旅と酒の歌人・若山牧水は、恋の歌人でもあったーー。
白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ
幾山河越えさりゆかば寂しさのはてなむ国ぞけふも旅ゆく
これらの名歌が生まれた背景には、小枝子という女性との痛切な恋があった。
若き日をささげた恋人の持つ秘密とは?
恋の絶頂から疑惑、別れまでの秀歌を、高校時代から牧水の短歌に共感し、
影響を受けてきた俵万智が丁寧に読みこみ、徹底した調査と鋭い読みで、二人の恋をよみがえらせる。スリリングな評伝文学。
第29回宮日出版文化賞特別大賞受賞作。
『ぼく、牧水!』の共著がある俳優・堺雅人氏も絶賛。
〈俵さんは、ご自身の体験さえ曝けだしながら牧水の恋に迫る。自分はこんな状況のときこんな歌をうたったから、牧水もきっとそうだろう、という具合に。その考察は容赦ないけれど、小動物を解剖する子どもみたいに、いきいきしている。よみおわったとき「牧水の恋」そのものが、ひとつの生き物のように感じられた。〉 (推薦コメントより一部を抜粋)
「解説」は牧水研究の第一人者・伊藤一彦氏(堺氏の高校時代の恩師で、『ぼく、牧水!』の共著者)。
「非モテ」男性たちが、「女神」「ポジティブ妄想」「自爆型告白」などのキーワードを軸に自分自身の実態と「生きづらさ」を赤裸々に語る。生きる困難や加害/被害の経験と真摯に向き合ってきた当事者としての研究報告をてこに、新しい男性学の到達点を提示する。
序 章 生きやすくなったと言っていいのか
1 戸惑いの内側から 西井 開
第1章 「ぼくらの非モテ研究会」ができるまで
1 実践に学ぶ:1 「メンズリブ研究会」 西井 開
2 「ぼくらの非モテ研究会」のはじまり 西井 開
3 実践に学ぶ:2 精神障害者コミュニティ「べてるの家」 西井 開
4 「ぼくらの非モテ研究会」の実践 西井 開
5 非モテ研用語辞典 ぼくらの非モテ研究会
6 個人研究 セブルス・スネイプの研究ーーあるいは“恋と不器用さ”について 足達龍彦
第2章 痛みを言葉にする
1 実践に学ぶ:3 薬物依存者回復施設「三重ダルク」 西井 開
2 男性の被害経験 西井 開
3 個人研究 パワハラ被害の夢の研究 西井 開
4 個人研究 不本意出家からの研究 リュウ
5 「非モテ」と身体嫌悪、そしてマスターベーション 西井 開
6 個人研究 いわゆる女装と夢見非モテの童貞世界、その研究 ゆーれいさん
第3章 影響を与えるメディア
1 「非モテ」に影響を与えた一冊 西井 開
2 個人研究 一発逆転の研究 ハーシー
3 個人研究 非モテ幽霊の研究 歌男
第4章 加害と責任
1 実践に学ぶ:4 DV加害者脱暴力グループ「メンズサポートルーム大阪」 西井 開
2 個人研究 自己破滅願望の研究 たぬき(聞き手:西井 開)
3 加害の研究とつぐないについて 西井 開
終 章 男の悩める場所
1 個人研究 人を頑張ってバカにしてしまう病の研究 マイル
2 聞き届けられる場 西井 開
3 共同研究 解釈押し売りの研究ーー非モテ研の課題について 明日葉/西井 開
座談会 非モテ研とはどういう場か 明日葉/足達龍彦/歌男/たぬき/西井 開/ハーシー/マイル/ムロ/リュウ(聞き手:山本和則[カフェフィロ])
解説 語りだした男たちに乾杯 村本邦子
あとがき 西井 開
夏休み、兵器工場の跡地を見学にいった英治、ひとみたちは、不思議なことから、1945年にタイムスリップ!? そこは戦争の真っ最中。男子は丸坊主、男女の会話禁止、食べものもなくて、ノミで眠れない!? でも、ぼくらは防空壕パーティーや、いやな大人にはいたずら! 戦争の悲惨さを体験する笑いと涙の物語。つばさ文庫書きおろし、ぼくらシリーズ第15弾!!
ちきゅうも、ほしなの?うちゅうに、ほしはいくつあるの?地球から宇宙へ、夢をひろげる子どもたちへー
「誰でもできる」が一番強い。経験がなくても、カリスマでなくても真似できる「寄せ集め」を「勝てるチーム」に変える手順のすべて。
相も変わらず小雪くんに一方的な熱愛攻撃の花鳥くん。
そしてさらに増殖する、変人ばかりの花鳥フレンズ。
超ツッコミ厨と超中2病の果てなきスクールデイズはカオスに炎上中!!
本書は大地震、台風や雷・土砂崩れなどの水害に関し、子ども向けに、ビジュアルを使ったクイズ形式で「災害時にすべきこと」をわかりやすく解説。怖いながらも「自分の身を守りたい」「ぼくが家族を救いたい!」と思う子どもたちの気持ちに寄り添い、「サバイバル」をキーワードに、有事に役立つ知識・知恵を楽しみながらつけていきます。
夏休みのある日、昼下がりのひょうたん池。おなじ時を生きるたくさんの命。つりをする少年から見ると、池のさかなから見ると、空のとんびから見ると、あまがえるから見ると……いろいろな視点から見ると、ちがうものが見えてくる。それぞれの見た風景を、迫力のある油絵で描きます。観察し、想像しながら、子どもから大人まで読んでほしい絵本です。
お互いに相手への気持ちを自覚しつつも告白のタイミングを逃し続ける山田と、一歩を踏み出す勇気が出ない西さん。このままじゃダメだと告白の計画を練った山田だったが、思いがけない展開になってしまい!?
共感マックスの等身大ラブコメ、第6巻!!
ぼくのなまえはようた。ぼくのかぞくは、おとうさん、おかあさん、おにいちゃんにいもうとの5人。かぞくのなかでえくぼがあるのは、ちょっとうれしいぼくだけのこと。いつもかにさされるのは、ちょっとこまったぼくだけのこと。なかよし7人ぐみで、さかだちあるきができるのは、すごくとくいなぼくだけのこと。世界中に「ぼく」という人間はただひとり。これってすごい。さがしてみるとおもしろい。きょうもみつけるぼくだけのこと。小学校低学年から。
気のやさしい男の子と、
ちょっとすましたカモノハシの
とぼけたやりとりが楽しい、
ほのぼのとした冒険物語。
ルフスはドイツの男の子。
お姉ちゃん、お母さんといっしょに、
くらしています。
エンジニアのお父さんは、
オーストラリアに単身赴任中。
ルフスは、お父さんと離れてくらすのを
さみしく思っていました。
そんなルフスは、
人間の言葉をしゃべるカモノハシに出会います。
そのカモノハシは、動物園から抜け出してきたと
いい、「シドニー」と名乗りました。
そしてシドニーは、
故郷のオーストラリアに帰るのを
ルフスに手伝ってほしいというのです。
「お父さんに会いたいなら、ちょうどいいでしょ」
ルフスは、シドニーを、
家に連れてかえることにしました。
家では、お母さんやお姉ちゃんに、
生きたカモノハシを持って帰ってきたことが
見つからないようにしなくてはなりません。
シドニーは、ぬいぐるみのふりをする練習…!
そして、どうしたらオーストラリアに行けるか、
ふたりで作戦を考えます。
庭の木にのぼれば、
オーストラリアが見えそうだよね?
バスで行けるんじゃない?
いや、海に行く必要があるってことは、
ボートさえあれば…。
ふたりのすることは、どれもとんちんかんですが、
オーストラリアには行けるのでしょうか?
気のやさしい男の子と、
ちょっとすましたカモノハシの
とぼけたやりとりが楽しい、
ほのぼのとした冒険物語。
ある日、子猫がやってきたーー。5年生で突然登校拒否になった幼なじみの仁菜が、薄汚れた子猫を拾い、ぼくの家へ連れてきました。自分の家で飼えない仁菜にかわって、ぼくと家族が世話をすることになったのだけれど……。子猫のニケに関わる中で数々のことを学んでいく、ぼくの様子がていねいに紡がれます。15歳で講談社児童文学新人賞佳作を受賞し鮮烈デビューした獣医師が描く、大切なお話です。
ニケがうちにやってきた!
ニケ、いきなり改名の危機
母子バトル、ぼっ発
シロ姉とみいちゃんと
またもや、嵐の予感?
ぼくたちとニケ
おまけ
もぐもぐもぐ、あむあむあむ、しゃりしゃりしゃり、がぶがぶがぶ、ぷちゅぷちゅぷちゅ、かりかり…、かりっ!ゴリラくん、なにをたべてたのかな?
「この本は、これまで何百人、何千人もの患者さんを診てきた専門医であるボクが、また、『痴呆』から『認知症』への呼称変更に関する国の検討委員も務めたボクが、実際に認知症になって、当事者となってわかったことをお伝えしたいと思ってつくりました」--(「はじめに」より抜粋)
2017年、「長谷川式スケール」開発者である認知症の権威、長谷川和夫さんは自らが認知症であることを公表しました。その選択をされたのはなぜでしょう? 研究者として接してきた「認知症」と、実際にご自身がなってわかった「認知症」とのギャップは、どこにあったのでしょうか?
予防策、歴史的な変遷、超高齢化社会を迎える日本で医療が果たすべき役割までを網羅した、「認知症の生き字引」がどうしても日本人に遺していきたかった書。認知症のすべてが、ここにあります。
〈目次〉
第1章 認知症になったボク
第2章 認知症とは何か
第3章 認知症になってわかったこと
第4章 「長谷川式スケール」開発秘話
第5章 認知症の歴史
第6章 社会は、医療は何ができるか
第7章 日本人に伝えたい遺言
〈内容例〉
「確かさ」が揺らぐ/自ら公表/認知症の定義/多かったのは脳血管性/治る認知症も/危険因子は加齢/MCIとは/予防で重要なこと/固定したものではない/時間を差し上げる/役割を奪わない/笑いの大切さ/その人中心のケア/騙さない/「長谷川式スケール」とは/スケール創設の経緯/何を検査しているのか/「93から7を引く」は間違い/「お願いする」姿勢/全国を歩いて調査/納屋で叫ぶ人/国際老年精神医学会の会議開催/「痴呆」は侮蔑的/スピリチュアル・ケア/進む日本の政策/有効な薬/薬の副作用/耐えること/いまの夢/死を上手に受け入れる……ほか
第1章 認知症になったボク
第2章 認知症とは何か
第3章 認知症になってわかったこと
第4章 「長谷川式スケール」開発秘話
第5章 認知症の歴史
第6章 社会は、医療は何ができるか
第7章 日本人に伝えたい遺言
「自分の死について、真剣に考えたことがないでしょう」67歳で主治医に指摘された。図星だった。うつや不眠を患いながらも、死は、どこか遠い存在だった。そろそろ、いつか来る〈そのとき〉を思い描いてみようかーー。シーナ、ついに〈死〉を探究する! 夢で予知した母の他界、世界中で見た異文化の葬送、親しい仕事仲間との別れ。幾多の死を辿り、考えた、自身の〈理想の最期〉とは。
兄が綴るダウン症の弟と家族の日々、文庫化
“ポケットに入れて持ち歩ける親友みたいな存在”の本に、わたしはずっと出会いたかった。願いが叶いました。
ーー 解説 岸田奈美(作家)
僕は5歳のとき、パパとママから弟が生まれると聞かされ、大喜びした。姉と妹に囲まれた僕は、ずっと一緒に遊べる男兄弟がほしかったのだ。
しかも、どうやら弟は「特別」らしい。
僕はスーパーヒーローを思い描き、一緒に闘いごっこをすることを想像した。だけど、生まれてきた弟は僕が思っていた「特別」とは何かが違っていた。僕はだんだん「特別」の意味を知り、中学校に入ると弟の存在を友達に隠すようになった……。
2024年1月、映画全国公開。19歳の青年がダウン症候群の弟、家族や友人との愛おしい日々と葛藤を等身大の文章で綴ったイタリア発ベストセラー、待望の文庫化。解説は岸田奈美さん、装画はヨシタケシンスケさん!
モグラは、おつきさまをじぶんのものにしたくてたまりません。まわりのどうぶつたちに、「おつきさまをとるなんてできっこないよ」といわれても、あきらめられず…?しずかな夜の森を舞台にしたやさしく、かわいい絵本です。
ストリートチルドレンを生み出す最大の原因は、貧困です。存在を忘れらた子どもたち。
《発売たちまち重版!》
《反響続々……「こんな本が欲しかった!」「うちの子と同じ!」》
話題のコミック!!
発達障害の子ども本人が「問題行動」のわけを語る!
くり返される行動は「自分を守るため」でした!
「話しかけたらムッとする・怒り出す」
→ひとりで休ませて欲しいんだ!
「パニックになる・暴れる」
→感覚過敏でボロボロなんだよ!
「人の気持ちがわからない」
→形のないものはわからないよ!
「整理整頓できない」
→見えるところにないと不安なんだ!
発達障害の子は、こんな気持ちだったんです。
決して悪気があったわけじゃありません。
漫画家かなしろにゃんこ。さんが我が子との長時間の対話と、
そのなかで得た貴重な気づきをコミック化。
さらに臨床歴35年超の前川先生が、
具体的な解決策を多数おしえてくれます!
「片づけを手伝うと怒り出す」
「過ちを注意すると逆ギレする」
「学校でいつもイラついている」
「おしゃべりが止まらない」
「感謝ができない」
「謝らない」
「怒りを止められない」
「勉強に集中できない」
「物をなくす」
「忘れ物が多い」
「物にぶつかる」
「叱ってもやめない」
「教室から脱走する」
などなど、子どものこんな「困った行動」を解決する工夫とヒントが満載!
読んでめちゃくちゃ面白い
家庭でも教育現場でも役に立つ傑作
ぜひ手に取ってみてください!