イタリア・ルネサンスの美術を知るうえで最も重要、かつ読み物としての面白さを兼ね備えたヴァザーリの『芸術家列伝』は、ダンテの『神曲』とならぶ古典として知られている。その中より前期ルネサンスを代表する九名の画家の伝記を収録。
「伝統」を守った男は、なぜ「ポルノ」映画の監督になったのか。豪放と虚栄、奢侈と零落…芸術の落とし子は自らが時代を体現していた。
巻頭特集
木口木版(こぐちもくはん)とは黄楊や椿など、目の詰まった堅い木を輪切りにした面を、「ビュラン」という彫刻刀で彫っていく木版画の一種です。
18世紀末のイギリスで発明され、当時は書籍の挿絵として用いられていました。
日本へは明治20年に伝わり、やはり書籍や新聞の挿絵のために使われます。
やがて印刷の技術が発展するにつれて木口木版は廃れていきますが、1960年代に日和崎尊夫(ひわさきたかお)という一人の版画家が、独学でこの技法をよみがえらせました。そして、日和崎も一員であった木口木版画のグループ「鑿の会」(のみのかい)の活躍に影響を受けて、木口木版は日本で流行します。
本特集では「鑿の会」以後、現在活躍する作家18名の紹介と、木口木版発祥の19世紀の作家・作品をそれぞれご紹介します。
緻密で美しい小品世界のもつ魅力を、隅から隅までご紹介する決定版です。
巻頭特集/木口木版 日本の現在と西洋の起源
現代木口木版の作家たち
宮崎敬介・二階武宏・林 千絵・齋藤僚太
柄澤 齊「年輪と星星 木口木版見聞記1974〜1979」
西洋木口木版の起源と発展
佐川美智子「西洋の木口木版ーその魅力」
今すぐ買える版画の逸品「版画マーケットプライス」
注目の作家/星野美智子
版画芸術オリジナル版画・アートコレクション制作/銅版画家・古本有理恵
期待の新人作家/村上 早
写真芸術の世界/杉本博司
話題の展覧会より/埼玉県立近代美術館開催 辰野登恵子展
福岡アジア美術館開催 闇に刻む光 アジアの木版画運動1930s-2010s
展覧会スポットライト「九州・沖縄版画プロジェクト2018」
「没後30年 城所 祥展」
「版画のコア core 2」
全国版画展スケジュール紹介(12月〜2019年2月)
公募展結果発表・公募展募集要項
版画インフォメーション
木版画技法実践講座/木口木版(講師 多摩美術大学版画科教授・古谷博子)
はじめてでも版画がわかる! 版画用語辞典ハンドブック
晩年を信州で過ごした天衣無縫の異才画家の生きた時代と人々-。その交流の軌跡が市民グループ(横井弘三オモチャン会)によって掘り起こされた。
「芸術と認知」の研究所ハーバード・プロジェクト・ゼロにおけるガードナーを中心とした理論と実践は、いま世界を席巻している。本書の詳細な研究に見る、すでに大きな刷新をもたらしている芸術教育に加え、そのMI(多重知能)理論、創造性理論は、わが国の幼児教育から高等教育に至るまで、それぞれの個性に最適な方向発見と、それに即応した教育方法の開発、レッジョ・エミリアとの共同研究はじめ、教育全分野の抜本的革新へ向け、絶大な可能性を秘めている。
国家や民族から脱する“越境”の夢は、グローバル化の中で悪夢へと変わるのか。演劇的なるものの可能性と限界を考察し、ナショナリズムの内なる特異点に迫る。
コロナ・パンデミック、大災害、悲惨な戦争、革命幻想などの「病気」になるとモノや世界の事象に変化をもたらす。「視差」により今まで見えていたのとは別の層が顔を出す。病気は単なる芸術表現の素材だけでなく、新たな美の発見があることを、夏目漱石、谷崎潤一郎、R・ブルックス、S・モリッシーの最新研究を通して芸術表現の新たな地平が開かれる。
1960年代、テレビジョンの想像力=「虚像」がアートを起動した。磯崎新は虚業をかたり、横尾忠則は虚像となり、高松次郎は影を演じた。今野勉はテレビの日常性を主張し、東野芳明はテレビ環境論を書いた。マスメディアの想像力を分母に、現代を逆照射する戦後日本芸術論。
主題の喪失、消費文化と電子工学的メディアの出現を前にした60年代的危機感から、あらためて芸術の言語性を問い直しつつ創造への原点を目指す。巨匠アングル、ユゴー、ゴッホ、ピカソあるいは同時代人デュビュッフェ等々を論じ,造形芸術と文学に共通する諸問題を原理的に追求したピコンの批評の世界。
文化芸術における国家と表現の自、,倫理の問題を捉え直し、文化政策・芸術支援をデータから評価・分析し提示する。
これからの政策・支援を考える重要な論点について議論を展開。
地獄絵や浮世絵、仏教建築などの古典美術から、現代美術の池田満寿夫や日本画の加山又造、人形の四谷シモン、舞踏の土方巽、状況劇場の唐十郎など、日本の芸術について澁澤が書いたエッセイをすべて収録した集成。「おのれの城に閉じこもり、小さな壁の孔から、自分だけの光輝く現実を眺めている、徹底的に反時代的な画家」だけに興味を抱いた著者の世界観をたどる。
収録作品約400点、岡本太郎の集大成!
岡本太郎が残した作品を年代順に紹介する作品集です。絵画や彫刻はもちろんのこと、雑誌の表紙絵やプロダクト商品までを網羅します。収録点数はおよそ400点。貴重なパリ時代から晩年までの作品を掲載します。
作品を年代順に並べることによって、岡本太郎の作品が変遷していく様子がわかります。作品とともに、岡本太郎の言動を時代ごとに解説し、当時岡本太郎がなにを思って作品を残したのかを解き明かします。
また、扱いの大きな作品に関しては解説文をつけ、作品の理解を助けます。岡本太郎本人が解説している作品については、その解説を掲載します。
海外の読者も視野にいれ、作品名、解説文を英訳し、和文に付記します。
「美」や「芸術」を理解しようとする初学者のために、それを論ずる場での具体的な方法論や歴史的観点の事例を紹介しつつ、トータルな人間の生の営みのなかに「芸術」を把握するてがかりの一端を開示した一書。さまざまな芸術分野のなかでも主として絵画・彫刻・建築などの「美術」、すなわち物理的な素材を用いて空間のなかに形を造る「美術(造形芸術)」を取り上げ、時空の座標軸の中心にはイタリア・ルネサンスを据えた。内容的には、西洋世界における「美術」と「美術家」という概念の成立や変遷過程を、美術作品、美術文献、文学作品、社会制度、学問としての美術史の成立過程などとの関係のなかに立体的に検証することを意図している。
2019年8月1日から開催され同年10月14日に閉幕したあいちトリエンナーレ2019(以下「あいトリ2019」とする)。あいトリ2019は本来の「芸術」という側面(もっとも、政治的でない芸術があるのか、そもそも芸術とは何か、といった問題があることは承知しているが、ここでは一般通念に従う)ではなく、法的・政治的な観点から種々の波乱を巻き起こしたが、本稿ではあいトリ2019にまつわる法律問題のうち、2019年6月26日になされた文化庁による愛知県に対する補助金不交付決定について法的な観点からの検討を加え、今後の我が国におけるあるべき芸術表現に対する公的助成の仕組みづくりにむけての素材を提供することを目的とする。