東南アジアという地域の特性を理解したうえで,上演芸術を通してインドネシアの社会,文化のさまざまな側面を考察する.人々の生活における上演芸術の位置づけ,宗教・信仰との密接な関連,儀礼における芸術の上演,演劇とそれを支える物語の世界,音楽と楽器から見る自然環境とのかかわり,楽器の象徴性,舞踊と身体,ポピュラーカルチャーとアイデンティティについて,民族音楽学・文化人類学的な視点から解説する.
特集 加守田章二 飛翔する麒麟児
天才と言われた加守田章二が1983年に49歳の若さでこの世を去ってから、
今年で38年が経つ。
展覧会ごとに作風が変化し、即座に作品が完売したという伝説の作家である。
当時の熱狂を体験したファンはもちろん、知らない若い世代にも、
その作品は色あせることはなく雄弁に語りかけてくる。
しかし、他の巨匠たちは作品の誕生の背景や人柄などの資料が豊富にあるものの、
加守田は1969年、36歳のときに岩手県遠野市に単身赴いて制作の場としたためか、
遠野時代のエピソードは少なく、その実像はあまり知られていない。
本特集では、1969年から病に倒れる1980年までの作品を
年ごとに掲載し、その変遷を辿る。
そして、『炎芸術』のバックナンバーから、
生前の加守田の貴重な対談や没後の追悼座談会を再掲する。
また、加守田を知る人たちの証言を交えながら遠野の陶房跡を取材した。
今年3月からは、遠野時代の前の制作地である栃木県益子で
約20年振りとなる回顧展もある。
加守田は1971年、それまでの無彩色の作品から一転、色を用いた作品を発表し、
その個展会場に「飛翔の色」と題した言葉を掲げている。
麒麟児とは才知の優れた少年のことだが、
陶芸家にとってはまさにこれから豊かな作品世界があったはずだ。
早世の麒麟児・加守田章二の飛翔の軌跡を追う。
特集 加守田章二 飛翔する麒麟児
加守田章二ポートレート/言葉
作品 1969〜1980年
現在にみる加守田章二
文・川北裕子(益子陶芸美術館学芸員)
(再掲)未公開対談 伝統と前衛のはざまで
長谷川公之×加守田章二 (1980年)
(再掲)追悼座談会 嗚呼 加守田章二 その人生と芸術
長谷部満彦×香本不苦治×菊池 昭 (1983年)
孤高の人・加守田章二が愛した遠野
特別展 加守田章二 天極をさす
文・川北裕子(益子陶芸美術館学芸員)
加守田章二 略年譜
陶芸家ヒストリー 重松あゆみ
かたちは構造から生まれる
フォーカス・アイ 中田博士
変わらず そして変わっていく…
文・伊藤嘉章(愛知県陶磁美術館総長)
期待の新人作家 川瀬理央
文・小吹隆文(美術ライター)
現代工芸の作り手たち 第18回 ガラス 高橋禎彦
リズムと感覚を形作るガラス
文・高橋由佳(富山市ガラス美術館学芸員)
古今の備前焼に見る表現 第2回 伊部手
文・重根弘和(岡山県立博物館学芸員)
展覧会スポットライト 特別展 黒田泰蔵
文・宮川智美(大阪市立東洋陶磁美術館学芸員)
展覧会スポットライト 齊藤勝美ーただひたすらに彩磁をもとめてー
文・末武さとみ(佐野市立吉澤記念美術館学芸員)
陶芸公募展レポート 第54回女流陶芸公募展
文・外舘和子(多摩美術大学教授)
陶芸公募展レポート 第8回陶美展
文・花里麻理(茨城県陶芸美術館学芸課長)
【新連載】陶芸実践講座 陶でつくるいきもの造形 第1回
ツノゼミ 講師・奥村巴菜
陶芸マーケットプライス
展覧会スケジュール
展覧会プレビュー
HONOHO GEIJUTSU English Summary
他
至極のエッセイ45本に加え、文庫版の「おまけ」9本&「あとがき」を収録。あなたの心の中でうごめく「曖昧な感情」に、「曖昧なまま」そっと寄り添ってくれる沢山の言葉たちー最果タヒ初のエッセイ集が待望の文庫化!
トスカーナの州都フィレンツェ。本書では、主にフィレンツェが金融業と織物産業を中心にして大都市として台頭した14世紀から、「マッキアイオーリ(色斑派)」と呼ばれる近代の画家たちが活動した20世紀初頭までのおよそ600年間を、この都市の形成に大きく関わったメディチ家の興亡とともにたどる。フィレンツェ市内およびその他の有名美術館館長やフィレンツェ大学の研究者たちを執筆陣に揃えた詳細かつ興味ぶかい解説で、過去の巨匠の作品に刺激されさらに新しい作品が生み出される「芸術の連鎖反応」と、時代をこえた巨匠たちの共作が実現する当時の状況がありありと甦る。また、高品質なカラー図版を豊富に収載。美しい絵画・彫刻作品や町をかたちづくる壮麗な建築群を眺めながら、フィレンツェの町を散策しているような気分を味わえる一冊。
花の都フィレンツェを歩いてみましょう。ヴァーミリオン・レッドの屋根瓦に彩られた小さな街のそこかしこで待ち受けているのは、めくるめく眼福。本書では、なにげない石材から美術館の名品まで、必見の55点を精選して紹介します。
芸術、即、人生。人生、即、芸術。
50年も前に書かれたはずなのに、今も新しい。
岡本太郎の芸術観・世界観・人生観がここにある。
誰にでも通じる、よりよく生きるための
「芸術家精神」を語った太郎の原稿を、
すでに絶版となっている本や、新聞連載としてのみ発表された
今ではなかなか読めない稀少なものを中心にまとめました。
推薦:山口一郎(サカナクション)
プロデュース・構成:平野暁臣(岡本太郎記念館館長)
序章 そもそも芸術ってなんだ!?
・だれでもその本性は芸術家
・芸術に見せかけた合言葉にだまされるな
・西洋芸術の伝統がなんだというのだ
・今日の芸術とは?
第1章 道なき道をゆく人生こそが芸術だ
・生きる絶望を彩ること、それが芸術だ
・若き日の情熱と苦痛
・人間の存在、その運命全体をつき出す
・尊敬するものとこそぶつからなければならない
・縄文土器に見つけた「激しいいのち」
・オレの人生はおもしろいねえ、だって道がないんだ
第2章 ほんとうの芸術家精神を持て
・猛烈な素人たれ
・デザインと芸術
・芸術、即、人間。
・無目的的から目的的になってしまった芸術
・ほんとうの芸術家が出てこない理由
・味わってなんかもらいたくない
・人間的生きがいを回復するための「ノー」
第3章 ただ衝動がある、手段はなんでもいい
・芸術はなぜ存在するのか
・内容は内ではなく外にある?
・ただ衝動がある、だからあらゆることをやる
・芸術とはエモーションの問題だ
第4章 つくらなくても芸術家だ!
・つくることと味わうこと
・受け身で鑑賞してはいけない
・わからなくても心配するな
・裸でぶつかるということ
・どうして抽象画が生まれたのか
・芸術に「専門」はない、人生と同じだ
・鑑賞は創造とつながっている
・つくることだけが創造ではない
・あなたはすでに創造している
第5章 人はどうして芸術に感動するのか?
・私は絵が嫌いだった
・ピカソの衝撃
・人はなぜ芸術に泣けるのか
・古代文化に感動する
・日本人が忘れてしまった神秘的感動
・メキシコで思わされた現代の不幸
・芸術はもっと自然でなくてはならない
第6章 伝統も創造も超えてゆけ
・伝統なしの創造はない、創造なしの伝統もない
・日本人のコンプレックス
・伝統は現在にもある、未来にもある
・そんな伝統はウソだ
・ほんとうの伝統とは?
・私たちは伝統よりも現在に縛られている
・伝統を前向きに使え
第7章 忘れたくない日本の芸術
・縄文土器ーー満ちあふれる生命力
・甲冑ーーゆたかな想像力
・銀沙灘ーーおおらかな抽象芸術
・オバケーー世界に誇るイマジネーション
・石仏ーーうぬぼれのない無名芸術
・光琳ーー時代を超える芸術家
・近代建築ーー逞しいダイナミズム
第8章 私は挑んだ、さて君たちは?
・万国博に賭けたもの
・ほんとうの調和は対立から生まれる
・太陽の塔の誕生
・太陽の塔が伝えるもの
おわりに
気流法の創始者として知られる著者が、 60年に及ぶ武術、芸術、瞑想そして生活などの過程を通して、「からだ」「ことば」「こころ」の三側面を、真に活き活きととらえた新しい可能性を拓く身体論!
生命の叡智を現実に活かす方法を指南。
ボディ・テスト・ゲームを16点掲載。
一章 からだ ことば こころ
二章 円相が呼吸する
三章 赤児とマイケル・ジョーダンと仏陀の舌
四章 世界は手のひらの裡に
五章 婚約指輪はなぜ薬指にするか
六章 「直立二足歩行」に人間のドラマが始まる
七章 「懐」という「原郷」……宇宙へ
八章 浮き世と浮き身ー重力に則って重力を活かす
九章 飛翔と釣り合いと
十章 「光」をからだ ことば こころで解く
別章 「あまつかぜ」-身体の叡智ー
あとがき
コラム ボディ・テスト・ゲームを16点掲載
こどもをヒトの原型と位置づけることで、才能の原石を見出すことができます。その原石が太古を由来とした造形の本質を指し示すと同時に、オブジェという現代美術のキーワードとも強く結び付くことをつまびらやかにします。
本書は、こどもによるモダンアート表現を約200点の作品写真を使って提示しながら、その方法論を明らかにするためのノウハウ書です。
1児童造形の指導者が新しい表現の本質を見出すため、また2わが子の造形表現を育み、時代に備えたいと願う保護者の方々の参考書として、そして3大人自身のための現代美術講座やアートシンキングの基本教材としても、最適な一冊です。
まえがき
自由な表現を求めるためのキーワードGUTAIを提案
第1章 こどもの天才性の由来を「太古」に見出す
・天才はドロンコが育む
・世界はたった3つの色で出来ている
・天才の眼は文明と文化の発生を見ている
・天才の線には太古の記憶が宿っている
intervalコラム/感覚脳で考える時代
第2章 こどもの天才性の出現を「今」に求める
・9歳の危機と表現の変化
・天才のヒラメキがモダニズムとなる
・オブジェこそ、究極のタイコ・ド・モダン
・確かに天才と呼べるこどもがいる
資料/制作表現の動機付けGUTAIとは何か?
むすび
予期しない一瞬に自由を見出すことができ、
その経験が自由を愛する人格を育む
世界文化遺産登録オフィシャル・ブック
日本のほぼ中央にそびえ立つとともに、日本人の心の真ん中にそびえる美しい山・富士山。富士山は古来より日本人の精神の拠り所として、また、文化の源泉として、常に私たちとともにありました。
そして、そんな富士山がもつ高い文化的価値の全貌を初めて明らかにし、世界の人々に強く訴えかけたのが、「認定NPO法人 富士山を世界遺産にする国民会議」および「富士山世界文化遺産登録推進静岡・山梨両県合同会議」によって、そのモットーである「いつまでも富士山を世界遺産に」公式本として刊行された本書でした。
その意味で、このたびの富士山の「世界文化遺産」登録に際して、本書が果たした役割は、決して小さくないと自負しております。
信仰、美術、文学、民俗などさまざまな分野において日本を代表する研究者や宗教家の協力によって生み出された本書をぜひ、御覧いただき、なぜ富士山が「世界文化遺産」に登録されたのか、その真相に迫るとともに、あらためて富士山の偉大さに、直接、触れてみてください。
ユネスコ世界遺産会議に提出するための公式学術的資料として、日英バイリンガル仕様です。
池澤夏樹、岡谷公二、岡真理、関口涼子、今福龍太、ジョルジョ・アガンベン、ジョルジュ・ディディ=ユベルマンなど総勢18名の豪華執筆陣による越境の夢。あいちトリエンナーレ2016公式コンセプトブック。
全国津々浦々で展開するアートと地域のコラボレーション。今やコミュニティ再生や町おこしの切り札となったアートプロジェクトだが、この潮流はどこから来て、どこへ向かうのだろうか?
本書は、アートプロジェクトの成立と変遷を現代芸術・文化政策・市民社会の観点から跡づけ、さらに表現活動を通して人々をつなぐ仕組みと方法を、教育・まちづくり・福祉に関する事例をもとに実証的に解き明かそうとするものである。そして、芸術創造と公共政策の重なり合う場に生まれる活動の意義を俯瞰的に論考する。
芸術家として、大学教員としてアートプロジェクトを多数実践してきた著者が、その経験をもとに調査研究を展開。実証的論考を通して、アートプロジェクトの可能性と課題を明らかにする。
最先端を行く“レーベル聴き”のガイドブック。ぜひ聴きたい155のクラシック・レーベルを世界中から選定し、その強みをおすすめディスクとともに紹介。『レコード芸術』執筆陣ならではの熱量の高い筆致で、知れば知るほどハマる世界へと誘う。各レーベル紹介には各社公式ウェブサイトのカタログ等へすぐアクセスできるQRコードつき。
絶対に外せない老舗、オーケストラなどの自主レーベル、そして日本、世界のレーベルと、カテゴリ別に紹介。さらに「古楽」「現代音楽」「オペラと映像」「ヒストリカル」「高音質」をジャンル別にガイドし、各地の“お国柄”を紹介するなど、レーベル聴きの楽しみ方を様々な角度から提案する。勃興の激しいレーベルの消長を追うトピックスも取り上げる。
巻末付録ではさらに200レーベルを一言コメント付きでリスト・アップ。大満足のボリュームで、すべてのクラシック・ファン必携の保存版。監修は音楽評論家の満津岡信育氏。
[主要目次]
■巻頭言
・そもそも“レーベル”とは?(満津岡信育)
・レーベルーーその諸相と「識る楽しみ」(濱田滋郎)
■今、聴くべきレーベルたち
■隆盛を極める自主レーベルたち
■日本のレーベルたち
■世界のレーベルたち
・古楽系のレーベル事情
・現代音楽のレーベル事情
・オペラと映像のレーベル事情
・ヒストリカルのレーベル事情
・高音質にこだわるレーベルたち
・レーベルの“お国柄”を求めて
■レーベルたちの消長と変貌
■巻末付録
・2021年のクラシック・レーベルたち(兼レーベル索引)
なぞって手から覚える
パースの整った背景描けてますか? 理論のマスターも大事ですが、習うより慣れろということわざもあるように、まず手に覚えさせることが大切です。
プロの線画を何度もなぞって感覚を養えば、スキルは自然についてきます。 本書は、室内、建物、街並みの写真から、プロの作家が起こした線画を手本とし、
まずは何度もその線画をなぞることを推奨。
線画は本書の1ページに大きく掲載していますので、それをコピーしてもいいですし、QRコードからダウンロードして使うこともできます。
以下の3つのSTEPで、パースをしっかりマスターしてきます。
STEP1
プロ作家が写真から起こした50の練習用線画を使って、まずは徹底的になぞる!
STEP2
「パースの基礎知識」などを参考に、写真からパース線を引く練習をする!
STEP3
本書掲載のプロ作家の作画手順を参考に、写真から線画を起こしてみる!
つい頭でっかちになって手がおろそかになっていた人は、この本で初歩に戻って頑張ってみましょう!
音楽、演劇、詩、建築、彫刻に絵画。芸術作品とは、初めに構想(アイデア)があってそれを具現化したものだと私たちは考えがちだが、それは違うとアランは言う。では、どう考えるのか?戦火のなかで書きとめた『芸術の体系』に次ぐ、アランの斬新かつユニークな芸術論集。