・日本で性差医学が紹介されてから、今年でちょうど四半世紀を迎える。それ以降、外来診療科の開設や研究会や学会の創設、循環器領域におけるガイドラインの公開など、国内でも発展を続けている。
・本特集では、各疾患領域の性差に加え、多職種連携、認定制度、医学教育、ジェンダー統計、イノベーションなど、今後の性差医学・医療の発展に欠かせない幅広いテーマを紹介。
・性差医学の最新知識と性差の視点に触れることで、明日からの診療や研究にいかせる新たな気づきとスキルアップのヒントを得るきっかけとなることを期待したい。
■性差医学の現在地ーー最新知識とエビデンス
・はじめに
・性差医学の歴史ーー日本導入から四半世紀、米国の動向も踏まえて
〔key word〕性差医学・医療、ORWH、日本性差医学・医療学会、女性の健康ナショナルセンター
・性差医学総論
〔key word〕性差医学、性ホルモン、超高齢社会
・心疾患における性差
〔key word〕虚血性心疾患、急性心筋梗塞、冠攣縮性狭心症、微小血管狭心症
・呼吸器疾患に関わる性差
〔key word〕免疫、睡眠時無呼吸、咳反射、気道過敏性、慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・消化器疾患における性差
〔key word〕上部消化管疾患、下部消化管疾患、肝疾患、胆道疾患、膵疾患
・メンタル疾患における性差
〔key word〕メンタル疾患、性差、月経前増悪、月経前不快気分症(PMDD)、うつ病
・老年医学における性差
〔key word〕健康寿命、介護、認知症、フレイル、性ホルモン
・産業医学における性差
〔key word〕健康の社会的決定要因(SDH)、行政の取り組み、令和モデル、女性特有の疾患の経済損失
・男性医学
〔key word〕テストステロン、LOH症候群、男性更年期障害
・性差とライフステージを意識した女性の健康促進に向けて
〔key word〕女性医学、女性の健康、性差
・薬物動態の性差
〔key word〕副作用、ADME、性差、腎排泄
・薬剤師からみた性差医療
〔key word〕性差、薬物動態、副作用、医薬品添付文書、後発医薬品
・性差医療における助産師の役割
〔key word〕助産師、ウィメンズヘルス、プレコンセプションケア(PCC)
・医学教育における性差と性差医学教育の導入
〔key word〕医学教育、性差医学、キャリア、子育て世代
・性差医学・医療認定制度の概要と展望
〔key word〕性差医学・医療、認定制度、エビデンス、ジェンダー
・ジェンダー統計
〔key word〕男女共同参画、公的統計、ジェンダー統計
・性差医療とオープンイノベーション
〔key word〕イノベーション、オープンイノベーション、性差医療
・性差医学・医療ーーベッドサイドからジェンダード・イノベーションまで
〔key word〕性差医学・医療、ジェンダード・イノベーション(GI)、更年期症状、デジタルヘルス、個別化医療
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
下落傾向が続く日本の出生率。2017年の推計では、日本の人口は2100年に現状の半分、6,000万人まで減少するという。多様な少子化要因を探りながら、根底に横たわる「働き方」に着目する。
第1章 到来した人口減少社会
第2章 世界と日本における出生率低下の要因
第3章 多様な少子化要因
第4章 生きづらい社会で出生率は低下する
<2007年11月初版発行>
◇育成・活用の基本!
◇働きがいのある会社をつくる
「女性が働きやすい企業ほど国際競争力が高い」が世界の常識です。少子高齢化が加速する現在、女性の継続就業を可能とする職場環境整備と女性活用は待ったなしの状況です。
女性の活躍の場を拡大するためには、男女雇用機会均等法など法律に則した人事制度の整備が不可欠ですが、それだけでは不十分です。人事制度の運用、つまり人材活用を、性別でなく社員の意欲や能力に即したものとするために、人事制度の整備に加え、職場での管理職による人材活用を点検し、見直すことが必要となります。
本書は、「ダイバーシティ推進室」を設立し、社員のワークライフバランスを推進する東京電力、ジェンダーフリー推進から男女共同参画へと取り組みをステップアップさせた資生堂、均等推進企業表彰の厚生労働大臣優良賞を受賞した帝人グループなど、女性活用を推進し自分らしく働ける職場づくりを進める先進企業11社の事例を紹介します。女性の管理職への積極的登用や出産・育児・介護などに対する両立支援など、女性活用策の考え方から運用上の具体策まで、各社の人事トップや推進責任者が詳細に説き明かします。
〈解説〉佐藤博樹(東大教授)
「女性の活躍の場拡大とワークライフバランス」
〈主な企業事例〉
東京電力
ダイバーシティ推進策
ダイキン工業
日本型タレント・マネジメント
伊藤忠商事
人材多様化推進計画
資生堂
男女共同参画施策
高島屋
キャリア・ライフプラン支援
松下電器産業
多様性推進による企業革新
三菱東京UFJ銀行
ワークライフバランス
派遣労働や有期雇用への規制強化論では、それによって雇用機会が減少し、正社員になれるどころか、非正社員の仕事も失われるという失業リスクは、なぜかほとんど考慮されていない。派遣社員を含めた非正規労働者にとって大事なことは、その働き方自体を否定されるのではなく、より良い働き方への改善を図るための制度・規制の改革である。
日本哲学会
哲学 第70号
2019年
●第77回大会シンポジウム「人工知能・ロボットの哲学」
・シンポジウム報告(村上祐子・小山 虎)
・人工痛覚が導く意識の発達過程としての共感,モラル,倫理(浅田 稔)
・人工知能について,哲学的に考えるためにーー言語理解という観点から(川添 愛)
・人工知能と現代哲学ーーハイデガー・ヨーナス・粘菌(森岡正博)
●学協会シンポジウム「生命とは何か?」
・学協会シンポジウム報告(松田 毅)
・「生命とは何か?」という問いに対して哲学が語ることのできる若干の事柄(米虫正巳)
・過程から捉える生物普遍性(澤井 哲)
・ドイツ観念論およびヘーゲル哲学における「生命」概念ーー「生命とは何か」という問いそれ自体を問いながら(山田有希子)
●哲学教育ワークショップ「高等学校新科目〈公共〉を考えるーー哲学・倫理学を生かすために」報告(司会者 村瀬智之)
●男女共同参画・若手研究者支援・ワーキンググループ主催ワークショップ「査読に通る論文の書き方」報告(司会者 村上祐子)
●応募論文
この世界にいながら,この世界に依存しないということーーアーレント『アウグスティヌスの愛の概念』における独立の概念(阿部里加)
なぜヘーゲルは『精神現象学』の体系的位置付けを変更したのか(飯泉佑介)
ヘーゲルの二つの無限判断という思想ーー判断の無意味さに関する一考察(岡崎秀二郎)
存在ー神ー論と神の死ーー哲学の始源をめぐるデリダのヘーゲル読解(小原拓磨)
プラトン『国家』第六・七巻における「〈善〉のイデア」と「仮設されたのでない原理」(川島 彬)
論証と原因ーーアリストテレス『分析論後書』第2巻第11章を手がかりに(酒井健太朗)
反省の問題は本当に問題なのかーーフッサール初期時間論の再検討(佐藤大介)
ライプニッツの医学的方法ーー分析と総合の観点から(寺嶋雅彦)
ドゥンス・スコトゥスの形相的区別についてーー意味論的観点から(本間裕之)
迂回された近代ーー和辻倫理学におけるカント受容(山蔦真之)
日本哲学会規則
日本哲学会役員選出・評議員選挙細則
日本哲学会役員一覧
日本哲学会研究倫理規定
日本哲学会応募論文公募要領(日本語論文)
日本哲学会応募論文公募要領(欧文一般公募論文)
日本哲学会web論集『哲学の門:大学院生研究論集』応募論文公募要領
日本哲学会若手研究者奨励賞
日本哲学会著作権規定
日本哲学会林基金及び運営委員会規定
●インターナショナルセッション総括 Aristotle and Merleau-Ponty(越門勝彦・納富信留)
欧文要旨
欧文目次
試験に出る用語をまとめた要点ページと、政治・経済の議論が展開される会話ページを読むことで、政治・経済を本質的に理解することができる。
創立125周年を迎えた早稲田。知の蓄積が先端研究を切り拓く、独創的な領域への挑戦。24人が語る学問の魅力。
未来志向型社会・北欧世界の英知を言語文化とライフスタイルから解き明す!学際的アプローチによる新・北欧学への誘い。
■「女性の社会進出」が推進される今、男性も必読!!
■「生命論パラダイム」にもとづく男女恊働時代のリーダー・管理職の在り方
女性管理職の割合を2020年までに30%程度にすること、公務員の女性比率拡大など、女性の社会進出を政府主導で推進している現在、従来の機械論パラダイム・男性性原理にもとづく権力行使的なリーダーシップは通用しなくなってきています。
本書は、生命論パラダイム・女性性原理にもとづくリーダーシップへの転換を、現場に即した具体的なQ&A形式で紐解きました。女性だけでなく、女性とともに働く男性にとっても必読の書です。
一回 資本の原理
第二回 生命論パラダイム
第三回 男女共同参画社会
第四回 組織のダイナミクス
第五回 リーダーシップの内実
第六回 グルたちのリーダーシップ論
第七回 組織の病理と回復
第八回 リーダーシップの機能
第九回 卓越者リーダー
第十回 卓越性の位階秩序
第十一回 卓越者の評価と選抜
第十二回 聖徳太子の十七条憲法
補講一 暗黙知、ないしは暗黙次元の知について
補講二 関係的自立について
日本の科学技術分野のジェンダー平等が進まないのは、本気度が足りないからである。本書は、日本、欧米諸国、中国における科学技術分野の女性参画拡大政策を、統計データや口述史、インタビューを通して分析。日本の現状と課題を描き出し、これからの科学技術やジェンダーを展望する。
明治期から現在までの図書館は女性にどのようなサービスや資料提供を行ったかをジェンダーの観点から文献により検証・考察した一冊。戦前に存在した婦人閲覧室や戦後に設立された男女共同参画センター・女性情報ライブラリーについて取り上げ、その存在意義を再確認できる。日本の図書館におけるジェンダー問題を可視化し、関連資料提供の際のヒントに。「巻末に索引」付き。
海にまつわる問題点を各方面の専門家たちが俯瞰的に考え、解決への道筋を提言する当シリーズ。
第6巻は現在の日本で大きな問題になっており、SDGs5でも開発目標とされているジェンダー平等がテーマ。
世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数では常にランキング下位争いとなっている日本。例にもれず、海に関する仕事・研究に携わる女性の数も少しずつ増えてきているとはいえ、まだまだ平等には程遠いのが現状です。
生物における性の変化、現場最前線での取り組み、国内外の現状、それらを踏まえて海のジェンダー平等を目指すにはどうするべきか。
様々な角度から17人の女性識者が論じます。
【目次】
はじめに
窪川かおる 海洋でのジェンダー平等を実現することはなぜ大切か
秋道智彌 海から探るジェンダー論
第1章 ジェンダー論の地平
長谷川真理子 性の起源ー性とは何か?
岩⽥恵理 性転換する海洋生物ー性という戦略
窪田幸子 アボリジニにおける両性具有ードリーミングの虹蛇
明星つきこ 男と女をつなぐ船ー南スラウェシにおける船づくりに見るジェンダー観
桑原牧⼦ ポリネシアにおける多様な性の共⽣ーマフとラエラエ
第2章 海洋保護の最前線で
阿部朱音 タイのジュゴン保護区と漁民ーアンダマン海の事例
木村里子 スナメリを音響で追いかける
高橋そよ サンゴ礁漁撈文化の知恵と物語を紡いで
小島あずさ 誰もが海ごみ問題の当事者
清野聡子 対馬における海洋保護区
第3章 海のジェンダー平等へ
関いずみ 漁村女性のネットワークの展開と今後
原田順子 男性中心から男女共同参画へ
古谷千佳子 海女たちの世界
宮澤京子 ミクロネシアから考えるジェンダー平等
窪川かおる 女性たちをエンパワーするために
徳永佳奈恵 水産経済学と女性のキャリア
北田桃子 流れを変えるー海のジェンダー平等へ
おわりに
阪口秀 母が遺した言葉
用語集