宇宙開発のような国家的プロジェクトから産業活動、医療、教育といった日常生活に密接にかかわりのあるものに至るまで、システム工学の適応範囲は拡大の一途をたどり、また新しい手法も次々と開発されている。本書はシステム工学の本質を明らかにし、その占める位置や今後の対象、さらに現代と未来社会における意義と役割を、最新のデータと豊富な具体例をもとに平易に解き明かしていく。
うみのみえるおかのうえにたつ、いっぽんの木、すっかりとしをとって、いちまいのあかいはっぱをのこすだけ。めをだすちからもない…。あかいはっぱは、どのようにして、最後のいのちを生きたか。そして…、これは、美しい再生の詩でもある。
女は冬の花火を見たという。その祭りはこごえる原野に、冬の夜とりおこなわれるという。男は女の身の上に、自分の人生を重ねてみた。都会で知り合った別の過去をもつ男と女が見るひとときのロマン。大氷原、吹雪、酷寒、自然と、男が巡り合うさまざまなドラマ。限りない優しさと、荒ぶる男の冒険心に支えられた西木文学の真髄を集めた最新短篇集。表題作他4篇収録。第99回直木賞受賞作家。
生はうたかた。一期は夢。金が敵の虚仮の世間、凡夫は仏を念じ、春雨に酔う。人の世のことわりをどう見るか。名言・名句に心の拠り所をさぐる。
大正から昭和へと移りゆく時代・風俗・世相を背景に、東京は下町浅草一帯に勢力をはった博徒の波乱と流転の一生を語る好著。
くさや、納豆、鮒鮓、たくあん、熟鮓、チーズect…世界中の妙なニオイ、怪しげなカオリの食品ばかり集めた“酒・発酵博士”の不思議な話-。誰もが鼻をつまむくさやのニオイの起こりは?大納豆文化圏とは?ニオイにも単位がある?エスキモーの奇食、キビャックの作り方は?など鼻も鼓を打つ、クサくてウマい話が満載!
それぞれの季節のなかで、こどもたちのできごとを、やさしく、たのしく、ちょっぴりかなしく、そしてユーモラスにつづった、ちいさな童話集です。どれもみじかいおはなしだから、ぽっちりのじかんでよめます。おやすみまえのひととき、おかあさんとごいっしょに。5才〜小学校低学年向。
それぞれの季節のなかでの、こどもたちのできごとを、やさしく、たのしく、ちょっぴりかなしく、そしてユーモラスにつづった、ちいさな童話集です。どれもみじかいおはなしだから、ぽっちりのじかんでよめます。おやすみまえのひととき、おかあさんとごいっしょに。5才〜小学校低学年向。
石から生まれたグルリンポンと、紙から生まれたパラリンポン。どっちがつよいか、うでくらべ。チョロリンポンもやってきて、みなんでいっしょにじゃんけんぽん。どっちがかった?どっちがまけた?つよいのだあれ?よわいのだあれ?さあ、きみもいっしょにかわいいなかまと、じゃんけんしようよ。
国の天然記念物である阿寒湖のマリモは、その完全な球状の美しさゆえに有名だが、その生態は、意外にも知られていない。各地に生育するマリモのうちで、なぜ阿寒湖のものだけが、あれほどなめらかな球形になるのか。マリモを人工的に球化させることはできるのか。できるとすれば、それは天然のマリモとどう異なるのか…。本書は、世界の湖沼にマリモの生態を尋ねながら、自然界でも珍しい球形化の秘密を探ろうとするものである。