近年,ますます多くの政策分野で科学的根拠に基づく助言が不可欠になり,関連の議論が世界的に進んでいる.食品安全,医薬品審査,地震予知,地球温暖化などの事例を紹介しつつ,科学と政治・行政のよりよい協働に向け,科学的助言の課題と今後の展望を示す.
序 章 現代社会と科学的助言
第I部 科学的助言の現状と論点
第1章 科学的助言者の役割
第2章 科学的助言のプロセスと原則
第3章 各国の科学的助言体制とグローバル化
第II部 科学的助言の事例
第4章 食品安全ーーリスク評価の独立性をめぐる課題
第5章 医薬品審査ーー多様なステークホルダーの関与
第6章 地震予知ーー科学の不確実性への認識と対応
第7章 地球温暖化ーー国際的な科学的助言体制の構築
第8章 科学技術イノベーション政策ーー強まるエビデンス志向
終 章 21世紀の科学技術の責務と科学的助言
特別寄稿 科学的助言における科学者の役割
生態学の学問的地平は限りなく広く,また個々の研究者の専門領域は非常に狭い。本書は広領域の概論でも一領域の深掘りでもなく,ある視点から選択した学問領域に横串を通すように話題を構成した。その視点とは,持続可能社会の要件である「自然共生」である。このため,本書の著者として生態学の狭領域のスペシャリストではなく,工学を中心に,広く自然と人間社会の実質的問題に取り組む研究者を選んだ。
本書の前半では,およそ高等学校の学習指導要領に現れるような基礎学理を概説している。ただし工学系学生の興味と理解を助けるため,数理的表現なども取り入れた。後半は「生態系サービス」をキーワードとして,自然と人間社会の関係と課題を提示し,工学だけでないさまざまな課題解決へのアプローチを示している。限られた紙数で,それぞれの課題を掘り下げることはできない。本書を手掛かりに,自発的,発展的に学習をし,理解を深めてほしい。
まえがき
第1章 生物と地球の共進化とバイオーム
第2章 生物生産と食物連鎖
第3章 生態系物質循環
第4章 個体群と群集
第5章 生態系のダイナミクス
第6章 河川流域と沿岸海域の生態系
第7章 生態系情報学
第8章 生態系と人間社会の軋轢
第9章 生態系と生物多様性のアセスメント
第10章 気候変動と生態系
第11章 生物資源
第12章 生態系サービスの意義・現状・将来
第13章 生態系サービスの経済評価
第14章 生物多様性オフセットとバンキング
第15章 人類生態学
好評の「金属材料概論」を全面的に改訂。巻末に多数の演習問題を掲載〔内容〕結晶構造/弾性・塑性・靭性/拡散・再結晶・析出・焼結/酸化・腐食/実用上重要な性質/相律および状態図/実用合金/鋼の熱処理/より理解するための100問他
日本人にとってのコメをめぐる環境と思想は、どのような歴史をたどり、現代の食文化や農耕のあり方にどのような問題を投げかけるのか。東南アジアのコメの文化・思想も視野に入れながら、民俗学・神道・植物学・農業従事者などコメの現場に携わる様々な立場の識者が、コメをめぐる環境・思想の多様性について追究、そのあるべき未来を提言する。
「人間とは何か」を考える。そのとき、霊長類学の成果に触れることを勧めたい。あまり一般に意識されないが、先進諸国のなかで野生のサルがすむ国は日本だけだ。アメリカザルとかフランスザルというのは存在しない。そうした文化や自然の背景があって、日本人はサルについてよく知っている。深い興味を寄せてきた。それが追い風となって、霊長類学は、日本が世界の一線に立って発信し続けてきた稀有な学問である。
時代を駆け抜け、時代をリードし、世界のポピュラー音楽を牽引した405人のミュージック・ヒーローたちーその歴史と全容、始まりつつある変容を追う。
主要環境法令88法を見やすい一覧表形式で収録。手間をかけずに罰則や遵守事項を確認可能、スマートな環境管理を実現。2025年1月1日現在(一部例外あり)。
○内容現在は、2025(令和7)年1月1日(一部例外あり)
○水素社会推進法・CCS事業法・再資源化事業等高度化法・生物多様性増進活動促進法を新規収載。
○建築物省エネ法等、脱炭素社会の実現に向けた関連法の改正もフォロー。
○複雑な環境規制をわかりやすく解説!
〇廃棄物処理法における委託契約やマニフェスト、フロン排出抑制法のフロン類引渡しの流れ、RRTR法のSDS制度や安衛法の化学物質規制に関する改正等、現場のニーズの高い項目については、よりわかりやすい解説・資料を登載!
○罰則事項が一目でわかる!
医療・福祉・建築と多岐にわたる分野の知識を体系的に学ぶ資格試験の公式テキスト。3級は、住宅関係の営業担当者、自宅の新築・リフォームを検討している方を想定。
去る6月6日に成立し13日に公布された金融商品取引法改正は、金融・資本市場の競争力強化のため、プロ向け市場の創設、上場投資信託等の多様化、証券会社・銀行間のファイアー・ウォール規制の見直し、利益相反管理体制の構築、課徴金制度の見直し等を柱としている。立案担当者が各改正条文について解説する。
「宇宙はどのように生まれたの?」「どうして地球はまわっているの?」--。人類の好奇心を刺激してやまない天体の秘密を、日本最高峰の大学・東京大学の現役教授が「ざっ」と解説。
創造的な行為や産物に貢献する特定の認知プロセスや構造,またそれらを明らかにするアプローチである創造的認知。
その概念を援用し,数々の先行する研究成果を示しながら,実験や開発者へのインタビューから,視覚化,アナロジ,概念結合,ビジョニング,組織の要因といった開発者がアイデアを創出する際に駆動させる創造的認知にまつわる様々な仮説を具体的に検証。認知プロセスの一端を明らかにし,効果的なプロセスや方法を検討する。
「新しい製品やサービスは,人の生活を大きく変え豊かにすることができる。そのような新製品・サービスの開発において,アイデアは,その開発プロジェクトの成否を左右するほどの重要性を持つ。それゆえにアイデア開発の問題は,新製品・サービス開発やデザインなどに関わる研究において,高い関心を持って,さまざまな角度から取り組まれてきた。(中略)アイデアの創出も,開発者自身によることがすべてではなく,開発者以外の誰かあるいは何かに依存することも考えられる。むしろ,リードユーザー理論を扱うものやオープンイノベーションを扱うものなど,開発者以外に依存すべきことを主張する研究もある。
その中にあって本書はあえて,開発者によるアイデア開発を問題とするものであり,それ自体がまず本書の特徴の1つである。それはひとえに,開発者自らによるアイデア開発がそれほど簡単ではなく,またごく素朴なことでありながら,未だその効果を追求できる余地があると考えられるからである。」(「まえがき」より)
●著者紹介
磯野 誠
担当:まえがき,第1,2, 3部はじめに,おわりに,1〜 5章,7章,コラム1,2,あとがき
公立鳥取環境大学経営学部教授。博士(商学)。
神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。P&Gなどを経て,2012年より現大学所属。
専門は,マーケティング,新製品開発,デザイン。
『地方創生のための経営学入門』(編共著,今井出版,2019年)ほか。
高橋佳代
担当:第1,2部はじめに,おわりに,1章,2章,4章,コラム3
鹿児島大学大学院臨床心理学研究科准教授。博士(心理学)。
九州大学大学院人間環境学府人間共生システム専攻博士課程修了。
2015年より現大学所属。
専門は,臨床心理学,臨床発達心理学。
『臨床動作法の実践をまなぶ』(分担執筆,新曜社,2019年)ほか。
島田善道
担当:第3部はじめに,おわりに,5章,6章,コラム4,5
公立鳥取環境大学経営学部准教授。修士(経営学)。
神戸大学大学院経営学研究科博士課程満期退学。松下電器産業(パナソニック)を経て,2018年より現大学所属。
専門は,経営組織,国際経営,人的資源管理。
『経営学ファーストステップ』(共著,八千代出版,2020年)ほか。
「公式テキスト」を分析して、試験に出る内容を25のLessonとしてまとめ、各Lessonの最後に、一問一答問題、実力問題と詳しい解説を掲載。
ゴロ合わせや図表を駆使して、頻出ポイントをわかりやすく解説。
取り外して使える『別冊 重要ポイント309』と、暗記に便利な赤シート付き。
「3級公式テキスト(改訂6版)」に完全対応!
元公式テキスト作成委員が監修。
◇ 試験ガイダンス
◇ 学習のポイントとアドバイス
【第1章】 暮らしやすい生活環境をめざして
[1節] 少子高齢社会と共生社会への道
● 少子高齢社会の現状と課題
● 社会全体での取り組みの必要性
[2節] 福祉住環境整備の重要性・必要性
● 日本の住環境の問題点
● 福祉住環境コーディネーターの役割
[3節] 在宅生活の維持とケアサービス
● 高齢者の自立を支える介護保険制度
● 介護保険制度の改正の経緯と今後の課題
● 障害者総合支援法と障害者福祉
【第2章】 健康と自立をめざして
[1節] 高齢者の健康と自立
● 老化のとらえ方と高齢者の自立
● 健康増進のための取り組み
[2節] 障害者が生活の不自由を克服する道
● 障害者の自立のために
【第3章】 バリアフリーとユニバーサルデザイン
[1節] バリアフリーとユニバーサルデザインを考える
● バリアフリー、ユニバーサルデザインという考え方
[2節] 生活を支えるさまざまな用具
● 共用品
● 福祉用具1
● 福祉用具2
● 福祉用具3
【第4章】 安全・安心・快適な住まい
[1節] 住まいの整備のための基本技術
● 段差の解消 / 床材
● 手すり / 建具 / 幅・スペース
● 家具・収納 / 色彩・照明・インテリア / その他
[2節] 生活行為別に見る安全・安心・快適な住まい
● 屋外移動・外出
● 屋内移動
● 排泄・整容・入浴
● 清掃・洗濯 / 調理 / その他
【第5章】 安心できる住生活とまちづくり
[1節] ライフスタイルの多様化と住まい
● ライフスタイルの多様化と高齢者の暮らし
[2節] 安心できる住生活
● 高齢者や障害者のための住宅施策
[3節] 安心して暮らせるまちづくり
● 人にやさしいまちづくり
【別冊】 ここが試験に出る! 重要ポイント309
ランドスケープ・生物多様性・遺伝子。さまざまなスケールで「生態系」をとらえ、自然再生のためのフレームワークを示す。
百年前にはメキシコの山間部でしか知られなかった、果物とも野菜ともつかない果実はなぜ世界中で愛されるようになったのか。独特な味と食感、高い栄養価、ユニークな外観の裏側にある不思議なアボカドの歴史を探る。レシピ付。
本書は2000年11月22・23日の2日間にわたり東京大学海洋研究所において開催されたシンポジウム「魚類神経科学研究の現状と展望」の内容を中心にまとめたものである。
「診療の補助」に追われ、後回しになりがちな「療養上の世話」…その醍醐味を取り戻す「視点」がここにあります!
好評だった『コミュニティケア』臨時増刊号「よりよい療養支援のために『生活を支える看護』を考える」を加筆しての書籍化!
訪問看護・高齢者ケア施設など、地域で実践している「生活を支える看護師の会」のメンバーが、自らの取り組みを詳細に報告。その「語り」の中には患者・利用者、そして家族の「生活」を支えるための“看護”がいっぱい詰まっています。
地域のナースはもちろん、「診療の補助」業務に追われて、患者の「生活」に思いを寄せることが難しい病院のナースに、ぜひ、読んでいただきたい1冊です。
〈口絵〉 3つの観点で考える「生活を支える看護」23のポイント
〈総論〉 「生活を看る看護」看護の原点の拡張と実践の多様性─21世紀の看護論・私(試)論─
〈報告〉生活を支える看護師たちの実践
1 活き活きと生きるのが「生活」 その生活を支える看護とは
2 “生活”は健康の土台特別養護老人ホームで支えるために
3 病気や障がい、加齢などの変化があっても、自分らしく暮らす
4 その人が望む生き方を全うするために必要な「life生命と人生」
5 ナースが考えたい「生活」とはこの世を去る過程での生きた証
6 看護にとっての「生活」とは看護の対象となる人のあるべき姿
7 看護と生活は切り離せられない「生活」の中に看護がある
8 看護にとっての「生活」とは“優先すべき指標”
9 看護にとって「生活」とは毎日の積み重ね
10 看護が支える「生活」とは“自ら生きること”
11 “おせっかいおばちゃん”ができるのが「生活の場の看護」
12 「生活の中の看護」が支える“その人”の尊厳
Column 「生活を支える看護師の会」とは