現存する世界最古の図書館では貴重な写本のデジタル化が進められ、荘厳な修道院建築の図書館では結婚式が開かれる…図書館は時代と共に進化しています。国家による検閲がかけられた記事を公開し、権力と戦うバーチャル図書館、老若男女、障がいがあっても利用できるよう工夫を凝らした図書館、砂漠の中で気象変動から本を必死に守っている図書館もあれば、宇宙船のような最新建築で文化開発プロジェクトの中心を担う図書館もあります。本書では、人々が集まる空間を提供し、知識を共有して次世代へ繋ぐために進化を続ける「53の図書館」を美しい写真とともに紹介。図書館の使命や役割、あり方についても改めて考えさせられる1冊です。
文×論。
【発見】
「最も大切な人間の思想/歴史としてのユマニスム」大江健三郎×パスカル・キニャール
【戦争特集・戦場の_ライフ】
・新連載
「セキュリティの共和国ーー戦略文化とアメリカ文学」新田啓子
・エッセイ
「父が見た「事務と戦争」」阿部公彦
「日常の延長としての戦争」藤原辰史
「ネット時代の「戦陣訓」」保阪正康
・批評
「記憶の貯蔵庫としての駅ーー『アウステルリッツ』とキンダートランスポート」松永美穂
・article
「平和な世界ってどんな世界?」奥野華子
【新連載エッセイ】
「星になっても」岩内章太郎
【創作】
「池の中の」井戸川射子
【中篇一挙】
「その音は泡の音」平沢逸
【連作】
「翔ぶ女たち 魔女たちのエンパワメントーー『テンペスト』から『水星の魔女』まで」小川公代
「文学ノート・大江健三郎 沸騰的なような一九七〇年代ーー大江健三郎/蓮實重彥」工藤庸子
【批評】
「新しいコギト、あるいは非有機的生」宇野邦一
【New Manual】
「月の光と薔薇の花」片岡義男
【論点スペシャル】
「ドキュメンタリーの実験と挫折と快楽」佐井大紀
「岡崎京子を今読みなおすこと」杉本章吾
「押しつけられた暗闇」田中みゆき
「BTS --救済の文学」鳥羽和久
「300年の「無力」を超えて SRHRという希望」福田和子
「誇示考」山本圭
【本の名刺】
『我が手の太陽』石田夏穂
『天涯図書館』皆川博子
『もぬけの考察』村雲菜月
『新古事記』村田喜代子
『ジューンドロップ』夢野寧子
【連載・随筆・書評】
井戸川射子/松浦寿輝/羽田圭介/上田岳弘/保坂和志/堀江敏幸/吉岡乾/岩川ありさ/戸谷洋志/福尾匠/松村圭一郎/木下龍也/諏訪部浩一/青葉市子/毬矢まりえ×森山恵/鎌田裕樹/稲垣諭/奈倉有里/宇野常寛/永井玲衣/百瀬文/田中純/石戸諭/東辻賢治郎/三木那由他/古井由吉/穂村弘/くどうれいん/石井ゆかり/鷲田清一/大澤聡/大澤真幸/川勝徳重/永井みみ/朝比奈秋/海野農/酒井朋子/高柳聡子/鳥山まこと/野々井透/野村由芽/石原海/ミヤギフトシ/石川忠司
「人間、致死率100%だからね。」と言っていた黒山羊さんこと松本良子。昨年大好きな香港で生を閉じた。一周忌を前に、心友のエッセイスト大島真理が、出会いから別れまでの二人の50年の「時のミルフィーユ」を編んだ生きた証の書。
語られるだけでは消えていく。記され、読み続けられることによって、「在ったこと」は「在り続ける」のだと思います。当図書館には、東欧、ウクライナ、ロシア、その関係性に理解が及ぶ書も多く並んでいます。読み継がれてほしい本たちです。『天涯図書館』は、時代の激震と共振する蔵書になりました。
ストーリーで視覚障害者支援の基本的な考え方を学べる!提供できる資料の種類や、その提供方法、施設の改善など多様なサービスが存在。利用者それぞれに応じた視覚障害者サービスの考え方。できることから始めて「読書のバリアフリー」へ!視覚障害者支援のエキスパートが伝授!視覚障害の症状や原因が多様にあることへの理解が重要!点字だけではない、見えない、見えにくい方のための様々な形態の読書や読書環境とは?公共図書館と点字図書館の連携がもたらすサービスとは?
古代から昭和20年まで、日本における図書と図書館(文庫)の歴史をその時代背景とともに通史的に詳説する概説書。
有害な情報は規制したらいい!車内通話は絶対禁止!著作権は必ず守るべきだ!データが消えても自分のせい!ちょっと待って、それホント?どうして?マンガを読みながら自分で考えてみよう。
れんげ野原の中にある秋葉図書館には名探偵ばりの司書がいる。曾祖母の残した開かずの文箱、失踪したブックカフェの猫、図書館開設準備中に発覚した旧家の秘密…。そんな謎を抱える利用者を、誰もが知る古典や名作や、知る人ぞ知る本をそっと差し出して、解決までやさしく導きます。「どこにいたの?」をテーマに描く、六篇の謎。ほんわか図書館ミステリのちょっぴり番外編。
1940年、第二次世界大戦下のロンドン。12歳のウィリアム、11歳のエドマンド、9歳のアンナのきょうだいは、親がわりだったおばあちゃんが亡くなり、家族は3人きりになってしまった。3人に必要なのは、保護者となる「後見人」。後見人がいなければ、遺産に手をつけることもできない。そこでおばあちゃんの弁護士が提案したのは、3人で学童疎開に参加すること。ロンドンにいるより安全だし、ひょっとしたら、3人をずっと家に置いてくれる家族が見つかるかもしれない…。疎開先の厳しい日々、3人にとって、村の図書館だけが救いだったー。ロンドンから疎開した本の好きな3人きょうだいの、心あたたまる物語。2021年ニューヨーク公共図書館ベスト・ブック・オブ・ザ・イヤー(児童書部門)
気候変動と資源枯渇の現代に、いかにして我々は持続可能な未来を築くことができるだろうか。空間に対するニーズが加速度的に進化する昨今、建築家たちが模索しているのは、既存の建築をリユース、リサイクルするための独創的な方法だ。それは、既存の都市構造の変化をも促すのである。本書『世界のリノベーション建築』は、世界有数の建築家による画期的プロジェクトにおいて実践されたリユース戦略を幅広く網羅。彼らの変化への取り組みを明らかにする。建材としての廃棄物再利用、空間の巧みな再解釈、解体を前提に設計されたモジュール構造など、創造的リユースで生まれ変わった建築が、より良き未来にいかに寄与するのかを発見することができるだろう。日本を含む35事例掲載。