運命の支配か、宿命への挑戦かー。エリザベス一世と熾烈な闘いを繰りひろげたメアリー・スチュアート。血族結婚くりかえしの果てに生を受けたハプスブルクの王女マルガリータ・テレサ。強烈すぎるロシア皇帝イワン雷帝に嫁いだ七人の王妃たち…。数百年の時を越え、王族の生々しい息遣いがここに甦える。
3社合同企画《ゴールデン☆ベスト》シリーズ第4弾。「1986年のマリリン」「Temptation(誘惑)」を含む本田美奈子のA面コレクション。初CD化「モーニング・美奈子ール」も。
島谷ひとみの2007年12月発表のアルバムは、男性アーティストの楽曲を多数収録した初のカヴァー集。スキマスイッチの「奏」や安全地帯の「悲しみにさよなら」といった名曲を、表情豊かなヴォーカルで歌い上げている。
砂漠の国セディカーンの保安を担当するクランシーは、国の安全を脅かすテロリストに武器を密輸している米国人を捕らえるため、その元妻リーサに協力を仰ごうと、バハマの小島に向かった。その夜、バーで歌うジャズシンガーのリーサの姿を見て、クランシーは思いがけず強い独占欲を感じてしまう。一方、何も知らないリーサは楽屋を訪れた屈強そうな彼に圧倒されるが、元夫を追っていると知るや、かかわり合いを避けようと協力を拒む。するとクランシーはやむをえず、強引な手段に出て…?-。
人類の悲劇を巡る「ダークツーリズム」が世界的に人気だ。どんな地域にも災害、病気、差別、公害といった影の側面があるが、日本では、それらの舞台を気軽に観光することへの抵抗感が強い。しかし、本当の悲劇は、歴史そのものが忘れ去られることだ。経済発展の裏で多数の非公認遊郭が存在した小樽、波照間島から強制移住させられた人々がマラリアで大量死した西表島、地元企業チッソの廃液で発生した水俣病によって死の海を抱える町という偏見に苦しんだ熊本・水俣など、代表的な日本のダークツーリズムポイントを紹介。未知なる旅を始める一冊。
両親の訃報を受け、4年ぶりに帰郷した澄伽。女優を目指して上京したものの泣かず飛ばずの彼女は、それを家族のせいにしていた。そんな彼女の帰郷によって一家の日常がきしみだしていく。
科学ジャーナリストが分析!「日本人の心理構造はポジティブ思考に向かない」。「3粒のレーズン」があなたを真の成功に導く。
泣きながら生きているのは、自分だけじゃないー。各紙誌書評で絶賛された、名作『友がみな我よりえらく見える日は』で静かなブームを呼んだ上原隆の第二弾。安らぎと感動のノンフィクション。
命を奪いかねないインターフェイス、怒りをあおる失礼なテクノロジー、思いがけず悲しみを呼ぶ仕様、多様性や公正さの欠如により人を排除するプロダクト…。過ちは、どうすれば避けられるのか。人が触れるモノやサービスをつくる全デザイナー、特に美術教育を受けた者に捧ぐ。新時代のデザイナーのためのリスクマネジメント・ガイドブック。
動物たちは家族や仲間の「死」を悲しんでいるのか。これまで科学は、人間の感情を安易に動物に投影することを禁じてきた。だが近年、死をめぐる動物たちの驚くべき行動が次々と報告され、自然人類学者である著者も数年にわたる実地調査によって、その考えを変えざるを得なくなったという。死んだ子を離そうとしないイルカ、母親の死を追いかけるように衰弱し死んだチンパンジー、仲間の遺骸のうえに木の葉や枝をかぶせるゾウ。さらに猫や犬やウサギ、馬や鳥などきわめて多くの心揺さぶられる事例が本書では紹介される。死を悼むという行動は、人間だけのものなのだろうかー。
怒り、心配性、後悔、イライラ、孤独、キレる、人を愛せない、コミュ障、嫉妬、会社に行きたくない…。このように、負の感情や行動に支配されることは、誰にでもあることです。本書には、感情をコントロールしてリセットするコツが書かれています。そうすればおのずから心もからだも元気に、健康になるはずです。
第二次世界大戦中に少年時代を送った旧ユーゴスラビアの作家ダニロ・キシュ。ユダヤ人であった父親は強制収容所に送られ、帰らぬ人となった。この限りなく美しい自伝的連作短編集は、悲劇をアイロニーと叙情の力で優しく包み込む。犬とこの上なく悲しい別れをする少年アンディはあなた自身でもあるのです。
人は誰でも心の底に、さまざまなかなしみを抱きながら生きている。病や老いだけでなく、ほんの小さなことや、時には愛するがためのかなしさもある。今、大切なことは「生きるかなしさ」に目を向け、人間のはかなさ、無力を知ることではないだろうか。「生きるかなしみ」と真摯に直面し、人生の幅と厚みを増した先人達の諸相を読む。
ある日突然隣家に住む最愛の妹一家を奪われ平凡だがあたたかな暮らしを一夜にして失った女性。事件直後の悪夢の日々、そして立ち直りを模索しつづけた家族の道のり。
弁護士事務所で働く風町サエは、殺人罪で服役経験を持つシングルマザー。十六歳で不登校の息子がいる。表向きは事務員だが、実際には様々な手口で依頼主の要望に応える調査員。プロ野球選手とモデルの離婚慰謝料を巡り動くサエだったが、同時にある殺害事件についての調査も言い渡される。歪んだ愛の発端は三十四年前に遡りー。
脳は、狩猟時代から進化していない。あの頃の生存と繁殖に必要な能力のままである。だから脳には人間特有のクセが残っているのだ。気鋭の動物行動学者が、進化の見地からヒトの思考と行動を解剖したユニークな論考。
世界一大きなネズミと言われるカピバラは、世界一優しい動物とも言われてるんだ。子どもが生まれればみんなで育て、吠えるのは仲間が危険な目にあった時のみ。がむしゃらに走ると、馬よりも速いんだ。そんなカピバラに、僕はずっとなりたかった。世界でいちばん切なく優しい愛の物語。