著者がイタリアのOlschki社より出版し、2012年度地中海学会ヘレンド賞を受賞した“L’architetto sapiente:giardino,teatro,citt`a come schemi mnemonici tra il XVIe il XVII secolo”を元に大幅に加筆修正を行い、日本語オリジナル版として再構成。記憶術と建築の創造的関係を明らかにする、建築史・美術史・科学史・哲学・文学の各領域を横断する独創的成果。
花を愛する若き王妃に、ルイ16世が贈った小トリアノン宮。“フランス式庭園”にはヒヤシンスやアネモネ、“イギリス式庭園”にはセイヨウハナズオウ、“王妃の村里”には牧歌的な田園が広がり、“愛の神殿”では夜会が聞かれた…。6区画80種の植物について、稀代の植物画家ルドゥーテらによるボタニカルアートとともに、植物の来歴や効能、宮廷秘話を盛り込んでいる。革命により、牢に繋がれてからも花が喜びだった王妃の素顔が読みとれる歴史植物画集。
駆除にてこずる厄介者とされる雑草。しかし環境や種類によっては有用なことが多くある。歴史的に薬や食材として利用され、生態系のなかで大切な役割も担ってきた。雑草について様々な視点から切り込む。カラー図版約100点。
遺跡から掘り出された、中世の平泉。奥州藤原氏歴代の居館・柳之御所遺跡、毛越寺に代表される平安時代寺院庭園群、平泉の仏教文化に先行する国見山廃寺跡などの発掘調査成果から、中世平泉の社会を明らかにする。
刊行のことば…菅野成寛/総説 発掘された平泉…及川 司/都市平泉の成立と展開…羽柴直人(平泉の範囲/平泉拠点地区の変遷/衣河の様相)以下細目略/平泉の寺院庭園…及川司・島原弘征/コラム 平等院と無量光院の浄土庭園ビジョン…菅野成寛/柳之御所遺跡ー調査研究の現状と課題…櫻井友梓/コラム 平泉出土木簡を読むー掘り出された肉声…岡 陽一郎/平泉における建築遺構ー掘立柱建物を中心に…西澤正晴/コラム 平安京の住まい…南 孝雄/石造物から観る平泉…狭川真一/コラム 豊田館出土の塼仏について…井上雅孝/平泉と東北地方の遺跡…八重樫忠郎/コラム 永福寺の造営ー平泉から鎌倉へ…福田 誠/第二の平泉「比爪」…羽柴直人/コラム 三陸沿岸における奥州藤原氏時代の遺跡…村田 淳/先平泉文化の諸寺院考…杉本 良
とっとり花回廊は、鳥取県「全県公園化構想」の推進と「憩いの場」として、また、鳥取県西部の観光拠点および鳥取県の花き生産振興の拠点として、平成11年4月に開設されました。中国地方最高峰の大山を望む、日本最大級のフラワーパークです。直径50m、高さ21mの巨大なガラス温室を中心に、東西南北の花の屋内展示などのある各館を配し、それらを一周1kmの屋根付き展望回廊が結ぶ独特の構造となっています。また園内は自然の地形や樹林を活かした起伏に富んだ造りとなっていますが、水平に作られた展望回廊を歩くことで、幅広い世代が楽に園内を散策できます。季節の移り変わりとともに花と緑が織りなす美しい景観は、多くの方々から愛されています。
江戸時代からの大名庭園をオールカラーの写真で美しくピックアップ。歴史散歩をもっと楽しめる一冊。
大都市・東京にも、意外と自然が残されている。新宿のタヌキ、下町を彩るトンボ、臨海地域の魚介類など、都心で手軽に見られる生物の数々。テレビで活躍中の著者がガイドをしながら、自然と共生してきた街の成り立ちも解説。カラー図版多数、自由研究にも最適
工業用水として計画された琵琶湖疏水を変じて、近代和風文化の粋を示す自然主義の庭園に用い、パトロンたちが自己を演出し、人びとと会い、決断を下し、孤独に沈潜するための「場」を創造しつづけた七代目小川治兵衛ーその活動の軌跡から、日本における近代が生み出した精神を読み取る。
景観には基準となる物差しがない。経済利益とのせめぎ合いで、景観裁判はほとんど原告の敗訴に終わる。歴史や風土、時代、主観にかかわる景観ははたして学として成り立つのか。
はしがき
1 景観学序説
1 木の家 匠の木づかいを見る
2 景観測量 実存空間の景観を科学して観る
3 庭の落葉 日本の「枯山水」庭園を思索する
2 既往の学説を尋ねて
(1) はじめに
(2) N・シュルツ/加藤邦男訳 「実存・空間・建築」
(3) 和辻哲郎 「風土」
(4) 黒川紀章 「共生の思想」
(5) 武者利光 「1/fゆらぎと生活」
(6) 向殿政男 「ファジィ理論」
3 景観学への挑戦
1 景観学とは何か
2 事例検証
(1) 熱海市
(2) 川崎市
(3) パトネス村 (スペイン)
3 結論
あとがき
日本庭園集成 第6巻。桂・三千家など73の手水鉢を詳細な展開・断面図で集大成。〈目次〉カラー写真(一) カラー写真(二) カラー写真(三) 実測図・解説(一) 実測図・解説(二) 実測図・解説(三) 随想奔走の水(中村昌生) 随想蹲う心(堀内宗完) 蹲踞と鉢前の技法(斉藤忠一) おわりに(西澤文隆)。
本書は、庭を愛するすべての人々に開放されている庭園の研究団体「日本庭園研究会」の会員4人が、自ら設計した庭について、それぞれの庭づくりの考え方を写真と文で具体的に述べたものである。
表現する=縫うこと。8組の作家の鮮烈な競演。