グローバル化と急速なテクノロジーの進展により、言語教育も多様な課題への対応を迫られている。本書では、言語には多方向から作用するダイナミクスがあることを認め、様々な地域や文化の言語教育の実践事例を通じて、複合的な視点を持つことの重要性を強調する。
有機農業技術を体系化したハンドブック。67品目、127の栽培技術や食べ方の知恵を収録。資料として、「日本有機農業研究会」「日本有機農業研究会結成趣意書」がある。50音順索引付き。
学校における方言教育や方言の教材作成といった教育と方言との関わり、また昔話の語り活動などの地域社会と方言との関わりについてその実践を紹介し、今後の展望を示す。
■「地域文化の多様性を守るためにー第2巻への招待ー」より
日本の近代史の中で、地域を越えて広域にわたるコミュニケーションに使用されるいわゆる「標準語・共通語」と、地域社会の中で使用される「方言」とは、標準語・共通語の方に教育的・社会的評価面での圧倒的な比重が置かれつつも、事実上は社会生活の中で共生関係に置かれてきた。その間、方言は豊かな地域文化の多様性を創成し、地域社会のアイデンティティーを表出するための重要な手段として、標準語・共通語ではなしえない役割を日本各地で果たしてきたといえる。しかしながら、戦後の高度経済成長にともなう都市部への若年労働人口の集中などにより地方社会は疲弊し、豊かな地域文化を支えてきた方言も、若い話し手たちを奪われ、各地の方言は衰退の窮地に追い込まれている。今日のようなグローバル化の進展する状況下にあって、日本各地で多様な地域文化を醸成してきた方言が失われてしまうことも、ある程度は仕方がないという意見もあるかもしれない。しかし、たとえば関西人から関西弁を取り上げるといったら、関西のみなさんはどう感じるだろうか。決して愉快なことではあるまい。関西弁ほど優勢ではない方言を話す日本各地においては、自分たちの言葉を奪われる危機の度合いははるかに高く、それ故に方言に対する愛惜の念は一通りのものではないだろう。あるいは、自方言が失われることをすでに諦めている地域もあるかもしれない。かつての言語研究者のように自然の成り行きに任せるのではなく、その方言の話し手の立場に立って、方言を残したいという地域社会の思いを受け止めて、方言が次世代に継承されるためのポジティブ・アクションを、多様な社会的立場から模索する時が来たのではないか。
科学技術の振興に特に優れた功績をあげられた研究者を表彰する「向井賞」(東京応化科学技術振興財団)を受賞された、日本の最先端の研究者の研究を、高校生にもわかりやすく紹介しています。研究者を目指す学生の参考になるよう、大学や企業の研究室の様子なども掲載しています。
独自性をもった研究を 目指せ!『向井賞』/第1章 より高い安全性、充電性能を実現する全固体電池の開発/第2章 新しいアンモニア合成法によるエネルギー資源革命/公益財団法人東京応化科学技術振興財団の活動 科学技術の振興と発展に貢献/第2回「科学教育の普及・啓発助成団体表彰」優秀活動賞受賞 認定特定非営利活動法人教育活動総合サポートセンター/第2回「科学教育の普及・啓発助成団体表彰」活動奨励賞受賞 公益財団法人金沢こども科学財団
近年,わが国では平均寿命,健康寿命ともに大きく延びているが,一方でうつ病や不安症などのストレス関連障害,不登校やひきこもりも増加の一途をたどっており,こころの健康への関心がますます高まってきている。
心の健康教育とは,こころの問題が発生することを予防するとともに,問題を抱えてしまった時にその状態から速やかに回復できるようになることを目的として行われる教育活動である。本書では,斯界の第一線で活躍する執筆陣が基礎資料や最新の知見に基づいて,こころの健康の維持増進に向けた考え方と取り組みについて丁寧に解説する。
心の健康教育が必要とされる社会的背景と,心の健康教育の理論的枠組みを解説した第?部から,コミュニケーションスキル,怒り,子どものメンタルヘルスなど10のテーマについて心の健康教育の具体的な取り組みを述べた第?部を通して読むことによって,心の健康教育の総合的な理解と,その実践に際しての指針が得られるであろう。
序 文
第1部 心の健康教育ってなに?
第1章 心の健康教育はなぜ必要か? 本谷 亮
第2章 心の健康教育とは 坂野雄二
第3章 健康心理学とポジティブ心理学 百々尚美
第4章 こころの健康の出発点
ー今までの自分と向き合い,新しい自分を鍛える 岡島 義
第5章 ストレスと心身相関を理解する 小田原幸
第6章 ストレスマネジメントの原理 三浦正江
第2部 実践例から学ぶ心の健康教育
第7章 学校で取り組む心の健康教育 冨家直明
第8章 対人交流とコミュニケーションのスキルアップ
ー社会的スキルの有効性と,社会的スキル訓練 西山 薫
第9章 怒りとつきあう
ーアンガー・マネジメント 杉若弘子
第10章 子どものメンタルヘルス問題を予防する
ー子どものうつ,不安の予防,地域での援助 石川信一
第11章 健康な職場づくりの中の心の健康教育 中村 亨
第12章 自殺予防を考える 坂野雄二
第13章 生活習慣と健康
ー肥満,生活習慣病,行動変容 田山 淳
第14章 嗜癖(飲酒,喫煙,薬物使用等)の健康教育 横光健吾
第15章 高齢者への健康教育 百々尚美
第16章 災害時の心の健康教育 本谷 亮
索 引
わが国の科学技術イノベーション政策の根幹を規定した「第4期科学技術基本計画」(2011年8月19日閣議決定)には、「社会と科学技術イノベーションとの関係深化」という一節が設けられている。そこには、国民と政府、研究機関、研究者との間で認識を共有することができるよう、双方向のコミュニケーション活動を積極的に推進していくことが重要であると記載されている。
このような国民と科学研究の担い手をつなぐ双方向のコミュニケーション活動は、一般的に「科学コミュニケーション活動」と呼ばれている。そのような活動を活発化させることによって、国民の科学技術理解が増進され、研究者など科学研究の担い手の側は社会的リテラシーを増大させることができると期待されている。
では、どうすれば、そのような双方向の科学コミュニケーション活動を活発化させることができるのだろうか。特にわが国の大学及び公的研究機関の内部ではどのような努力が求められるのだろうか。これらを明らかにすることが、本書の目的である。
はじめに
序 章 二代目経営者はどのように“家業”から“企業”へ脱皮したのか
父が創業した小さな印刷会社に戻った時の従業員は一名/借金がなくなったら家業をたたむ予定。ビジネスの未来は見えなかった/代表となり迎えた第二創業期。印刷通販で成功を収める/会社設立9年で1.5億円から、30億円企業に急成長した戦略とは
第1章 二代目の鉄則1今まで進出しなかった分野にまず手を出してみる
第二創業期。売上の足しになればとインターネットビジネスに進出/創業者がやってこなかった新規ビジネスに手を出してみる/これだ、と思ったらその分野をやりぬく覚悟を持つ/プリントネットは社員全員で「印刷通販」に方針転換/納期・品質には徹底的にこだわり信頼を維持する
第2章 二代目の鉄則2劇的な転換よりも、地道な社員教育
第二創業期を乗り越え、事業が拡大傾向にある中で必ず陥る「社員との歪」/人材の成長に沿った成長戦略を描かないと利益が付いてこない/プリントネットも売上が倍増した時期、一時的に利益が出にくい企業体質に陥った/二代目社長が考える「理想的な人材」を明確にして企業の方向性を定める/社長自らが自社に対する思いや方向性を熱く語り続ける
第3章 二代目の鉄則3他社にもない、創業者にもない独自性を生みだす
社員が一つになったら、次は会社としての独自性を打ち出す/「他社には絶対に負けないポイント」を生み、会社と経営者の特色を出す/プリントネットは「時間軸への徹底的なこだわり」を社内外に掲げた/簡単なことではないが、追求し続けることで必ず答えは出るはず
終 章 社長業に、近道はない
社長として「引き継ぐもの」「改革するもの」の見極め方/他社の真似をしない経営スタイルを貫く
おわりに
健康で豊かな食生活は、必ずしも豪華な食事を毎日摂りつづけることではなく、自分の価値観に基づくライフスタイルに適合した食べものや食べ方を選択することによって築き上げられるものである。今日、価値観が多様化しているだけに、これこそが理想像といえるような食生活の具体的な在り方を提示することはむずかしい。そこで、本書では、一人ひとりの価値観ないしライフスタイルの確立や、それに基づく食生活の構築に資することを願って、食生活の在り方に大きい影響を及ぼしている諸問題について総合的に論じた。
漫才はなぜおもしろい?このグミは「ぷるぷる」?「もにもに」?「押す」「突く」「刺す」「つつく」、どうちがう?「中高生日本語研究コンテスト」の優秀発表を紹介しつつ、気鋭の研究者が日本語研究の魅力を解説。日本語を探究する面白さを、国語教育の現場へ。日本語を対象とした「探究活動」のヒントが満載!
「知的資産」をどのように経営に活かすのか。事例をもとに独自の分析方法、表現方法を紹介。知的資産経営の手法を体系的・論理的に解説。
食育は,生きる上での基本であり,知育,徳育および体育の基礎となるべきものと位置づけられます。それは、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し,健全な食生活を実践することができる人間を育てるための教育です。本書は、日本食育学会の編集により、食育を食の基礎知識やサステイナビリティ、教育、政策、歴史、文化、そしてその国際的な広がりなど様々な側面から扱った中項目事典です。食育は日常の市民生活や、その持続可能性を牽引していく分野ですので、その発展は未来へとつながることになることでしょう。
1979年「養護学校設立義務化」をピークに日本各地で展開された,「がっこの会」「青い芝の会」などの共生教育運動.この闘争が提起した「障害」や「分けない授業」をめぐる真摯な試行を,当時の運動資料や取材から再発見する本書は,今日のインクルーシブ教育を照射する.
本書は臨床医がPCAによる鎮痛法を施行できるように、現場に即した解説書とした。そのため出来うる限り、多くの図表や写真を用いて、読者が理解しやすいようにする。また各論においてはいくつかの症例呈示を行い、それを丁寧に解説する。これらのことにより、より臨床感のある解説書になるようにした。
「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」
大真面目に性を追究し、世界平和を標榜するアダルトグッズメーカー最大手「TENGA」。世界65カ国以上で展開するグローバル企業のド根性物語。
プロローグ
第一章 ジャンヌ・ダルクたち
コラム1 ナチズムと性
第二章 元自動車整備士、TENGAをつくる
第三章 女性の心を解放せよ
コラム2 マスターベーション世界調査
第四章 流 通
コラム3 バルセロナから来た女
第五章 性の悩みも表通りに、そして性教育へ
コラム4 「敵」と呼ばれる男
第六章 すべての人たちへ
エピローグ
企業法制を巡る調査研究報告書の最新版。各国の紛争や地球温暖化・自然災害等による天然資源の価格高騰・物価上昇で経済不安が続く中、サステナブルファイナンス市場の法整備へ向けた議論が活発的に進められています。また、AI が投資戦略を新しく変えていく中で、予想し得ない展開や変革に対する準備態勢が求められています。本書では、金融・資本市場を取り巻く環境の変化及び諸問題の最新動向をフォローし、日本の企業法制について理論と実務の両面から検討しています。これまでのシリーズと同様、最前線の学者・実務家による調査研究を実施。金融・資本市場法制の有り方を議論する上でのベースとなる1 冊です。
刊行にあたって
研究会参加メンバー
はじめに
第1章 サステナブルファイナンスの潮流
〜今見ておくべきテーマ〜
中空麻奈
第2章 自然資本及び生物多様性を巡る近時の動向とTNFDフレームワーク
安井桂大/玄唯真
第3章 EUの同等性アプローチと日本の国際対応
松尾直彦
第4章 海外における金融経済教育の先行事例と日本への示唆
森駿介
第5章 資産運用立国構想とアセットオーナーの共通原則
関雄太/野村亜紀子
第6章 四半期開示の見直しと開示規制の将来的な課題
加藤貴仁
第7章 金融商品取引法における共同行為概念について
飯田秀総
第8章 EUにおけるリテール投資家保護をめぐる取組みにみるリテール投資家像
石川真衣
第9章 米国における大量保有報告制度の見直し
大崎貞和
第10章 ドイツにおける大量保有報告規制違反を理由とする株主権停止
伊藤雄司
第11章 中国における株式公開買付制度の構造と特徴
朱大明
第12章 金融商品取引法と会社法
神田秀樹