本書は香り高い恋愛論と一流ホテルガイドをミックスした、まったく新しい『ホテル文化論』。
凡庸な夫への失望と道ならぬ恋の煌めき。襲いかかる策謀と絶望のうちの自死。ギュスターヴ・フローベール(一八二一-八〇年)の労作『ボヴァリー夫人』(一八五七年)は、新しい時代における個人生活の悲喜劇を冷徹な筆致で描いた「近代写実主義の傑作」と評されてきた。だが、残された厖大な草稿は、はてしなき「書く」営みの渦中で作家が言葉に定着させようとしたものの正体を記録している。民主主義と資本主義に司られた近代国家と、そこに生きる人々の「世論」が形成する磁場。『ボヴァリー夫人』が描く人物の彷徨は、個人をはるかに超えたその磁場に今も生きるわれわれ自身の姿にほかならない-幾多の草稿と取り組んできた生成研究の第一人者による精緻にして斬新な「読む」営みのただなかに、未知の作品像が立ち上がる。
何気ない日常のシーンの中にその恋愛観を表現する、7曲入りのミニ・アルバム。前作でも頼もしいサポートぶりだったエンジニアのロブ・フィスターを迎え、全曲セルフ・プロデュースする。
アニメ主題歌でおなじみの野川さくらのサード・アルバムは、影山ヒロノブ・プロデュースのスウィート&キュートな楽曲を収録。ヴォーカルは、やさしく語りかけ、ポップにはじけ、切なく寂しげにと多彩で、女の子の気持ちと本音を教えてくれる。
人気の百合アニメ作品のオリジナル・ドラマCD。第3弾となるル・リム編でも、学校ごとのキャラクターをメインにしたストーリーが魅力的に展開。TVでは語られなかったカップリングが楽しめる。
テレビ東京系アニメ『ギャラクシーエンジェる〜ん』を原作とするドラマCD。アニメ本編でも数々のエピソードを手がけた柿原優子による脚本で、自由度の高いドラマCDらしく、ギャグ満載のオリジナル・ストーリーを収録している。
高校生の少年と俳優志望の青年の甘い恋物語を描いた、きたざわ尋子原作による『恋愛のセオリー』を基にしたドラマCD。原作ファンにはもちろん、そうでなくても楽しめる仕上がりだ。
アニメ『君が主で執事が俺で』のキャラクター・ソング・アルバム。ユニークなキャラクター・ソングの数々と、その間に挟まれた久遠寺未有(後藤邑子)によるDJパートを収録。ファン必聴の一枚だ。
昭和20年代から40年代の中ごろにかけて、庶民の楽しみとして人気を博した映画音楽を収録したコンピレーション・アルバム。ハリウッド作品を中心に、不朽の映画音楽の数々が収められている。
青春ラヴ・ストーリー・アニメ『初恋限定。』のオリジナル・サウンドトラック。新鋭の虹音によるBGMを中心に、声優ユニット、スフィアによるオープニング主題歌「Future Stream」、marbleによるエンディング主題歌などを収録する。
笑いあり感動あり、コテコテの大阪ノリをステージで爆発させる7人組。イロモノ的なイメージに反してCDではオーソドックスに、愛と友情を歌うメロディアスな歌ものが多い。レゲエとヒップホップをベースにロックやジャズっぽい要素も加え、着実に幅を広げた通算3枚目のアルバム。
デビュー10周年を迎えた三人組が2010年5月5日に九段会館で行なった初のアコースティック・ライヴから、ヒット曲満載のベスト選曲で構成されたライヴ・ベスト盤。アコースティックでメロディや歌の良さを再確認、というレベルにとどまらず、通常のアレンジとはまた違った新たなグルーヴを生み出しているのがすごい。