初版でもある前版『小児の臓器移植および免疫不全状態における予防接種ガイドライン』の発行から約10年ぶりの改訂となります。この間、小児慢性疾患の長期予後が改善されて成人に移行することも多くなり、また、人の健康寿命は生涯を通したワクチン接種によって守る“Life course immunization”という概念も浸透してきました。小児期発症の疾患を抱えて免疫不全状態にある患者さんに対し安全なワクチン接種を行うことで、ワクチンで予防可能な疾患(VPD:Vaccine Preventable Disease)への感染・重症化を予防することが求められるようになったともいえます。
本書は、上記のような背景から対象とする疾患や年齢層を拡大し、免疫不全状態の患者さんや家族に望ましいワクチンを医師が選択できるように、日本小児感染症学会をはじめ関連学会(日本移植学会、日本小児栄養消化器肝臓学会、日本小児外科学会、日本小児血液・がん学会、日本小児循環器学会、日本小児腎臓病学会、日本小児リウマチ学会、日本免疫不全・自己炎症学会)が合同で作成しました。臓器移植・小児外科、炎症性腸疾患・肝臓病、血液・腫瘍、腎疾患、リウマチ疾患、免疫不全症を診る医師や無脾症患者を診る医師のほか、ワクチン行政に関わる方にもご一読いただきたいガイドラインです。
■序文
■ガイドラインサマリー
1推奨の強さとエビデンスの強さの考え方
2Clinical Question(CQ)と推奨文、推奨とエビデンスの強さ
■用語の解説
■主な略語一覧
■第1章 本ガイドラインについて
1.作成組織
2.本ガイドラインの特徴
3.本ガイドラインの作成過程
4.スコープ、外部評価の結果
■第2章 総論
1.予防接種制度と免疫不全者
2.抗体測定方法と抗体価判定基準
3.本ガイドラインで扱う一部のワクチンに関する補足事項〜肺炎球菌ワクチン、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン、髄膜炎菌ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチン〜
■第3章 各論
1.血液悪性腫瘍、固形腫瘍患者への予防接種
2.造血細胞移植後・CAR-T細胞療法後の患者への予防接種
3.炎症性腸疾患患者への予防接種
4.リウマチ性疾患患者への予防接種
5.腎疾患患者への予防接種
6.固形臓器移植患者への予防接種
7.無脾症患者への予防接種
8.原発性免疫不全症候群患者への予防接種
9.免疫不全状態にある患者の事項
■付表 国内で製造販売承認されている主なワクチン一覧
他科に比べエビデンスが不足している場面に遭遇することが多い小児科診療で,ガイドラインによる科学的根拠と専門医の経験を融合させた実践的な診断・治療指針.医学・医療の進歩とともに細分化・複雑化する小児科専門30領域を正確かつ簡潔にまとめ,処方例・実践例を挙げて紹介.自施設で対応できることを見極め,他施設・他科と協働するための新しい知識とスキルを提供.
1章 小児診療の基本姿勢と基本手技
2章 新しい画像診断技術
3章 小児保健・学校保健
4章 重症心身障害児
5章 小児栄養
6章 先天異常・出生前診断
7章 新生児医療
8章 小児救急・小児集中治療
9章 先天代謝異常・代謝疾患
10章 内分泌疾患
11章 アレルギー疾患
12章 リウマチ性疾患
13章 感染症
14章 呼吸器疾患
15章 消化器疾患
16章 循環器疾患
17章 腎・泌尿器疾患
18章 神経・筋疾患
19章 血液疾患
20章 先天性免疫不全症
21章 精神疾患・心身症
22章 悪性腫瘍
23章 皮膚疾患
24章 眼科疾患
25章 耳鼻咽喉科疾患
26章 骨・関節疾患
27章 リハビリテーション
28章 川崎病
29章 傷害予防(事故予防)
Appendix 小児診療の特殊性(小児の体液特性と輸液療法/小児における薬物の使い方)
日本の子どもは諸外国に比べ睡眠の問題を抱えていることが多く,特に発達障害のある子どもは睡眠障害の有病率が高いとされる.本書はそんな発達障害のある子どもの睡眠について,各ライフステージにおける日常生活に着目しながら,多角的に解説.発達と睡眠の関係を示した総論に始まり,発達障害のある子どもが抱えがちな睡眠の問題,よりよい眠りを得るためのヒント,問診,検査,新規治療法など様々な話題を豊富に詰めこんだ.
抗体医薬の特徴を理解し、今後の開発に求められる課題について、第一線のエキスパートが最新知見を解説!
●世界ではすでに100品目を超える抗体医薬品が承認され、適応となる疾患領域はがんや自己免疫疾患にとどまらず、喘息、アトピー性皮膚炎、骨粗鬆症、感染症、眼疾患、神経系疾患などにも広がり、さらなる発展が期待される。
●近年の抗体医薬品開発の特徴として、IgG抗体のみならず抗体薬物複合体(ADC)、二重特異性抗体、scFvやVHHなどの低分子抗体のように、構造の多様性が広がっていることがあげられる。
●このようななかで本特集では、抗体の特徴を理解し、今後の開発に求められる課題を共有すべく、「抗体医薬の進歩と課題」として、各領域の第一線で活躍する著者の方々に執筆していただく。
【目次】
リード抗体取得・エンジニアリング技術
【可変領域】
1.モノクローナル抗体作製クロニクル─効率的なヒト抗体医薬品シーズの取得を目指して
2.ヒトADLibシステムおよびADLib KI-AMPによる治療用抗体候補の創出と最適化
3.抗原結合親和性向上のための技術
【IgG型抗体】
4.抗体のエフェクター活性を担うFcγ受容体
5.抗体の体内動態制御に関わる受容体FcRnをめぐる話題─FcRnのバイオロジー、FcRn親和性改変抗体の開発動向、関連する研究
6.抗体薬物複合体(antibody-drug conjugate:ADC)
7.t-CAP法を用いたコンジュゲート抗体の開発
【非IgGモダリティ】
8.低分子抗体─VHH、scFv
9.経口IgA抗体を用いた腸内細菌叢制御による治療薬開発
10.IgA抗体を用いた呼吸器ウイルス感染症治療薬の実現可能性
有効性・安全性の予測・評価技術
11.抗体医薬品の体内動態総論
12.抗体医薬品の創薬研究における生理学的薬物動態(PBPK)モデリングおよびシミュレーションの活用
13.Phosphor integrated dots(PID)技術を用いた抗体医薬の腫瘍組織内ミクロ薬物動態解析の開発
14.ADC医薬品の研究開発に不可欠な定量および定性分析技術
臨床における最新動向
15.免疫チェックポイント阻害薬の有効性予測バイオマーカー
16.免疫チェックポイント阻害薬に対する耐性機序とその対策
17.近赤外光線免疫療法─近赤外光感受性ADCとしての薬剤デザインを中心に
18.炎症性腸疾患に用いられる抗体医薬品
19.乾癬、アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患に用いられる抗体医薬品
20.抗体医薬品の血中濃度モニタリング
21.抗体医薬品によるインフュージョンリアクションなどの副作用の特徴とそのマネジメント
こんな感染症の本を待っていた!
医療のなかでも最も身近でありながら、苦手意識の強い感染症をわかりやすく,見やすく,身につくように熟練のエキスパートが熱意をもって解説し,難解な用語に対しては脚注解説を設けました.川崎医科大学附属病院における,感染症診療のすべてが詰まっています.
感染症を専門としていない医師や医療スタッフ,医療系学生をはじめ,感染症診療に携わるすべての方々に必ず役立つ,必携の1冊です.
・筋衛星細胞が筋再生を担う筋系譜の幹細胞とされている。筋制御転写因子群や筋衛星細胞特異的なマーカー分子などの発見により、筋衛星細胞の単離・培養法や多能性幹細胞からの分化誘導系の開発へと発展してきた。
・筋再生研究の行き着く先のひとつは医療への応用であろう。しかし、それには筋再生が真に求められる状況を科学的根拠に基づき見極める必要がある。
・骨格筋の再生、維持、適応の各局面で重要となる細胞群の役割や、運動適応に関する新知見、筋研究領域における医療応用の最前線について、それぞれの専門家が詳説する。
■骨格筋の再生・維持・適応メカニズムの新知見ーー最先端研究がもたらしたパラダイムシフト
・はじめに
・幹細胞ニッシェを中心とした骨格筋幹細胞の制御機構
〔key word〕骨格筋幹細胞、幹細胞微小環境(幹細胞ニッシェ)、筋再生、サルコペニア、加齢変容
・免疫細胞による筋再生制御
〔key word〕マクロファージ、骨格筋、再生
・間葉系間質細胞による筋維持機構
〔key word〕間葉系間質細胞、筋再生、制御機構
・遅発性筋痛(いわゆる運動後の筋肉痛)はどこまでわかったか
〔key word〕遅発性筋痛(DOMS)、機械痛覚過敏、伸張性収縮、神経栄養因子、イオンチャネル
・非再生性の筋形成メカニズムと筋制御因子の役割
〔key word〕筋サテライト細胞(MuSC)、筋再生、筋肥大、筋萎縮
・筋疾患に対する細胞治療
〔key word〕iPS細胞(人工多能性幹細胞)、骨格筋幹細胞、間葉系間質細胞
・筋オルガノイド収縮力評価系の開発と応用
〔key word〕生体模倣システム(MPS)、筋オルガノイド、収縮力、バイオアッセイ
●TOPICS 細菌学・ウイルス学
・ABCF因子による病原性グラム陽性細菌の薬剤耐性化
●TOPICS 循環器内科学
・脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)からみた心不全
●連載 臨床医のための微生物学講座(14)
・インフルエンザウイルス
〔key word〕遺伝子再集合、インフルエンザウイルス、抗原変異、呼吸器感染症、人獣共通感染症
●連載 緩和医療のアップデート(9)
・非がん慢性呼吸器疾患:エビデンスアップデート
〔key word〕非がん慢性呼吸器疾患、緩和ケア、呼吸困難、オピオイド
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪
・はじめに
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(1)
・免疫システムにおける自己認識機構の解明に向けた有機化学的取り組みーー可視光応答性光触媒を利用した近接依存性ラベリング技術
〔key word〕分子間相互作用、細胞ー細胞間相互作用、有機化学、可視光応答性光触媒、近接依存性ラベリング
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(15)
・死亡診断7
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
「性病」だけでなく「性の健康」を重視し,性に関するネガティブなイメージを払拭することが,性感染症の対策を進めるために重要!
急増する梅毒をはじめ,クラミジアや淋菌,HIVなど各種疾患について必要な情報をわかりやすくまとめた,プライマリケアや公衆衛生の現場でも役立つ性の健康を守るためのポジティブハンドブック.性感染症は,何か悪いことをしたからなるものではありません.当事者が自責の念に駆られる必要はなく,医療者が怖がったり,陰性感情を持つ必要もありません.正しく知れば,性感染症は防げる・治せる!
●実践的であること、安全を最優先したものであること、できるだけevidenceに基づくこと、そして情熱をもって麻酔を考えること─。初版刊行以来、この著者の姿勢にブレはありません。
●初版から34年、ロングセラーの全面改訂版。
●本文内の参考文献もさらに充実しました。
●麻酔科をローテートされる研修医の方々はもちろん、麻酔看護師、MEの方々にもおすすめです。全身管理のプロならではの示唆に富む記述が満載。「想定外をいかになくすか」という考え方は医療全体に役立ちます。
1:麻酔科学の発展性
2:麻酔は知的ゲーム
3:麻酔計画法
4:麻酔科医に必要な資質
5:麻酔科領域特有の疾患対処法
6:麻酔の安全対策
7:周術期における感染対策
8:術前診察と術前投与薬、術前経口摂取
9:麻酔導入
10:気道確保の基本的ストラテジー
11:気道のトラブル
12:筋弛緩薬とその拮抗
13:全身麻酔の維持と覚醒
14:気管挿管と陽圧呼吸の持つ本質的問題
15:循環モニタリング
16:輸液と電解質管理
17:輸血療法と凝固管理
18:脊髄くも膜下麻酔・硬膜外麻酔・神経ブロック
19:術後鎮痛と鎮静
20:体温管理と悪性高熱症
21:術後早期合併症と麻酔後回復室
22:脳神経外科手術の麻酔
23:心臓麻酔と循環管理
24:胸部外科手術の麻酔
25:産婦人科麻酔
26:小児麻酔
27:整形外科手術の麻酔
28:泌尿器科手術の麻酔
29:耳鼻咽喉科・眼科手術の麻酔
30:緊急手術の麻酔
・血管、リンパ管の機能不全は、動脈硬化、高血圧、肺高血圧症、浮腫などの疾患を引き起こす。また一方で、過剰形成は、がんや糖尿病網膜症の病態進行を促進する。
・シングルセルRNAシークエンシング技術の進展により、血管を構成する細胞の臓器、疾患における多様性が明らかになるなど、血管研究は大きなパラダイムシフトを迎えようとしている。
・COVID-19でも血管の機能不全が重症化の要因とされたことで、血管の形成や機能を制御するメカニズム解明の重要性は高まった。また、国内において様々な血管疾患への効果的な治療法が開発されつつある。
■血管・リンパ管研究の最前線と治療への展開
・はじめに
●血管の形成と制御因子
・血管内皮細胞の多様化
〔key word〕内皮細胞、組織特異的内皮細胞、単一細胞解析、細胞系譜
・血管壁細胞の分化決定メカニズム
〔key word〕壁細胞、血管平滑筋細胞、ペリサイト、神経堤細胞、中胚葉、細胞間相互作用
・VEGFとその受容体システムの血管新生、がん、炎症、妊娠高血圧症候群への関与
〔key word〕血管内皮細胞、増殖因子、血管透過性因子(VPF)、血管新生因子(VEGF)、腫瘍血管
・Tie2受容体活性化による血管安定化の誘導と血管病治療戦略
〔key word〕血管内皮細胞、Tie2、アンジオポエチン、血管成熟化
・TGF-β・BMPファミリーによる血管形成制御と機能維持
〔key word〕Transforming growth factor(TGF)-β、骨形成因子(BMP)、Smad、マルファン症候群(MSF)、肺動脈性肺高血圧症(PAH)
・Ephrinファミリーによる血管形成制御
〔key word〕Ephrin-B2、血管新生、細胞極性、血管内皮増殖因子(VEGF)シグナル
・抗血管新生因子ーー血管新生のブレーキ役としての血管新生抑制因子
〔key word〕ネガティブ・フィードバック制御因子、バソヒビンー1(VASH1)、微小管、脱チロシン化、細胞内輸送
・血管形成・血管新生・成熟化を担う転写制御ネットワークーー内皮エピゲノム環境に基づく転写制御
〔key word〕内皮エピゲノム、ゲノムワイド解析、bivalentエピゲノムスイッチ、内皮分化・活性化・成熟化シグナル、tip/stalk細胞
●血管構築と血管機能・病態
・メカノセンシングを介した血管細胞の分化誘導
〔key word〕流れずり応力(shear stress)、伸展張力(stretch)、血流、ES細胞(胚性幹細胞)、内皮前駆細胞
・血流に起因する力学的刺激が創傷治癒過程の血管新生を制御するメカニズム
〔key word〕血管新生、創傷治癒、内腔圧、BARタンパク質、TOCA1
・プロスタグランジンによる血管透過性の制御
〔key word〕血管透過性、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、プロスタノイド、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)
・造血幹細胞ニッチを形成する新たな血管起源の解明ーー内皮細胞の起源が血管多様性に与える影響
〔key word〕内皮細胞多様性、細胞起源、生体イメージング、造血幹細胞ニッチ
・動脈管の分化と閉鎖の分子機序
〔key word〕動脈管開存症、血管リモデリング、プロスタグランジンE(PGE)、EP4
●血管の臓器・疾患特異性とその変容の制御機構
・シングルセル解析による血管内皮細胞の細胞多様性研究
〔key word〕血管内皮細胞、細胞多様性、シングルセル解析、類洞血管内皮細胞、アエロサイト
・骨血管の多面性ーー部位による形態学的、および機能的差異
〔key word〕内軟骨骨化、血管内皮増殖因子(VEGF)、血管新生、老化
・血管内皮細胞が制御するがんの進展
〔key word〕腫瘍血管内皮細胞(TEC)、腫瘍血管新生、血管新生阻害療法、がん微小環境、アンジオクラインファクター
・がんの進展と転移における内皮間葉移行の役割
〔key word〕トランスフォーミング増殖因子(TGF)-β、内皮間葉移行(EndoMT)、部分的内皮間葉移行(partial EndoMT)、がん関連線維芽細胞(CAF)、EndoMTレポーターシステム
・血管狭窄時の内皮間葉転換の役割
〔key word〕頸動脈結紮モデル、内皮間葉転換(EndMT)、細胞間接着、血管リモデリング、低酸素応答
・低酸素シグナルによる心血管リモデリング
〔key word〕低酸素応答システム、低酸素誘導性転写因子(HIF)、心血管リモデリング
●リンパ管の形成と関連する病態
・リンパ管形成を制御するシグナル
〔key word〕リンパ管内皮細胞(LEC)、シグナル伝達、リンパ管発生、内皮細胞間接着
・FOXC転写因子によるリンパ管形成制御機構
〔key word〕FOXC、リンパ管新生、リンパ管の弁、パラクラインシグナル因子、臓器特異的リンパ管
・リンパ管の恒常性維持機構
〔key word〕リンパ管内皮細胞、細胞間ジャンクション、弁、内皮間葉移行(EndoMT)、炎症性サイトカイン
・リンパ管腫の増悪メカニズムに対する考察と展望
〔key word〕リンパ管新生、嚢胞性リンパ管腫、EGF(epidermal growth factor)シグナル、分子標的薬
●血管の炎症と老化
・血管の老化と慢性炎症
〔key word〕加齢、血管変化、慢性炎症
・動脈硬化性疾患克服に向けた新規脂質異常症治療薬の開発
〔key word〕アンジオポエチン様タンパク質3(ANGPTL3)、家族性高コレステロール血症(FH)、動脈硬化性疾患
・血管の老化とその治療、再生、若返りーー細胞老化の視点から
〔key word〕血管老化、治療、動脈硬化
・血管バリア機能の制御による重症感染症治療の可能性
〔key word〕血管透過性、重症感染症、血管内皮細胞、クローディンー5(CLDN5)、Roundabout4(Robo4)
●血管研究のフロンティア
・組織微小環境を制御するアンジオクラインシステム
〔key word〕アンジオクライン、恒常性維持、再生、がん、幹細胞
・三次元微小血管モデルを用いた組織構築による疾患・生体現象の解明
〔key word〕生体模倣システム(MPS)、微小血管モデル/デバイス、共培養、血管イベントの定量評価
・再構成解析系を駆使した血流による血管新生の生体力学機序の解明
〔key word〕血管新生、血流、力学刺激、マイクロ流路デバイス、血管内皮細胞運動
・血管機能の代謝調節
〔key word〕解糖系、脂肪酸代謝、ケトン体代謝、ミトコンドリア
●血管疾患と血管を標的とした治療法
・IL-6シグナルによる肺動脈性肺高血圧症の病態形成機構
〔key word〕肺動脈性肺高血圧症(PAH)、炎症、インターロイキン6(IL-6)、SM-22α-Cre、レグネース1
・心血管系の恒常性を維持する大動脈弁の役割と弁石灰化メカニズム
〔key word〕内皮細胞傷害、大動脈弁、石灰化、線維化
・遺伝性胸部大動脈瘤・解離とゲノム医療
〔key word〕遺伝性胸部大動脈瘤・解離(HTAAD)、次世代シークエンサー(NGS)、遺伝学的検査、個別化医療
・動脈硬化の病態と治療法の開発ーー心外膜脂肪組織の治療標的としての可能性
〔key word〕心外膜脂肪組織(EAT)、血管周囲脂肪組織(PVAT)、動脈硬化病変、心血管疾患(CVD)、治療標的
●血管疾患と血管を標的とした治療
・心血管病の炎症における酸化ステロールの分子生物学的役割の解明
〔key word〕酸化ステロール、血管内皮機能障害、単球・マクロファージ、炎症
●血管疾患と血管を標的とした治療法
・高血圧を標的とした治療ワクチンの開発
〔key word〕ワクチン、抗体、高血圧、核酸医薬
・虚血肢治療用血管再生遺伝子治療製剤の開発
〔key word〕遺伝子治療(gene therapy)、血管新生(angiogenesis)、肝細胞増殖因子(HGF)、末梢動脈疾患(PAD)、プラスミドDNA
・糖尿病性血管障害の発症機序と予防方法
〔key word〕インスリン抵抗性、動脈硬化症、自己由来DNA、Toll様受容体(TLR)9、cGMP-AMP synthase(cGAS)-stimulator of interferon genes(STING)
・網膜疾患における血管をターゲットとした分子標的治療
〔key word〕血管内皮増殖因子(VEGF)、抗血管新生療法、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・プログラム細胞死であるフェロトーシスは、がん、神経変性疾患、虚血再灌流障害などとの関連が報告されていることもあり、近年、急激な勢いで研究が進捗している。
・分子メカニズムが解明され、フェロトーシスは、鉄によって生じる膜の多価不飽和脂肪酸の過酸化が惹起する脂質ラジカルがトリガーとなる細胞死であることが明確となった。
・しかし、フェロトーシスは生理的機能を含めて未解明な問題が多く、膜脂質の過酸化から細胞死に至る経路も未解明である。本特集の読者がフェロトーシスに興味を持ち、研究に参画されることを期待したい。
■フェロトーシス(鉄依存性細胞死)--そのメカニズムの解明と、治療への応用
・はじめに
・酸化脂質とフェロトーシス惹起
〔key word〕脂質過酸化反応、酸化脂質、分子イメージング、構造解析
・フェロトーシスとセレン代謝
〔key word〕セレン、セレノシステイン、セレンタンパク質、GPX4(glutathione peroxidase 4)
・二価鉄検出プローブを使ったフェロトーシス研究
〔key word〕蛍光プローブ、イメージング、二価鉄、フェントン反応
・GPx4研究からみた脂質酸化を介する細胞死ーーフェロトーシスとリポキシトーシス
〔key word〕グルタチオンペルオキシダーゼ4(GPx4)、フェロトーシス、リポキシトーシス、シャペロン介在性オートファジー(CMA)、ユビキチン化
・フェロトーシスの細胞間拡散とフェロトーシス細胞由来抗老化シグナルモデルーーフェロトーシス細胞からの分泌シグナルの多様な機能
〔key word〕フェロトーシス、細胞死拡散、BACH1、FGF21、抗老化シグナル
・フェロトーシスの制御によるがん治療への応用
〔key word〕細胞死、グルタチオンペルオキシダーゼ4(GPX4)、フェロトーシスサプレッサータンパク1(FSP1)、過酸化脂質
・虚血再灌流障害とフェロトーシス
〔key word〕水素、グルタチオン(GSH)、MRP1(multidrug resistance-associated protein 1)、脂質過酸化連鎖反応
・フェロトーシス抵抗性と発がん
〔key word〕フェロトーシス抵抗性、発がん、鉄ニトリロ三酢酸
・アントラサイクリン心毒性におけるフェロトーシス
〔key word〕フェロトーシス、アントラサイクリン、心毒性、ミトコンドリアDNA(mtDNA)、アミノレブリン酸
●TOPICS 泌尿器科学
・前立腺癌の新規体外診断薬S2,3PSA%
●TOPICS 環境衛生
・下水情報活用ーー下水調査結果に基づく感染陽性者数予測
●連載 臨床医のための微生物学講座(17)
・EBウイルス
〔key word〕伝染性単核症(IM)、EBウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症(EBV-HLH)、慢性活動性EBウイルス病(CAEBV)、移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)、EBウイルス関連悪性腫瘍
●連載 緩和医療のアップデート(12)
・緩和ケア研究アップデートーー同領域の研究手法の工夫と今後の課題
〔key word〕緩和ケア、臨床研究、研究デザイン
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(4)
・薬物により自己への認識様態を変化するHLAとそれが持つ特徴的な細胞内挙動
〔key word〕ヒト白血球抗原(HLA)、薬物過敏症、β2ミクログロブリン、副作用、小胞体
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(18)
・死因究明の実践1
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・量子生命科学は、量子科学技術と生命科学を融合して創成された。生体ナノ量子センサや超高感度MRI/NMRの研究開発、量子論的生命現象の解明・模倣など、医学分野への応用が政府により推進されている。
・がん研究10か年戦略(第5次)にも「量子センサ等の量子技術を活用した新規診断技術の開発に資する研究」の推進が明記されるなど、医学分野における量子科学技術への期待は高い。
・本特集は、量子生命科学の医学領域への展開を最先端で進めている研究者が、各分野における最新の研究成果について執筆した。本特集を契機に、量子生命科学が医学領域にますます拡大・発展することを期待したい。
■量子生命科学の医学領域への展開
・はじめに
・量子計測技術としての超偏極MRI/MRSの開発と脳エネルギー代謝評価による精神神経疾患の病態研究への応用
〔key word〕超偏極、核磁気共鳴画像法(MRI/MRS)、エネルギー代謝、精神神経疾患、アルツハイマー病(AD)
・量子コンピューティング技術の医学応用の可能性
〔key word〕量子コンピューティング技術、量子ゲート、量子アニーリングマシン、量子インスパイアドアルゴリズム、量子機械学習
・脳内炎症に対する量子診断プラットフォームの構築
〔key word〕サイトカイン、炎症、ストレス、全身性エリテマトーデス(SLE)、精神神経疾患、ナノダイヤモンド、AIナノポア
・ナノ量子センサーイメージング計測技術の再生医療応用
〔key word〕ナノ量子センサー、量子ドット(QDs)、蛍光ナノダイヤモンド(FNDs)、幹細胞、物理化学的パラメータ、再生医療
・分子動力学シミュレーションによるメチル化酵素の機能異常メカニズム解析
〔key word〕メチル化酵素、分子動力学(MD)シミュレーション、がん化、アミノ酸変異
・量子センサーと分光学を用いた相分離液滴の構造ダイナミクス研究
〔key word〕Low-complexity domain(LCD)、細胞内相分離、神経変性疾患、クロスβ線維、中性子散乱、円二色性(CD)、ラマンスペクトル顕微鏡、量子センサー、高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)
・量子構造生物学の医学応用への期待
〔key word〕中性子結晶構造解析、水素原子、銅亜硝酸還元酵素(CuNIR)、高電位鉄硫黄タンパク質(HiPIP)
●TOPICS 医療行政
・世界最大の保健医療制度・政策の国際会議 2024年11月18〜22日に長崎で開催 第8回 Global Symposium on Health Systems Research
●TOPICS 麻酔科学
・麻酔薬は小児の脳に影響を与えるか
●連載 臨床医のための微生物学講座(19)
・緑膿菌
〔key word〕コロニー形態、人工呼吸器関連肺炎(VAP)、尿路感染症、多剤耐性緑膿菌(MDRP)
●連載 緩和医療のアップデート(14)
・AYA世代がん患者の療養支援の課題
〔key word〕AYA世代、支持療法、がん、QOL
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(6)
・MAIT細胞による共生細菌由来代謝産物の認識とその生理的意義
〔key word〕細菌由来代謝産物、T細胞、免疫制御
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(20)
・死因究明の実践3
●FORUM 日本型セルフケアへのあゆみ(24)
・進行がんのセカンドオピニオン
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
薬の効果とは「無意味」と「嘘」の間にある。患者にとって、本当に望ましい処方箋とは何か。11の処方箋をめぐり医師と薬剤師が「対話」から導く本当の「解」
・遺伝性疾患治療の革新的な進歩に伴い、新生児スクリーニングによる早期診断の重要性が高まっている。
・国内では20疾患のスクリーニングが公費化されているが、さらに疾患を追加した“拡大新生児スクリーニング”も各地で実施されており、出生後まもなく診断されることで高い治療効果を得た症例も報告されている。
・本特集では、“拡大新生児スクリーニング”の公費化など、社会実装に向けた社会的・倫理的・技術的な問題を解説し、原発性免疫不全症、脊髄性筋萎縮症、ライソゾーム病、副腎白質ジストロフィーの4疾患について、スクリーニングの実際と陽性例への対応を紹介する。
■TOPICS 救急・集中治療医学
・院外心停止患者の救命処置における性別および年齢の違いによる影響
●TOPICS 神経精神医学
・矯正精神医療の現状と課題
●連載 臨床医のための微生物学講座(22)
・サイトメガロウイルス
〔key word〕先天性CMV感染症、日和見CMV感染症
●連載 緩和医療のアップデート(17)
・小児緩和ケアのあゆみ
〔key word〕小児緩和ケア、発達段階、家族、ホスピス
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(9)
・脳組織Treg分化における抗原提示細胞
〔key word〕脳梗塞、脳Treg、TCR、抗原提示細胞
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(23)
・死因究明の実践6
●FORUM 病院建築への誘いーー医療者と病院建築のかかわりを考える
・特別編ーー病院建築におけるコンサルティング
●拡大新生児スクリーニング検査の成果と展望
・はじめに
・拡大マススクリーニング公費化に向けた社会的課題
〔key word〕ガスリー法、タンデムマス法、RUSP、階層分析法、一対比較
・拡大新生児スクリーニングにおける倫理的・法的・社会的課題
〔key word〕新生児スクリーニング(NBS)、生命倫理、ELSI(倫理的・法的・社会的課題)、差別、アクセスの公平性
・新生児スクリーニングの技術的な課題
〔key word〕新生児スクリーニング、ターゲット計測、ノンターゲット計測、ゲノム、プロテオーム
・先天性免疫異常症に対する新生児マススクリーニング検査
〔key word〕TREC、KREC、新生児マススクリーニング検査、重症複合免疫不全症(SCID)、X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)
・脊髄性筋萎縮症スクリーニングの実際
〔key word〕脊髄性筋萎縮症(SMA)、SMN1遺伝子、SMN2遺伝子、SMNタンパク質、MLPA法
・ライソゾーム病の新生児スクリーニングの実際
〔key word〕推奨統一スクリーニング・パネル(RUSP)、酵素補充療法(ERT)、造血幹細胞移植、中枢神経障害、精度管理
・副腎白質ジストロフィーの現状と課題
〔key word〕副腎白質ジストロフィー(ALD)、新生児スクリーニング、極長鎖脂肪酸
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
その無駄な医療、そろそろやめませんか?第一選択薬でうまくいかないとき、不必要な医療を減らしたいときの処方箋。
【次世代に継承されるべき,非腫瘍性骨・関節領域唯一無二の必携書!】
病理総論的な本態とその病態プロセスの理解なくして,病理診断は行えないー.
非腫瘍性骨関節疾患の組織形態を読み解くためには,病態の時間経過を踏まえ,類推,検証していくプロセスが必須となる.
本書では長年,骨関節の病理診断に携わってきた著者が,目の前にある標本の組織形態をいかに読み解くか,
その診断思考プロセスを惜しげもなく披瀝する.
2003年に刊行した『非腫瘍性骨関節疾患の病理』をベースに,日常の鑑別診断でより参照しやすいように章立てを変更し,
新たに200枚以上の精選した写真を追加した改訂復刊.
≪主要目次≫
第1章 イントロダクション
第2章 変形性関節疾患
第3章 関節リウマチとその関連疾患
第4章 骨壊死
第5章 非感染性滑膜・関節・関節腔の病変と関節の腫瘍・腫瘍様病変
第6章 結晶沈着症とその関連疾患
第7章 人工関節に関連する病変
第8章 膝関節の病変
第9章 脊柱の病変
第10章 滑液包・腱・靱帯の病変
第11章 骨系統疾患
第12章 骨外傷・骨折
第13章 骨,関節の感染症
第14章 代謝性骨疾患・代謝異常症
第15章 その他の骨疾患
第16章 骨化性筋炎とその関連疾患
第17章 病理組織診断の表記法
文 献
索 引
リウマチ・膠原病患者さんのための外来通院ガイドブックです。
2019年に発行した前版『リウマチ・膠原病患者さんとそのご家族のための 外来通院学』から大幅改訂しました。
前半は,医師からの説明を理解する手助けとなるよう、医学的言語をかみ砕いて,分かりやすく説明し,外来通院に際して必要な知識を独自の視点でまとめています。
後半は,患者さんがリウマチ・膠原病と上手に付き合うための知識やテクニックを中心に紹介し,どのように病気と付き合うべきかを学べる内容となっています。
本書は読者の方々のリウマチ・膠原病に伴う心身の負担を軽減させることを目指した1冊です。
【対象】リウマチ・膠原病の患者さん、そのご家族など
・診断と治療を融合した画期的コンセプト「セラノスティクス」が、がん医療に革命をもたらしている。前立腺がん診療を一変させたPSMA治療をはじめ、核医学分野は過去10年で劇的な進化を遂げた。
・さらには、がん関連線維芽細胞を標的とするFAPI-PETなど、次世代技術の登場でセラノスティクスの可能性は無限に広がっており、さらなる発展が見込まれる。
・本特集では、セラノスティクスの基礎から最新動向まで、第一線の専門家がわかりやすく解説する。セラノスティクスに馴染みのない読者の皆様にその魅力が伝わり、理解を深めていただけることを期待したい。
■セラノスティクスーーPET画像診断から核医学治療へ
・はじめに
・具体例からみるセラノスティクスの原理と課題
〔key word〕セラノスティクス、原理、課題、前立腺癌、PSMA
・PET診断薬の院内製造の現状
〔key word〕PET診断薬、院内製造、サイクロトロン、合成装置
・神経内分泌腫瘍に対するルタテラ治療
〔key word〕ルテチウムオキソドトレオチド(ルタテラ静注®)、神経内分泌腫瘍(NEN)、ペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)
・褐色細胞腫・パラガングリオーマに対するライアット治療
〔key word〕褐色細胞腫(PCC)、パラガングリオーマ(PGL)、131I-MIBG、核医学治療
・前立腺癌に対するPSMA標的治療
〔key word〕前立腺特異膜抗原(PSMA)、PET、核医学治療、セラノスティクス
・FAP(線維芽細胞活性化タンパク質)標的PETからセラノスティクスへの挑戦
〔key word〕線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)、線維芽細胞活性化タンパク質阻害薬(FAPI)
・核医学セラノスティクスにおけるdosimetry
〔key word〕セラノスティクス、MIRD法、モンテカルロ(MC)シミュレーション
・お わ り に
●TOPICS 細胞生物学
・下垂体バソプレシンが生み出す頑強な概日時計ーー時差ボケ改善を目指して
●TOPICS 産科学・婦人科学
・フソバクテリウム細菌感染は子宮内膜症の発症を誘導する
●連載 臨床医のための微生物学講座(25)
・ヒトプリオン
〔key word〕プリオン、異常型プリオンタンパク(PrPSc)、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)
●連載 緩和医療のアップデート(20)
・アドバンス・ケア・プランニングーーわが国における望ましいACPとは?
〔key word〕アドバンス・ケア・プランニング(ACP)、エビデンス、論点、課題、地域連携
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(12)
・細胞内核酸センサー経路の異常活性化を起因とする自己炎症性疾患
〔key word〕自己炎症性疾患、COPA症候群、cGAS-STING経路
●FORUM 戦争と医学・医療
・はじめに
●FORUM 戦争と医学・医療 (1)
・イスラエルによるパレレスチナ・ガザへの軍事侵攻と健康破壊の実態
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・2008年に発見された好酸球細胞外トラップ(EETs)。生きた好酸球からのミトコンドリアDNA放出や、強い刺激による非アポトーシス細胞死(EETosis)を伴うトラップ形成など、多様なメカニズムが報告されている。
・EETs・EETosisの研究は、好中球細胞外トラップ(NETs)ほど進んでいないものの、各疾患における役割や臨床的意義の解明に向けて、国内の研究者が大きく貢献している。
・本特集では、EETs・EETosisに関する知見と、各疾患における重要性を第一線の専門家が解説する。この謎多き現象について今後の展望を考える一助となることを期待する。
■好酸球細胞外トラップと疾患ーー“エフェクター細胞”の新しい視点
・はじめに
・好酸球の細胞死と細胞外トラップ総論
〔key word〕好酸球、ETosis、細胞外トラップ(ETs)
・好酸球細胞外トラップと慢性重症アレルギー性角結膜炎
〔key word〕アトピー性角結膜炎(AKC)、春季カタル(VKC)、好酸球由来顆粒、シャルコー・ライデン結晶、ガレクチンー10(Gal-10)
・好酸球性中耳炎ーーこれまでとこれから
〔key word〕好酸球性中耳炎、難聴、2型炎症、好酸球細胞外トラップ(EETs)
・慢性副鼻腔炎における好酸球の役割
〔key word〕慢性副鼻腔炎、好酸球、細胞外トラップ(ETs)、ガレクチンー10(Gal-10)
・好酸球性唾液管炎(線維素性唾液管炎)--疾患概念と新たに明らかになった機序、そして今後の展望
〔key word〕好酸球性唾液管炎(線維素性唾液管炎)、アレルギー性耳下腺炎、ペリオスチン、Th2型炎症性疾患
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症ーー好酸球細胞外トラップと免疫血栓
〔key word〕好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)、好酸球細胞外トラップ(EETs)、免疫血栓
・喘息と好酸球性炎症
〔key word〕気管支喘息、好酸球性炎症、ガレクチンー10(Gal-10)、EETosis
・ETosis/EETsの視点から考えるアレルギー性気管支肺アスペルギルス症/真菌症の病態と治療
〔key word〕好酸球、粘液栓、ETosis、細胞外トラップ
・水疱性類天疱瘡における好酸球特異タンパク質 ガレクチンー10の役割
〔key word〕水疱性類天疱瘡(BP)、ガレクチンー10(G10)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)
●TOPICS 薬理学・毒性学
・臨床試験におけるプラセボ・ノセボ効果
●TOPICS 神経内科学
・免疫グロブリン製剤の使用量増加の真相を探る
●連載 臨床医のための微生物学講座(26)
・牛海綿状脳症(BSE)--無視できるリスクまでの道のり
〔key word〕牛海綿状脳症(BSE)、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)、プリオン、人獣共通感染症
●連載 緩和医療のアップデート(21)
・認知機能障害を抱える虚弱高齢者とケアパートナーに対する緩和ケアの実践
〔key word〕認知症、認知機能障害、トータルペイン
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(13)
・遺伝性炎症性疾患から紐解く自己タンパク過剰蓄積を感知する分子機構の解明ーー免疫プロテアソーム機能異常によりもたらされる自己炎症性疾患の病態解明に向けて
〔key word〕免疫プロテアソーム、JASL、中條ー西村症候群、プロテアソーム関連自己炎症症候群(PRAAS)、自己炎症、脂肪萎縮
●FORUM 書評
・『倫理コンサルテーションハンドブック 第2版』
●FORUM 戦争と医学・医療 (2)
・永年の侵略や戦禍に翻弄されたアフガニスタンの現状と対策
●FORUM 数理で理解する発がん(16)
・モランモデル
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。