施設やお金に頼る福祉の現場で感じた疑問から、本来の豊かさを求める夫婦の旅は始まった。ネイティブアメリカンの集落での気付き、密やかに守られてきた野菜の種との出会い、それを守るために手さぐりで始めた農業、レストラン開業、そして地域との連携事業へ。身近な人の喜ぶ顔を思って作る野菜には、人をつなぐ力がある。
■1 伝統野菜の種との出会いが、未来へのヒントをくれた ここに探していた答えがあった(ネイティブアメリカンとの出会い) 伝統野菜を探して日本全国へ 埋もれていた大和伝統野菜 自分たちで作って食べる家族野菜 伝統野菜は地域文化そのもの 足元の伝統野菜を求めて(清澄の里との出会い) 地域の種と文化を継ぐ(NPO法人「清澄の村」立上げまでの経緯) 美味しい笑顔を運びたい(レストラン開業のきっかけ) 予約の取れない店に。姉妹店もオープン 五ヶ谷営農協議会と地域ブランディング(地域との連携) 人をつなげる地域のコミュニティビジネス(プロジェクト粟がめざすこと) ■2 大和伝統野菜と人をめぐる旅 家族野菜のおすそわけ 椿尾ごんぼ(奈良市) 自家採取がおいしさの秘訣 八条水菜(奈良市) 復活に掛けた若手農家の挑戦 今市かぶ(奈良市) 住民たちが名付け親 片平あかね(山添村) 復活を遂げた伝説の野菜 結崎ネブカ(川西町) 物語を伝えるブランディングの手法 味間いも(田原本町) 山仕事の元気の源 野川きゅうり(野迫川村) 女性が始めた食農教育と加工品づくり 下北春まな(下北山村) 山間地域は希少な野菜の宝庫 十津川えんどう(十津川村) ふるさとの野菜 祭り豆(東吉野村) ■3 小さな種からはじまる豊かな暮らし 各4P程度? いま、「プロジェクト粟」が注目される訳 小さな農業で日本的スローライフ 懐かしく新しい未来の暮らし 家族野菜の種を蒔こう
「自分が生きやすい」社会に必要なのものとは? 感情的な共感の「シンパシー」ではなく、意見の異なる相手を理解する知的能力の「エンパシー」。この概念を心理学、社会学、哲学など様々な学術的分野の研究から繙く。うまく活用するために、自治・自立し相互扶助のアナキズムを提唱。新しい思想の地平に立つ刺激的な一冊。
この言葉は嘘じゃない、ちょっぴり打算的なだけ。
他の女の匂いをつけた彼氏・航輝からのプロポーズは、
彼女・穂香の心を更にかき混ぜる。
航輝に“浮気相手”のラインを超えさせようとする魔性の女に
“演技しなくていい”セックスを穂香に教えた間男。
それぞれのたくらみが膨らみ、欲望の箍が壊れゆくーー。
本音を隠した現代人愛慾ヒューマン・ドラマ。
本書は、教職課程における「教育の基礎的理解に関する科目」の一つに位置付けられている「教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想」を学習するためのテキストである。
理想の教育を追求するうえで、その理念が重要であることは言を俟たないが、「理念」について学ぶことは実は難しい。私たちは目の前の教育実践を観察することはできても、その背後にある理念を同じように捉えることはできない。また、私たちは言葉を通して教育の理念について学ぶが、理念をもし単なる言説と見るならば、教育の現実とは無関係なものとなってしまう。教育の理念について学ぶ際に意識すべきことは、それを教育の現実を変える可能性を持つ力として捉えることである。教育の理念と教育の現実との交わりは、過去の教育の「歴史」の中に豊富に見出すことができるため、本書は教育の理念を歴史的展開に位置付けて学習できるよう編集した。
教育の理念は、過去のさまざまな教育思想の中に見出すことができる。教育思想家や実践家たちは、それぞれが生きた時代背景や各自の課題意識の基に、子ども、教師、人間、社会、学校などに対する考察を重ね、理想の教育の在り方を提起してきた。先人たちの思索に学ぶことは、教育に対する読者の視野を広げる手がかりとなるであろう。また、教育の理念と歴史を学んでいくと、理念がその提唱者のみの問題ではなく、それを受容する人々の問題であることにも気づかされるであろう。教育の歴史の中には、ある理念が革新的な教育現実を生み出す一方で、理念がその提唱者の手を離れ失われていくこともあるからである。さらに、過去には教育思想家や実践家が教育の理念を掲げただけでなく、国家が示した教育政策上の理念も存在する。そうした理念が、教育の現実に何をもたらしたのかを学ぶことも、これからの教育の在り方を考える一つの材料となるはずである。
本書は第1部「西洋における教育思想と学校の歴史」、第2部「日本における教育思想と学校の歴史」、第3部「教育の諸課題と学校」から構成されている。第1部と第2部は、西洋と日本における教育思想と学校の歴史を古代から近・現代に至るまでの時系列に沿って取り上げている。第3部は、現代社会の中で近年浮上している教育の諸課題に着目し、テーマ史的に内容を構成した。教職を目指す読者が、自らの教育観を問い直し、教育理念を形成していくための糧として本書を活用していただけたら幸いである。(「まえがき」より)
〈第1部〉西洋における教育思想と学校の歴史
第1章 前近代の教育思想と教育機関
第2章 人間教育の理念形成
第3章 近代公教育の形成
第4章 近代教授法の成立
〈第2部〉日本における教育思想と学校の歴史
第5章 新教育運動の生起と展開
第6章 伝統的社会における教育
第7章 近代学校制度と授業の成立
第8章 大正新教育の展開
第9章 国家主義教育と戦後の教育改革
〈第3部〉教育の諸課題と学校
第10章 変化する社会と学校の関係
第11章 教育における学校と家庭の役割
第12章 グローバル化と持続可能な社会
第13章 「教育の理念と歴史」を学ぶ意味
佐々木ムギ33歳、しっぽ有。
休日は高校からの付き合いである後輩兼親友のれんげと喫茶店を巡り、平日は山吹さん(前向きな朗らかさん)、小石さん(「普通」を愛する世話焼き)、土屋さん(何かありそう)という愛すべき3人の先輩おばあちゃんズと、図書館の修復室で働きながら比較的穏やかに暮らしている、はずだった。
電車の中でしっぽをディスられたり漠然と異物扱いされたりするうち、自虐癖が身についてしまったムギ。しっぽを取るか否か悶々としながら過ごす中、悪意なき小石さんとの衝突をきっかけにムギの中に変化が起こり……
「いくつになっても、文字通り生まれ変われる気がしてきた(30代女性)」「娘と一緒に読んでます(40代男性)」等々、文春オンラインのコミックサイトBUNCOMI上で反響を呼んだ「脱・自虐」コミック連載が、ついに一冊に!
「他人や自分と向き合うというのは勇気がいることだけど、案外悪くない。そう気付かせてくれる、じんわり温かな優しいお話でした。」--帯コメントは、朗らかさとデリケートさが同居する演技が心をとらえて離さない俳優・伊藤沙莉さん。
「なんとなく気分が上がらないな〜」という日にこそ、ぜひページをめくってみてください。カバーを外すとあらわれる地図はじめ、紙の本ならではの造本の楽しさも、ぜひ味わっていただけると幸いです。
第1話 ムギ、出勤中
第2話 しっぽ、切る?
第3話 ムギとれんげ
第4話 ポポイのポイ
第5話 ふつう、ねぇ
第6話 風になりたい山吹さん
第7話 ポポイのポイ2
第8話 小石さんの「ふつう」の幸せ
第9話 どうしちゃったの
第10話 お茶でも飲んで
第11話 ムギ、ついに泣く
第12話 ほかほか
第13話 朝日、ふたりじめ
第14話 土屋さんのラブ
第15話 ある一日
第16話 続 小石さんの「ふつう」の幸せ
第17話 おはよう
時代に逆行する「徒弟制度」「共同生活」が、技の継承に必要なのはなぜか?法隆寺最後の宮大工・故西岡常一の内弟子を務めた後、「鵤工舎」を設立、数々の寺社建設を手がけ、後進を育てた著者が、引退を機に語る金言。「技を身につけるのに、早道も近道も裏道もない」「任せる時期が遅かったら人は腐るで」。心に染みる言葉の数々。
「聖者のような芸術家に強くひかれる。
『一筆一筆置くたびに、世界が救われていく』と本気で信じたり、
『羊の顔の中に全人類の痛みを聞く』ことのできる人達のことだ。
自分は俗物だと思い知らされます。」(1999年冬頃)
1990年代から2000年代初頭の「失われた時代」を
もっとも苛烈に、かつ精確に描き出した画家・石田徹也。
生誕50年となったいま、石田が作品に込めた想いを
同時代史とともに読み解く。
【目次】
◎巻頭エッセイ
「社会的身体」から「生成の不安と恍惚」へ 水無田気流
◎1973-1994 0-21歳
絵が好きだった少年
◎1995-1997 22-24歳
退路を断って絵の道へ
(閉じこもる/初個展「漂う人」/サラリーマンという表象)
◎1998-2001 25-28歳
他人の自画像──社会への目線
(同化する人間/死と救済/ユーモアとギャグ)
◎2002-05年 29-31歳
ずーと描く、描くのが僕
(内なる子ども/さまよえる自我)
◎column
サブカルチャーの時代と石田徹也 堀切正人
描かれなかった構想 アイデア帖、スケッチブックから 堀切正人
愛用の道具たち
石田徹也没後の海外評価をめぐって 川谷承子
◎essay
石田さんのことは何も知らなかった 大槻ケンヂ
「ボイス」の頃と石田さんの顔 雨宮庸介
時空を越えた二人の石田徹也──絶望と希望の狭間で 和田友美恵
Notes 平林 勇
◎石田徹也の痕跡を求めて
◎巻頭エッセイ
「社会的身体」から「生成の不安と恍惚」へ 水無田気流
◎1973-1994 0-21歳
絵が好きだった少年
◎1995-1997 22-24歳
退路を断って絵の道へ
(閉じこもる/初個展「漂う人」/サラリーマンという表象)
◎1998-2001 25-28歳
他人の自画像──社会への目線
(同化する人間/死と救済/ユーモアとギャグ)
◎2002-05年 29-31歳
ずーと描く、描くのが僕
(内なる子ども/さまよえる自我)
◎column
サブカルチャーの時代と石田徹也 堀切正人
描かれなかった構想 アイデア帖、スケッチブックから 堀切正人
愛用の道具たち
石田徹也没後の海外評価をめぐって 川谷承子
◎essay
石田さんのことは何も知らなかった 大槻ケンヂ
「ボイス」の頃と石田さんの顔 雨宮庸介
時空を越えた二人の石田徹也──絶望と希望の狭間で 和田友美恵
Notes 平林 勇
◎石田徹也の痕跡を求めて
二宮和也・北川景子が出演した映画『ラーゲリより愛を込めて』(2022年12月9日公開)、究極の愛を描く感動巨編映画、その見どころを余すところなく伝えるノベライズ版。
原作は講談社ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞した『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(辺見じゅん・著)。
シベリア強制収容所に、捕虜として抑留された山本幡男一等兵。妻やまだ幼い4人の子供とは離れ離れになったまま、消息もつかめない。
栄養失調や過酷な労働作業で命を落とす者、自ら命を断つ者が出るなか、常に帰国する日を待ち、人間としての尊厳、生きる希望を持ち続けた山本。彼の言葉や行動は、徐々に捕虜たちの気持ちを変えていくーー。
絶望の状況において、収容所のひとすじの希望の光でありつづけた山本幡男を二宮和也が、夫の帰国を心から信じ11年間待ちつづけた妻モジミを北川景子が演じ、大きな話題となった。ほか、捕虜仲間として松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕が出演。また山本の長男・顕一役を、ドラマ『収容所から来た遺書』(1993)で山本幡男を演じた寺尾聡が演じた。
メガホンをとったのは『8年越しの花嫁 奇跡の実話』『64₋ロクヨンー 前編/後編』の瀬々敬久監督、脚本は『永遠の0』『糸』の林民夫。
涙なくしては読み進めることができない、驚きと感動で心が震わされる、究極の愛の実話。
ポイントを図と写真で示す創意と工夫の先進事例。様々な課題をどう克服し整備を進めたか、基本構想から工事に至るまでを網羅。
曲折の末、弓成は沖縄へたどりついた。さまざまな人々と出会い、語らううちに、沖縄返還取材に邁進していた頃は見えていなかった沖縄の歴史と現実に直面する。再びペンを手にした弓成が再生への道を歩き出したとき、あの密約を立証する公文書が発見されたというニュースが飛び込んできた。感動の巨篇、ここに完結。
人類が“ほぼ滅亡”してからX日。唯一生き残った人間・ネクロマンサーは、ゾンビのユメコと楽しく暮らしていた。食料はいくらでもあるし、電気ガス水道も魔法でなんとかなるし、図書館もレンタルDVD店も借り放題で、なかなか快適な毎日。でもちょっと困るのは…、世界はアンデッドであふれかえっているのです! 死霊術師とゾンビ少女の、ほのぼのポストアポカリプスファンタジー。
バッグをデザイン、製作するための基礎知識や技術に関する解説書。バッグの構造や、素材・用具などの知識、縫製の種類、製作技術に関わる事柄を、写真や図で初心者にもわかりやすく解説する。
株式会社カナミックネットワークの創業者・山本稔による渾身の書き下ろし。広告・映像の世界から介護ITの世界に飛び込み、介護・医療・子育てといった社会課題の最前線にICTの力で挑んできた起業家が、その原点と未来を語ります。
1999年、著者は当時新たに始まった介護保険制度のテレビCM制作に携わり、「この制度はICTなしでは機能しない」と直感。翌年にはクラウドを活用した介護保険業務システムの開発に着手し、前例のないモデルを全国へと展開していきました。その過程で直面した数々の障壁、支えてくれた現場の声、そして“人を支える技術”へのこだわりが、本書には詰め込まれています。
本書では、起業の背景からビジネスモデル構築のプロセス、現場の多職種連携における実際の課題、ICTの導入による変化と可能性が語られるだけでなく、日本が直面する“超高齢社会”への提言や、教育のあり方、働き方の価値観までもが描かれています。
「正解を覚える教育」から「問いを立てる教育」へ。「空気を読む」ことばかりが求められる社会から「思考し、行動する力」を育む社会へ。
著者は、企業経営者でありながら、社会全体を俯瞰し、未来世代への責任を真摯に考え続けてきました。シンガポール進出を果たした今、世界を視野に入れながらも「現場で働く人を支える技術」そして「人と人をつなぐ温もり」を決して見失わないその姿勢は、多くの読者の心を打つことでしょう。
少子高齢化、AI社会、地域医療崩壊、教育現場の疲弊ーー。こうした難題を前にしても、「誰かが何とかしてくれる」のではなく、「自分が一滴を落とす」覚悟を持つこと。それが、未来に波を起こす第一歩になるのです。
この一冊は、介護・医療・教育に携わる方々はもちろん、若い世代や起業家、社会に何か貢献したいと願うすべての人にとって、希望と覚悟の書となることでしょう。
株式会社カナミックネットワーク沿革
第1章人間力を高める
第2章妄想のすすめ
第3章少子高齢化時代を生き抜くために
第4章教育改革を実現するために
第5章医療・介護ビジネスの新たな可能性