被爆体験から立ち上がり、文化による平和を旗印に世界を奔走する日本画家・平山郁夫。シルクロード、中国、北朝鮮…と、その行動力は、外交官を顔色なからしめるほど。武力によって世界は平和にはならない。終末的な文明衝突を避けるために、日本が芸術と文化によって、世界に対して未来に向けて何ができるか。著名文化人18人との対論から、行動の芸術家の素顔と思想が明らかになる。
社会、政治、宗教、美術、文学など、分野ごとに論じられてきた歴史を統合し、人々の生き生きとした創造性を中心に歴史を再構築する。運慶の無著像は西行の姿、世親像は文覚上人であるという新発見の論証、鎌倉文化を再評価する画期的な書。
芸術はいかにして〈神〉となったのか。宗教に代わる新しい支配原理となっていった芸術の思想を、民族、歴史、文化などの問題とからめて論じていく。
自然界の神秘的な美を体現する盆栽に心を奪われ、その技を極めるとともに、専門美術館まで建てた気鋭の盆栽家・小林國雄。その集大成となる、多数の盆栽を網羅した作品集。
ル・コルビュジエは評論家、画家、建築家という3つの顔を持っている。これらは不可分で、相互に影響し合ってル・コルビュジエという1つの人格を形成している。本書では、彼の3つの顔を総合的に捉え直すことで、動的なル・コルビュジエ像を炙り出し、総合芸術家としてのル・コルビュジエ誕生のプロセスを明らかにしている。
2008年夏に開かれた、詩人にして文芸評論家、思想家でもある吉本隆明の講演会の模様を収めたドキュメンタリー。芸術や政治経済、宗教、国家など、これまでに携わった仕事を一つにつなぐ“芸術言語論”を語り尽くす。
デューイが「経験概念」を駆使してまとめた芸術論の集大成。社会を変革するものとしての芸術、鑑賞をかぎりなく楽しくする芸術へと読者を誘う。
生き物
生き物と「霊妙なもの」
一つの経験をするということ
表現活動
表現的事物(作品)
本体と形式
形式の自然史
エネルギーの組織化
すべての芸術に共通する本体
芸術の多様な本体
人間の貢献
哲学に対する挑戦
批評と知覚
芸術と文明の進歩
ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団の芸術(22CD)
往年のウィーン情緒を音楽的に体現したといわれるウィーン・コンツェルトハウス四重奏団のウェストミンスター録音から、CD22枚分集めたお買得ボックス。 収録曲目は、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトなど、ウィーン・スタイルの生かされるものが中心で、柔軟で落ち着いた風合いが、彼らならではの味わいの深さを伝えて魅力的。レコーディングはモノラル後期におこなわれたもので、セッション録音ということもあり、すべて聴きやすい水準にあります。なお、シューベルトの八重奏曲と、モーツァルト&ブラームスのクラリネット五重奏曲は、先にリリースされた「レオポルト・ウラッハの芸術」に収められているため、このセットに含まれません。
ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団は、ウィーン交響楽団のコンサートマスターだったアントン・カンパー[1903-1982]と、チェロ奏者のフランツ・クヴァルダ[1904-1971]、ヴァイオリンのカール・マリア・ティッツェ[1909-1963]、ヴィオラのエーリヒ・ヴァイス[1904-1962]の4名により、1934年に「カンパー=クヴァルダ四重奏団」という名前でウィーンで結成。1937年には「ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団」と改名し、同年にはメンバー全員がウィーン・フィルに移籍(ちなみに、「ウィーン・コンツェルトハウス」は、当時のウィーン交響楽団の本拠地の名前)。
ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団は、創設メンバーでの活動が1957年までの23年間と長きに渡っており、このセットに収められた音源が収録された1949年から1954年は、彼らのアンサンブルが熟成されたちょうど良い時期だったとも言われています。その後、チェロ、第2ヴァイオリン、ヴィオラの順でメンバーが交代、1967年には、カンパーの引退を機にカルテットは解散することとなります。(HMV)
【ハイドン】
有名曲を多く含む弦楽四重奏曲集「エルデーディ」と、『ひばり』を含む弦楽四重奏曲集「第3トスト」を収録。
【モーツァルト】
弦楽四重奏曲第15番、第19番『不協和音』、セレナード第13番『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』、ディヴェルティメント第17番、弦楽五重奏曲第6番、オーボエ四重奏曲、フルート四重奏曲第1番、『音楽の冗談』
【ベートーヴェン】
弦楽四重奏曲第7番『ラズモフスキー第1番』 、第8番『ラズモフスキー第2番』、第9番『ラズモフスキー第3番』、第10番『ハープ』という中期の4曲に、第12番、第15番の後期の2曲の計6曲を収録。
【シューベルト】
弦楽四重奏曲全集、弦楽五重奏曲、弦楽三重奏曲集、ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのロンド、ピアノ五重奏曲『ます』を収録。
【ブラームス】
弦楽六重奏曲第1番、第2番、弦楽五重奏曲第1番、ピアノ五重奏曲を収録。
【その他】
ボロディンの弦楽四重奏曲第1番、ドヴォルザークの弦楽五重奏曲第2番を収録。
【収録情報】
Disc1
シューベルト:
1. 弦楽四重奏曲第1番変ロ長調 D.18
2. 弦楽四重奏曲第2番ハ長調 D.32
3. 弦楽四重奏曲第3番変ロ長調 D.36
録音時期:1952年
Disc2
シューベルト:
1. 弦楽四重奏曲第4番ハ長調 D.46
2. 弦楽四重奏曲第5番変ロ長調 D.68
3. 弦楽四重奏曲第6番ニ長調 D.74
録音時期:1952年(1,2)、1953年(3)
Disc3
シューベルト:
1. 弦楽四重奏曲第7番ニ長調 D.94
2. 弦楽四重奏曲第8番変ロ長調 D.112
3. 弦楽四重奏曲第9番ト短調 D.173
録音時期:1951年(1,2)、1953年(3)
Disc4
シューベルト:
1. 弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 D.87
2. 弦楽四重奏曲第11番ホ短調 D.353
3. 弦楽四重奏曲第12番ハ短調 D.703『四重奏断章』
録音時期:1953年(1,2)、1952年(3)
Disc5
シューベルト:
1. 弦楽四重奏曲第13番イ短調 D.804『ロザムンデ』
2. 弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』
録音時期:1951年(1)、1950年(2,3)
Disc6
シューベルト:
1. 弦楽四重奏曲第15番ト長調 D.887
2. ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのロンド イ長調 D.438
3. 弦楽三重奏曲第1番変ロ長調 D.471
アントン・カンパー(ソロ・ヴァイオリン:2)
ヴィルヘルム・ヒューブ
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経済と文化は対立関係にあるとみなされてきた。あるいは、経済と文化の関係は常に緊張をはらんできた。経済から見ると、一方的に支援を要請してくる文化は金食い虫で、経済的負担わもたらすことはあっても、まさか経済発展に寄与するなどとは考えもしなかった。にもかかわらず不思議なことに、企業や経済人が惜しみなく芸術文化に投資を続けてきた事例を多数見出すことができる。投資者にとって決して有利とは見えない投資をなぜ多くの人がしてきたのか。100社超の企業事例を収載!
あなたは剣道の大黒柱をどこに置いてやっていますか。芸術か、競技性か。その価値観の違いで不老の剣になるかどうかが決まる。
著者は「剣道は芸術」と断言し、「芸術性がある」と表現しない。剣道は芸術の分野にあって、競技性も備えているという考え方だが、ここのところが最も誤解を生みやすいところであり、おのずと剣道の質も違ってくる。一般人が剣道を芸術として捉えてくれるようになれば、剣道の評価が高まる。一般人にもぜひ読んでもらいたい。
はじめに
第一章 五島の剣
第二章 剣道家の迷走
第三章 相和する
第四章 戦いの手順
第五章 優雅
第六章 稽古の本源を探る
第七章 原点からの出発
第八章 危機一髪の臨機応変
第九章 有効打突の研究
第十章 大道透長安(私の眼に映じた第38回京都大会)
第十一章 点を線で突く ”突き技” の極意
第十二章 氣を錬る
第十三章 感性を育てる
第十四章 目の付けどころ
第十五章 三殺法
第十六章 全日本剣道選手権大会再検証
第十七章 上段
第十八章 母について
第十九章 剣道は芸術である
最高の音で楽しむために!
現在、富士山頂には毎年三〇万人近くが登り、ふもとを周遊する来訪者を入れるとじつに二千万人が訪れています。山梨県と静岡県は、関係する市町村と連携し、広い視野での保存管理計画「富士山ヴィジョン」をたて、地域の組織や住民も一体となって、文化や自然を守る様々な取り組みを行ってきました。本書は、登録五周年を記念して、これまでの活動を総括し、次世代に大切な遺産を伝えていくために、その歴史を振り返りながら、世界遺産富士山の魅力と生かし方を考えるものです。
特集 桃山備前への挑戦 現代作家たちの新たな胎動
いま、日本を代表する大窯業地の一つである備前において、“新・桃山復興”とでも呼ぶべき、新たな胎動が起こっている。
それは、昭和の巨匠が目指した桃山復興にならうのではなく、自分自身の目で改めて桃山を見直し、その本質を表現しようとするものである。
一方でまた、古典をそれほど意識せず、桃山までの幅広い時代を持つ「古備前」に通じる作品を手掛ける作家も登場し始めた。
ここでは桃山備前を中心に、800年の伝統を持つ備前の古典に迫る、50歳以下の注目作家の作品を器種別に取り上げ、現代備前の新たな胎動を紹介する。
特集 桃山備前への挑戦 現代作家たちの新たな胎動
備前の歴史
古備前の器種とその魅力 文・重根弘和(岡山県立博物館学芸員)
現代備前
花入 水指 酒器 皿・鉢 茶碗 壺
備前を使う
作家プロフィール
大森礼二 森本良信 小出尚永 小山厚子 江口葉菜子
細川敬弘 中村和樹 吉川恵司 曽我 尭
備前 展覧会情報
The 備前ー土と炎から生まれる造形美ー 東京国立近代美術館工芸館 他
人間国宝 金重陶陽 備前市立備前焼ミュージアム
備前のある場所ー取り合わせの魅力ー 岡山県立博物館
陶芸家ヒストリー 吉川正道
フォーカス・アイ 設楽享良 文・松崎裕子(益子陶芸美術館学芸員)
期待の新人作家 田久保静香
現代工芸の作り手たち 第11回 漆芸 吉野貴将 文・山内舞子(キュレーター、千葉商科大学客員講師)
時代でたどる日本の陶芸 第6回 江戸時代1 文・外舘和子(多摩美術大学教授)
展覧会スポットライト 没後40年 バーナード・リーチ展
展覧会スポットライト 加守田章二の陶芸 文・島崎慶子(菊池寛実記念 智美術館主任学芸員)
陶芸公募展レポート 第25回日本陶芸展 文・正村美里(岐阜県美術館副館長兼学芸部長)
陶芸実践講座 陶芸家と作る小物 第4回 三島で作る湯呑 講師・盆出哲宣
陶芸マーケットプライス
展覧会スケジュール
HONOHO GEIJUTSU English Summary
他
モネ、ミュシャ、マグリット、アンソール、モリス、ドラン、デ・キリコほか、芸術家が生活と制作のために築き上げた美的センスあふれる「家」を紹介。
今日呼ばれている「芸術」とは一体何かー。「芸術」という概念は、「芸術家」「作品」「独創性」などの諸概念とともに近代ヨーロッパに誕生した。これは「美学」という近代的学問の成立とも連関している。本書は、バークやカントらのさまざまな理論をたどりながら、この芸術観の根底にある逆説ー自然と人為、伝統と革新などの価値が交叉するという逆説ーをさぐり、私たちがいまだその内部にとどまっている「近代的」芸術観の意義を明らかにする。美やアートに対する理解そのものに変容を迫る芸術の概念史。
ミューズ=画家と恋愛関係にあった美女、ではない。ポーズをとるだけの従属的な存在でもない。作品の製作にたずさわり、作家の方向性を決定づけ、美術史に残る名作を生み出す力となったミューズの真相と功績を解き明かす。