本書で著者は近松の作品を多くの人に鑑賞してもらいたいと思い、分かり易く、詳細な注釈、現代語訳、更に作品研究をつけて刊行。なお大学生・大学院生等研究者のために「近松世話悲劇研究文献目録」を掲載。「近松世話悲劇研究文献目録」と題したが、世話悲劇の研究論文・研究書のみでなく、近松文芸研究全般の研究論文・研究書を掲載した。
東京国立博物館蔵保坂潤治旧蔵『源氏物語』(重要美術品)を影印し、全十二巻に収める。保坂本源氏物語は、室町中期補写にかかわる伝三条西実隆他筆の十七帖と、鎌倉期古写の三十六帖からなる。原本の姿をできるだけ知るため、影印の版形は原寸大とした。また、各表紙に楮紙による帯を巻き、巻名を記すのは後の所為だが、現在の保存された状態のまま撮影した。
本書は、著者が昭和三七年三月に国学院大学から文学博士を取得されたご遺稿の学位論文「源氏物語の包含する語法・用語例の研究」を主内容とし、これに今泉忠義・金田一京助両博士による当時の審査要旨、ならびに本書のために新たに執筆をお願いした久保田淳博士による「解題」をあわせて刊行するものである。
文学の衰弱が叫ばれる今、文学の果たす役割はあるのだろうか?読むという行為は自己を救う手だてとなるか?今、文学の可能性を鋭く問いかける。
本書は、日本神話の原素材ともいうべき、伊勢、石上、日前、賀茂、諏訪、春日、稲荷、八坂、平野、松尾、ヒメコソなどの古社の縁起と『古事記』『日本書紀』『風土記』などに見える古典神話との関係を論じた論文を、数多く収めている。
旧著『万葉集の民俗学的研究』を二分冊とし、「序説」から「第三部 歴史と文化」までを上巻とする。新たに三編の論文を加え、一編を削除。