ついに「システム」はモスクワ芸術座の指針に採用され、劇団内部の対立は解消されたかに見えた。一九一七年ロシア革命勃発、戦乱に巻き込まれた芸術座はまたも二つに分断され…。激動の時代を生き延びた巨大な演劇人の後半生。
まさに現在、NHKの大河ドラマに始まり、美術館での特別展など江戸文化の大ブームが起きております。その時代の中心人物、葛飾北斎を江戸中世期の美術史家である著者がその生涯と偉業を著しております。
ー北斎の芸術意欲ー
北斎は名前を変えること30回あまり、転居すること93回。常に弊衣を着用し、部屋は掃除せずに散らかしたままであったとされる。
これらすべての行為は、生活の中心に絵画制作を置いていたからであった。
北斎は生涯にわたり、内的な動因である「芸術意欲」により、たえず新しい作品を生みだし続けた。
第1章 北斎の修業時代
1. 勝川春章と勝川春朗
2. 宗理時代の北斎
第2章 北斎と狂歌
1. 北斎と狂歌師浅草庵市人
2. 北斎の代表的狂歌絵本
第3章 北斎の『東海道五十三次』
第4章 北斎と蘭画
1. 北斎の蘭画への傾注
2. 北斎の遠近画法
3. 将来された第一級の透視画法書
第5章 北斎の浮絵ー浮絵の流行と『新板浮絵忠臣蔵』
第6章 「規矩」と構図
1. 森島中良の規矩
2. 文字絵と『略画早指南』
第7章 読本の北斎と曲亭馬琴
1. 草双紙と挿絵画家
2. 読本の北斎と馬琴
3. 挿絵に関する北斎と馬琴の確執
4.『椿説弓張月』の梗概と挿絵
第8章 名古屋での北斎と牧墨僊
1. 名古屋での北斎
2. 狂歌師牧墨僊
3. 銅版画家としての牧墨僊
第9章 『北斎漫画』の刊行と波及
1. 『北斎漫画』の刊行
2. 『北斎漫画』の広がり
第10章 北斎と出島の阿蘭陀人
第11章 北斎と「百物語」
第12章 北斎と富士山
1. 美しきベロ藍の錦絵『富嶽三十六景』
2. 百変の妙『富嶽百景』の上梓と図像解釈
第13章 北斎晩年の二点の大作
1. 《須佐之男命厄神退治之図》
2. 《弘法大師修法図》
第14章 北斎の信仰と《七面大明神応現図》
1. 北斎と日蓮宗
2. 北斎、一乗妙法として《七面大明神応現図》描く
第15章 晩年の北斎
1. 長寿を願う北斎
2. 北斎と信州小布施
3. 「水滸伝」の道士公孫勝
4. 祭り屋台の天井画と道教の世界
5. 北斎最晩年の絵手本『絵本彩色通』
動物や世界から切り離された人間はいかにして個としてその生を全うするか。バタイユの絵画論と文学論に共通する地平を「幼年期」への志向に見いだす、新鋭による果敢な読解。
現代抽象絵画を代表する作家マーク・ロスコ(1903-70)。様々な色の矩形が浮かぶ独自の様式に至る以前、ロスコ自ら綴った草稿を編んだのが本書である。1940年代前半、自身の芸術がいまだ確立しない苦しみの中にあったロスコは、一時的に絵筆を置き、それに替えてペンを執った。そこに残されたのは、画家としてではなくオブザーバーとして造形芸術を語り、現代と古代のあいだをわたりながら記された、美術の〈リアリティ〉の系譜である。数年後に再び画布に向かった時、彼の作品は、現在ロスコの到達点として認められる純粋な抽象画へと変化を遂げる。挫折であると同時に、ロスコがロスコになる転回点ともなった時代の貴重なテキストー死後永らく埋もれていた草稿が今、60余年の時を経てその息子の手によって甦る。
20世紀の大指揮者クレンペラーの最晩年の姿を通して人間における音楽のもつ意味を浮かびあがらせる好著である。
哲学者キェルケゴールのいう美的・倫理的・宗教的領域への深まりをクレンペラーの具体的な演奏を通して明らかにする著者渾身の作。
はじめに
序 章
第1節 本書執筆の背景と目的
第2節 オットー・クレンペラーと晩年
第3節 先行研究と本書の意義
第1章 オットー・クレンペラー 人と生涯
第1節 生涯略歴
第2節 人物像概要
第2章 晩年の創造とその分析
第1節 創造の構成 ─再現と表出の芸術─
第2節 1967~69年の創造内容
第3節 創造にみられる3つの特徴
第3章 マーラーへのオマージュと創造
第1節 マーラーへのオマージュ
第2節 マーラー交響曲第2番演奏の意義
第4章 民族性と宗教性の問題と創造
第1節 クレンペラーの民族性と宗教性の問題─内在する神をめぐって─
第2節 思想的傾向と創造
第5章 生と死の意識と創造
第1節 晩年の活動と遺された言葉
第2節 作曲活動にみる晩年の死生観─声楽曲創作の源泉となった詩からの考察─
第3節 マーラー第9交響曲とクレンペラー
第4節 晩年における生と死の意識と創造
終 章
参考文献・参考資料
あとがき
人名索引
金箔を切って貼る截金の技法を、名工・松久真やが現代に蘇らせた。截金の基本技法を救世観音で、瑠璃観音・雛人形で着彩した上に截金を施す応用技法を、さらに仏画で平面に施す技法を示す。伝統文様、創作文様の図案も多数収録。
地獄絵や浮世絵、仏教建築などの古典美術から、現代美術の池田満寿夫や日本画の加山又造、人形の四谷シモン、舞踏の土方巽、状況劇場の唐十郎など、日本の芸術について澁澤が書いたエッセイをすべて収録した集成。「おのれの城に閉じこもり、小さな壁の孔から、自分だけの光輝く現実を眺めている、徹底的に反時代的な画家」だけに興味を抱いた著者の世界観をたどる。
ウィーンの音楽家グスタフ・マーラーの妻アルマ、オーストリア=ハンガリー帝国の伯爵クーデンホーフと国際結婚した青山みつ(ミツコ)、さらにウィーンを放浪していた若きヒトラーの青春は、極めて対照的であった。ウィーン・モダニズム成立の起爆剤となったアルマ、「婦徳の鑑」ともいえる古い日本的な生き方をしたミツコ、モダニズム芸術への怨念を抱いていたヒトラーという三者が展開した人間模様を活写する。
ゴッホ、モネ、ラファエロ、レンブラント…人生と、名作の読み解き方は、すべて「家」にあった。生涯と絵画の見かたがすぐわかる。
北イタリアの小都市レッジョ・エミリアで培われた幼児保育法「レッジョ・アプローチ」に触発されて、2009年から香川県高松市で始まった「芸術士派遣事業」。子どもたちの持つ潜在的な能力と可能性を信じ、絵画・造形・染織・彫刻・劇・音楽など様々な専門性を持つアーティストを保育現場に派遣しています。芸術士と子どもたちの15年の歩み、そのたくさんの奇跡の時間を、豊富な写真とともにご紹介します。
巻頭言 芸術士が拓く保育・教育の意義と可能性
(学習院大学教授・東京大学名誉教授 秋田喜代美)
第1章 芸術士とは?
第2章 レッジョ・エミリアの幼児教育
1 レッジョ・エミリア市の文化と歴史
2 レッジョ・エミリア・アプローチ
3 レッジョ・エミリア・インスパイアード
第3章 芸術士という仕事
1 仕事・作家活動との両立
2 子どもたちから学ぶこと
3 業務の一日の流れ
4 芸術士が作る活動記録
5 保育者との連携〜ふりかえりを活用して〜
第4章 子どもたちとの化学反応
01 へんなせかいずかん
02 椅子のキャサリン
03 おっぱい紙芝居
04 なんにもないけどなにかある
05 ガチャプール
06 世界には音がいっぱい溢れてる
07 比喩(メタファー)表現を楽しもう
08 雨と仲良くなろう
第5章 初期導入時の様子
1 芸術士の声:前堀浩二さん
2 行政の声:高松市役所 保育課課長(当時)田中克幸さん
3 保育現場の声:中野保育所 荒井京子所長
第6章 地域づくりへの投資
1 「アート県香川」のアートと文化の背景
2 創造都市政策での位置付け
3 こども未来部の想い
4 NPO法人の役割
おわりに
協力園一覧
作家、画家、音楽家、哲学者たちはなぜ破綻において自由となったのか。ランボー、アルトーらのはるかなる嫡子であり詩人思想家にして炸裂的な文学者がその営為のすべてを結晶させた思考のアラベスク。
1日目、イヴ・サンローランに蟻を描いた。
COVID-19の流行により渡仏が延期になり、
緊急事態宣言が発令された4月7日から、
家に閉じこもって毎日1作品を制作し続けた。
FENDIとのコラボなど世界で活躍する
アーティスト・小川貴一郎が、
45日間にわたって向き合い続けた芸術の記録。
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芸術家とは、
自分自身の中から生み出されたものでしか、
自分を守ることはできない。
ーー小川貴一郎
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*この本は英語と日本語の両方で書かれています。
This book is written in both English and Japanese.
芸術生成の新たなトポスミュージアムを全開する。「作品」は観客の眼を通じて初めて「芸術」として開花する。作品と観客出会いの場・ミュージアム等に見る、芸術と社会の新たな関係性。日本学術振興会人社プロジェクトの成果。
芸術家の年賀に込めた美の世界。個性あふれる芸術家73名の年賀状、277通を一挙公開。