が活躍できる会社
・ヒューマン・ブレーン国際事業本部可能性の追求
おわりに
新しい時代に活躍できる人財を
先進事例のプロセスに学ぶ協同活動の原点。地域に協同組合の根を広げていくために。
本書の主な目的は二つある。一つは、あらゆる思考の基礎である推論と科学の原理を、しっかりと把握してもらうことである。もう一つは、自然科学以外の諸科学を科学の原理に照らして考察すると、どの程度まで科学になっているのか、どこに限界があるのかを示すことである。
学習指導要領の改訂/IT機器の進化/二極化する学生の意識…変わりゆく現実を見据え新たな授業展開を提案する。
将来の人口減少下で日本の成長には人材育成としての教育の政策効果を最大化することが欠かせない。限られた資金をどのような制度の下で配分すれば、教育・研究の費用対効果を高められるのか。財政的・経済学的視点から国・地方自治体の責任主体別費用と財源の構造を明らかにし、効率的で公平な教育財政・資金配分制度を提案する、画期的な解説書。
・ わが国の将来を担う「人財」の育成と、科学技術開発をさらに発展させるための研究には、国からの十分な教育予算が必要であることは間違いない。一方で、教育支出の拡大にはそれなりの財源が必要となる。国は財政状況を意識しながら予算配分を設定するのだが、現在のわが国の財政状況は世界でも突出した債務を抱えており、予断を許さない。
・ 教育・研究開発を進化・充実させる方法としては、教育のための資金投入を増やすほかに、教育の質を高める方法もある。それは、教育支出の費用対効果を高めることである。現在の教育支出が真に費用対効果が高いかたちで配分され、使われているのか、費用対効果を高めるためにはまず何ができるのかを検討する必要がある。
・ 本書は、日本の将来に向けて、どの程度の教育支出を国が設定し、その予算をどのように配分していけば効果的な人材育成と教育の質の向上が図れるのかを検討する解説書である。国および地方自治体の主体別支出と財源構造を明らかにした上で、どこに無駄があるのかを洗い出し、よりよい投資支出を考える上での土台を提供する。現在本書のような財政的(経済学的)視点を伴った教育投資分析を試みた書物は少ない。
序章 教育財政の視点
1章 日本の教育方針と教育支出
2章 教育財政の姿
3章 国立大学(高等教育)における財源構造
4章 公立小中学校(義務教育)における財源構造
5章 公立大学(高等教育)における財源構造
6章 公立小中学校(義務教育)における費用構造
7章 公立大学(高等教育)における費用構造
人類は群を作って共同生活を行い、身の回りの自然を変えて快適な生活を実現しながらその文明を進歩させてきた。こうした歴史の背後では、群れが多様な個により構成されてきたことが有効に作用してきたのであろう。しかし反面、そうした多様性は異質性として受け止められ、区別・差別の対象となってきたことも否定できない。本書では、そうした人間の多様性を、進化生物学・行動科学・哲学といった個別学問分野の視点から再考すると共に、教養教育院に関わる教員の異文化体験を手掛かりに、多様性を踏まえた異文化理解のあり方を展望する。
はじめに 多様性は何を生みだすか 滝澤博胤
第一部 多様性と現代
第一章 進化的視点からみる人間の「多様性の意味と尊重」 河田雅圭
第二章 多様性と多文化共生ー社会学の視点からー 佐藤嘉倫
第三章 多様性と主体ー自分らしくあるためにー
Tout est un, tout est divers, (Pascal, Pensees) 座小田豊
第四章 教養教育における多様性の問題
-他者への共感が求められる時代の教養教育ー 花輪公雄
第二部 異文化理解への眼差し
第五章 異文化の体験 “coffee or tea? ” 山谷知行
第六章 学生には旅をさせよ
-プエルトリコおよびスペイン語との関わりを振り返ってー 志柿光浩
第七章 「臨床宗教師」の展開にみる異文化理解 鈴木岩弓
第八章 異文化を「異文化」化する社会 米倉等
あとがき ウチとヨソの相克の中で 鈴木岩弓
福祉職・保育者養成教育におけるICT活用を活用した教材作成、教育実践など踏まえて、考え方から具体的な教材設計まで紹介する。また、福祉関係の実習や演習担当教員に対して、より効果的な教育の展開を支援できるように解説する。
第1章 教育工学による社会福祉教育へのアプローチ
第2章 ゲームを活用した教育の検討
第3章 社会福祉士養成における模擬面接をより効果的に行うための教材の設計
第4章 社会福祉士養成教育における模擬面接でのICT 活用によるコミュニケーションスキル獲得
第5章 社会福祉士養成課程における模擬面接教材のルーブリック作成
第6章 社会福祉士養成課程におけるICT を活用した模擬面接教材の評価分析
第7章 保育者養成教育における模擬保育へのICT 活用
第8章 介護職員等実務者研修におけるシリアスゲーム活用の検討
第9章 サービスラーニングにおいて ICT を活用した実践例とその教育効果
第10章 社会福祉士養成教育における相談援助実習指導支援システムの提案
学芸員の役割は資料の収集保管から調査研究や教育普及まで多様であるために捉えにくく,蓄積されてきた教育実践には,これまで十分に目が向けられてこなかった。
本書は,研究対象を公立美術館に限定し,その教育機関としての側面に注目しながら,関連する議論や蓄えられてきた実践のみならず学芸員個人の内面に迫ることによって,学芸員像を多面的に描出することを試みている。
序 章 問題の設定
第1部 美術館教育をめぐる議論と制度
第1章 博物館教育論の展開
第2章 博物館教育担当者の専門職論:先例としての英国
第3章 専門職化の要求と博物館教育団体:先例としての米国
第2部 美術館教育の実践
第4章 美術館教育実践の拡大
第5章 公立美術館の発達と民主化の模索
第6章 団体形成と美術館教育研究
第3部 美術館教育の実践者
第7章 美術館教育におけるライフヒストリー研究の意義
第8章 美術館教育の実践者にみる専門性形成
第9章 学芸員の専門性形成過程にみられる特徴
終 章 得られた示唆と今後の課題
日本語学習者の中には、古典日本語で書かれた資料を用いて研究を行う人たちがいる。日本研究を行う彼らに必要とされる言語教育上の支援とは何であるのか。この疑問に答えるために、海外教員への質問紙調査や学習者へのインタビュー、読解過程の分析等を通して彼らの古典日本語学習・理解の実態を明らかにし、それに基づく授業実践を行った。今まで明らかにされてこなかった古典日本語習得の実態とその支援について考える画期的研究。